昭和の魅力を召し上がれ!喫茶ノスタルジア開店!
文化祭の朝、那須塩原学園の校舎は活気に満ちていた。日ノ本文化部が準備を重ねた「純喫茶ノスタルジア」も、ついにオープンの時を迎える!
「みんな、開店準備はいい?」琴美がホールを見渡す。
「バッチリです~♪」美優がふわふわした笑顔で返す。
「厨房も問題なし!」沙羅がピザトーストをオーブンに入れながら親指を立てる。
「サイフォンコーヒーも準備万端。」勇馬が腕を組んで頷く。
「レトロゲームコーナーも稼働中!」真平がファミコンをチェックする。
「パォ!楽しみです!」シャオがチャイナメイド姿でくるくると回る。
準備完了! いよいよ、文化祭の来場者を迎え入れる時が来た。
開店してすぐ、「おおっ、ここが噂の純喫茶か!」 と、柔道部メンバーが入ってきた。
「琴美!ナポリタン頼む!」
「おう!ケチャップたっぷりで作るわよ!」琴美が元気よく答える。
「俺はピザトースト!」
「コーヒー!ブラックな!」
「パォ!台湾ミルクティーもおすすめですよ!」シャオがメニューを指さすと、興味を持った柔道部員が頼んでくれた。
(数分後)
「おお、ナポリタン、めっちゃ昭和の味する!」
「ピザトースト、サクサクでチーズとろとろで最高だな!」
「サイフォンコーヒー、香りがすごい……!」
「タピオカもちもちでうまいな、シャオちゃん!」
力士のような柔道部員たちは、ガツガツと食べながら店内のレトロな雰囲気を楽しんでいた。
「うわぁ~、めっちゃ可愛いお店!」
「ねぇねぇ、クリームソーダってインスタ映えしそうじゃない?」
女子バレー部のメンバーが数人で席に座り、メニューを見て盛り上がっている。
「クリームソーダ、おすすめよ!」琴美がウィンクしながらメモを取る。
「私はプリンアラモード♪」美優がそっと運んだ皿に、パンダのクッキーが乗っているのを見て、女子たちは「かわいい~!」と大喜び。
「すごい、写真撮っていいですか?」
「もちろん!フォトスポットもあるわよ!」
文化部のメンバーが用意した昭和風フォトコーナーで、女子バレー部のメンバーが楽しそうに撮影を始める。
次に入ってきたのは、ユニフォーム姿の陸上部のメンバー。
「ヤベェ、腹ごしらえ!」
「糖分補給だな。ホットケーキ、追加で!」
注文が飛び交い、文化部メンバーも大忙し!
「バターたっぷりで焼いたから、エネルギーチャージにはぴったりよ!」沙羅がサクッとホットケーキを焼き上げる。
「カレー味のピラフもあるぞ!」勇馬が陸上部の胃袋を満たすべく、特製ピラフを準備。
「うっま!これ食べたら自己ベスト出そう!」
「甘いミルクセーキもいいな~!」
陸上部のメンバーはがっつり食べて、テンションを上げていった。
「おお~、ここが文化部の喫茶店か!」
「めっちゃ昭和レトロな雰囲気でいいな!」
サッカー部のイケメンたちが続々と入店。
「オムライス頼む!」
「俺はナポリタンとクリームソーダ!」
「バナナジュースってない?」
琴美と沙羅が手際よく料理を作る横で、美優とシャオがドリンクを運ぶ。
「パォ!昭和の喫茶店なら、クリームソーダが人気ですよ!」
「これが噂のナポリタン……うまっ!」
「オムライス、ふわとろ卵が最高だな!」
「クリームソーダ、爽やかでいいね!」
男子サッカー部のメンバーたちも、大満足で昭和喫茶の味を楽しんでいた。
文化祭が進むにつれ、他の生徒たちや先生、さらには地域の人々も店に訪れ、日ノ本文化部の喫茶店は大盛況!
「こんなにお客さん来るとは思わなかった!」琴美が汗を拭きながら笑う。
「お祭りみたいですねぇ~♪」美優がほんわかと微笑む。
「コーヒー、もう少し豆を追加するか。」勇馬が落ち着いて対応。
文化祭が進むにつれ、『純喫茶ノスタルジア』はますます盛況に。部員たちは息つく間もなくオーダーをこなしながら、店内のレトロな雰囲気を楽しむ来客たちを迎えていた。
そこへ、新たな来客が現れる――
「お姉ちゃん、来たよー!」
ドアを開けて元気よく入ってきたのは、沙羅の妹・磯貝萌香。
「うちのお好み焼きもいいけど、今日はこっちでランチしてみようと思って!」
萌香は店内をぐるりと見回し、「すごい!本当に昭和レトロって感じ!」と目を輝かせた。
「いらっしゃい、萌香。好きなもの頼みな!」沙羅がエプロン姿で迎えると、萌香はメニューをじっくり見ながら「うーん、迷うなぁ」と首をかしげる。
「クリームソーダとナポリタンの組み合わせ、最高よ!」琴美がニヤリと提案。
「じゃあ、それ!」萌香は即決した。
数分後――
「わぁ、ナポリタンめっちゃおいしい!お姉ちゃん、鉄板焼き以外も上手だったんだ!」
「え、何それ、ちょっと失礼じゃない?」沙羅が苦笑しつつも、嬉しそうに萌香の頭をポンと叩いた。
「あとね、このクリームソーダ、めちゃくちゃ映える!写真撮っていい?」
「もちろん!フォトスポットで撮っていきな!」琴美が案内し、萌香は早速写真を撮っていた。
「ふぅ……ようやく文化祭の見回りが一段落したわ。」
生徒会の腕章をつけたまま、伊勢野巫鈴が静かに店に入ってきた。
「おっ、巫鈴、いらっしゃい!」真平が声をかけると、「お兄ちゃん、ちゃんと働いてる?」とクールに返す。
「おい、俺だって文化部員なんだから、当然だろ!」
「そう?じゃあ、働きぶりをチェックさせてもらおうかしら。」
巫鈴は軽く笑いながらメニューを開き、「私は……ホットケーキと紅茶をお願い」と注文した。
「ホットケーキですねぇ~♪焼きたてをご用意します~」美優がほんわかと焼き始める。
「へぇ……このお店、思ったより雰囲気いいわね。」巫鈴は店内を見渡しながら、「レコードプレーヤーなんて、今どき珍しいわね」と感心する。
「良かったら、好きな曲をかけるよ。」勇馬がレコードを手に取り、巫鈴は少し考えた後、「じゃあ……何か静かなピアノ曲があれば」とリクエスト。
レコードが回り始め、店内にゆったりとしたメロディが流れる。
「うん、いい雰囲気ね。」巫鈴は微笑みながら、紅茶を一口飲んだ。
文化部メンバーが忙しく動いている中、店の扉が静かに開く。
「ふむ……なるほど。これが噂の純喫茶ノスタルジアね。」
凛とした声と共に入ってきたのは、生徒会長・大野博美。
「生徒会長……!」真平が思わず背筋を伸ばす。
「博美先輩、来てくれたんですね!」シャオが嬉しそうに微笑む。
「まぁ、文化祭の視察の一環よ。どんなものか気になっていたから。」
博美は堂々とした足取りで席に座り、メニューを開く。
「意外と、本格的なのね。」
「もちろんです!文化部は全力投球ですから!」琴美が胸を張る。
「そうね……では、オムライスとサイフォンコーヒーをいただこうかしら。」
「オムライス入りましたー!」沙羅が手際よく調理を始める。
「サイフォンコーヒー、一番香りが立つように淹れます。」勇馬が慎重にコーヒーを抽出。
数分後、ふわとろのオムライスと、湯気が立つ本格的なサイフォンコーヒーが運ばれる。
「ほう……これは……」
博美はスプーンを手に取り、オムライスを一口。「……美味しい。」
「パォ!嬉しいです!」シャオが拍手。
「サイフォンコーヒーも、香りが深くて上品ね。予想以上に本格的だわ。」
「おお、生徒会長のお墨付き!」琴美がガッツポーズ。
「……それにしても、思ったより居心地がいいお店ね。」
博美は静かにコーヒーを飲みながら、どこか穏やかな表情を見せた。
「文化部も、なかなかやるじゃない。」




