表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アナテマの獣  作者: 灰原アシカ
第二章 谷底の悪夢
61/64

第61話 消えた教徒たち(2)

 朝日に照らされ薄く橙色の光を灯す天幕の中。

 カウルとアベルはトンバロの説明を静かに聞いた。

 海での漁の最中。彼は死門が接近しつつあること知り、慌てて村へ戻った。陸に付いた頃には既に村人たちはみな避難した後で、人の気配はどこにも無かった。自分もすぐにその場を離れなければと思っていたのだが、逃げる途中、偶然怪しい男が乗った小舟が死門へ近づいていく姿を目撃した。

 小舟は見る見るうちに死門へと近づき、中へ飲み込まれたかと思った瞬間、強烈な光と巨大な影が現れた。全体の形はよくわからなかったが、激しく蠢く嵐と白い稲妻の中で、辛うじてそれに三つの金色の目がついているのだけは目にすることが出来た。

 トンバロは何かとてつもなくまずいモノを目にしてしまったと恐怖し、そのまま逃げるように村を離れた。残っていた馬に跨り、ただ必死に逃げ続けた。死門が止まったと知ったのは、安全な近隣の村に逃げてから、数日が経った後のことだった。

「俺が見たのはそれだけだ。あれが何だったのかも、何が起きたのかもさっぱりわからねえ。……けどその日から確かに死門は止まった。あれが関係ない出来事だとは、とても思えねえ」

 怯えたように顔を伏せるトンバロ。カウルは彼をじっと見返した。

 おおむね、噂で聞いた内容と一致している。ここまではちまたの聴聞師に聞いても手に入る情報だ。だがわざわざ彼を訪ねて来たのは、そんな既に広まった話を聞くためではない。自分にしか気が付けない何かがあるかもしれないと期待したからだ。

「その……あなたが目撃したという怪しい男はどんな姿をしていましたか? 背丈や外見は?」

「いやわからねえ。遠かったし、嵐の中だ。それに黒い外套を頭から被っているようだった」

「じゃあ三つ目の怪物が出現した位置は? 突然現れたと言いましたが、海からですか?」

「いやあれは……どちらかというと空からだ。何も無いところから突然、空を割くようにして現れた」

 突然現れ突然消えるのは、ロファーエル村での刻呪の振る舞いと全く同じだ。もしその怪物が刻呪であるのなら、ほぼ間違いなくその男はあの時の偽祈祷師ということになる。

 何かもっと核心的な手掛かりは無いだろうか。アベルの存在も忘れ、カウルは質問に集中した。

「三つ目の怪物についてもう少し詳しいことはわかりませんか。大きさとか、体の形とか。白い稲妻のようなものが走っていたと言っていましたが、それは三つ目の怪物の体から出ていませんでしたか?」

「ほとんど闇の中だったんだ。俺も恐怖で混乱していたし、そんな具体的なことまで覚えてねえよ」

 カウルの質問を聞いたトンバロは、困ったように目を反らした。

「あなたは死門にかなり近い場所に居たと聞きました。体に違和感はありませんでしたか、古傷が突然開いたとか、痛みを感じたとか」

 アベルがちらりとこちらを見たが、カウルは気が付かなかった。

 わざわざここまで来たのだ。何か一つでも有益な情報を手に入れられなければ、ここに来たこと全てが無駄になる。その恐れが、カウルを焦らせていた。

「そういえば一瞬体がびりっとしたが、けれどそれだけだ。どういう意味だ? さっきからやけに具体的だが、あんたあれが何か知っているのか」

 しまったと思ったが既に後の祭りだ。カウルがどう答えようか返答に困っていると、アベルが口を割り込んできた。

「君が見た男は、死門が止まった後どうした? 恐らく船で戻って来たのだと思うが、どちらの方向に向かったかわかるか」

「行先はわからねえ。わからねえが――……」

 トンバロはどこか歯切れ悪く言い淀んだ。

 アベルはベッドの上にいるトンバロをじっと見つめ、

「俺たちは君を助けた。命がけで大峡谷へ入り、死ぬ運命だった君を救った。君に害を与えるつもりなら、わざわざそんな真似はしないだろう。俺たちはただ真実を知りたいだけなんだ。もし何か気が付いて伏せていることがあるのなら、教えてくれないか」

 スキンヘッドの男がなぜか神妙な顔で頷いた。

 トンバロはこちらを見返すと、

「あんたらの目的は何なんだ? ただの噂好きの聴聞師にしては命を掛けすぎてるし、どこかの国の密偵か何かか? あの男について何を知っているんだ」

 それを聞いたアベルは一瞬天井を見上げた後、重々しく口を開いた。

「詳しくは言えないが、恐らく君の想像通りだ。その黒衣の人物は、とある事件の重要参考人とだけ言っておこう」

 なんとも曖昧な表現だ。微妙に真実が混ざっているのもたちが悪い。結局何も答えていないのと同じなのだが、トンバロはそれで一応、納得したようだった。

 視線を反らし、ぼそぼそと話し始める。

「実は――……怪物が現れて死門が止まった直後。俺は恐怖で足がすくんで、しばらく逃げ出せずにその場に居たんだ。同じ場所で心を落ち着かせようとしていたら、そこで戻ってきた黒衣の男とあいつを迎える人間たちの姿を目にした」

「他にも人が居たんですか」

 それは新事実だ。カウルは思わず聞き返した。

「ああ。黒衣の男の船が海岸に近づくのに合わせ、どこからともかくすっと現れた。あれは恐らく、災禍教の連中だ」

「なぜ、災禍教だと?」

 アベルが静かに聞く。

「死門の到来前は毎時期よくこの近辺に、死門派の教徒が姿を見せていたからな。見覚えのある顔が何人か居たんだよ。とにかく、黒衣の男はそいつらと合流し、そのまま姿を消した」

 村を出てから初めて、偽祈祷師に繋がる情報を聞いた気がした。

 災禍教と関わり合いのある人間なら調べようはある。これまでの様々な経験がやっと実を結んだ気がして、カウルの鼓動が速まった。

 雲が移動して日の位置が変わったのか、天幕の中がより明るくなる。薄っすらと布を突き抜けて差し込む光が、トンバロとカウルたちの姿を照らした。

 アベルは腕を組み、指を自身の顎に当てた後、

「俺はルシード街に来るまで……いや来てからも、死門停滞と怪物の目撃談に災禍教が関わっているなんて噂は聞かなかった。トンバロ。君はなぜその話を拡散しなかったんだ?」

「もちろん最初は話そうとしてたさ。俺も妙なもんを見て興奮してたからな。だが俺の噂が広まった初期の頃に、頻繁に災禍教の連中が訪ねてくるようになったんだ。

 別に脅されたりなんかはしてねえが、連中、しつこく他に何か見ていないか、教徒の姿はあったのか聞いてきてよ。あまりに頻繁に違う教徒が訪ねてくるもんだから、余計なことを口走らないように圧力を掛けられてんのかと、怖くなったんだ」

「災禍教の人間が目撃談の詳細について聞いてきたのか。――……なるほど」

 興味深そうにアベルはそう呟いた。

「俺が知っていることは本当にそれだけだ。それ以外は何もねえ」

 疲れたように深々と枕に頭を沈み込ませるトンバロ。傷が痛むのか、一瞬痛そうに表情を歪ませたのが見えた。

 カウルは今のトンバロの話を聞いて、何となくかすかな違和感を抱いた。

 もし災禍教の人間がトンバロの口を塞ぎたいのなら、そんな不確実な手段をとるだろうか。直接的に脅して噂が広まらないように徹底させるか、さっさと事故にでも見せて殺してしまったほうがずっと都合が良かったはずだ。しかし現状では、災禍教の関与についてはともかく、死門停滞が発生した時に怪物を目にしたことと、怪しい男がその場に居たという目撃談は、王都グレムリアにすら伝わってしまっている。災禍教が偽祈祷師と繋がりがあるのなら、教徒の目撃情報だけでは無く、その二つの噂が広まることすら許したくはないはずだ。

 トンバロが嘘を言っているようにも思えないが、それが真実であるとも断言しきれない。何となく気持ちの悪い感覚だけが頭に残った。

 その後、カウルたちはいくつか質問を繰り返したが、トンバロからはそれ以上有益な情報を得ることは出来なかった。彼の体調が本調子では無いこともあり、ある程度聞けることが減ってきた頃合いで、退出をすることにした。

「トンバロさん。病み上がりのところ長時間付き合って頂き、ありがとうございました。お話はとても参考になりました」

「ああ。悪いな命を救ってくれたのに、大して役に立てなくて。聞きたいことが出来たら、またいつでも来てくれ」

「はい。そうさせて頂きます」

 カウルはアベルと視線を交わした後、「それではまた」とトンバロと横に立つスキンヘッドの男に軽く頭を下げ、天幕の外に出た。

 高く上った太陽の光によって一瞬視界が光で包まれるも、すぐに目が慣れる。広場は相も変わらず避難してきた人々やここから離れようと荷物を纏める人々、禍獣の対応に追われる兵士や退魔師の姿でにぎわっており、喧騒に満ちた空気が押し寄せてきた。

 カウルは息を吸い一旦心を落ち着かせた。

 ――やはりまずは、この街にある災禍教の協会を訪れるしか無さそうだな。どこまで情報を引き出せるかはわからないが、とりあえず話を聞いておくべきだろう。

 そのまま歩き出そうとしたところで、ふいに背後にいたアベルがカウルを呼び止めた。

「待てカウル。少し話をしないか」

 カウルは足を止め、振り返った。

 顔を見返すと、アベルの意図は何となくわかった。カウルは黙って頷いた。

 アベルは広場の端にあるひと気の少なそうな場所に目を止めると、「向こうに行こう」とカウルを誘導する。並んで置かれた木箱に腰を下し、彼は周囲に耳が無いか確認しながらこちらを見上げた。

「トンバロを見つけるという、当初の目的は達成した。本来であればこれで協力関係は解消するつもりだったのだが、少々事情が変わった」

「事情?」

 カウルは腕を組み、彼を見下ろした。

「結論を述べる前に、まずは君の力について教えてくれないか。“老人”を倒した時に、説明してくれると約束したはずだ」

「約束はしていない。落ち着いたときにもう一度話そうと言っただけだ」

 カウルは冷静に答えた。

 アベルはしばしこちらを見つめた後、

「君を観察していて、気が付いたことがある。君の出身は恐らくロファーエル村だな」

 予期せぬ突然の発言に、カウルは思わず動揺した。一瞬動きが止まりアベルを見つめ返す。

「君の刃を受けた時のあの現象。俺が肉体を再生させようとしていたにも関わらず、それを無視し、強制的に傷口を広げられたかのような異常な感覚。あんな感覚は生まれてからこの数百年で初めてのことだった。僅かな時間とは言え、君の力は俺の不死の呪いを凌駕したんだ。

 他者の状態に関わらず、強制的に傷を開かせ命を奪う。全く同じ現象を俺は少し前に耳にしたことがある。

 グレムリア南部に封印されていた呪いによって、禍獣を寄せ付けず平和を保っていた村があった。しかしある日、何らかの要因によってその封印が解かれ、内部に居た“何か”が解き放たれた。その瞬間、村に居た人々の多くはありとあらゆる傷が増幅され、死を迎える者が多数現れたそうだ。

 感染し被害者を拡大していく呪いを前に、情報を聞いて駆け付けた三神教五大司祭の一人、メイソン・ラグナーによって村は封印され、事なきを得た。村人たちの犠牲を持って事件は一件落着したかのように思われたのだが……どうやら、封印の前に逃げ伸びた者が居たようだな」

 まるで断定するような物言い。

 随分と詳しく事情に精通している。王都グレイラグーンの聴聞師でも、ここまで詳細な事情を知っている人間はあまりいない。

 不老不死の肉体に、背景も目的も不明な怪しい男。カウルは抱きかけていた親しみを忘れ、一瞬にしてアベルに対して警戒の籠った目を向けた。頭の片隅にもしや偽祈祷師と関係がある人物なのかという不安がよぎる。

 それを受けたアベルは、何かを悟ったように片手の掌を前に広げた。

「君は随分と素直な人間みたいだな。誤解するなカウル。俺はその事件には関わってはいない。噂を耳にし、ロファーエル村へ忍び込んだんだ。すぐに聖騎士たちに拘束されたのだが、おかげでいい情報をたくさん聞けた。事情に詳しいのはそのおかげだ」

 ロファーエル村に忍び込んだ? 何のために? わざわざ危険を犯してまで……?

村のことを知っており、傷の呪いについても気が付かれている。ここまで知られているのであれば、いくらごまかしたところで無意味だろう。

 本来であれば是が非でも正体を突き詰めるべき場面。だがいくら強引な手段をとったところで、不死身のこの男が拷問や脅しに屈するとはとても思えない。

 アベルは疑念を持たれることがわかりきっている上で、自分からこの話題に踏み込んだ。ならば、問いに対して答える気もあるということだ。

 カウルは小さくため息を吐き、柄に向かいかけていた手を下した。

「……あんたは何者なんだ? 一体何を目的としている?」

 カウルの返答を自身の質問に対する肯定と受け取ったのか、アベルは満足そうに微笑んだ。

「話せばとても長くなる。とても。……そうだな。簡単に言うのであれば、俺は昔、ある場所で一緒に活動していた仲間たちと共に大きな呪いを受けた。不老不死の呪いだ。運の巡り合わせによって俺は自我を保つことが出来たが、他の仲間は全員呪いと苦痛に耐えきることが出来ず、まともな精神を消失した。

 彼らは今もある場所で彷徨い、死ぬことも出来ずただ苦痛の中に存在し続けている。

 俺はずっと彼らを救う手段を探していた。何十年。いや数百年の間。けれどどうあがいても、どこを探しても不老不死の者たちを救う手段は見つからなかった。

 長い旅路の末、俺は全てを諦めかけ茫然自失と森の中で項垂れていたのだが、ある日、かつて俺たちが呪いを受けた時のような異変を感じ取った。初めはただの興味本位だった。もしかしたら不老不死の呪いに関する手掛かりを得られるかもしれないと、投げやり気味に俺はその異変の正体を探ることにした。

 調べを進めるうちに、異変はロファーエル村という場所で発生したことがわかった。そしてそこで起きた出来事について知り、俺は興味を深めた。どんな傷だろうと強制的に広げ、死へと至らしめる呪い。もしかしたらこの呪いを利用すれば、長い苦痛の中にさいなまれている仲間たちを解放出来るのではないかとな。

 カウル。実際に君に斬られ、俺は確信した。ロファーエル村に封印されていた何かなら、間違いなく仲間たちを“救う”ことが出来ると。

 だから話してくれないか。君が体験した事実を。君が何を目的としているのかを。もし君の目的が俺の願いと一致するのであれば、俺は君に協力出来るかもしれない」

 アベルは目をきらきらと輝かせ、期待の籠った視線を向ける。まったく予想もしていなかった告白内容に、カウルは困惑した。

 嘘を――……言っているようには思えない。この場で吐く嘘にしては突拍子が無さすぎるし、何より“老人”と戦ったあの時の笑い。あれは腹の底からの歓喜の声だった。自分の斬撃を受けたあの瞬間から、彼は明らかに態度を変えたのだ。

 深く息を吸いながら腕を組み替える。

 ただの勘だが、恐らく今の話は全て真実のような気がする。彼は多分本気で刻呪を探し、仲間の苦痛を終わらせようと願っている。

 一体何故それほど強力な呪いを受けたのか。仲間とはどんな組織のことなのか。その仲間たちが彷徨っている場所とはどこなのか。あらゆる疑問が頭の中によぎっては、入れ替わっていく。

 仮にアベルの話が真実だとすると、今考えるべきことは何だろうか。

 自分の目的は刻呪を倒すこと。けれど彼の目的は刻呪を利用することだ。現状では協力が可能だとしても、いざ刻呪を見つけたとなれば、そこで彼はどんな動きをするだろうか。状況や条件によっては、封印を解いた偽祈祷師と手を結ぶこともありえるかもしれない。

 アベルが同行を申し出たのは、自分の傷の呪いと目的が刻呪を発見する手掛かりになりえるから。少なくとも刻呪を発見するまでは、敵対する可能性は低い。放置したところで、恐らく彼は勝手に自分の足取りを追うだろう。現状ではそれだけしか刻呪への繋がりが何も無いのだから。

 結局、最初に会った時と同じだ。一緒に行動すれば危険が伴うが、かといって放置して勝手な行動をとられるのも都合が悪い。彼の動きを把握するためには、行動を共にして、常に監視し続けることしか道がない。

 アベルは真摯に話している風を装ってはいるが、まるで逃げ道の無い行き止まりへ誘導されているような気分だった。

 彼の推測はほとんど合っている。自分がロファーエル村の出身であることも、刻呪によって傷の呪いを受けていることも。ロファーエル村の出身で刻呪を探す理由など、考えるまでもなく推測できる。こちらから目的を話さなくとも、恐らく彼にはある程度の予想がついているはずだ。

 カウルは小さなため息を吐いた。

「……あんたと組んで俺に何の得がある?」

「少なくとも絶対に死なない囮役が手に入るな。それと、俺には数百年間の知識と経験がある。禍獣、組織、呪術、歴史。傷の呪いを与えた刻呪を捜索する上で、俺の持つ情報はこの上なく役に立つはずだ」

 その言葉を聞いて、カウルは僅かに心を引かれた。確かに一人で行動をすることに、限界を感じてもいたからだ。

 青い空を見上げ考えを纏める。答えはもう、ほとんど決まっているようなものだった。

「……――わかった」

 顔を上げながら、組んでいた腕を解く。

「アベル。あんたの申し出を受けるよ。けれど俺の話を聞いたら、もう抜け出すことは無理だぞ。最後まで絶対に協力してもらう」

「構わない。そのつもりだ」

 アベルは迷うことなく答えた。

 誰に相談することも出来ず、手掛かりもつかめず。大切だった家族を失って。師を失って。たった一人で刻呪と偽祈祷師を追う生活に疲れ始めていた。正直に言えば彼と共闘して、少しだけ安心感を抱いてしまったということもまた事実だ。

 話し始めるとするすると言葉は飛び出ていった。村で生贄に選ばれたこと。祈祷師に成り代わった何者かによって、刻呪を解放するための触媒にされたこと。その男を追って刻呪を倒せば、村と自分の呪いを解くことが出来るのでは考えていること。

 一通りの話を聞き終えると、アベルは満足そうに左右の手を顎の前で合わせた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ