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第12話 試れ、ん……?

投稿が遅れてすいません……。一応、三日に一回の更新を目安にしてます。

【■■ ■■■の間】


「ねえねえ、どう?僕の作ったお菓子は?」

「……ああ、美味しい。」

「少し空返事な気もするけど……まあいいや!寛大な僕をたてると良いよ!」


試練を受けるって意気込んでたのに……どうしてこうなった!?


少し振り返ってみるとしよう……。



時は少し遡る……



勢い良く『はい』の表示を押したとたん、何もなく、ただただ白い空間に飛ばされた。


「キャラメイクの時の場所に似てる。」


この時の俺は自分の置かれた状況を分析してたと思うんだが……。


「うん!キャラメイクの時の場所は■■の一部を模倣して作っているからね!セレスト()()()

「っ!?誰だ!?」

「後ろだよ」


そう言われ、後ろを見てみれば、居たのは年端のいかないであろう少年だった。こんなところにいるってことは……


「フフッ、僕の事が気になった?」

「!?」

「そうだよ、僕は心が読める!だから普通に話してね。変に敬語を使われるよりはそっちの方が楽だし。で、僕の事だったね!オホン……聞いて驚け!僕は創造と破壊の権能をもつ、この世界では創造神とも破壊神とも呼ばれる存在だよ!もっとも、その二つは別人扱いされてるけどね!それより、さっきの進化の時のサプライズはどうだった?」


あれ、あんたがやってたのかよ!?……って別人扱いというか、この世界では創造神と破壊神って何故か名前を聞いたことがないんだよな……?


「あれ?破壊神は邪神扱いされてるからともかく、創造神の名前も?」

「ああ、聞いたことないな」

「じゃあ、今の主神は?」

「運命神とか言われてたな」

「あいつらか……」

「あいつら?」

「いやいや、こっちの事情だから……でも、少し教えておこうか!信じなくても結構だけど、一般的に邪神と扱われているものも、この世界では他の神々と仲良くやっている。だけどね、『管理者』と呼ばれる者から数体の神が送られてきた。そいつらを総称して『調停神』って言うんだけど、そのリーダーが運命神なんだよね。っと、立ち話も少しアレだし、お茶にしようか!」


創造神がそう言うと、机、椅子、ティーセットが現れ、創造神がどこからかお菓子を持ってきていた。


「これはねー、僕が作ったお菓子なんだけど、何故か皆食べてくれないんだよね」


そりゃ、そうだろ。創造神謹製のお菓子なんて劇物以外の何物でもない。


……ということがあり、今に繋がる訳だ。



そして現在……。



「で、さっきの話に戻るけど、この世界の歴史、成り立ちって知ってる?」

「いいや、知らないな」

「まあいっか!詳しくは自分で調べてほしいんだけど、今の歴史は運命神に歪められてるんだよね。この世界はいつからか存在していて、そこに神々が住み着いた、ってなってるらしいんだけどね、本当は、僕が作ってから暫くして『調停神』どもがやって来て、破壊神が邪神として扱われたことによって信仰が薄れて、僕が凄い弱くなっちゃったんだよね。原初(オリジン)系統も僕が作った奴だよ!僕が作り出した神も居るには居るんだけど、いつの間にか他の世界の主神クラスになってたり……おっと、これ以上はダメだったね。まあ、今は凄い弱体化してるんだ!それでも、調停神(あいつら)に負けないぐらいには戦えるし、困ることはないんだけどね!これでこの話は終わり!本題に入ろうか!」


試練の話か?もうだいぶ内容が濃くて胃もたれしてるんだが……。


「ハハッ!そっか、でも試練は簡単だよ!面接試験だ!」

「それだけなのか?」

「うん!それだけさ!」

「全員それだけだったのか?」

「そんなわけないでしょ、僕の気分とノリだよ!君は僕が気に入ったからね!もっと面白いことをしてほしいんだ!」

「……そうか。神って、そんな破天荒でも勤まるんだな」

「そうだね!僕でも勤まるから!じゃあ面接を始めるよ!」


どんな面接なのか……ッ!?創造神の圧が強まった!?


「圧迫面接、スタート!あ、嘘は通じないし、ついたら即失格だよ!」


Q,君はなんでこの世界に?

A,娯楽を求めて、かな?かつての仲間とこの世界を楽しみたい。


Q,君にとって『住人』とはどんな存在?

A,別の世界を生きている人間だな。『冒険者』となにも変わらないと思うぞ。

etc……


Q,最後に、この力を手にしたら何に使う?

A,俺のために。俺は自分の思う正義のために使う。たとえそれが善行ではなくともな。



結果はどうだ?かなり勝手なことを言ったと思うけど……


「うんうん、面接は終了だよ!勿論合格!覚悟を聞くためのものだったけど120点だよ!!試練系は最初のクエスト受注で怖気づく人が多いんだけどね!怖気づくどころか楽しみにこのクエストを受注した所も評価点かな!」


《原初の試練を達成しました。点数により報酬が異なります。》

《点数……120点、報酬を授与します。{大罪}の使用権、{美徳}の使用権、『■■神の寵愛』、スキル{正義}の取得。》


「僕の加護で『調停神』どもからの干渉はある程度防げるし、僕にも会えるようになるよ!たまに顔見せに来てね!……スッゴい暇だし(ボソッ)」

「……?ああ、またな!」


色々凄いものが手に入った気がするが、今は無視、急いで検証をしたい!


―――――――――――――――――――――――――――――

()()が出ていった後……


「あの子は面白いね……!そう思わないかい?死神(・・)?」


そこに現れたのは、少女の姿をした神……呼ばれていた通り死神である。


「……君も息災で何より。」

「僕に何かあると思っていたのかい?」


創破神と対等に話す事のできるたった一柱の神である死神は……


「……私もあの子は気に入った。今度は加護を上げようと思う。」

「僕の子を取らないでよねー!」

「む……二人で共有すればいいだけ。」

「……うん、それもそうだね!」


こうして、二人の話は弾んでいく。

―――――――――――――――――――――――――――――

その頃のセレスト……

「……クシュン!誰かが噂してる……?……あっ!〈善と悪を俯瞰せし者(ニュートラル)〉で羽を生やせる!悪魔的な羽と天使の羽が片方ずつ生えてる……!カッコいい!」

今回出てきた神様はこの世界の主幹に大きく関わります。その寵愛を貰った彼(女)は一体……?


表には出してませんが、彼が彼女になってしまった理由も考えてはあります。まあ、そんなまともなのでもありませんが……。いつか本編で書こうと思います。

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