第21話 闘技大会・その参
大変遅れました!申し訳ございません……。
【始まりの街・西部 闘技場前広場】
凄いたくさん露店がでてるな〜冒険者と住人の両方が出店してるし!冒険者の店ではまだウサギ肉とボア肉ぐらいしか売ってないけど。
「そろそろ会場に行っておかないとな」
もうすぐ本戦の開始時間だし。第何試合で闘うのか分かってないしな。一試合目で闘うのは誰かな?
◆ ◇ ◆
【始まりの街・西部 闘技場】
《さあ!しっかりと体を休められたか?!これより最強決定戦、本戦を開始する!》
「始まったね?スレイ」
「ああ、俺たちはどこで当たるかな?」
いや、聞いてたらわかるだろ。
《第一回戦、一試合目!リル選手対ベル選手!》
俺の試合は、第二試合か……。
「スレイ、キミは第何試合?」
「俺か?俺は……第八試合だな」
「そっか。じゃあ決勝で当たるね!」
「決勝か……勝てる気がしないが、悪あがきはさせてもらうぞ?」
「かかってこ〜い!」
あ、ベルが逆転されてる。ベルの攻撃に有効打がないのか……。あのまま行ってれば、そのままベルの勝ちだったかも知れないが、あの娘魔法とスキルを上手く活用できてるな。第二回戦が楽しみだ。……あの娘は物語に表せば主人公のようなもの、なのかもしれないな。
《第一回戦、第二試合!グレン選手対ラン選手!》
《グレン選手は(火魔法)と大剣を使う、『NAO』でトップクラスのアタッカーです!》
《対して、ラン選手!得意技能は全般とのこと!ラン選手の情報は何も集まっていません!強いて言うなれば、偽名での出場、予選Aブロックの惨状の原因とも言える選手とだけ!》
《さあ、第一回戦、第二試合!開始!》
こんなのがあったんだな。スレイと話し込んでて、聞いてなかった。実況はあったけど、本人には聞こえてなさそうだしな。
「おい、お前、子供だか大人だが分からんが降参する気はないか?」
「ある訳ないでしょ?」
「だろうな……。分かった、だったら全力で!」
グレンは俺がフレンドだとは気づいてなさそうだな。だったら少しぐらい暴れても大丈夫か。
「じゃあボクは本気で!〈嫉妬〉“封印:物理攻撃”」
「……何をした?」
「二人とも物理攻撃ができなくなったんだよ。しても、ダメージがなくなったって言っほうがいいのかな?」
「どういう……?いや、別に良い、自分で確かめるまで!」
接近してきた。まあ、信じられないのも無理がないよな。だけど……
「効かないって言ってるじゃん」
「何でだ……!?」
「うーん……短時間の能力封印?」
「……ハハッ、だが魔法なら!!」
「そうだね……。でもボクに魔法で勝つつもり?火槍」
「ッ!?」
「どうしたのかな?闇球、水槍」
「クッ!?」
このままじゃ、普通に押し勝てちゃうな。まあ、一回戦だし、この程度なら……
「“雷”!」
そう唱えて、魔法を発動させると、グレンのもとに一筋の光が走り……グレンは倒れた。
《勝者は……ラン選手!》
◆ ◇ ◆
と、まあ圧勝してきた訳だが、次の試合も……
「兄さん、どうだった?」
「どうだったも何も、一瞬で終わってるんだから評価のしようがないでしょ?あと、今は一応姉さんって呼んどいてくれないかな?」
「う……兄さんは兄さんだから……」
妹が、キキが、相手の……フラムだったっけ?を瞬殺したから、もう第四試合なんだよな。まあ、第二回戦までは、キキと少し見てるか。
……あ、スレイを放置してる、けど別にいいか!
本編に記載はありませんが、{大罪}にも代償はかかります。……そりゃそうだろ!これだけの技がコスト無しで使えてたまるか!
〈強欲〉と〈嫉妬〉の強奪、封印はコストが同じぐらいで、自分のスキルから一部が封印という形になってて、使う範囲の程度によってコストの量は変わる。使い込むとレベル、表示されていない熟練度によってコストが軽くなったりする。最大まで行くとコストゼロです!(にっこり)……ただ、通常は滅茶苦茶時間が掛かるし、レベリングの間に更に強いスキルも手に入るので、基本コストがかかる奴のレベルを上げたりするやつはいない!




