12/61
二年生
二年生になり、アイゼルやエリーとも一緒になれたけれど、二十歳超えてそうなブロンドヘアーの派手な女性が留年してきて、アイゼルは二人のそばを離れた。
「エリザベート様、これから共に学べるのですね、嬉しいですわ」
「まあ、ワイマールの…貴女、中々優秀なようね。まさかとは思いますけれど」
「私は、錬金術を学びたかっただけですの。将来自分のお店を開くのが夢なのです」
「そう、ならよろしくてよ。平民に混じって学ばねばならないなんて不愉快極まりないですけど、目的の為には我慢も必要」
「ええ」
イリスは、エリーに首をかしげる
「知らないの?あの方は大臣の娘で、将来王妃様になるらしいって」
「へぇ」
「へぇとは何ですの?馬鹿にするのは許さなくてよ」
「そういうつもりじゃ…私、噂に疎いから知らなかっただけ」
「栄えあるシュタイナー家の者に対してその口のききかたは何ですの?不敬罪で訴えますわよ」
「だって…」
身分とか、ここでは関係ないって
「道理が判らぬのが、子供というものですわ。さ、席に着きましょう。狭くて不快ですが」
アイゼルが、エリザベートの気をそらす




