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闘神の御娘(旧)  作者: 海陽
2章 北地方
38/115

2-23 ……何を認めたの?

……眠い。

起きて最初に出たのがこれ。この一言に尽きる。何故かって?……ミイドさんのせいに違いない。絶対そうに違いない!どうしてか彼は私に興味を持ったらしく、木登りしてまで2人で色々と話した。で、抱き締められました。これが原因だ、絶対。お陰で寝れなかった。恋愛初心者なんですよ、私は。日本では片想いすら無かったし、好意って言われたら後輩女子の「かっこいいです先輩!」だったし。良い歳した大人にあんなことされて平静でいられたら凄いと思う。


「皇雅お早う……」


〈ぬ?シノブ、疲れた顔をしておるぞ。どうしたのだ?〉


取り敢えず着替えてから髪を梳いて、向かったのは皇雅の元。ちょっと寝不足で……と座る彼の隣に座り、腹部に寄り掛かった。


「やっぱり落ち着くなぁ」


1番長く一緒に居る皇雅の側は癒しスポット。〈そうか〉と心なしか嬉しげな彼の一言に、綺麗な毛並みを撫でる。そしてそのまま眠ってしまったんだ。やっぱりリラックス出来る居場所って大事。



『シノブさ……あ、獣神様』


〈その方、副隊長だったか。我がシノブに何用か?〉


『いえ、部屋に居られませんでしたのでどちらに行かれたのかと』


〈寝不足ゆえ、我が元で休んでおるのだ。用があるならば我が伝えよう。それとも何か。我がシノブに懸想でもしたか?〉


『!?そ、それは……』


意地悪く問う皇雅としどろもどろに答えるミイドさんのやりとりは、熟睡した私には分かるはずもなく。起きた後、皇雅が愉しげにミイドさんが呼びに来たと教えてくれたのを不思議に思うだけだった。



***



『美味しい!』


『それは良かったです。契約者様は本当に美味しそうに食されますね』


『だって本当に美味しいんですよ!お代わりしたいくらい』


『どうぞ幾らでも』


兵士達の班ごとの自炊朝食に混ざらせて貰って、和気藹々わきあいあいと交流を深める。午後からは彼らはダス隊長との訓練らしく、私は散策。


「皇雅、走りに行かない?」


〈うむ。だがシノブ、この者は良いのか?〉


え、この者?


『お供しますよ』


振り返ると何故かミイドさんの姿が。え、あれ、副隊長じゃなかったっけ。訓練は良いの?


〈ミイドとやら。その方の馬、我が襲歩について来れるか?本気を見せよ、さすれば認めても良いぞ〉


『っ、望む所です』


「皇雅?」


……何を認めるの?何か2人だけで意味通じてるけど。


〈シノブ参ろう〉と彼に声掛けられて、疑問が解けないまま襲歩ギャロップに移行して、暫く関所付近を駆け続けた。結果としてミイドさんと彼の馬はとても優秀だと判明した。だって皇雅の襲歩には遅れたけど、引き離すまで時間が掛かったから。皇雅もそれには驚いていた。まあ、最終的には引き離して姿が消えたけどね。皇雅本気モードだったし。


「大人げないなぁ」


〈そう言うなシノブ。あの者らが本気だったのでな、礼儀を尽くしたのだ〉


その後追い付いたミイドさんと彼の馬は、かなり荒い息をしていた。やっぱり大人げないよ皇雅。こう、ほら、もうちょっと手加減ってものをさ。


〈中々であったぞ。良かろう、認めよう。精進することだな〉


『あ、有難うございます!』


あ、認めた。……で、彼の何を認めたの?

皇雅がミイドの何を認めたのか。委細は更新報告で。


http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/297806/blogkey/952448/

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