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おまけ おっさん、ゴブリンを進化させる

 人間が滅びた世界で、ゴブリンを知的生命体として恥ずかしくないように、進化させろだって。

 無茶苦茶だな。

 この世界のゴブリンを見てみる。


 おー、主要武器は木の棍棒。

 たまに石斧。


 遠距離武器の主要武器は投石。

 ごくたまに弓。

 弓を使えるゴブリンはエリートらしい。


 言語はあるが原始的なんだろうな。

 文字は当然ない。


 猿よりはましな程度というのがゴブリンの評価。

 人間がいないんだから進化させる以外にないというのは分かるんだけど。


 知的に進化するかどうかは環境に掛かっている。

 今のゴブリンは力が強い奴が偉い。

 次に偉いのが器用な奴だ。


 器用な奴は救いがある。

 工夫して道具とか発明しそうだからな。


 だが何千年も時間を掛けるわけにはいかない。

 なので、強引に環境を変える。


 ダンジョンを作った。

 物凄い広いダンジョンだ。

 このダンジョンに全ゴブリンをご招待。

 ゴブリンはモンスターだから、ダンジョンに召喚するという力技が使える。


 でこのダンジョンはモンスターがほとんど出て来ない。

 普通ならダンジョンに召喚されたモンスターはダンジョンから栄養を貰っている。

 だが、このダンジョンのゴブリンにはそういうのはなしだ。

 生き残るために糧を得るには、クイズに答えてもらう。


 数学から言語、その問いは多岐にわたる。


「ぐぎゃぐぎゃ」


 ゴブリンが問題に挑戦している。

 果物が2個書いてある。

 2と答えれば、食料が貰える。


 ちなみにゴブリン語に2という言葉はないようだ。

 指を2本出せば正解だ。


 このゴブリンは色々と試し、食料を得たようだ。

 2本の指を出したのは偶然かも知れないが、別に良い。


 次の問題は、2本の指が描いてある。

 これの言葉を作れば正解という簡単な問題だ。

 今までにない言葉を作るのは難しい。


 ゴブリンはイライラして意味不明の言葉を言った。

 正解だ。

 これが次からは2という言葉になる。


 反復練習しないと意味がないので同じような問いが続く。

 2本の指の絵が2という言葉だと学習したゴブリンがいる。

 よし、第一歩だ。

 この調子で色々な言葉を作ったり計算したりしてくれ。


 簡単な問いは徐々に減り、難しい問いが現れるようになった。

 ゴブリンは食糧難になった。

 だが頭の良い個体は生き残った。


 こうやって淘汰されていけば、そのうち人間並みになるさ。

 今は一桁同士の足し算もできて、感情を表す言葉も使っている。


 ダンジョンから脱出する頃には、中世ぐらいの知的水準になっているだろう。

 娯楽も与えた。

 劇を放映するようにした。


 劇から教訓を得た個体もいる。

 ほとんど寝ないで計算の問題だけを解いている。

 どうやら、一芸を極めることにしたようだ。


 そういうゴブリンがちらほらと生まれた。

 ゴブリンは1年で成人するから、進化が早くて良い。

 ただ文明的には、60年ぐらいは生きてもらわないと。


 長生きさせる必要がある。

 ドロップ品に薬を加えるのをしたが、寿命はどうにもならない。

 一般的に動物は巨大になると寿命が延びる。


 ゴブリンも上位種にすれば大きくなる。

 上位種にするには魔力を与えれば良い。

 野生のゴブリンはモンスターを狩って、その肉を食っている。

 この肉に魔力が含まれている。

 栄養状態が良いと上位種が生まれる。


 魔力を取らせるなら魔石の粉でも良い。

 ただ魔石の粉は不味い。

 だから食わない。

 なので、カフェインと魔石の粉を混ぜた。

 これをドロップ品にした。


 頭がすっきりするようで、ゴブリンはこの粉を常用した。

 お湯に溶かして飲むのが流行っている。


 上位種も生まれ始めた。

 上位種は頭も良いらしく、色々な問題を次々に解いた。

 いまは、掛け算も割り算もこなす。

 小説を書く個体も現れた。

 文字が発明されたからだ。


 文字の発明は俺も誘導した。

 漢字みたいに絵から簡略化して文字にした。


 100年後、この世界を尋ねるとゴブリンはダンジョンから脱出して、モンスターを倒し、生態系の頂点に君臨している。

 銃は作ってないが、石弓や、各種罠も使いこなしている。

 金属も利用しているようで、木の棍棒は鉄のメイスになっている。


 お金も発明したようで、銅貨を使っているようだ。

 これなら、あと100年もすれば、火薬ぐらい発明するだろう。

 戦争が起こるかも知れないが、その時はその時。


 滅びたらやり直せば良い。

 ゴブリンはしぶといから人間みたいに絶滅はしないだろう。


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