第201話 Dの一族「何故、人は働くのか?」
砂の城で夕食を堪能し、ノーラさんと話をしていると、食事も終え、いい時間となったので帰ることにした。
会計をし、歓楽街を出ると、教会までやってくる。
「今日は誘ってくれてありがとうね。いい気分転換になったし、ちょっと生活を考えてみるきっかけになったわ」
「いえ……そんなに悲惨なエピソードでしたかね?」
サクヤ様に聞いてみる。
「首根っこを引っ張ってでも連れて帰れば良かったと思っておる」
あ、そうですか……
翌日にはケロッとしてたんだけどね。
「ノーラさんも気を付けてください。それと来週、お願いします」
「ええ。この国に興味を持ってもらえるのは私としても嬉しいわ。朝から来るの?」
「できたら。大丈夫ですか?」
お仕事があるだろうし。
「構わないわ。じゃあ、来週ね。サラとディーネに会えるのも楽しみにしてる。じゃあね。おやすみなさい」
「おやすみなさい」
ノーラさんが手を上げて教会に入っていったので俺達も近くの小道に入り、転移でビルの20階に戻ってきた。
そして、サクヤ様とタマヒメ様、ジュリアさんと順番にお風呂に入っていき、最後に俺が入る。
「お風呂が広いなー」
風呂はウチのよりも広く、足を十分に伸ばせる。
さすがは上級。
お風呂を堪能し、リビングに戻ると、3人が集まっているソファーに向かい、ジュリアさんの隣に腰かけた。
「お風呂も良かったね」
「ええ。広いですし、ゆっくりできました。明日はどうします?」
明日は月曜だが、3連休なので休みだ。
とはいえ、家のこともしないといけない。
「サラさんとディーネさんに声掛けして、あとは家かな? 掃除とかあるし」
「それもそうですね。では、私がサラさんに声掛けしますのでハルトさんはディーネさんをお願いします」
それがいいか。
「サクヤ様、タマヒメ様、よろしいですか?」
「ええぞ」
「良いんじゃない?」
神様方が漫画を読みながら頷く。
「じゃあ、明日はそんな感じにしよっか」
「はい」
俺達はその後、本を読みながらゆっくり過ごし、就寝した。
寝る時はジュリアさんと一緒に例の天蓋付きのベッドで寝たが、寝室が広すぎてちょっと落ち着かなかった。
でも、上級の気分を味わえて良かったと思う。
翌日、朝食を食べ、準備をすると、ジュリアさんとタマヒメ様と別れ、サクヤ様と水の国の別荘に飛ぶ。
すると、ソファーで寝ころびながら耳をほじっているディーネさんがいた。
「んー? ハルトさんとサクヤ様か? 嫁さんとタマヒメ様は?」
ディーネさんが耳をほじったまま聞いてくる。
「サラさんのところですよ。ディーネさん、来週の夜は空いてますか?」
「来週? 来週と言わず、いつでも空いてるぞ。飲みに行くの? 行く、行く」
まだ何も言ってないのにオーケーをもらっちゃった。
「いや、実は俺達、昨日、土の国に着いたんですよ」
「あ、そうなんだ。砂ばっかりだったろ? 砂の国の方が合ってるよなー」
まあね。
「それで歓楽街で食事をしたんですけど、美味しかったし、楽しかったんですよ」
「あー、あれな。良いよなー。私も1回行ったけど、すごく良かった。皆、気前が良くて、色々もらったわ」
それはあなたの人柄のおかげでしょうね。
「それでよかったら来週、一緒に行きませんか? 転移ですぐですよ」
「おー! マジかー! あ、嫁さん達がサラのところに行ってるってそういうことね」
ディーネさんが起き上がった。
「ええ。サラさんもお誘いしようと思いまして」
「ふむふむ。来週ね。たまたま予定が空いているし、行く」
さっきいつでも空いてるって言ってたじゃん。
「では、そういうことで。ノーラさんも会いたがってましたよ」
「ノーラかー。懐かしいな。すんごい勉強家なんだぞ」
知ってる。
「歴史の研究をしているらしいですね。ディーネさんはそういうことをしないんですか?」
「私は天気を予報するという大事な仕事がある。明日は雨だ」
それか。
「そうでしたね。では、来週、夕方くらいに迎えに行きますのでお願いします」
「わかったー。お土産に魚でも持っていってやろ。あっちは川魚しか獲れないし」
「良いと思います。じゃあ、引き続き、ここの掃除をお願いしますね」
「任せとけー」
ディーネさんは再び、ソファーに寝転がる。
「では、帰るかの」
「ええ。ディーネさん、また来週」
「あーい」
俺達は転移で家に帰ると、ジュリアさん達が帰ってくるのを待つ。
そして、しばらくすると、2人が転移で帰ってきた。
「おかえりー。どうだった?」
「ただいまです。サラさんは是非って言ってました。ディーネさんはどうでした?」
「行くってさ。今日も朝から別荘の掃除をしてくれてたよ」
「あー、だからそちらは早かったんですね」
ジュリアさんが苦笑いを浮かべる。
「まあ、いつものことだよ。じゃあ、来週は巫女様方と食事会だね」
「ええ。では、私は買い物に行ってきます」
「じゃあ、俺は掃除と洗濯をしておくよ」
「お願いします」
俺達は3連休最後の日は家のことをし、その後はまったりと過ごし、夜にはゲームをして就寝した。
この3連休はかなり充実していたし、やはり完全週休三日制を導入すべきと思った。
浅井さん、国政に出て、頑張ってくれ。
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