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4通りの夜の過ごし方

 シャオの「パォ~♪ 皆さん、おやすみなさい~!」の声が響き渡った後も、各部屋からは微妙なざわめきが聞こえていた。


 真平&勇馬の「シネマルーム」

「いや、こんな豪華な部屋で ‘普通に寝る’ のがもったいないだろ……」真平 フカフカのソファに沈み込みながら呟く。

「確かに。せっかくなら何か映画を観てから寝ますか?」勇馬 すでにポップコーンを用意済み。

「……まぁ、せっかくだし。」真平 適当にリモコンを操作してみる。

『台湾映画特集』

『ハリウッドアクション』

『昭和特撮シリーズ』

『王家秘蔵フィルム』

「ん? ‘王家秘蔵フィルム’……?」勇馬 興味本位で選択。

\ ポチッ /

~画面に映し出されたのは~

幼い頃のシャオが、王家の庭で無邪気に遊んでいる映像。

「パォ~♪ パパ、見てください~!」とニコニコな幼女シャオ。

 後ろで苦笑する王立徳&呆れる王天翔。

「……え、これ ‘超プライベート映像’ じゃね?」真平 ヤバいものを見た気がして固まる。

「パォ~!?!?」突如、 シャオが部屋に乱入!!!!

「ちょ、ちょっと待ってください!! なんでそれ見てるんですか~~!!?」シャオ 顔を真っ赤にしながら、リモコンを取り上げる。

「いや、 ‘秘蔵映像’ ってあったから……」勇馬 冷静に弁明。

「お、俺は何もしてないからな!?!?」真平 両手を上げるが、シャオの目は鋭い。

「もう!! これは ‘機密事項’ なんです~~!!」シャオジタバタしながら、再生履歴を削除。

「……いや、もはや ‘文化部’ の活動じゃなくて ‘国家機密’ に触れてる気がするんだけど。」真平 ため息をつきながら、ベッドに倒れ込んだ。


 琴美の「昭和レトロルーム」

『チリリリリ……』

「はぁぁぁ…… ‘黒電話’ のこの音……落ち着くぅぅぅ……」

琴美 畳に寝転びながら、しみじみと昭和文化を満喫。

『ピーッガガガ……こちら、文化放送、深夜の音楽タイムです……』

昭和のラジオ番組が流れる。

「え、なにこれ、最高……!」琴美 すでに ‘住み着く’ 覚悟を決めた表情。

\ コンコン /

「琴美先輩~、おやすみなさい~!」シャオ ドアの向こうから声をかける。

「おおっ! シャオ! この部屋最高すぎるよ!! もう ‘昭和’ に戻れない!!」

琴美 黒電話を片手に興奮気味。

「パォ~! 気に入ってもらえてよかったです~♪」シャオ ほっと安心。

「ていうか、シャオの家、 ‘昭和文化保存館’ 作れるレベルじゃない?」

琴美 すでに ‘この部屋を博物館化’ する計画を思案。

「パォ? それも面白そうですね~!」

シャオ 軽く流しつつも、ワクワクしている様子。


 博美&巫鈴の「和モダンルーム」

「……ふぅ。」博美 静かに茶をすする。

「えっと…… ‘寝る前にお茶’ って、なんか ‘格式高すぎる’ んだけど……?」

巫鈴 正座しながら緊張気味。

「この環境、落ち着きますね。」博美 満足げに微笑む。

(……ほんと、この人 ‘生徒会長オブ生徒会長’ って感じだわ……)巫鈴 お茶を飲みながら改めて尊敬の念を抱く。

\ カチャッ /

シャオからのメッセージ

「巫鈴さん、おやすみなさい~♪」

「……ふふ、シャオさん、可愛いですね。」博美 小さく笑う。

「……もう ‘姉妹みたい’ ですよね?」巫鈴 素直に呟く。

「……そうかもしれませんね。」博美 静かに頷いた。


 沙羅&美優&萌香の「台湾茶藝ルーム」

「……で、結局 ‘台湾茶’ の正しい淹れ方って ‘何通り’ あるの?」沙羅 お茶セットを並べながら考え込む。

「えへへ~♪ ‘流派’ によって違うみたいです~♪」美優 ふんわり笑う。

「なんか ‘武術’ みたいですね……」萌香 お茶を入れながら、妙な解釈。

\ コンコン /

「皆さん、おやすみなさい~!」シャオ ドアの外から挨拶。

「パォ~! 明日は ‘台湾観光ツアー’ ですから、しっかり休んでくださいね~♪」

「えっ!? ‘台湾観光’ って、どういう規模なの?」沙羅 急に警戒モード。

「パォ~♪ ちょっとした ‘王家プライベートツアー’ です~!」

「…… ‘ちょっとした’ って言葉が ‘信用ならない’ んだけど。」沙羅 微妙な表情。

「えへへ~♪ でも、きっと楽しいですよ~♪」美優 のんびり微笑みながら、お茶を一

「パォ~♪ 皆さん、 おやすみなさい~!」

「いや、こんな環境で ‘普通の夜’ を過ごせるわけないんだけど!?!?」真平 枕を抱えて震える。

「ま、明日は ‘普通の観光’ でありますように……!」琴美 布団の中で祈る。

「…… ‘王家の基準’ で ‘普通’ って、どこまで信用できるんだろ……」

勇馬 遠い目。


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