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勇者?賢者? いえ、はじまりの街の《見習い》です~なぜか仲間はチート級~(旧題:初めてのVRMMO始まりの街がチートでした)  作者: 伏(龍)
第3章

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95 新鉱石

本作の書籍第1巻は2020年2月10日。本日発売です!

 ルイちゃんが掘り出した新素材の鉱石は4つ。ルイちゃんから受け取って【鑑定眼】で調べた結果、緑爪岩(りょくそうがん)緑牙石(りょくがせき)、という薄緑色の鉱石と竜骨岩(りゅうこつがん)竜眼石(りゅうがんせき)と呼ばれる青みがかった鉱石だった。そして、一度鑑定に成功してしまえば採取のときと同じように新しい採掘ポイントも自分でわかるようになった。


「ルイちゃん、この石でどんなものを作っていたかわかる?」

「えっと……お父さんがいろいろ作っていたけど、詳しくはわからないです」


 だよね。ルイちゃんのお父さんが鍛冶職人ってことだから、助け出せればいろいろ教えてもらえるんだろうな。これはもうアルとミラたちがルイちゃんのお父さんと調合が得意だっていうソウカさんって人を見つけてくれることを期待するしかない。


 それに、ここまでくればこのイベントのキーとなるものも想像がつく。その辺の話をウイコウさんと答え合わせしたいところだけど、まずはルイちゃんを拠点に送り届けないとね。ウイコウさんがいれば問題ないだろうとはいえ、いつまでも魔物が出てくる可能性がある場所を連れ回す訳にはいかない。

 警戒のためにずっと発動していた【索敵眼】にも魔物の反応が近づいているのがわかる。採掘音に引きつけられたのかも知れない。


「ウイコウさん、もうお昼も過ぎましたし、ルイちゃんに教えてもらったおかげであとは私だけでも新しい鉱石は掘れると思いますから一度拠点へ戻りましょう。ちょっとすり合わせしたいこともありますから」

「うん、いい判断だね。それでは戻ろうか。ちょっと急いだ方が良さそうだ、コチくん」

「……はい。ルイちゃん、ちょっと失礼するね」

「え? ちょっと、お兄ちゃん? まさか、本当に?」


 ウイコウさんの眼に冗談の色はない。私の【索敵眼】ではまだ少し余裕があると思っていたが、想定よりも余裕がないということだろう。


『今は音に引きつけられているだけだけど、私たちを感知したら速度は上がるわ』


 なるほど。まだまだ実戦での戦闘経験が少ない私には気が付きにくい部分だ。

 教えてくれたクロにお礼を伝えつつ、つるはしや武器をインベントリに戻した私は、まだ動揺しているルイちゃんの背中と膝の裏に手を滑り込ませて抱え上げる。お望み通りお姫様だっこ、ステータス値は低いとはいっても小柄なルイちゃんくらいは軽いもの。


「え~~!」

「いくよ、コチくん」

「はい」


 顔を赤くしてしがみついてくるルイちゃんを、姪っこ(いないけど)を見るような気持で見ながら先行するウイコウさんを追いかけて走りだす。足場の悪い森の中での疾走だが、ウイコウさんや私の走りに不安定さはない。これも日々培ってきた修行の成果。だから走りながら普通に会話もできる。


「ここ数日周辺の調査をしていた訳だが、日ごとに魔物の数が増えてきているようだ」

「それはやはり、中央からでしょうか」

「そうだろうね。どこかから湧きだすというよりは移動してきている感じだからね。そろそろ何か動きがあると思っておいたほうがいい」

「わかりました」

  

 ウイコウさんも私と同じようなことを考えていたらしい。となれば本格的な対策をするためにもいろいろはっきりさせていく必要があるかな。


書籍第1巻は本日発売!

是非書店でお手に取って下さると嬉しいです。

角川さんの紹介ページ

https://kadokawabooks.jp/product/hajimarinomachinominarai/321911000525.html


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お読みいただき有難うございます
気に入ってくれた方はブックマーク評価感想をいただけると嬉しいです

書籍第1巻も2020年2月10日に発売ですので、是非書店でご確認頂けたら幸いです。下のタイトルから紹介ページにとべると思います
i435300/
勇者?賢者? いえ、はじまりの街の《見習い》です~なぜか仲間はチート級~
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