第05:WHO星系、因縁、遍く節目。
会議が始まる前、人数は制限されていた。
それぞれの№2まで、会議の情報は秘匿、侍の中でも近衛、忍者の中でも近衛を担当する者のみが周囲を警戒する。
どこもかしこも困った顔、よりにもよってのサツキなのだから困った、これは起きないはずだから誰もが安心していたのに、とんだ不意打ちであった。
現れた飛行団の二人、適当に挨拶してから椅子に座る。
報告を聞いてから冥夜が切り出した。
「サツキと暮らしているそうだな、兄」
いつもなら特に変化もない冥夜ではあるが、今回は非常に動揺していたのが分かる。
何せ声が震えていた、周りも別に言わないのは、似たようなことになるからだ。
「オムレツが上手かったぜ」
「そうか、とある情報より、気になるというべき個所がある」
「父親の事だな」
「そうだ」
「政治的な荒波を立てるなというべき事だな」
「そうだ」
「俺からすればサツキの持っている物の方が遥かに価値がある」
「・・・なんだ?」
「平和が当たり前で戦争を知らない、同族同士の殺し合いが理解できないと叫ぶ、我々には無いモノだ」
知っていたスターはワイバーンは特に動かないが、他は信じていない、地球での常識ばかりに生きている人達でもあるのだから仕方がいなことでもあるのだとアルトには思えた。
「よしんば、そうだとしても、この結果に地球に荒波を立てるのは得策と言えるのかアルト」
「うん。僕もそう思うよ。賢いとは言えないんじゃないかな」
どうやら二人は敵対しつつ、サツキを守る気でいる事が理解できた。心強い援軍というへきものなのかもしれない。
「とはいえ、案内は必要だしな」
「まあな、なければ今頃は宇宙ステーションでの空腹の中で、野宿か」
「茶番は辞めろ、スター、ワイバーン、なぜそんなにサツキを守りたい」
騎士団長のソートがあっさりと看破し、直ぐに追いつめた。
二人は溜息を吐いてから互いを見て、思案する。
「お前もだアルト」
「先程説明した事では無理なのか」
「無理だ」
「なら昔から思っていたが、どこまで戦う」
「相手が辞めるまでだ」
「どこまで戦うか、その線引きもないのだぞ?戦争が終わって14年、何の進展も無しに永遠と軍備増強の繰り返し、何の変化の一つもない怨嗟のみに満ち溢れた星だ」
「だとしても、他に方法があるのか?」
「ない」
「そうだ、ない」
「だが俺以外、俺たち以外の者が方法を考える、その代表的な者がサツキだ」
「御伽噺だ」
「かもしれん、だが2012年より始まった地球戦争、14年前の2040年に終わったが、どこも戦いを辞める事はなかった、何の進展も無しに永遠と増強、ただひたすらの軍事ゲーム、政治的解決も進展の一つも無し、常にある互いにあるのは絶対の深淵、宇宙空間より冷える世界がある」
「・・・」
「何の変化もない俺達に、何の進展もない現状に、今という機会が訪れた」
「ふむ。確かにメリットはある、軍備の倍々ゲームに日本連邦は絶対に勝てない、人口的なものもあるが、資源、経済、技術、これらが複合する同盟、それに比べ、日本連邦は常に不利、どんな事が有っても勝ち目のない戦いを強いられる、かといっても互いの和解など千年たっても無理だ」
「可能としたら、多少はマシになるのかもしれないと思う」
「可能としたら、でしかない、そんな不可確実な事に頼る必要もない、少なくても今は」
相変らずの男だと誰もが思う、片一方で戦い、片一方で繋がる、冷静に確実に地道に目指す先は日本連邦やAZAの存続、その大地に生きる人々の生命、健康、生活、文化、資源、いかに効率よくこれらを守るかに尽きる。
だからこそ騎士団の長であり、騎士達も従う少年なのだ。
「かといっても、現状は不可確実、何もわからないゲームの初め、サツキという道案内の居ない我々がどのような目に遭うか、恐らくここから動けなくなるのは頷けるのではないのか、まあ別に目隠して動けるのなら問題はない」
思案の時間、サツキを失えれば効率は急速に悪化する、現状を変える手段の一つもない、それを考えられる者すらいない、考えても実行はまず不可能、そもそも同盟側とつながるのは互いに難しい、可能としても絶対の秘匿義務が課せられる。
そこに動揺から立ち直れない冥夜が言う。
「サツキが必要なのはわかったが、他はどうなのだ兄」
「他?」
「興味というべきものだ」
「ああ平和かな」
「・・・言い辛いが言うぞ?」
「ああ」
「性的な興味はあるか?」
「・・・色々と残念な台詞だな」
「あるのか」
「性欲のないゲームなのだぞ、ここはVRMMOの世界だぞ?分かっていないだろ?」
「ゲームは初めてなのだ」
「どんだけオタク文化発展した国に住んでのに、まあゲームだからどう考えても性交渉は出来ない、100%できない、あり得ない、無理、立たない男と女では100%不可能、これでよいか」
「そう言ってもらえると助かる」
アルトの刀の姉弟の姉の方は、唯一そこだけが気がかりだったらしい、動揺から立ち直り思案に入る、周りは微妙な顔。大丈夫なのかと心配にもなるような立ち直りぶりだ。
十兵衛の方はいつも通りの不愛想な顔、優れた侍なのだが、まだ成人には達していない、という少女の分類に入る、周りはそんな事の一つとして思わないが、年齢的には少女なのだ。どれ程に強くてもこれは変わらない。
冥夜も十兵衛も成人には達しておらず、日本連邦の成人は20歳で、これに達していないなければ子供であり未成年だ。これは何が有っても変わらない、幾ら有能でもこれは変わらない。しかし二人は何かと変な人達なのだ。
二人とも独特の世界間の持ち主、独自の世界を持つ人達であり、この二人はしかも似ている同志のようなものだ。
まず冥夜、凄く強くて有能、でも時々妙な事を言う、例えば義理の弟を兄、亡き婚約者の事を思い出して会話する、独特の芸術品の独特の名前を付ける、これだけでも随分と変な所がある。
次の十兵衛、凄く強くて有能、でも時々妙な事を言う、例えば冥夜の刀の姉弟の弟を兄様と呼ぶ、冥夜の会話の途中で妙に飛ぶような言葉が出る、不思議な芸術品を作り、妙な飾り方をしたり、いきなり壊したり。
二人の奇行に家族も困るが、ひとまず有能、凄く強い、色々と引いても十分過ぎるほどに有能な二人なのだ。
そんな二人だが、彼氏はいない、というより全くできない、別に顔が整っていない訳でも、スタイルが悪い訳でもない、髪型を工夫するとか、服装を変えるとか努力の方向性も正しいし、香水や化粧もよく学ぶ、女子力も高く、芸事にも長ける。
しかし全くモテない、どんな事が有っても何もない、間違いの一つぐらい起きないのが不思議な事が有っても起きない、徹底して男に全くモテない。
二人の家族も努力はしているし、どうにかしようとしているし、よくアルトに相談に来るし、酷く悩んでいるのも分かるし、日本でも有名な事でもあるのであるが、この二人がモテる事は100%ない。そんな変な二人なのだ。
アルトも色々と手はつくすが、男性達から帰ってくる台詞は女は当分はいい、これだけだ。強引に何とかしても、あれは無理の一言、何が不満なのか?
美人でスタイルもよい、服装の趣味は良好、髪型も良好、容姿的には十分モテる要素が豊富ではある、能力の方が芸事の紹介までは好い、ここまでは好感触、剣聖の称号を持つ剣豪と知ると退く、次に性格、文句なしのはずなのだが、何故か不評、会話の場合、男性が混乱し始めるのが極めて多いここで殆どが撤退を選ぶ。
つまり話だし、会話すると男性には魅力が感じられない二人、らしい事が判明し、これには家族も困る、数少ない猛者もいるのだが、他の女性にあっさり靡いた。
この為に有能過ぎる女性になり過ぎる、と幸せが近付き難くなるのかなと、誰も断言はしないが、日本の一部の家族には深刻な悩みだ。
アルトとしても改善するために法律ギリギリの事までした、例えるのなら仕組んで何とかしようとしたが、無理だった。何故か男性には魅力が感じられないらしい、成功に近付いても、しっかりと盛っても、無理だった。
とある成功に限りなく近い例の男性より集めた情報だと、根本的な何かが足りない、この何かが知りたがったが、この男性も考えれば考えるほど混乱をきたす、冷静になってから地味に調査し、何度も繰り返した時に判明したのが、根本的なもの、恐らく幼さというものに現れる若さの事ではないかと推測された。
誰もが納得した。何やら根本的な問題、精神年齢が高過ぎたのだ。
家族に知らせるか、担当者は深刻に悩み、ひとまずとアルトに相談した。
言えるはずもない、色々な事情が重なり、精神的な年齢が老け過ぎたのだと、十代では無理ですとは絶対に言えなかった。
二人には伝えるべきと決断し、しっかりと伝えた。
二人は表情一つも変えずに、道場に向かった。
不幸な事にもなったので、これは機密にしてあるが、もっと簡単な事もあった、主な若手の長に聞いた、特に同世代や更に年上や年下や、色々と集めた結果、精神年齢が老け過ぎて無理じゃないかなと正直に言って者もいた。
変な二人の事でもあった。
真面目な雰囲気はぶち壊しになっていたが、ひとまず気になったのでアルトが尋ねる。
「十兵衛、なにか?」
「いえ兄様、思うんですが、ゲームとは即ちロールプレイです」
「・・・まあ確かに」
「ロールプレイを楽しみたい人向けに、当然の様にあるべきはずのもの、即ちロール系があるのではと」
「・・・探すか、ひとまず探す、うん決定だ」
「夢破れたり、どうせ突き付けられるのです」
「そう後ろ向きになるな、ぐれないか心配にもなるなこれは」
会議の出席者は微妙な顔になる、十兵衛がぐれたら大変な事になる、何せ剣の腕前は称号持ち、侍としての軍人としての能力は頗る有能、その他の能力も頗る有能、苦手な事も色々と有るが、基本的に有能、めっぼ強く、実戦経験も何故か多い。
侍の若手№2、この十兵衛がぐれるのは大変困る。
「ロール系の調査は決定だ」
ソードの決定に誰もが頷く、冥夜の方は特に変化はないが、アルトには直ぐに分かり、内心は大喜びで躍り上がらんばかりだと。
「夢があるね」
ワイバーンの言わんとする意味に、十兵衛も冥夜も頷いた。
そこでアルトはとある提案をした。
「ひとまず休憩に入ろう、調べたい事にもあるし」
このタイミングに、動く者は直ぐに察し、同時に席を立った。
男性側が集まる。
アルト、飛行団№2の星守り、騎士団長のソード、琉球の若長のティータ、№2の南風、薬師の若長の悪童の6名。
「ロール系か?」
「役割、悪夢のような影響を及ぼすのかが気になる」
女性側も話し合っていることは分かる、狙うべきモノはすでに男性側も推測が付くために、色々と情報は交換しておく。
「魅力。これに尽きます」
「耐性だな。間違いなく必要になった」
「他にもロールの若者とか、幼児とか、娘とか、色々と剣呑な物が有る」
要注意のスキルの系統、それがロール系に代表されるものだ。
何せ役割を強制的に変更させる強力なスキルだ。
女性側も一枚岩の為に、男性側も対抗手段は講じておく必要があると判断した。
片一方で繋がり、片一方で被害を受けない為に備えるのが、常識的なものだ。
アルトも二人の為にはロール系は調べておく必要があるが、なにも二人だけの為ではない、自衛の為にもどうしても必要な知識分野なのだ。
何せ前日の休んでいる間に、スキル学を学ぶ者から、知らせるべきか迷っていたが、それとなく聞かれる事が多かった、モテる様になる?言えるはずもない、かといっても判明すればあっという間に広がる、Lvによって性能の上がる為に高くなれば極めて強力なものとなる。
「次には妨害系だ。これは深刻に不味いぞ」
「その通りです。所謂の精神系に属するスペルを使えば、相手を虜にも出来ますし」
剣呑極まるスペルの系統であった。
こう言った危険なスペルは、キャスターたちが厳重に管理している、魔法の専門家のその始祖に該当する最古の龍は警告する、必ずこのスペルの種すら滅ぼす魔物だと。
この為にスペルを操るキャスターたちの様々な調査は厳格だ。
邪な欲の一つでもあれば即に奪われるものが多い、それがキャスターたちだ。
「まずは耐性、その次にスキル学の知識、これは最優先情報に指定する」
誰も異議はない。
何せスキルの中には生活系に代表される、日常生活に役立つが、利用すれば悪夢のような効果を生む最悪級のスキルもある。
この為にスキル学の知識は研究されるが、なにも利用の為ではない、これらの悪用に対する対抗措置の為に研究される事が多い、つまり矛と盾の関係だ。これらの学府を守るプレイヤー達の図書館や書物は厳格に管理される。
スキル犯罪は既に存在し、これらに警鐘を鳴らす専門家の多さにも頷け、日本も様々な形で防止と封じ込めに動いている。
同盟勢力はこれが欲しいらしく、暗躍する事も多いというより殆どの目的がこれだ。
ネットもスキルに関しての情報は厳重に封印される、拡散していい情報ではないからだ。
日本連邦側、連邦勢力の持つ、スキル、スペルの二つがあるから国防が成り立つのも一つの真実でもある。何せこの二つが主に社会の技術基盤な勢力だ。資源のない国が生きるためには仕方がなかったが、同盟との互換性が急速になくなったのもこれが理由だ。
しかしこのゲームにはスキルがある、これに気付かない勢力はない。
スペルより優先されるスキルは、扱っていいレベルの物と、扱ってはならないレベルの物は既に存在し、この線引きはスキル学の権威により及び年間の研究者たちの結果もあり、年々厳しくなる一方ではある、だがこれに反対する者は皆無だ。
何せ28年間戦い続けられた最大の原動力がスキル、それも総力戦を支えたのもスキル、14年間の連邦勢力を支えのもスキルだ。
これらの事は、プレイヤー達が厳格に管理する、これに反した者は容赦なく狩られる。
プレイヤーの多い日本連邦の日本では、プレイヤーは一般的な人々でもあるが、スキルというものは極めて強力なもので、単独の生産系一人で一国の経済を破壊するのも容易く、戦闘系の一人が暴れれば、容易く一つの部隊が全滅する。
しかも彼らは不死である。
これらにプレイヤー達の生徒会長は常々にいっているが、争うだけの力など何の意味もない、まずは話し知る事をすることをすべきであると。
この為にプレイヤーも普通に生活し、連邦勢力で暮らす事が大半だ。
飛行団の多くがこのプレイヤーでもあり、その子孫たちも多く、日本連邦の子孫たちと、プレイヤー達の子孫が既に間に作っており、これらの問題も常に悩まされるのが現在の連邦の社会問題だ。
様々な問題も多いも、スキルに関しての情報はスキル学を学ぶ技術者たちの中でも人格が最も優先される、それらの次に能力も多少は必要となるが、性格が良い者は基本的にスキルを学べる、悪い者には教えられることも稀である。
この為に教育への介入は日本連邦ですら無理なのだ。
政府より独立した機関が管理し、プレイヤーの中でも厳選された者がこれを管理している、異星人も多く、それは異星人からプレイヤーになった者達だ。
このれらから地球の日本連邦は宇宙でも一目置かれる側なのだ。
WHO人も、このスキルの事には自らの事でもあり非常に警戒している、スキルに関しては一切の情報が流れないのも不味いので、各種族にはプレイヤーが派遣され、多くの中でもスキルを研究しながらこの製品などを提供している。
スキルは宇宙すら変革しかねない異彩を放つ力なのだ。
これに比べたら科学も、スペルもまだ親切な連中だ。
この為に宇宙では戦争はない、争い続けた勢力も、抵抗し続けた勢力もお互いに兵を引き冷戦に突入するのが基本となった宇宙政治なのだ。
時代の節目に現れたプレイヤー達、その次に広まりかけたスキル、この二つを警戒する勢力はが殆どの宇宙でもある。
その中でもスペルを操り、プレイヤーでもある零はエルフでもあるが、エルフの星に招かれる事も多いが、住む事はなかった。
「さて、そろそろも終わりだ」
会議の場所に一人の女性が現れる、誰もが呆然とした。
その理由は暴君の従者だからだ。
黒い肌、深い赤の衣、若者の様なミニスカートやらなんやら、一部の者からは魅力的に見えるセクシーな女性だ。
神族の者でもあり、最古の存在でもあり地母神、この中でも上位にいる存在、上位神族の女性であった。
「こんにちは」
「はい」
「キクリヒメ?」
「はい。私の名前です」
「うーん。噂には聞いていたが、随分と派手な服ですね」
「え、えーと派手でしょうか?」
「若い男性を悩殺でもする気ですか」
「そ、そういう訳ではありません」
「もう少し、落ち着いた服に」
「えーと、えーと」
「着替えましょう」
珍しいアルトの強い主張に、暴君の従者は途方に暮れながら困っていた。
何せ服の趣味が凄く、ミニスカートは別に良いが、タイツの一つもない、素足丸出し、トップスも肩はむき出し、あちらこちらの面積が足りない。
刺激というレベルではない、若い女性達でも困るような格好だ。
基本的に日本の恰好には、ミニスカートやタイトスカートもあるが、男女とも温暖化もあって短い物を好む傾向にはある、ただ立場が上がるにつれ服装も硬くなる。
若手の上層部の代表たちは、基本的にトップス、ジャケット、スラックス、中にはスパッツを着けるのが女性の基本、暑くてもこれは変わらない、ハイソックスより長いタイツよりは短い様なスーパーソックスを履く事も多い、男性の場合は下半身にはもう一つのズボンがある。
これらからキクリヒメの恰好は、明らかレベルではないぐらいの恰好なのだ。
公の場には絶対に出られない格好だ。会議に出るのも無理、あちらこちらで止められるような恰好、それが現在の恰好なのだ。
「ここら辺は女性方に任せます。頼むぞ」
「うむ。必要な格好にはしておくが、服の趣味が正気のレベルではない」
中央に立つ、黒い肌の、深い赤い衣のキクリヒメは、途方に暮れていた。
女性達に連れ出され、服装チェンジのお着換え中だ。
暴君の従者の恰好の派手さにはあちらこちらで問題になっている、格好が凄すぎてショックを受ける人が多いのだ。バカのような真面目な場の公的な場所に、ド派手な格好で現れたらそれは当然の様に問題にもなる。
しいて言うのなら教師と生徒会の代表同士に教育委員会の代表の会議に、水着並みの恰好で現れればどう考えてもアウトだ。
暴君も問題なら、従者も問題なのだ。現れる従者全員の恰好はそんなもの、何に対するサービスなのかさっぱりな感性の持ち主たちなのが、暴君の従者達だ。
会議の間の休憩、その時に終わりに現れたキクリヒメ、所謂の伝令でもあるが、神族のみが使える神聖魔法の上位の魔法が操り、傷の一つでもつけられれば御の字のような存在でもある。
性格の方もWHO人の中でも温厚で知られる神族たち、この中でも地母神を統べるリャナはレドの義理の姉で、殆ど母親のような存在だ。主に育児の事で悩む相談に応じ、気さくな女性でもあるが、レドの行いに唯一怒れる存在でもあり、世界的に見ても屈指の政治家、なのだが服装の趣味がなんとも凄い、凄く派手なのだ。どれ位かと言えばナイトドレス張りだ。明らかに場違いな格好の服装の趣味の持ち主なのだ。
地球に現れた時はその格好に衝撃のレベルが違う、政治家たちは茫然、容姿は若い美貌の女性、スタイル抜群、そんな女性がナイトドレス張りの恰好で現れて、政治家と紹介されて信じる奴がいたら、そいつはニュースの一つぐらいは見るべきだ。
いかに当時の人達が困ったか、推して知るべし。
現れたキクリヒメ、色々と妥協の結果もあってまともな格好になっていた。
全員が席に付き、キクリヒメが伝える。
「レド様より伝言です、娘に何かあったら殺す、です」
全員が硬直した、頭が白くなるなんてレベルじゃない、キクリヒメが消える。
レドは家族に手を出した者を絶対に許さない、そんな者は常に消えてきた、気の遠くなるような時間の中でも、これが変わる事は一切なかった。
その娘に何かあって責任が取れる奴は皆無だ。宇宙最古にして最強の賞金首の娘、サツキの事だ。
責任は全てアルトに押し付ける事が、満場一致で決定されるのがアルトには理解できた。
「ひとまずオムレツは美味かった」
「阿保、不味いなんてものではないぞ兄」
「レドの怒れる顔が分かります。線香はあげておきます兄様」
「ひとまずは、帰っていいか」
「ダメに決まっている」
「無理かと」
「ちと、洒落にならん」
まさかまさかの情報で、再起動した者達は、直ぐに思案する。
最低でも守らなければ強制的に全滅だ。
父親に全く似なかったのが、父親との仲が悪いのも頷ける。
「すまん、さすがにどうにもならん」
ソードが謝る、全員が、アルトすらも頷いてしまう。
扱える機密の格が違う、これを知ったらどの種族からもサツキは関わる者は消える。
同盟には知らせられない、知ったら何が何でも殺害しようとするのは目に見え、結果としては地球が壊される。
「いい奴なのに、なんてこった」
「あのサツキが父親を嫌うのはどう考えても当たり前だよ。性格が違過ぎる」
「ああ。サツキには知らせるべきだな。何せレドの名前を知らなかったのは、恐らく名前が巧妙に変えられていた偽名からだろう」
「うーん。まっ恩も有るし返すか」
「そう言う軽い問題か?」
「下手したら地球最後の日ですよ」
「あのサツキだぞ?あのサツキが父親に従う様な玉か」
「間違いなく無理、あり得ないよ」
「娘は可愛いが、その娘に壮絶に嫌われる父親も辛いと思うが、何せ父親から関わらない為に地球に来るようなサツキだぞ?仲直りなんて絶対に不可能だ」
「とんだ家出娘だな」
「しかもサツキはプレイヤーではない、リアルでも守らないといけないぞ」
「家が預かろう、なに姫には好い勉強になる」
「・・・大した奴だなお前は」
「どうにもできませんから若にお任せします、好い方なのですが、姫と同じです、生まれが悪かった」
「いい娘だよ。僕らなんかに比べても良いモノを沢山持っている、生まれだけはどうにもならないからね。それだけは絶対だから」
「・・・そうだな」
生まれのおかげで酷い目に遭った経験が多い集まりの会議、日本連邦側の連邦勢力は基本的にこんな目に遭った人々ばかりだ。
裏切り者の日本の日本人、宇宙最古の賞金首、この間に生まれるのはどう考えても不幸でしかない、そんなサツキ、家事万能であり何も見返りもなく様々事をした男嫌いの14歳だ。
対して父親のレド、ゴミ以下の仕事を行い、酷い蔑称でよればれる、常に金を集め、裏事を集め、酷い汚職警官、その上位の刑事、これを嫌わない奴が居たらそいつは変わり過ぎた奇人だ。
そんな父親からすれば、気が気ではない事ぐらい直ぐに分かる、しかし遭遇すれば直ぐに喧嘩、それも壮絶な喧嘩になる。サツキの嫌うものしかない父親、どう考えても反りが合わない。
むしろあんな父親から、何故サツキが生まれて育ったのか不思議な事しかない、余程母親の方が出来ていたらしい、これは奇跡の中の奇跡のようなものの中でも、更に奇跡的な例だ。恐らく父親をサツキの教育的にみれば、反面教師でしかなかったのだろう。
□
帰宅する、スターとワイバーンもついた、忍者の№2の風鈴はあまりの事に再起動するのが遅れ、その後も混乱していた、ソードよりどうしようもないと言われ、うなだれてから行動を開始する前にスターに提案し、スターとワイバーンには護衛についてもらう。
スターは忍者最高峰の称号の月光、ワイバーンはアイヌの中ですら存在しない世界唯一の召喚士の召喚この使い手の日本最高機密の一つの使い、この唯一の娘だ。
「あらお帰り、二人は?」
「まあ、お互い様って意味かな」
「そうだ。私も結局は忍びの生まれだからな」
「?それは知っているけどそれがどうしたの?」
「ひとまず話を聞いてくれ、色々と分かった事もあってな」
「ええいいわよ」
近くの椅子に座り、何から話すべきか迷う三名だが、まずはアルトから話した。
「サツキ、とある人から伝言が来た」
「伝言?」
「サツキの父親の名前が判明した」
「・・・」
「名前はレド」
「レド?」
アルトが伝えた名前に、サツキにはニューゲーム時の天井画、回廊にある鴉の旗、その奥にいた老人、その全てが符合した。
父親が仕組んだ。全てを。
サツキがこの世で最も嫌いな物、それが父親、名前は判明しレド。
天井画に描かれた惑星に乗る冒険者達の神、名前はレド。
サツキが嫌いな物、謀略、策謀、権謀、これらの謀が全部嫌いだ。
仕組んだのも嫌いな行為の最もなら、仕組んだ奴もこの世で最も嫌いな父親。
宇宙随一のゴミでも、もっとマシな事が出来そうだ。
「あのゴミ」
「落ち着け、他にもある」
「それってゴミ所業?」
「普通に考えても、ここまでの事はやらないな」
「どれ程の事よ?」
「伝言はレドより娘に何かあったら殺す」
「マジ?あのゴミが?」
これで三名も分かった、サツキにとってみれば宿敵のようなもの、それが父親だ。
「そう言えば姫は?」
「姫には聞かせたくないわ。だって」
「いいから呼んで、まあ結局14年だね。長かかったというべきなのかな」
「・・・重要な事?」
「サツキにとってもね。ただ姫にも伝えるべきと判断したあの子も同じだからね」
ワイバーンの言葉に、サツキは考えずに頷いてから姫の部屋に行く、部屋の前でドアをノックし。
「姫、入るわよ」
内部より返事が届く、開けると不器用な姫がハンカチを縫う練習の途中だ。
サツキの曇り顔に、姫は察し、片割れが時々する難しい顔だ。
何か良くない事があった、何故片割ればそれを話さないか、常に疑問であったが、サツキがそんな曇り顔で、現れたという事は、よくない事を伝えるべきになった。
これを喜ぶべきかはわからない、しかし達したことは認められた様だ。
「大丈夫よ。色々と有ったけど、ありがとう」
「サツキ?」
「来て」
よくわからない事ではあるが、とても重要な事が打ち明けられるらしい、サツキの曇り顔がそれを知らせていた、腹芸の一つも出来ないのがサツキの性格だ。
布を置いて針も綺麗においてから、席を立ってついていく。
広間には、半分と、スター、ワイバーンの二人、相変らず特に変化のない三名であった。
サツキが座り、その傍に姫も座る。
「うーんまあ、僕の本名がある、天翔・桜木さくら」
「あらPTの誘い?」
「いや、天翔ってのは父親の家名でね。分かり易く言えば・・・まあ、レドの家名だ」
全員が硬直する、サツキは困っていた、スターの顔も困り顔だ。
姫の方はレドの所業は知っているので、隠すのはどう考えても当然の事だった。
ワイバーンの顔は特に変わらずに陽気そうな顔であった。
薄く発光したペールピンクのショートヘアー、157cmの身長、この世代にしては大きい方だ。肩に置くのは2mもある斧槍、この少女の身の丈を超える巨大なものだ。
戦闘狂のこの少女ではあるが、もしこれを知ればもう会話をする者すら消える。
知った相手は必ず離れる、どんな事が有っても救いの手もない、永遠の孤独、全て自分の手で行うしかないのが、この少女の生きる道でもあり、変更できないできない生まれなのだ。
「まあ、姉妹って事になるね」
「姉妹って」
「ふむ」
姫、スターは全く似ない二人を見る、銀髪の長身の165cm、顔はエルフのような綺麗な顔で、容姿的にも見れば100%美しい女性。
対してワイバーンは157cm、愛らしく愛嬌のある顔、容姿的に見れば100%可愛らしい少女。
戦闘能力から言えばワイバーンの方が上回る位で、性格の方も戦士といったワイバーン、サツキは別に戦士が本職ではないので細工師というのが本分だ。
「だからまずはPTを組みたい」
「ええいいわよ。」
「それは幸いだ」
「そこは嬉しかったというべきじゃない?」
「僕なりの表現だよ」
「はいはい」
「僕からの話は以上」
「なら私か、本名を聞けば分かる事になるが、私の母親の忍者頭領この初代、私は二代、修行の末に忍者の称号の月光が持つ、所謂の称号持ちだ」
「頑張ったのね」
「うーんまあ、凄いって言えばいいのかな」
「・・・」
「本名は天翔・天川・星」
サツキも、ワイバーンも両目を大きく見開く、姫の方は何故か何かが動き始めているように思えた。今までのパズルが全て組み上がって完成していくようなものだ。
何故あの場所で、5名が居たのか、何故天井画があったのか、何故鴉の旗があったのか、何故この部屋の奥にいた老人が質問したのか、何故納得したのか、それらが全て繋がる。
鴉の示す意味、全ての失敗、絶対の安全。
老人の質問した意味、全ての確認。
天井画の意味、全てとの戦い。
全てとの戦い、全ての失敗、絶対の安全、全ての確認と符合した。
どうやら片割れは沢山の秘密を抱え、膨大なものを抱え、打ち明けるべき時が今に達したらしい、謎多い半分だった。むしろ謎が殆どの半分だったのだ。
「同じくPTを申請したい」
「ええあたしはいいわ」
「僕も問題ないよ」
「それは好かった」
半分の方は特に変わらず、相変らず普通の顔で、普通の表情だ。
「最後か、何から話せばよいか、まずは祖父の事を話そうとある作戦の事だ」
アルトが話した、とあるアフリカの作戦、アフリカの奇跡、その時のレドに一つの作戦を依頼した一人の傭兵の話だ。
コードネームはレイヴン、レドを雇い、故郷に侵攻した国家に反撃を行った。
最高司令官の射殺、大統領の射殺、及び全物資の破壊。
この作戦の後に、ヒーロー達が現れ、そのマスターが言った。
ヒーローにならないかね。
レイヴンは何を思ったのかは誰も知らない、この提案を受け、ヒーローになった。
2011年、ガーディアン誕生、これらの攻防戦の中、ヒーロー側よりレドにヒーローアカデミーへの誘いあったが、これを断る。
このヒーローよりとある攻防戦の中、裏切り者が出る。ダークヒーローのレイヴンだ。
戦いの後、レイヴンは再び歴史より姿を消した。
姫は、どうやら自らの父親は半分には伝えていたらしい、もうプレイヤーになる事は出来なくなるとしても不思議と涙は出なかった。
「その祖父の息子がスカオ、俺と半分の父親になる」
「・・・なるほど」
「難しいわね。簡単じゃない」
「・・・重たいモノばかり背負っているね」
冒険者たるプレイヤー、このプレイヤーとは絶対の戦いを行う傭兵、その唯一の代表の証を持つレイヴン、二つの因縁を両立し、凝縮したものを抱えていた。
冒険者の神たるレドの娘達、傭兵の代表の孫達となる。
全てを隠すしかなかった者達の話だ。
両者が何故組んだか、組むしかなかった。
レドは娘達の事もあり、レイヴンは孫達の事もあり、利害は一致した。
「長年の因縁、になるな」
「・・そうでしたか、何やら変な事になりました」
「そう泣くな」
「泣いていません、涙は出てはいませんし」
「めそめそとしているようにしか思えないがな、まあ次の話になるかな」
「次も似た様なものでは」
「かもな、父は知っていた、それはそう実の父親を知っていた、だが2012年、試験を受け合格し、4月に冒険者となって飛行団を創設した。後に続く地球戦争の燈火となった。まあ火薬庫にマッチを落としたとも言うかな」
28年間続いた血で血を洗う戦争、世界大戦の比ではない破壊を地球全土にもたらした戦争、人口は減少の一途、ガリガリの人口グラフ、14年前に集結し、続く冷戦の時代に入る、何も変わらない現状、怨嗟のみに埋め尽くされ咽返りそうな地球。
見えない未来、戦いばかりの現代、破壊ばかりの過去、混迷するだけの星。解決する糸口の一つもない人々。繋がる軍事の増強ばかりのゲーム、滅びというリサイクルの中で終わりかかる大地、それでも変えようともしない現状、何の手立てもない政府。
戦う事だけを教えられる子供達、変わらない大人達、何もできない老人達。
どこも何も変わらないものだけしかなかった。
異星の事を知る半分は、異星に渡る事が出来る半分は、母星の事をどう思うかなど容易くに分かる。
「まあ、次にもある」
「・・・」
「そう悲しむな、俺達星渡は、繋がったすべての星と全ての種族の情報、地球と同じような宇宙、そこから始まった一つの計画、プラネットプラン、俺達星渡はマッピングを行い、これらの全ての情報を元にレドに提供した。結果完成したのがPO」
全てを繋げようとした星渡たちの画策、知られば当然のように皆殺しに遭う。
そして現在、10代の全種族の若者がここにいる。
ゲームによってPOによって繋がる機会を得た。
「現状を変えるべきではあった、しかしそれは誰にもできないものであった、その機会も一度では決して足りない、何万と重ね、初めて実る位の物ものだ」
「知る事ですね。知り合いは傷つけたくなりませんし」
「ああ。しかしあったのは戦いだった」
「ええ」
「だが変わるべき結果はまずまずの繋がりを見せた、外交だ」
「はい」
「押し付けられ、結果として繋がりは必要であると何処も判断し、地球すらも巻き込み、やっとの事、戦いが止んだ」
隠すしかなかった者達、秘密裏に全てを成功させるしかなかった。
その役目が終わったらしい事が、この半分の一つの節目が来たようだ。
「俺達、星渡の役目は終わった、全ての戦い、全ての失敗、絶対の安全、全ての確認によって安心してゲームが出来るって訳だ」
「ゲームが好きですね」
「ああ好きだ。何せ久しぶりの冒険だからな」
アルトが、余程に嬉しかったというべき事、なのかもしれない満面の笑顔で笑う、釣られて姫も笑う、サツキも、ワイバーンも、スターも軽く口角が緩む。
「姉とその妹も喜ぶだろう」
姉妹というべき二人の、冥夜と十兵衛で、侍が刀を置くべき時期に来たことを意味していた。
「長い戦いの節目が来たって訳だ」
気の遠くなるような時間の戦い、この終焉ではないが、節目となった。
サツキは遍く冒険者達の神、父親の行いには何を言うべきなのかはわからなかった、ただ全ての戦いを終わらせる機会を作り、全ての種族に与え、これら全て若者に託した事は何を言うべきか、言葉が思い浮かばない。
黒一点の少年が言う満面の笑顔で。
「まずは会いに行こう」
「あの綺麗な人ですか?」
「半分は外見に拘るな」
思わず言ってしまった言葉に、半分は呆れる顔に、姫は急に恥ずかしくなった。
「全てを繋げる時が来た、その最後の手紙を届ける、最後の務めだ」
「付き合うわ」
「同じく」
「僕もいいよ」
「そっか、よろしく頼む。その前に刀を取りに行く」
「刀?」
「・・・何を言っている?」
「難しい言葉?」
「最後の務め位は刀は持つべきだ。俺も侍だね。では行くぞ、まあその前に休むか」
最高峰の刀、その務めも終わりつつある、役目を終えた刀は何を思うのかはわからない、恐らくあるのは解放感、自由を得る、それが刀の幸せにつながる事を願うしかないが、刀なりの事はするだろう。刀の時代の終わりを伝えるべき時が来たのだから。
「刀が、人となれる事を祈ろう、もう折れる心配がないのだから」
なれないというべき事なのかもしれないが、普通の少年ではない為に意味を指すべきところが違う、一般的な刀ではない事ぐらいは姫にも姉妹にも分かった。
「皮肉な話だ。まさか刀が刀の幕引きに向かうとは」
少年は思いながら言葉を紡ぐ。
「儀式位には付き合うべきかね」
何を意味する言葉なのかは少年以外分からない、その刀は恐らく知っている事なのだろうと姫にも思え、刀の役目を終える事が、刀の幸せなのかはわからない、ただ可能であるのなら話がしたいと思う、例え刀としても、何を思うのか、それが知りたい。
スターは何も言わない、よく父の暴力を振るい嫌な母ではあった、幼いながらに何度も母に辞めるようにいった、そんな幼い自分に母は様々な話をした、難しい事が多かったが、今思えば死の定めにいる我が子との時間を作っていたように思えた。
「休みだ。少し休もう」
少年の言葉に、重く難しい話は終わったらしい事に姫も三名も腰を上げた。
サツキもこの重いモノだけを背負っていた少年、その節目に何かを作るべきだと思えた。
「何か食べる?」
「・・・そうだな塩御結びを貰えるか」
「質素ね」
「いや贅沢だ」
サツキにはこの少年の言葉を解するのはまだ難しいらしい。
ただ休憩の時ぐらいは、別にマシな物も作れるのだがと思えた。
アイヌのワイバーンは、中々奥深い事を言うなと思えた。
「分かったわ作るわよ」
「僕も手伝うよ」
「ワイバーン、御結びよ?」
「そうだね。まあいいから」
二人が向かう、スターは会った時の言葉を思い返し、修行にいたと、その中には料理もあったワイバーンの事、意味する事を知っている様だ。
最後の旅の前に、ささやかな時間が作られる。
家の広間の床にしかれる風と空の紋章の様に流れる。




