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茶色の場合  作者: Kwyt
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比叡

――1941年1月10日12時 テレビ


「こちらは、シアトル、戦艦比叡甲板です。こちらでただいまより日米休戦協定の調印式が行われます。まず帝国海軍連合艦隊司令長官が挨拶、日米英代表団の署名、のち仲介の労をとった英チャーチル首相が演説という式次になっております。


「本日、ここに日米の和平がなったことを喜び、今後の両国の発展をいのります。さて、この場に、ファンデフカ海峡における歴史的勝利の立役者、帝国陸軍の田尻閣下がおられないことに気がつかれたかたも多いことと思います。実は、ただいま現在田尻閣下は、独海軍の残存戦力を殲滅すべく、独 ヴィルヘルムスハーフェンに向かっておられます」


――同時刻(1941年1月10日21時)ヴィルヘルムスハーフェン、Bismarck


「何だそれは、全艦出撃準備。防潜網展開用意」

「提督、へたに出撃すると危険です。湾口から魚雷を撃たれてもここには届きません」

「わかっておる。湾内で砲撃できる体制を取るだけだ」

「敵輸送艦20隻、ユトランド半島沖合にあり。時速50kmで南下します」


――1941年1月10日22時 ヘルゴラント島(ヴィルヘルムスハーフェン北方75km) 輸送艦部隊


「上陸開始」

「抵抗軽微」

「築城開始。輸送艦撤収」


――1941年1月10日22時30分 ヴィルヘルムスハーフェン、Bismarck


「ヘルゴラントに上陸されました。輸送艦は撤収しつつあります」

「湾口まで出撃し上陸部隊に艦砲射撃を行う」


――1941年1月10日23時30分 ヴィルヘルムスハーフェン湾口、Bismarck


「魚雷発射音多数。潜水艦です」


――1941年1月11日3時 ヘルゴラント島


「重爆100機来襲」

「全員退避」


――1941年1月11日8時 ヘルゴラント島


「急降下爆撃機100機、戦闘機200機来襲」

「戦闘機隊300機が迎撃します」

「全員退避」


「脱出した搭乗員の救助」


――1941年1月11日19時 ヘルゴラント島


「輸送艦入ります」

「対空砲陸揚げ急げ」


――1941年1月12日22時 エルベ川、ハンブルグ 甲標的


「雷撃開始。目標沿岸港湾施設および工場群」

――1941年1月13日5時 エルベ川河口 甲標的


「雷撃開始。目標キール運河閘門」


――1941年1月13日22時 ブレーメン 甲標的


「雷撃開始。目標沿岸港湾施設および工場群」


――1941年1月14日 参謀本部


「ファンデフカでインディアン居留地に慰謝料をはらったかいがありましたな」

「独が内陸、エルベ川ぞいに部隊を移動させています。ヘルゴラント島への空襲圧力は減少してきました」


――1941年1月15日20時 メーネダム


「攻撃隊突入」

「雷撃」


――1941年1月15日24時 ロッテルダム近海 輸送艦8隻


「増水確認。ライン川侵入」


――1941年1月16日4時 アルンヘム 輸送艦12隻


「上陸開始」

「橋頭堡確保」


「戦闘機隊到着」

「爆撃機部隊来襲」


「第2陣上陸開始」


――1941年3月17日 参謀本部


「独が講和をもとめてきました。ヒ総統暗殺が成功したようです」


――1941年5月30日 テレビ


「こちらは、ヴィルヘルムスハーフェン、戦艦比叡甲板です。25年前の今日この日発生したユトランド海戦を生き残った、戦艦比叡の艦上において、日英独停戦協定が結ばれようとしています」


最後までお読みいただきありがとうございました。ご意見、ご感想などいただければ幸いです。

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― 新着の感想 ―
 御参加ありがとうございます。  日本がユトランド海戦に参加という、マイナーIFを選んでいただき、ありがとうございます。    そして、その結果が斜め上過ぎました。どうしてそうなる!?  しかし、…
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