閑話、巌鉄のゴーレム研究1
巌鉄side
さて、厄介なものを渡していったものじゃな。
しかし、面白そうじゃから構わんがの。
しかし、ゴーレムの改造とは、よく思い付くわ。
普通ならばせいぜい携帯性かゴーレムのパワー位しか目にいかないじゃろう。
そのままでも、十分強いし役に立つのじゃからの。
多少、自分で研究したようでネスがまとめた資料があるが、そんなもの読んでも楽しみが減るから無視じゃな。
本人には言えんがの。
さてと、まずは何から手をつけるかな?
まずは体型から試してみるか。
ずんぐりむっくりのドワーフと、エルフをモデルにした石像をを用意して試して見るか?
適当な体操をさせて見るか、重量は同じにしてあるがどの程度差が出るかな?
「お前たちワシの動きを真似するのじゃ!」
「「ゴッ!!」」
ウム、動きが鈍いの、まあよい、続けさせておこうか。
「お前たち、暫くその動きを続けておれ。」
「「ゴッ!」」
暫くこのまま様子をみるか、取り敢えずは2日ほどかの?
ーー2日後ーー
ウム、動きがよくなって来ておるようだの。
動きを止めさせて各部のチェックするか。
うーむ、ドワーフ型を方が足腰の損耗が少ないようじゃな。
重心が低いのが影響しているのじゃろうか?
動きはエルフ型の方がややではあるが滑らかだったような気がするがどうなんじゃろうか?
まあよい、もう少し続けさせておこうかの。
時間はいくらでもあるのじゃから。
さてと、次に移るかの。
先に作ったゴーレムは石像そのものじゃったが関節をつけてみるか。
魔力で強制的に軟化させて動いているようじゃったからの、関節があればもっと動きがよくなるじゃろう。
試すのはマリオネットタイプとリビングアーマータイプの2体だな。
マリオネットタイプは自立することはできない問題が、リビングアーマータイプは中身がないため重量は不足する問題があるのはわかっているのじゃが、あくまでも実験の為に作ってみた。
ドワーフ型とエルフ型ゴーレムも2体づつ追加じゃな。
別枠枠としてドワーフ型、エルフ型のボディを2体分用意してある。
ボディある程度したら入れ換えて見るつもりじゃ。
同型のボディと入れ換えた場合、異なるボディと入れ換えた場合どういった違いがあるか確かめておかねばの。
そうだ、ゴーレムコアの位置によって性能が変わるかもしれんの、追加のゴーレムコアを依頼しておかねば。
このぐらいは構わんじゃろう。
さてと、こいつらも1週間ほど体操させておくかの。
実験には時間がかかるもんじゃ。
その間に次の実験の用意をしておかねばの。
結果次第でアプローチを変えねばならんから想定内で収まって欲しいもんじゃが。
ーー1週間後ーー
エルフ型ゴーレムはやや問題が発生したようじゃな。
足が短く太くなってしもうた。
ゴーレムは多少傷ついても自動的に回復、最適化、するようじゃがその影響のようじゃ。
自重に足が耐えられなかったようじゃ。
実験用だったので質の悪い石で作ったのが悪かったかの?
まあよい、このぐらいの質の石では、細身のものを作り運用するのは無理があったことがわかったのじゃてよいデーターがとれたと思うことにするか。
マリオネットタイプはやっと自立できるようになった様じゃが、やはり支えがないと運用には向かんか。
関節もない石像が動くのじゃからの、わりとうまく行くと思っておったんじゃがだめのようじゃ。
その点リビングアーマータイプはそれなりに動けるようじゃな。
元々自立ができるのじゃし、関節も余裕があるからの想像通りじゃて。
動きは問題ないが、オツムには問題がありそうじゃ。
ようは赤子同然のものでしかない。
わざわざ手間をかけて作るのであれば、リビングアーマーをそのまま活用するなり、人形のモンスターに鎧を着せた方が手っ取り早かろう。
ゴーレムにする必要は全くないの。
もっと研究を進めねば………。
おもしろくなってきたの。




