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浅葱色を求めて…  作者: 結月澪
下関戦争
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キューパーと交渉

千夜の表情は、真剣なものへと変わり、慶喜を見つめる。

「ケイキ、政の話し、考えてもいい。」


政に参加して欲しい。とは聞いたが、詳しく何をやるかは、聞いてないんだけどね。


「本当か?」


驚いた様に答えた慶喜。しかし、千夜は、言葉を続けた。


「でも、新選組からは、離れない。屯所から通ってもいいなら。だけどね。私には、連合国と戦った長州、幕府についてる薩摩、坂本龍馬、新選組、彼らが付いている。

もし、彼らを怒らせれば。幕府なんか簡単に潰せる。その事だけは、覚えといて。

特に、薩摩を怒らせないほうがいい。」


真剣な表情を崩さない、彼女に深く頷きながら慶喜は、「心得た。」とだけ、返事をした。



「じゃ、今から、用事があるから、またね、ケイキ。」

先ほどまでの表情が一変。ニコッと笑って言い放つ千夜に、用事って?と、目をパチパチと動かす慶喜。


「何処へ?」

「連合国のキューパーが、出発前に話したいんだって。なんか、気に入られたみたい。」


「銃を突きつけたのにか?」


「変わり者なんじゃない?」


お前が、言うことじゃないと思うぞ?


キューパーに呼び出され、敵の船へと、四人で向かった。



沖田と土方が同席し、通訳は、異国側にもいるが、人数は、多い方がいい。

通訳兼護衛として、中村も連れてきた。



「 Chiyo who came well.

(よく来たな千夜。)」



「 Good morning.

What kind of story is it today?

( おはようございます。

今日はどの様なお話しですか?)」


「 It is the story of the indemnification.

How about for 3 million dollars?

(賠償金の話しだ。300万ドルでどうだ?)」


史実通りの内容に、千夜の眉間のシワは、濃くなった。

ダメに決まってる。

史実通りにしてしまったら、

新選組と幕府が、

下関戦争に参加した意味が無くなってしまうから。


しかし、ダメです。

って言うのは、理由として納得出来ないものだ。

思い出せ。あの幕末の本に書かれて居た内容を……。


少し千夜は、考えて、口を開いた。


「The loss of the country,

It is 1,500 dollars for expense 5th when I needed the date and time of American ship Penglobe

Damage 6,500 dollars not to have been able to call at a port of Nagasaki

Danger money 2,000 dollars to a sailor.


(米国の損失は、

米国船ペングローブ号の日時を要した費用5日分1500ドル

長崎に寄港出来なかった為の損害6500ドル

水夫への危険手当2000ドル)」


キューパー中佐の目が、次第に見開かれていく。


「 10,000 dollars is thought whether it is proper only by the damage of America …

(米国の損害だけで一万ドルが妥当かとおもわれますが…)」


「……」


事細かに、述べられた内容は、

どうやら、間違って居なかった様だ。

キューパー中佐の顔は、納得できない。

そんな顔をして居たから。



「The United States, France, the Netherlands, the U.K.

As for the distribution, 400,000 dollars holds good …

It is 1,600,000 dollars in total … Is everything O.K.?

(アメリカ、フランス、オランダ、イギリス

配分は40万ドルが妥当かと…

全部で160万ドル…いかがですか?)」


「This received an attack!

(こちらが攻撃を受けたのだぞ!)」


声を荒げたキューパー中佐に、土方も沖田も驚いた。

しかし、千夜は、動じない。

一旦、酸素を肺に吸い込み、口を開く。


「The battle front is Japan.

Even if Japan is bad,

It should be you to have wanted to trade with Japan for that profit …

If economy in Japan becomes worse

Does trade not say?


(戦地は日本です。

例え、日本が悪くとも、

そちらの利益の為に日本と貿易をしたかったのは、貴方の筈…。日本の景気が更に悪くなれば

貿易など言っている場合じゃなくなりますよ?)」


冷静に、淡々と述べるソレは、

筋の通った言葉。


「I lost a war.

But in one country

I think that I did an equal fight to a partner in four countries.

Japan becomes still strong after this

Is one not to antagonize wise? …


(戦には負けました。

ですが、一つの国に

四ヶ国相手に同等の戦いをしたと思ってます。

この先、日本はまだ、強くなる

敵に回さないほうが賢明かと…)」


「…………」


追加された言葉に、キューパー中佐は、

言葉すら出てこなかった。



「Good.

Let's shake on it with 1,600,000 dollars.

It is the woman who really gets the brain.

(いいだろう。

160万ドルで手をうとう。本当に頭の回る女だ)」


「You're very kind.

Then I want you to sign.

(ありがとうございます。

では、署名をしていただきたい)」


「It is the woman who really gets the brain

Probably because it prevents you from escaping in this.

(本当に頭の回る女だな

これで逃げなくするためか)」


「When do not underestimate me

Should you have said?

(私を甘く見ないでいただきたいと

言った筈ですが?)」


「It is this our scary woman

(本当怖い女だ)」


「All for Japan ……

(全ては日本の為に…)」



「For Japan ……

Though you who are why fight, and you are a woman

( 日本の為か……

何故お前は戦う?女なのに)」


「 Because it is a woman, I fight.

It is a woman to give birth to a strong man.

Present Japan is scattered.

Therefore I want to make one

Match power and want to make the good world.

It is my wish

( 女だから戦うのです。

強い男を産むのは女です。


今の日本はバラバラなのです。

だからこそ一つにしたい

力を合わせ良き世にしたい。

それが私の願いです)」


「 Well. ……

In fact, it was not the story only for indemnifications.

( そうか……

実はな、賠償金だけの話しではなかったんだ。)」


「……は?」


つい、気が抜けた声が出た。賠償金以外の話しって何?


「The United States, France, the Netherlands and

The U.K. ……

Let's lend the power to you in hope of the foundation of a country.

French guys

You said so that it was a reincarnation of Jeanne d'Arc


( アメリカ、フランス、オランダ、そして

イギリス……

開国を願うお前に、力を貸そう。

フランスの奴らは

お前はジャンヌダルクの生まれ変わりだとそう言っていた)」


ジャンヌダルク。フランスの英雄だ。

連合国が、力を貸してくれる?


「 Is it true?(それは本当ですか?)」


「 It is the gift which helped the soldier of the friend.

I have you open a country …

You may sign if you like.

Soldiers expect it


( 仲間の兵を助けてくれた礼だ。

開国はしてもらうがな…

なんなら署名しても構わない。

兵達がそれを望んでいるのだ)」



「 I promise.

The foundation of a country of Japan ……

By all means ……

Replacing with my life and

You're very kind.

( 約束します。日本の開国を……

必ず……私の命に変えても

ありがとうございます。)」


ただ、手当てをしただけなのに、

まさか、連合国から力を貸してくれるとは

思わなかった。


ものすごく嬉しい。

開国、三年の猶予は変わらない。


だけど、日本の侵略や植民地はないと言い切れる。



「What you can lend the power to

May I think with three years?

( 力を貸していただけるのは

三年と考えてよろしいですか?)」


「 Yes, it is.」


「 Then when, three years later, Japan became one

I want you to enter the allied powers.

( では、三年後、日本が一つになった時

連合国に入れていただきたい。)」



「 I cannot decide it dogmatically

I will talk

(独断では決めれぬが

話してみよう)」


「 Japan is afraid of a foreign country.

I think that I am considered to be the colony.

Though it is the same human being, it is a sad thing.

(日本は、異国が怖いのです。

植民地にされてしまうと思ってます。

同じ人間なのに、悲しい事です。)」


「Are you afraid of us?

(お前は、我らが怖くはないか?)」



「I am scared, and why is it?

Is this because it thrust a sword?

Then I thrust a gun at you, too.

Is it not same?

(怖い?なぜですか?

刀を突きつけたからですか?

ならば、私も貴方に銃を突きつけました。

同じではありませんか?)」


「………」


「Even if even if colors of the skin are different, words are different

Even if ways of thinking are different

It is the same human being.

Many people died.

I,

It is possible only to pray soul may rest in peace

Why is it not entered by peace?

Why will the war happen?


(肌の色が違っても、言葉が違っても

考え方が違っても

同じ人間です。

沢山の人が死にました。

私は、

冥福を祈る事しかできません


なぜ、平和ではいられないのでしょうか?

何故戦争はおこるのでしょうか?)」



「……………」


「To become alone

I fight for peace.

For the person who believed me

For people in hope of peace

(例え一人になろうとも

私は、平和の為に戦います。


私を信じてくれた者の為に

平和を願う者たちの為に)」



「Do it to there that is why

(何故そこまでして)」


「Because it is the sole compensation that I can do

(私に出来るせめてもの償いだから)」




























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