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出遅れた勇者は聖剣を貰えなかったけれど異世界を満喫する  作者: 魔王軍幹部補佐
第十六章 汚いし姑息、あと臭い、そしてそれだけじゃない
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98 敵の最新式兵器と親玉の登場

「よぉ~しっ、皆準備は出来たか、そろそろ集合の時間だ」


「カレン殿、おやつは鉄貨3枚までと言われているだろう、そんなに沢山持っては行けないぞ」


「バレなければ大丈夫なんです、バレなければ」


「カレン、それはちょっと露骨すぎるぞ、ほぼ干し肉しか入ってないじゃないかお前の荷物は」


「ジェシカちゃんのせいでバレてしまいました……」



馬鹿な話をしているのだが、これから赴くのは戦地である。

南のウラギール侯爵を打ち滅ぼすため、俺達は精鋭部隊の一員として軍に参加するのだ。



もっとも、戦闘はほぼこのパーティーだけで完結してしまう予定。

他の部隊は勝ちが決まった後の殲滅作戦用であり、同時にその後の占領も担う。



「おう勇者殿、それからパーティーメンバーの諸君、今回俺は留守番なんだ、代行はマゾッスルだからそのつもりで頼む」


「あら、筋肉団は半分ぐらいしか行かないのね」


「そうなんだ、万が一まだ敵が居て、王都を襲撃して来ないとも限らないからな、念のため残ることになったんだ」



それが最善の選択であろう、一応確認することが出来た敵に関しては全て叩いているものの、この事件はイレギュラーが多すぎる。

まだ何か俺達の把握していない動きがあるかも知れないからな。



王都の守りをゴンザレス達居残り筋肉団とウォール家の連中に任せ、俺達は南門から王都を発った。

敵地までは徒歩で3日、途中は宿が無いため野営となる。





「ねぇちょっとっ! 野営なんだから火を焚きましょうよ、真っ暗じゃないの!」


「マーサ、良く考えるんだ、敵は徒歩で3日も掛かるほどの遠くから王都を砲撃してきたんだぞ、ここでも斥候に煙を見られるかも知れないんだ」


「確かに、寝ている間に狙われたら痛い目に遭いそうね……」



そう、今回の野営では火を使うことが出来ないのである。

極力敵に発見されるような事態は避けたいからな。


敵は既に勝ったつもりでいるようだが、いざとなればこちらよりも強力な武器を持っているのだ。

下手に攻撃を受けたりしたらひとたまりもない。



「そうだ精霊様、敵は3kmぐらいまで近付いたときに攻撃して来たんだったよな?」


「ええ、大体そのぐらいよ、間違いなく相当に目が良い改造人間を飼っているはずだわ」


目は良いんだろうがおそらく見た目は悪いだろうな……



「うむ、じゃあ今回は安全策だ、10km手前で一旦止まって、精霊様だけで先に進むこととしよう」


「私はそのまま進んで敵の顔面にぶっかけすれば良いのね」



もう少し言い方を考えて欲しいのだが、概ねその通りである。

敵の大砲は氷魔法を使ったもの、水浸しにしてしまえば発射の瞬間に凍結し、暴発するただの危険物に成り下がるのだ。


マゾッスルにもそのことを伝え、手前での停止を他の団員に伝達して貰う。

精霊様のぶっかけを見られると聞いた野郎共は大喜びのようだ。




その日も、そしてその次の日も、ウラギール侯爵の城へ向けてまっすぐ軍を進める。

変化があったのは3日目の早朝であった……




「お~いっ! ここで攻撃を受けたようだぞ~っ!」


前の方を歩いていた筋肉団員が何か見つけたようである。

少し高くなった丘のような草原を道なりに越えると、そこには赤黒い血と、千切れて吹き飛んだ人間のパーツが散乱していた。


とりあえず今回筋肉団の指揮をしているマゾッスルさんにお話を伺いましょう。



「勇者殿、報告にあった通りだ、ここで偽王都軍が殲滅されたようだな」


「これは敵の砲撃によるものなのか?」


「おそらくそうだ、離れて見ていた斥候の話によると、ここに差し掛かったときに突然大量の氷魔法が飛んで来たらしい」



「ここに観測員が居て、軍がこの丘を降りたところで合図を出したんだな……今はもうどこかへ行ってしまったようだが」


「では俺達が攻撃を受ける心配はなさそうだ、ちょっとキモいから迂回して先に進もう」



死体だらけの窪地を迂回して先に進む。


もし筋肉団の指揮官がいつものゴンザレスであった場合を考える。

奴なら間違いなくまっすぐ死体エリアに突っ込んで行くという選択をしたはずだ。

その点で迂回するマゾッスルは常識のあるタイプといえよう。



ちなみに、敵の攻撃は完全にその窪地に収まり、周囲の森に弾着の痕跡は無い。

ここは正確に狙いを定めてあった場所で、必ず通過するであろう俺達を叩くつもりだったはずである。




「しかし敵の攻撃スポットがわかるのはここまでということだな、この先はどこで狙われているか見当が付かんぞ……」


「といっても今はもう侯爵の城まで15km程の地点だ、次の丘を越えたらほぼ停止位置、ついでに城そのものも見えるだろうな」



その停止位置付近では攻撃を受ける可能性が高いものとして警戒すべきだな。

地形的に目立つ所を攻撃スポットに選定しているようだし、そういった場所は避けて通るべきだ。



観測員に警戒しながら、ペースを落としてゆっくり進んで行く。



遂に城の頭が見えるほどの地点まで来たが、索敵には一向に反応が無い。

もう兵を下げたのだろうか? 降伏勧告をしてくるぐらいだし、そのパターンもあり得る……




「見て勇者様、あれがウラギール侯爵のお城みたいよ!」


「ああ、チビのセラにも見えたか、しかし完全な山の上の古城タイプだな、城下町の被害を気にせず戦えるぞ」


「古城? あの建築様式は最新モデルよ、塔部分の屋根が尖がっていて旗を掲げることが出来るの」


「へぇ~、そうなんだ、凄くどうでも良い情報をありがとう」


「あら、失礼しちゃうわねっ!」


おや、下らない話をしている間に目的地に着いたようだ。



ウラギール侯爵の城からおよそ10km離れた地点。

ちょうど全軍が隠れられそうな岩場があったため、その影に停止する。


さすがに氷魔法の砲撃とはいえ、巨大な岩を砕いてここまで到達するなどということはないであろう。



「じゃあ精霊様、頼んだぞ! 俺達は一旦ここで待機するから、無理をせずにヤバかったら戻るんだ」


「あら、私の力がヤバすぎて単騎で敵を滅ぼせそうだったらどうすれば良いのかしら?」


「その場合でも調子に乗る前に戻ってくれ」


「仕方ないわね、じゃあ行ってくるわ」



飛び立っていく精霊様、敵の城まで残り半分かそこらの位置で、遂に砲撃が始まった。



「……100発とかそんなもんじゃないぞ、あれは!」


物凄い集中砲火、いや火ではなく氷なのだが……とにかく弾幕極厚である。

蛇行して避けようと試みる精霊様だが、敵の狙いは正確無比、全く前に進むことが出来ない。



「あ、戻ってくるわよ、諦めたのかしら?」


「おいっ! 狙われたまま戻って来るんじゃないよ! そんなことしたらここが、うわ危なっ! ほら言わんこっちゃない!」



精霊様が砲撃を受けながら戻って来てしまったため、現在俺達の居る岩場が集中砲火されている。

どうも前情報と違う、もう500発ぐらい打ち込まれているような気がするのだが?



「やれやれ、敵の砲台がグレードアップしていたわよ、カートリッジ交換で連射できるようになっていたわ」


「何だそれは? つまり王都でモニカが使ったのとは違うタイプってことか?」


「そうみたい、撃っても中が血濡れにならない最新式だわ」



「あとご主人様、良く見ると飛んでくる氷が横にぐるぐる回っていますよ」


「アームストロング砲じゃねぇか! 絶対に魔王の仕業だ!」


「あもー? 何ですかそれ?」



おのれ魔王、異世界にわけのわからない兵器を持ち込むんじゃないよ!

というか良くそんなもの再現出来たな、教科書でしか見たことないはずだぞ……



「そういえばご主人様、前魔王様の頃からぐるぐる回って直進性の高い飛び道具の構想はありましたわ、実現はしなかったのですが」



そうか、前魔王はグンソウドノとか自称していたらしいからな、旧軍の兵隊さんで間違いない。

きっとアームストロング砲の仕組みは知っていたものの、火薬が無いこの世界では実現出来なかったのであろう。


で、それを当代の魔王オーツ・カミナがわけのわからん氷魔法と組み合わせて世に送り出したのだ。

本当にろくでもないことをしやがるな……



「それで、ここからどうやって攻めるか考えなくてはならないわね、もうまっすぐ近付いて行くのは無理だと思うわ」


「そうだな、でも超高空からなら近づけるはずだろ? わざわざ敵の砲撃を掻い潜ってやる必要は無いんだ」


「でもあまり高いところからだと水を出しても狙いが定まらないわよ……」


「大丈夫だ、敵の真上まで行ったら太陽に隠れて急降下するんだ、で、ある程度高度を下げたら水を撒き散らす感じで」


「わかったわ、ちょっとやってみるわね!」


再び出撃して行く精霊様、全員で手ぬぐいを振って見送ってやった。



すぐに砲撃の角度が変わる……上昇していく精霊様に狙いを定めているようだ。

だがもう遅い、敵の対応が間に合わない程の超スピードで、とっくに射程圏外に出て行ってしまったからな。



遂に俺達の位置からも精霊様の姿を確認することが出来なくなった。

頼むからそのまま宇宙に飛び去ってしまうのだけはやめて欲しい。



「あ、ご主人様、精霊様が降りて……落ちて来ましたよ!」


「あのキラキラ光っているのがそうか?」


急降下爆撃というか、どちらかと言えば自分自身が投下された爆弾のようになっている精霊様。

十分に高度を下げると、そこから一気に水を撒き散らし始めた。


BUKKAKE作戦は成功のようだ、盛り上がる筋肉団の野郎共。

見よ、あれが精霊様のBUKKAKEだ!




「勇者殿、どうやら敵の砲台は完全に沈黙したようだ、俺達も進軍しよう!」


「そうだな、しばらく様子を見ながら進んで、大丈夫そうなら全力で前進するんだ」



警戒しながら少しずつ前進してみるものの、敵が砲撃を加えてくる様子はない。

そもそも精霊様が少し離れたときにも撃たれていないようだ。

これなら大丈夫であろう。



「リリィ、ちょっと飛んで様子を見に行こうか、ドラゴン形態に変身してくれ」



干し肉を齧りながら呑気に歩いていたリリィを変身させ、俺も上空に舞う。



『ご主人様、とりあえず精霊様のところに行けば良いですか?』


「そうしよう、その後で敵の城も一回じっくり観察しておきたいな」


『わかりました、じゃあまずは精霊様ですね』




「お~い、精霊様ぁ~っ!」


「あらようやく来たのね、見て、砲台に水を掛けたら敵が一斉に逃げ出したわよ」



眼下に広がる敵の城、そこには大量の砲台が設置されている。

しかも庭部分だけではない、城の窓からにょっきりと砲身が顔を出しているところもあるのだ。


そして、その水でビタビタになった砲台の周りには、既に敵兵の姿が無い。

居るのは一般の兵士……というかアレは改造された人間なんだろうな。



「ところで精霊様、BUKKAKEの方はあとどのぐらい続けられそうなんだ?」


「そうね、2時間はやって見せるわ、それ以降はカッスカスになるかも知れないけど」


「わかった、それまでには地上部隊で何とかするよ、そもそも懐に入れば砲台は意味を成さないだろうがな」



その後は城をぐるっと回り、敵の配置を確認する。

怪人なのか人間なのか区別はつかないものの、敵兵は皆正面入り口付近に集合しているようだ。


「リリィ、戻る前にあの敵が固まっている所にブレスをBUKKAKEしてやれ!」


『わかりました、でもご主人様、BUKKAKEって何ですか?』


「……リリィは知らなくても良いんだよ」


この話はもうやめておこう、というかそろそろクドいしな。



去り際にリリィのブレスをプレゼントしたものの、敵は1割も死ななかったようである。

やはりあれは人間ではなく怪人、それも相当に強力な奴のようだ。



全力前進中の味方は既に、城までおよそ2kmぐらいの位置まで到達していた。

下手に中に入ると犠牲者が出そうだ、一旦降りて行軍しながら作戦会議をしよう。



「おかえり勇者様、敵の様子はどうだった? リリィちゃんが攻撃していたみたいだけど」


「それがさ、ブレスを浴びても耐えている敵の方が遥かに多いんだよ、一般の筋肉団員は下がらせた方が無難かも知れない」


「そうね、怪我をされて足手纏いになっても困るわ、マゾッスルにそう伝えてくるわね」


「じゃあ伝達はセラに頼む、カレン、マーサ、お前らは最前列で突っ込んでくれ、最初から本気で戦ってくれて構わないからな」


カレンは既に銀髪モードでやる気満々である。

マーサも拳に手拭いを巻き付け始めた、メインはこの2人で良いだろう。



「ミラ、マリエル、ジェシカ、俺達は4人でルビアを守るんだ、それ以外は離れたところから攻撃とサポートな!」



「勇者様、私とリリィちゃんで上空から指揮するわ、ついでに攻撃も」


「わかった、だが砲台にブレスを浴びせるなよ、乾いたらまた使用可能になるかも知れないからな」


「了解よ、じゃあリリィちゃん、行きましょうか!」



リリィに乗って飛び立っていくセラ、早速城の一番目立つ所にガンガン攻撃し始める。

やると思ったぜ、考えることが単純すぎるんだよセラはっ!


主敵であるウラギール侯爵が消し炭になっていないことを祈るばかりだ……



「勇者殿、そろそろ戦闘態勢に入った方が良さそうだ、敵がこちらをガン見しているぞ!」


残り500m程、いつでも戦える陣形を組み、城内を目指して一気に進んで行った。



「勇者さん、私は姿を消してウラギール侯爵とやらを探して来ます」


「わかった、でもレーコ、見える奴も居るはずだし、魔法攻撃を受けるかも知れないからな、十分に気を付けるんだぞ!」


「ええ、では行きますっ!」


ウラギールの捜索はレーコに任せ、俺達はいよいよその城に突入する。

すぐに戦闘が始まった……敵は思っていたよりも遥かに強いな。



カレンやマーサであっても、一度に相手を出来る怪人は2体が限界のようだ。

俺達はルビアを守りながら4人で1体の相手、囲まれたら拙いかも知れない。



「勇者様、お姉ちゃん達が敵の後衛と魔法の打ち合いを始めています、誰か援護を!」


「わかった、ギロティーヌとビーチャは敵の魔法部隊を潰してくれ、お前らなら喰らっても大丈夫だろう?」


『ええ、では敵の前で仁王立ちになって攻撃を防ぎます、もし死んだらちゃんと供養して下さいね』



どうせ死なないのであろうが、そういうことを言われるとちょっと心配になってしまう……

と、その瞬間敵に囲まれ、滅多刺しにされたビーチャ、何事も無かったかのように歩いて行くその姿を見て懸念は払拭された。



「見て下さい勇者さん、敵のズボンからこんな紐が出ていましたよ、この先が地面に付いていたみたいですね」


「おおっ! それから魔力とか何とかを供給していたんだな、カレンとマーサにそのことを伝えて来てくれ!」


「わかりました、ついでにカテニャ様にもこれを切るように言って来ますね」


「頼むぞっ!」



前衛なのか後衛なのか、微妙なポジションでフラフラしていたウシチチが偶然敵の弱点を発見したようだ。

戦闘力どうこうよりも運が良いらしいな、あの子は。



カレン、マーサが姿勢を低くして戦い出した。

敵の脚から生えたアースみたいな紐を引っこ抜いているようである。


アースを抜かれた敵は魔力が切れるのか、それともクスリが切れるのかは知らないが、20秒程すると突然力を失って崩れ落ちてしまう。

戦いの効率はかなりアップしたようだな。



「見て下さいご主人様、この紐は敵のチ○チ○に繋がっているみたいです!」


「こらカレン、脱がさなくて良いから戦え、そんな穢れたモノを確認する必要は無いんだぞ!」



人間よりも遥かに強い怪人を作るところまではまだわからんでもない。

だがその重要なパーツを繋げるところはもう少し考えた方が良いと思うのだが……




「ちなみにマリエル、弱点がわかったからといって敵のチ○チ○を直接槍で突くのはやめてくれ、見ているこっちが悶絶しそうだ」


「あら、これは失礼しました、でもこれが一番効率が良さそうです、ちょっと我慢していて下さいね」


最悪である、せめて俺から見えない所でやって頂きたい。


もう見たくない、そう思って明後日の方角を向いた俺の目に飛び込んで来たのは、マーサが敵の股間に全力ブローを食い込ませる瞬間であった。


俺は戦意を喪失した……



「勇者さん、勇者さんっ! 何を呆けた顔をしているんですか? ウラギール侯爵が居ましたよ!」


「おうっ!? レーコか、遂にウラギールを見つけたのか?」


「……見つけたというか見つかりました、今追いかけられて来たんですよ、超怖かったです」



本当だ、変なおっさんが歩いてこちらに向かって来る。


あれがウラギール侯爵か、真っ黒の片手剣を持っているようだが、顔も真っ黒だ。

というか焼け焦げているのか、きっとリリィのブレスを浴びたんだな。


そして何だか凄く怒っているようなのだが……



『うぬらぁぁ~っ! 調子に乗りおってからに! 我が城を焼いたのはあの竜であるかっ!?』



何だか1人で絶叫しているようだが、誰も聞いていませんよ。



怒り心頭のウラギール侯爵。

勝手に叫んだ後はひたすらにリリィを睨みつけ、遂に狙いを定めたようだ。


真っ黒の片手剣を上空のリリィに向かって投げつける。

飛んで行ったその剣は、リリィが足で簡単に叩き落としてしまった。

ま、そうなりますよね……




「えっ? ちょっと勇者様、リリィちゃんの様子が変ですよ……落ちて来ますっ!」


突然飛べなくなり、俺達の近くに墜落するリリィ、何があったというのだ?



『あうぅぅっ、痺れます、体がビリビリなんですよぉ~』


「大丈夫リリィちゃん? 完全に麻痺しているわね……」


「セラも大丈夫か?」


「ええ、私は平気よ、でもリリィちゃんの足、ほらここに少し傷があるでしょ、たったこれだけで麻痺させられちゃったみたいなのよ」



そういえばドラゴンは状態異常に弱いとか言っていたな。

かつてドラゴンライダー達も麻痺の毒を使ってライトドラゴンの里を制圧していたんだっけ。



「とりあえずリリィはもう退くんだ、敵はドラゴンの弱点を知っているようだからな、セラ、歩けそうもないから連れて行ってくれ」


「わかったわ、私はそのまま後衛に参加するわね」



さて、ようやく目の前に現れたウラギール侯爵。

初手でリリィを撃墜してくる時点で、強く恐ろしい敵であるのは間違いない。



ここからが本当の戦いであろうな……

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