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20話「適当回復薬作り・後編」

〜前回のあらすじ〜


お持ち帰り中、妖精さんが目を覚ました。言葉わからない……妖精さんには伝わってるみたいだけど。

何か少し私に怯えてるっぽい。なるべくそっとしておこう。

妖精さんに回復薬作ることに。よーし、作り方わからないけど頑張るぞー。





「おぉ? これは出来てきてるんじゃないかな」



 しばらくすると、お湯が薄緑に染まってきた。

 これは成功でしょ。

 鑑定系スキル無いせいでわからないけど、たぶん大丈夫。

 たぶん。


 もう少し緑っぽくなったら、冷まして瓶にでも入れよう。



 ……そしてさらにしばらく。



「そろそろ良いかな」



 お湯がかなり緑っぽくなってきたし、大丈夫だろう。

 弱めに維持してた『種火』を消して、代わりに『冷却』の陣を描く。

 それにのんびり魔力を込めて、ゆっくり冷やしていく。


 いやぁ、《生活魔術》さまさまだね。


 あ、そう言えば《無属性魔術》の試し撃ち忘れてた。

 いけないいけない。

 と言っても、今日は結構魔力使ったし、明日やろうか。


 そもそもこの家、本はたくさんあるのに、メモに使えるような紙とペンが無いのがいけないと思う。

 覚える事多いんだから、そういうの欲しいよね。

 あれば忘れてなかったね、うん。


 メニュー欄にそう言う機能ないかな?

 …………うん、無かった。

 代わりに掲示板の機能見つけた。

 まぁ今はどうでもいいや。

 あれは時間泥棒だから。

 あんまりゲームできる時間多くないのに、掲示板なんて見てたら遊べないから。


 と、そうこうしてるうちに回復薬(たぶん)も完成!



「よしよし、これで妖精さんも治るんじゃないかね」



 まぁ流石に、こんな雑なのをいきなり渡すわけにはいかないよね。

 作り方知らずに作ったわけだし。

 先に自分で使ってみよう。



「その前に、っと」



 キットにあった漏斗と濾紙っぽいのを使って、これまたキットにあった小さい瓶に詰めていく。



 《Skill《調薬Lv.1》を習得しました》



 あ、スキルゲット。

 回復薬の方は……っと。


 ……すごい緑。

 粘性無くしたスライムみたい。



「……あ、余った」



 小瓶は10個あったけど、無駄に量作ったから、入り切らずに少し余った。

 まぁ、小瓶は二階の道具箱漁ればまだまだあったはずだけど。


 けどこれ、庭の野草の肥料にならないかな。

 後で撒いておこう。



「……よし、飲んでみようか」



 《調薬》習得したとは言え、まだ成功したかはわからないから、一応《直感》で毒っぽいのがないか、確認。


 反応は……無し。

 もしかしたら、こう言う使い方ができないだけなのかもしれないけど、少しは気が楽になる。



「うわぁ、苦そう……。いただきます」



 拳サイズ程度の小さな瓶。

 それ程、量があるわけでも無いし、一気に飲み込む。


 味は……。



「うん……不味い」



 まぁ、予想通り。

 とにかく苦くて、後味も残る感じがする。

「良薬口に苦し」って言うし、しょうがないのかもしれないけど。


 味以外は、特に問題なさそう。

 ステータスを開いても、状態異常にはかかってない。

 軽く動いてみた感じ、気分が悪いとかもなさそう。



 《特殊条件達成によりSkill《薬品鑑定・舌Lv.1》を取得しました》


「……なんか変なのゲットした」



 どうやら、舌で舐めた薬品を、知識スキルより詳しく鑑定できるスキルらしい。


 これで「ペロッ…これは青酸カリ!」ができるね。

 まぁそんなことしたら、普通にタダじゃ済まないだろうけど。


 試しに作った回復薬を鑑定してみる。




 ───────────────

【◾︎◾︎◾︎】【薬品】【◾︎◾︎】

「ヒール薬・液」

 Rank2

 品質:劣

 回復量:HP50

 品質低下まで119:58:14


 説明:

 《調薬》により作成された回復薬の一種。

 主材料としてヒール草が使われている。

 短時間での多量摂取は、低確率で腹痛()吐き気(混乱)が起きる場合がある。

 味は苦味が強く、後味も残り、とても飲みにくい。

 品質によっては酸味が出る場合もある。

 直射日光、高温下での保存は品質の劣化が促進される。

───────────────



 品質低下に関する項目。

 たぶんこれが、知識スキルから鑑定スキルに上がって増えたものなんじゃないかな。


 あと、味の説明。

 これは舌鑑定だからかな。


 けどこれ、時間経過で劣化とかあるのかぁ。

 時間停止のバッグとか無いかね。

 あ、冷蔵庫とかあれば品質低下しにくくなるかも?

 まぁ、冷蔵庫なんてないけど。



「さて、とりあえずは回復薬として使えそうだし、妖精さんにあげてみようか」




◇◆◇◇




「戻ったよ妖精さん、大人しくしてたかな?」



 ベッド部屋に戻ってみると、手持ち無沙汰だったのか、妖精さんは枕元に置いておいてた本を読みながらゴロゴロしてた。

 可愛い。


 そうだ、いいこと思いついた。



「ちょっと話聞いてもらっていいかな」

『1/1^-\\?』

「……ええっと、私はこれから2日と少しの間寝ることになるの。で、その間暇だろうし、下の階の本棚の本、自由に読んで良いよ。けど、物壊したり持ち逃げしたらダメだからね。そしたら、【魔女】の私が恐ろし〜い呪い、かけちゃうから」

『1-111°……(ガクブル)』

「いいね?」

『!!(めっちゃ頷き)』



 もちろん呪いなんて使えないし、こんだけ怯えられると可哀想だけど……まぁ、これなら大丈夫でしょう。

 それはいいとして、作った回復薬渡しとこう。



「はい、これ」

『……1/1#1/11、L-‘’31/z?(首傾げ)』

「あなたの為に作ってみたの、回復薬。良かったら後で飲んでね」



 何か微妙そうな顔してるけど、まぁ、いっか。

 とりあえずやることはやった……と思う。

 時間も結構経ったし、今日はもう寝ることにしよう。



「じゃ、私は寝るから……あ、ベッド他に無いし、寝たい時は……うん、良ければ私の隣で寝ると良いよ? 他にどうしようもないし。嫌なら、うん、まぁ、何か頑張って」

『……W1/1^(頷き)』



 これが怪我人(妖精)に対する対応かと言われると微妙だけど、ベッド以外でログアウトするとどうなるか知らないし、しょうがない。

 妖精さん用の寝床も無いし。

 それにまぁ、妖精さんなら同衾(どうきん)しても何もないでしょう。


 ログアウト中の寝相が悪い、とか無ければ良いけど。

 妖精さん潰しかねない。



「じゃ、今度こそおやすみ。また3日後くらいね」



 ログアウトー。

こんにちは。

お読みいただきありがとうございます!

総合4700pt突破! ありがとうございます!

どうも、家族旅行から帰ってきた作者です。


この年末年始、なかなかいろいろありました。

そして、あまり執筆が進まず。

……ストックが切れましたー!!

申し訳ありません!(土下座)本格的に不定期更新になりそうです。

更新前日には、活動報告の方で報告するつもりです(見てる人少なそうですが)

お気に入りユーザ登録すればホーム画面に出るようになりますので()


と言うわけで、次回更新の予定は未定です。

エタらせるつもりはないので、どうか生暖かく見守っていていただければ……と思います。

ではでは。

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