文化部、日光・江戸村を巡る一日
秋晴れの空が広がる朝、日ノ本文化部のメンバーは駅に集合し、日光への遠征に向かった。2学期最初の活動として決まったのは「昭和文化と歴史体験」特に、留学生のシャオにとっては日本の歴史と文化を深く知る貴重な機会となる。
電車の中では、琴美が昭和時代の観光パンフレットを広げ、日光の魅力を熱く語っていた。シャオはレトロなポスターのデザインに興味を示し、「パォ~♪ これ、かわいいですね!」と楽しそうに眺める。沙羅と真平は、琴美の盛り上がりぶりに苦笑しながらも、どこか楽しげだった。美優はほわほわとお茶をすすり、勇馬は昭和のカメラを構えて窓の外の風景を撮影していた。
日光駅に到着すると、一行はバスで世界遺産・日光東照宮へと向かった。青空に映える陽明門の豪華な装飾を目の前に、シャオは「パォ~♪ すごくきれいですね!」と目を輝かせる。琴美は「これぞ ‘江戸時代のゴージャス’!」と大興奮。
三猿の彫刻を前に、琴美は「当時の ‘ゆるキャラ’ みたいなものじゃない?」とつぶやいたが、沙羅が即座に「違う」と訂正。続いて眠り猫の彫刻を見つけると、美優が「えへへ~♪ 猫カフェみたいですね」と笑い、シャオは「パォ~♪ ‘猫の彫刻カフェ’ があったら流行りそう!」と独特な発想を披露した。
昼食は、昭和から続く老舗の湯葉料理店へ。しっとりとした和の空間に包まれながら、文化部メンバーは湯葉の味わいを楽しんだ。シャオは、箸を器用に使いながら「パォ~♪ 優しい味ですね」と満足げ。琴美は「昭和の映画に出てきそうな料亭の雰囲気!」と感動しながら湯葉を堪能していた。
昼食後、一行は日光江戸村へ向かった。入り口をくぐると、江戸時代の町並みが広がり、まるで時代劇のセットの中に迷い込んだような気分になる。
「うおぉぉぉ! まさにタイムスリップ!!!」
琴美は叫びながら町中へ駆け出し、シャオも「パォ~♪ すごい、本当に江戸時代みたいですね!」と目を輝かせる。勇馬は静かにカメラを構え、歴史の息吹を感じながらシャッターを切る。
せっかくだからと、全員で江戸時代の衣装に着替えることになった。琴美は町娘の着物を選んだが、なぜか手ぬぐいを鉢巻きにして岡っ引き気取り。真平は浪人の装いをさせられ、「なんか落ち着かない」とぼやく。沙羅は黒装束の女忍者、美優は花魁風の華やかな着物、勇馬は町奉行の衣装を身にまとい、シャオは町娘姿に「パォ~♪ これで ‘江戸美人’ ですね!」と喜んでいた。
町を歩いていると、忍者ショーの会場を発見し、一行は手裏剣投げ体験に挑戦することに。琴美は力任せに投げるが、全く当たらない。真平はそこそこの命中率を誇り、沙羅は驚異の正確さで的を射抜く。勇馬は冷静に的を狙い、美優は適当に投げた一枚が奇跡的に的に刺さる。シャオは「パォ~!? 難しいです~!」と叫びながら、的を外し続けていた。
その後、一行は飛び入り参加できるチャンバラショーに挑戦することに。琴美は岡っ引きの役で勢いよく突撃、真平は浪人役で渋く戦う。沙羅は忍者として華麗に回避、美優は戦うよりも逃げる役を任され、勇馬は町奉行として冷静に戦況を見守る。そしてシャオは町娘役として悪党に捕まり、琴美に全力で助けられる展開になった。
「よくも ‘文化部’ の仲間をさらったわね! いざ、成敗!!!」
琴美が決め台詞とともに見事なチャンバラ(?)を披露し、最後は勇馬が「悪党ども、この町から消え失せよ!」と締めくくった。観客からは大きな拍手が送られ、文化部のチャンバラ劇は大成功に終わった。
江戸村を後にし、日光の温泉街へと立ち寄った。琴美は、射的場を見つけると「ここで ‘文化部射的王’ を決めるわよ!」と宣言。勇馬は冷静な射撃で的を次々と撃ち抜き、美優は適当に撃つだけで高得点を叩き出す。琴美は勢いだけで挑戦し、沙羅は慎重すぎてなかなか当たらず、真平はそもそもセンスがなく、シャオは当たる気配すらなかった。
最後に立ち寄ったのは、「純喫茶レトロ」という昭和の雰囲気が漂う喫茶店。店内には赤いビロードのソファ、クラシックなシャンデリア、そしてレトロなBGMが流れ、まるで昭和にタイムスリップしたかのようだった。
それぞれ好みのメニューを頼み、琴美は鮮やかなクリームソーダを見て「これぞ昭和!」と歓喜。シャオはふわふわのホットケーキを頬張り、「パォ~♪ ふわふわでおいしいです!」と満面の笑みを浮かべる。美優は紅茶をすすりながら、「えへへ~♪ なんだか ‘昭和のひととき’ ですね~♪」と幸せそうに微笑む。
楽しい一日が終わり、帰りの電車の中。琴美は満足げに腕を組み、「いやぁ、やっぱり ‘昭和’ もいいけど、 ‘江戸’ も楽しいわね!」とつぶやく。
「文化部の冒険は終わらない!」琴美の言葉に、一同は苦笑しつつも、新たな旅への期待を抱いていた。
こうして、文化部の昭和探訪ツアーは、新たな目的地へと続いていくのだった。




