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祭りのあとは期末試験

七夕祭りの喧騒がようやく収まったころ――。

部室に集まった日ノ本文化部の面々だが、普段のにぎやかな様子とはどこか違う。全員が妙に疲れた表情を浮かべている。

「なんか静かだな…珍しいじゃん。」

真平がソファに腰掛けながら周囲を見回す。琴美は机に突っ伏しながら、弱々しい声を漏らす。

「疲れた…。笹の飾り付け、全力で頑張った結果よ…。でも楽しかったからいいんだけど。」

「いや、アンタが楽しかったのはいいとして、今はもっとヤバいことが迫ってるだろ。」

沙羅が腕を組みながら冷静に言う。

「ヤバいこと…?」と琴美が顔を上げると、シャオが隣で手を挙げて答える。

「パォ~! 期末テストです~!」

そう、七夕の余韻に浸る間もなく、期末テストが目前に迫っていたのだ。

「正直、今回はマズい気がする…」

真平がぼそりと漏らす。琴美が「なんで?」と首をかしげると、沙羅が冷ややかに指摘する。

「どう考えても、あんたの勉強不足が原因でしょ。」

「えぇ~!? 私、ちゃんとやってるわよ! 『昭和の教育』について調べたりとか!」

「それ、期末テストに出ないから!」

沙羅が一瞬でバッサリ切り捨てると、シャオが「パォ~、私も日本語の漢字がまだちょっと難しくて…」と肩をすぼめる。

一方、勇馬はメガネをクイッと押し上げながら、プリントを整えている。

「僕は問題ないですけど…他のみなさんの状態を見ると、ちょっと心配ですね。」

美優はほんわか笑顔で「えへへ~、お菓子作りは完璧なんですけど、数学の公式がさっぱりです~」と呟き、沙羅は再びため息をつく。

「こうなったら仕方ないわね…。この部で一番成績が安定してるのは誰?」

「それは…」と全員が顔を見合わせた後、真平がポツリと言う。

「たぶん、沙羅だよな。」

こうして、期末テスト対策のために、沙羅を中心とした勉強会が急遽開かれることになった。

「いい? あたしが教えるからには、サボりも遊びも一切ナシだからね。」

沙羅が厳しい目を光らせる中、琴美が手を挙げる。

「えーっと、それって…休憩時間もナシ?」

「当たり前でしょ。あんた、遊ぶ余裕があるなら英単語の一つでも覚えなさい。」

「ううっ…。」琴美は涙目で机に向かうが、シャオが元気よく手を挙げる。

「パォ~! 私、漢字から教えてください~!」

「わかったわ。シャオは漢字プリント、琴美は英語ね。真平は…」

「オレは数学がヤバいかも。」

沙羅がため息をつきつつ、勇馬に目を向ける。

「じゃあ、勇馬はみんなの質問をフォローして。」

「了解です。」

勉強会が進む中、文化部らしいハプニングも発生。

•琴美のやらかし

英単語を覚えるはずの琴美が、気づけば「昭和のスローガン」を調べて大声で朗読。

「“一億総懺悔”…って何!? 意味が気になる!」

「そんなのテストに出ないから!」と沙羅が即ツッコミ。

•美優のお菓子誘惑

「えへへ~、休憩のお茶菓子にどうぞ~♪」

美優がお菓子を差し出すと、琴美が食いつき、「ちょっと休憩しない?」と誘惑。

「ダメ!」沙羅の鉄のルールが再び炸裂。

•シャオの日本語チャレンジ

シャオが漢字を一生懸命書きながら、「‘犬’ってどうして‘犬’なんですか~?」と哲学的な質問を投げかける。

「そこ聞く!? それより覚えるのが先!」と勇馬が苦笑い。

数日後、期末テストが終了。結果を見た沙羅は、文化部メンバーの奮闘を認めつつも、一言漏らす。

「まあ…ギリギリ全員合格ってとこね。」

琴美:「やったー! これで昭和に集中できる!」

真平:「補習にならなくてマジで助かった…。」

シャオ:「パォ~! 国語で初めて85点取りました~!」

美優:「えへへ~、お菓子が役立ったのかも♪」

勇馬:「みんな、次はもっと早めに準備しましょうね…。」

こうして、文化部の“期末テスト大作戦”は笑いと苦労の末に成功。再び昭和活動に邁進する日々が始まるのだった――。


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