65.マーラ
「「「じゃんけんぽん!」」」
ハクがグー。それ以外がパー。
「「「じゃんけんぽん!」」」
絵里がチョキ。それ以外がパー。
「「「じゃんけんぽん!」」」
「あっ!」
誰かが零した声に反応して、皆が自分以外の手を見る。
絵里とマーラがパー。エナ、ネヒィア、ハクがグー。
決定である。
「やったニャー」
マーラは嬉しそうな声を上げ、ハクはニマニマと笑みを浮かべては、それを隠そうと笑みを引っ込めるの繰り返し。
エナとネヒィアは少し不服そうだが、仕方がないと自分に言い聞かせ納得する。
絵里はぶっちゃけ誰でも良かった……というか、誰か女の子と入れればそれでいいので、最初から笑みを浮かべたままの楽しそうな表情を見せる。
と、そんな各々の反応なんて気にもせずにマーラが
「お風呂に案内するニャー」
上機嫌な声でそう言って、部屋を出る。それを1番にハクが追って……絵里達3人はそれに続く。
長い廊下をエナ、ネヒィアと手を繋いで歩いて行き、やがてひとつの部屋の扉の前へ。それをマーラは無言で開けると
「すご」
すごく綺麗な、少し和風じみた廊下が姿を現し思わず絵里が声を零した。廊下の先は二股に分かれており、奥は見えない。
けれど……
「この先ニャー。私と絵里ちゃんは右に行くニャー。他は左ニャー」
マーラはそう言うと、なんのためらいもなく絵里の腕を掴んで、エナ、ネヒィアから引き離すと引っ張りながら奥へと進む。
痛い。あっ……ちょっとネヒィアが怒ってる。可愛い……
なんて思いながらマーラに連れて行かれ……
「また、後でね」
廊下を曲がる少し前に、ネヒィアに向けてそう言った。
ネヒィアは少し不貞腐れたようにそっぽを向いて
「後でね」
それだけ言い返した。そんな可愛いネヒィアに、絵里は微笑みを浮かべて……マーラに引っ張られて廊下を曲がった。
絵里はふっとマーラを見て、
「マーラ。私のワンピース脱がして」
自分が着ているワンピースの肩紐を少し引っ張りながらそう言うと、
「分かったニャー。ほら、もう着くニャー」
マーラは絵里の腕を離すと、手を握って数歩走る。それに転びそうになりながらも、何とかついて行くと、廊下が終わり……
「わー、いい匂い。温泉の匂いだ!」
広い脱衣場に出た。絵里は少し子供みたいにはしゃぎながら全体を見渡して、
「マーラ早く入ろっ!」
本当に楽しそうな声色で、マーラにそう言うと
「本当……可愛すぎニャ」
とても小さな声でそう呟いた。それに絵里は首を可愛くかしげて言う。
「……?なんか言った?」
「なんでないニャー。ほら、こっちに来るニャ。脱がせてあげるニャー」
マーラはしれっと誤魔化して、絵里に手招きをする。
絵里はそれに釣られるように近づき……マーラに白いワンピースを思いっきり脱がされ、
「絵里ちゃん……小さくなってる……ニャ」
笑いを堪えたマーラに、小馬鹿にされた。
ごめんなさい。テストが……やばいんです。なので、来週の金曜日まで不定期になります。
ご了承ください。マジですいません。
面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと、
☆☆☆☆☆
↓↓↓
★★★★★
広告下の星を押してポイントを!ついでに、いいね!と思ったらいいね!ボタンをポチッと!
よろしくお願いします。




