第六話 MLO公式イベント告知
真鍋家の朝食の一幕。
基本的に食事は母が用意する。俺と父の昼用の弁当もだ。
母に何か用事があった場合は俺が適当に簡単なものを作ることになっている。
今日はいつも通り、目玉焼きに水洗いしたレタス、そしてボイルウインナーと白いご飯。たまにプラスで納豆。週に四日はこれと同じ内容なので、我が家の定番の朝食と言えよう。
テレビに映るニュース番組を見ながら、俺と父母はダイニングキッチンに置かれたテーブルに着き、3人一緒に朝食を取っていた。
『――以上、本日の星占いでした。続きまして、ピックアップニュースです』
時刻は6時31分。
そろそろ食べ終わるという頃合いだ。
『こちらが本日の新聞で各社の記事から私がピックアップしたものです。それではまずは……』
「ところで」
いつものように何となくニュースに耳を傾けながら箸を動かしていると、父さんが何気なく訊いてきた。
「最近、ちゃんとゲームしてるか?」
「……」
そこは普通『勉強しているか?』と訊くのが親として当たり前なのではないだろうか。
『今日は女子学生ネタが多いですね』
『良いことです』
『それでは次は突如交通事故に巻き込まれた天才美少女空手家として有名な――』
「お前はいつも勉強ばっかりだったからな。適度に息抜きとしてゲームをするのは悪いことじゃない。親とのコミュニケーションにも繋がるし」
良いことを言っている風だが、一番最後のが本音だろう。
最近はあまり喋ってないし、それなのにどうしてか俺を構いたがるからな……。
『――現在、地元の総合病院で入院中のようなのですが、残念ながら復帰は困難と――』
「……MLOなら続けてるよ」
「ふほっほう。たしかMLOは知覚速度10倍を採用していたな。だとしたらもうかなり強くなってるんじゃないか?」
「初心者はもう抜けた頃よね」
特に秘密にすることでもなし、さりとて両親にゲームのことを詳細に言うのも何処か憚られる。なので短く答えたのだが、食いつきは予想以上だった。
『次は以前にご紹介した私立明涼学園女子サッカー部のその後ですが――』
「まだまだだよ。レベルも全然低いし」
「くぅっ……! 尚武が、あの尚武が『レベル』なんて用語を日常で使うようになるとは……!」
「私たちの育て方は間違っていなかったんですね、アナタ」
「…………」
『練習は順調のようで、大会に向けての準備は着々と――』
――こういう所がゲームを忌避するようになった原因なんだけどなぁ……。
だけど、今更MLOを自分から止めようとは思わない。それほどまでに俺はMLOにハマってしまっている。
茶番じみた両親のやり取りと、マイペースに進むニュース番組を横目に、俺は食事を終わらせて食器をシンクに持っていった。
◆○★△
水島の様子が変だ。
3時限目を過ぎた辺りから妙にそわそわし始めた。
授業中なのに何かを我慢するようにプルプルと震えている。トイレか? とも思ったが、ふと視線が合うとにや~~っと気持ちの悪い笑みを向けてくる。訳が分からない。
とりあえず、気にしないようにしようと俺は授業に集中した。
のだが。
「ヘイ真鍋! メシ行こうぜ!」
「え? あ、ちょっ!?」
『……』
4時限目が終わり、昼休みに突入した瞬間。
水島がいきなり俺の腕を掴み、答える間もなく教室から連れ出された。
お伴の2人、太田と飯倉は何故か無言の仏顔で付いてきている。
有無を言わさず連れて来られたのは、いつもの食堂のいつもの席。
しかし、そこにはいつもとは違った点があった。
「遅い!」
「いやいや、お前らが早すぎなんだってーの」
開口一番に文句を飛ばしたのは、長い明るめの茶髪を頭の後ろでポニーテールにした女子だ。気の強そうな吊り目が刺々しい雰囲気を表している。女子にしては長身でスレンダーな見た目も相まって何処かとっつき難そうな印象を受けた。
「まぁまぁリオちゃん、拗ねちゃダメだよう。ようやく解禁されて嬉しいからって天邪鬼になるのはねぇ?」
「べつに拗ねてないし天邪鬼でもないわよ!」
ポニーテールの女子の頭をなでなでしながら宥めるのは焦げ茶色セミロングの髪の女子。此方は対象的にほんわりとした印象だ。スタイル的にも真逆で小柄だけど女性的なふくらみは十分に伺えた。
「くははっ。あ、真鍋、紹介するよ。こいつらもオレらと同じ幼稚園からの腐れ縁仲間、1組の【観月理織】と【菜野原芽衣】だ。見覚えはあるよな?」
「あ、ああ……」
水島から紹介された2人の女子。
紹介すると以前より言われていたが今日になったのか。
スレンダーでロングポニーテールの気の強そうな方が観月理織。
ふくよかでセミロングのほんわかした方が菜野原芽衣。
どちらもタイプは違えど、可愛いか可愛くないかと問われれば十中八九、前者と答える者が多いだろうと思われる。
そんな彼女らをいきなり紹介された俺。いつもなら女子に慣れていない俺は焦って挙動不審になるのだが、最近はMLOで美男美女に見慣れてしまったからか、別段落ち着いていると自覚していた。
「えと、俺は3組の真鍋尚武。よろしく」
だから、普通に自己紹介なんてことが出来た。
正直に言って、以前の俺からしてみたら驚きの進歩だと思う。
「よろしくねぇ」
「……ふんっ」
返ってきた返事も対称的だった。
菜野原の方はにこやかに応じてくれたが、観月の方はあからさまに拒絶モード。 ほとんど初対面だというのに何故か嫌われている節すらある。
「おいおいリオよ、ちょっと不愛想じゃね?」
「うっさいバカ」
「ええええ、ここでなぜ俺が貶される!?」
「まぁまぁふたりとも」
不機嫌な観月を見かねた水島が茶化すが、火に油を注いでいるようにしか見えない。
「ちょいちょい」
「?」
その時、ふいに背後から制服を引っ張られた。
何故か小さく身を縮めている太田と飯倉だった。
さっきまで黙っていたのに一体なんなんだ?
水島と女子たちから少しだけ離れると、2人は小声で話しかけてきた。
「リオが不機嫌で申し訳ないで御座るな」
「でもー、それにも理由があるんだよねー」
「理由?」
「リオは、観月理織は…………洋太に『ホの字』なので御座る」
「うんうん」
「……へ?」
ホの字、ということは、つまり観月は水島のことが好き……ということか?
だけど、それがなんで不機嫌になるんだ?
「最近はー、MLOや昼食も真鍋とばっかりでー、ほとんど一緒に居られなかったからー」
「基本的に素直ではない女子で御座るからして、リオは。ほとんど八つ当たりに近い理由で真鍋殿のことを嫌っているので御座るが、どうか気を悪くしないで欲しいで御座る。ようやく解禁されたので、しばらくすれば不機嫌も収まると思うで御座るよ」
なるほど。確かに最近は俺と一緒に昼食を取ったり、最初の方はMLOでも頻繁に会っていた。
反対に観月の方は好意を持っている水島と一緒に居れなくて、その間接的な原因である俺に対して嫌悪感がある、と。
「まー、ほんとーの原因はー、洋太が鈍感なこととー」
「理織が素直ではない、というのが一番の理由だとは思うので御座るが」
「そ、そうなのか……」
理由を聞いてみると、どうやら俺が何かを改善したからといって仲良くなれる感じではないようだ。これは時間が解決してくれるのを待つしかないか。
「まぁリオも根は良い奴で御座るからして、時間を置けば仲良くなれるで御座るよ」
「多分。きっとー」
同じ幼馴染だという2人の言葉でも不安が隠しきれていない。
まあとりあえず、俺個人に何か原因があるわけではないというのが分かればそれでいいか。
「おーい、お前ら。メシ買いに行こーぜ?」
向こうが落ち着いたのか、水島が俺たちを呼ぶ。
どうやらようやく昼食を始められそうだ。
弁当持参の俺と菜野原以外の面々がカウンターで各々の昼飯を購入し、いつものテーブルに着いていただきますをした。
「ほえで、ほんあいあんだえおよ」
「汚い。飲み込んでから喋りなさいよ」
カツカレーを頬張りながら話す水島に、その隣に陣取った観月が突っ込む。
その突っ込みの自然さは、確かに付き合いの長さを感じさせられた。
「もぐもぐごっくん――と。それで、本題なんだけどよ」
「何よ」
「くっくっく。今日の10時」
10時というと、ちょうど水島がそわそわし始めた直前か。
その時間に何かあったっていうのか。
「MLOの公式サイトが更新された。イベントの告知だ」
「イベント?」
「そう、MLO初の公式イベントだ。その名も――――」
◆○★△
【初! MLO公式イベント告知!】
プレイヤーの皆様、いつも【Magic Laws Online】――通称MLOをご利用頂き、誠にありがとうございます。
この度、MLOの正式サービス開始から無事2ヶ月目を迎えられたことと、【インターミドルクラス】に進級したプレイヤーが一定数を超えたことを記念して、MLOでは初となるイベントを実施致します。
今まで研鑽を積んできた自分の魔術を互いに競ってより高め合う!
魔術師として、1対1のガチバトル!
界立スティカレーア魔術学園で、最強の魔術師を決定する一大フェスティバル!
その名も――――【 天下一魔闘会 】!
■イベント内容
・学園施設【闘技場】が解放され、闘技場にて1対1のプレイヤー同士による魔術戦闘を行います。
・相手の体力ゲージがゼロにする。または『降参』に類似する発言をさせた方が勝者となります。
・戦闘内容は学園の各地に設置されたスクリーンによってリアルタイムで公開されます。
(※注 戦闘中のプレイヤーの音声は聞こえないようになっていますが、魔術の効果音だけは流れます。)
・イベントはトーナメント形式で行い、予選期間と決勝トーナメントに分かれます。参加者の人数によって多少変更はありますが、基本的に予選期間で参加者を32人までに減らします。
・決勝トーナメントはイベント期間最終日を予定しています。
・告知した本日(2XXX年5月18日(金)10:00)から一週間を参加登録期間とし、参加者の総数にて予選の詳細をイベント開始当日にお知らせ致します。
■イベント期間
予選トーナメント期間:2XXX年5月26日(土)13:00~2XXX年6月30日(土)23:59
決勝トーナメント:2XXX年7月1日(日)13:00~
■イベント報酬
優勝者
・【比喩:龍王★】と【投影:龍王★】の付加情報
・賞金10000000D
・ヴィゾーヴニルの尾羽
決勝トーナメント出場者
・賞金5000000D
初の公式イベントを記念して、決勝戦トーナメント参加者の内、ベスト8に残ったノービスクラスとインターミドルクラスの学生のみ、特別に試験免除で進級できる権利を進呈します。
(※注 当然、試験によって得られるパラメータ上昇はないので、進級を断ることも出来ます。)
◆○★△
「――だってよ! くぅぅ~燃えるぜ!」
水島が突き出したタブレット型携帯PCの画面を見て、俺たちはそこに映し出されたものに見入った。
「公式イベント……1対1のプレイヤー同士の魔術戦闘?」
「対プレイヤー戦、つまりPvPの大会ってヤツで御座るな」
「え~報酬ってこれだけー? 2位3位に特別報酬って無いのー?」
「無いっぽいわね」
「でも試験免除で進級できるのは大きいよお? シニアクラスへの進級はインターミドルの比じゃないって聞くしぃ」
菜野原の言う通り、確かにそうだ。シニアクラスへの進級試験は特に厳しいというコメントが攻略サイトなどの掲示板に溢れていて、多くのユーザーが何度も難易度の変更を求める意見を運営に送ったがその度に却下されてきたと有名だ。
だから、『試験免除で進級』というのはインターミドルクラスの学生にとって最高の報酬となる。
かくいう俺もその一文に目が釘づけとなっている。
「洋太、もしかして参加するつもりなの……って聞くまでも無いか」
「モチのロンだろリオ! 一気にシニアになるチャンスじゃねーか!」
「でもアンタ、まだノービスでしょ」
「グッハ……! い、いいんだよ! 要は、決勝トーナメントまでにインターミドルに上がればいいんだから、まだ猶予は一ヶ月あるってことだ! な!?」
何故か水島に背中を叩かれた。
いや、何故も何も理由はなんとなく分かっている。つまり試験対策ヨロシクということなのだろう。まあ俺としてもイヤではないが。
「オレはこれに参加する。お前らは?」
強気な笑みを見せて水島が訊いて来る。
対する周囲の反応はというと。
「あたしはパスかなぁ。もともと支援系だしい」
あまり気の乗っていない風の菜野原は辞退。
「おれもー。廃人たちに勝てる気しないからパスー」
どうでもよさげな雰囲気の飯倉も辞退。
「それがしは参加するで御座る。勝つ自信はあまり無いが……この剣の腕、試してみたいと思う男心を抑えきれんで御座る」
贅肉に包まれた太い腕をさすりながら太田は参加を表明。
「わたしは、どうしよっかなぁ……」
観月は前髪をくるくるといじりながら悩んでいるようだ。
「ふむ。真鍋は?」
「俺? 俺は――――」
ベスト8に残れる可能性は置いておいて、報酬の進級試験免除はかなり魅力的だ。
何より、多くのプレイヤーの魔術に触れるというのは、凄く刺激になると思う。
自分の研鑽がどれほど通じるのかは分からないが、それはダメで元々だ。
だから。
「――参加するよ」
逆に辞退する理由が無い。
水島は「そうでなくちゃ!」とニカッと笑った。
「むぅ」
それを見た観月が突然割り込んでくる。
「わっ、わたしも参加する!」
「え、おまえも? お前だってまだノービスだろが」
「うっさいわね! 本気だせば今週中には進級なんて出来るわよ!」
「なんで怒ってるんだよ……?」
顔を真っ赤にして怒鳴る観月に、首を傾げる水島。
外野の飯倉や菜野原などはそれを見てニヤニヤとしている。
「ま、いっか。んじゃまとりあえず、参加者は俺とリオと吉秋と真鍋ということで」
指折り数える水島に、腕を組んだ太田が口を挟んだ。
「しかし、参加することに否は無いで御座るが、ベスト8に残れると本当に思っているので御座るか?」
「む? というと?」
「廃人や元ベータテスターなど、現在のトッププレイヤーたちの存在で御座るよ」
MLOをプレイしているのが俺たちだけではない以上、当然ながらそこに力の上下関係が存在する。レベル差、財力差、装備差、タグ量差など。特に俺などは正式サービス開始から1ヶ月近く経ってから始めた。一番最初から始めた人とはそれだけ差がついているということでもある。
「有名な奴っていたっけ?」
「居るねー。特に有名なのはー【二大ギルド】のメンバーかなー」
「二大ギルド?」
俺にとっては初耳だ。
6人以上でギルドという組合――サークルや部活など――みたいなものを設立出来ると聞いたことはあるが。
「あ、あたし知ってるぅ。えーと、たしか【森羅陰陽寮】とお」
「【魔法少女連盟】で御座る!!」
――【森羅陰陽寮】。
その名の通り、メンバー全員が【陰陽術】の使い手のギルドらしい。
未だ取得条件が公開されていない陰陽術だが、その理由のひとつが、彼らがそれを専有・機密にしているからとも言われている。
事実、ギルドの加入特典として陰陽術の取得方法を挙げていた。
しかし、ギルドメンバー以外にはやはりかなり秘密主義の謎多きギルドだ。
――【魔法少女連盟】。
当初は、とある女子高の学生のみで構成されたギルドだったが、加入希望者が増えに増えて、今では初期メンバーを幹部に置いたMLO最大規模の『女性限定』ギルドとなった。なんでも現実でも女性であることの証明を求められるという厳しい加入条件だが、何故か加入希望者は後を絶たないという。
性別を偽証して加入しようと試み、見事失敗した男性プレイヤーの証言によれば、幹部全員現実でも美少女なんだとか。しかし、証言はそれだけなので現在はほぼ都市伝説化しているらしいが。
あと、幹部たちは特殊な名前の作りで統一させているという話もあった。
「【魔法少女連盟】の幹部プレイヤーたちは全員がレベル40超えで、◇(ホワイトスクウェアの略)クラスのタグを一つ以上持ってるという噂で御座る! さ・ら・に!」
俺の持っている【雷属性◆】より更に上位のタグを一つ“以上”所持しているとは。
それも幹部全員が、とは半端じゃないな。
というか太田はなんで興奮しているんだ?
「やはり【魔法少女連盟】を語るには【なのら】タンを外すなんてあり得ないで御座るよぉおおお!!」
【魔法少女連盟】の盟主――その名を【魔砲少女フェイタル☆なのら】。
決め台詞の『致命的な一撃、喰らわしてやるのらー!』をダンジョン内で叫ぶ彼女を見かけたプレイヤーたちは、その愛らしい姿に身を震わせて涙ちょちょ切らせ、非公式のファンクラブを速攻で設立させたという。ギルドではないのだが、クラブ会員はMLOユーザーの3分の1に達するとか達しないとか。
ちなみに太田も会員らしい。どうでもいいが、彼ら【なのらファンクラブ】の面々は自らを『なのラー』と呼ぶという。本当にどうでもいい。
「好戦的な性格のなのらタンが参加するのは間違いないで御座る。他にも武闘派な幹部メンバーは確実に参加するで御座ろうなぁ」
ドヤ顔で語る太田。というか、もしかして参加したのはそのなのらというプレイヤーに会いたいからなのではないか?
「【森羅陰陽寮】で有名なのはー、やっぱり【アベル】だよねー」
「セットの【トゥッティ】も忘れちゃダメだよう」
【森羅陰陽寮】のトップ、陰陽頭の【アベル】と副頭【トゥッティ・ミケイド】。
メンバー全員が陰陽術を扱うギルドの中でのトップということは、つまり最強の陰陽術使いということでもある。
陰陽術については全く知らないも同然だが、ネットや書籍で調べる限り、一筋縄ではいかなそうだ。
「――これだけでも少なくとも5人以上、最上級クラスのプレイヤーが参加してくる可能性があるということで御座る」
「それに、二大ギルド以外にも、廃人や上位に属するプレイヤーは多いわよね」
「そうだろうねぇ」
ベスト8の道のりでさえ非常に困難が伴う。優勝なんて夢のまた夢だろう。
想像もつかないような長い時間かけて考えた、強力な魔術を扱うプレイヤーは多いだろう。
強者は多く、立ち位置的には俺たちは弱者に属するだろう。
――だが。だからこそ。
「燃えるだろ?」
水島の言葉に、心の中で強く頷く。
俺の意思はもう決まっていた。
「んじゃあ、これから一週間は猛特訓だ! 負けないぜ、リオ、吉秋、真鍋!!」
『…………』
熱くなっている水島。
しかし、俺含む他の面々からの返答は沈黙だった。
「おいおい、ノリ悪くね? そこは『おう!』とか言ってくれないと」
――いや、しょうがないと思う。
だって此処、『食堂』なんですけど。
周りからの視線が、かなり痛かった。
皆様から頂いた始動キー案の数々、全てとは言えませんがこのイベント内で使わせて頂く予定です。
そして、ようやく水島グループも女の子参戦でフルメンバーを登場させることが出来ました。当然ながら観月理織はツンデレ枠です。
さてさて。
なにはともあれ、まずは特訓ですね。




