019話
またまた連続投稿です。
朝まで思わず書いてしまいました。(どうしよう・・・明日)
新しい家につき、新しいベットで寝た。だがその日私は深い眠りにつくことができなかった。
別に埃っぽいというわけではない、それどころかしっかりと掃除されている。
人の死を目の前にした。しかもその命を刈り取ったのは私だ。
私は血を被ったチャイナ服のまま寝たようだ。チャイナ服には昨日殺した盗賊の黒い血がこびりついている。朝日が入り込み、その返り血からどれだけ残虐に殺したかが目に浮かぶようだ。
私はチャイナ服を消し去る。
本当に消えたわけではない。あのチャイナ服は私の意思で消え、私の意思で現れ、私の意思で変化する。
そのままそのまま部屋の中に設置されたシャワー室へと向かう。
頭からお湯を被ると、床は真っ赤になる。髪にも返り血が付いていたようだ。
私はしっかりと髪を洗って一刻も早く血を洗い流す。
二時間ほどかけ血を洗い流した跡、私はシャワー室から出た。
濡れた髪と皮膚は魔法で一瞬にして乾く。
そして新品と変わらないチャイナ服が現れる。
「まさか私がこんなにもメンタルが弱いなんて。」
そんな独り言を私はつぶやいた。
扉を三回ノックする音が聞こえる。
「入るわよ。」
入ってきたのは母だった。だがそれだけじゃない。
その後ろには昨日現場にいた衛兵のうち三人と、三人の魔法使い、そして騎士二人だ。
「すいませんが、事情聴取は後にしてください。先に弟と姉に聞いていただければと。」
衛兵のうちの一人が口を開く。
「もう二人の部屋にはもう聞いた。あとは嬢ちゃんだけだ。」
「・・・話せることは二人と同じです。出ていってください。」
そう言った瞬間、チャイナ服が何かの魔法を弾く。
魔法使いの一人が杖を出している。
チャイナ服の繊維の隙間に残った魔力から、麻痺させる魔法だとわかる。どうやら殺意はないようだ。
私は攻撃してきた魔法使いの魂に干渉し気絶させる。
この力はあの盗賊を殺した時に目覚めた力だ。おそらく私の魂をこの世界に持ち込んだモノの力だろう。
急に倒れた仲間に反応して、杖をこちらに向ける魔法使い。
「安心してください。魔法攻撃をされたので気絶させただけです。」
魔法使い二人は安堵したようで、緊張をとき、杖を降ろす。
「嬢ちゃん、私達が聞きたいのはその魔法だ。魔法水晶を使わない、呪文詠唱も魔方陣も使わないで発動する魔法。それに魔法を完全に防ぐ服。俺たちはこれだけのありえないものを見た。
俺たちにとってそれは驚異的な力であり、この国さえも揺るがす脅威となりえる力なのだ。その意味がわかるかい。」
私は頷いた。
「ならば、その力がどのようにして手に入れたか、俺たちはそれを知る必要がある。」
「・・・知ることはできます。ですが、同じ力を手に入れることは不可能でしょう。」
急に騎士の顔が険しくなる。
衛兵は話を続ける。
「それはなぜだ。」
「もしも、それが可能ならば姉は私と同じように、無詠唱の魔法がつかえるはずです。私と同じ魔力、体型、何をとっても私とかわりません。
私は姉に一度どのようにして得たか、説明したことがあります。その姉が未だに私と同じ魔法を使うことができないのです。
姉はその場では話を流しましたが、おそらく裏で一生懸命に努力したのでしょう。ですが今でも姉は普通の魔法をつかう魔法使いです。」
衛兵と騎士は少しため息を漏らした。
「分かった。嬢ちゃん、お前さんはこの国で唯一無詠唱魔法が使える魔法使いだ。」
「いえ、私は魔法使いではありません。魔法使いなのは姉です。」
魔法使いたちは少し苦笑いをする。気絶させた魔法使いも目を覚ましたようだ。
「・・・では訪ねよう、そのチャイナ服。それを俺たちに貸してくれないか。」
「お断りします。それに貸そうと思っても貸すことができません。この服は私しか着ることができず、私から離れることはありません。私だけを認識し、私だけが使える服なのです。
それにこの服はとても高価なもの。それを譲っていただいた方に失礼です。」
「一応聞きたい。これは全くの興味本位で、この件と全く関係ない。・・・そのチャイナ服、どれくらいの価値なんだ。」
「・・・金貨二百万枚です。」
この場にいる私以外の顔が引きつる。
前世での金銭で二兆円、その額を考えると当然の反応だろう。
母に関しては顔が真っ青になっている。
読んでいただきありがとうございます。
楽しんでいただけたら幸いです。
いよいよ主人公がチート化してきましたが、まだまだ無敵にする気はありません。
だってチートすぎると展開が固まってしまって完結してしまいそうですから。
主人公は少し強い(?)くらいにとどめておくつもりです。




