59 身も蓋もない
「じゃあ最初に魔将補佐の貝野朗から討伐するってことで良いな?」
「そうね、そいつが一番近くに居るはずだし、まずはトンビーオ村の状況を見て、それから討伐に移りましょう」
マーサの言に、横に居るユリナとサリナもうんうんと頷いている。
魔族であるこの3人が言うのだから、おそらく最初に倒すべきはその貝野朗ということで確定してしまって良いであろう。
今俺達が居るのはまだ中間地点の宿、トンビーオ村に着くのは明日になる。
ただ、到着するのは夕方の予定だ、着いてすぐに海に行くのは避け、滞在先の旅館で話を聞くべきであろう。
「それじゃあ今日は寝るぞ、ルビア、ジェシカ、明日も馬車を頼むぞ、ジェシカは居眠りしないようしっかり寝ておけよ!」
翌日も馬車に乗って南へ下る、朝食は宿で包んで貰った、またサンドウィッチかよ……
しかも今日は肉だけのものが無い、俺は今、カレンとリリィが具のハムだけ抜き取った残りのパンを食べさせられている。
全く悲しいことだ。
どのぐらい走ったであろうか? 結局居眠りしたジェシカは、カレンの強烈な頬っぺた抓りの刑に処されている。
「ご主人様、海が見えてきましたよ、沿岸にある小さな集落がトンビーオ村じゃないですかね?」
「おお、本当だ! 皆見ろ、海だぞ海!」
ザ・漁村といった村が見える、海が終わったらすぐ山というパターンの集落である。
山沿いに一軒の大きな建物が見えるが、おそらくそれが今日からお世話になる旅館であろう。
なかなか良いところのようだ、これで魔将なんて居なかったら最高なんだがな……
村の入り口には『歓迎 異世界勇者パーティー様』と書かれた札が掛けられている。
札を掛けるところはいくつもあるが、今日は俺達だけしか訪れないらしい。
まぁ、予約なんてしないで来る客の方が多いだろうがな、ネットも電話も無いわけだし。
「ようこそおいで下さいました、異世界勇者様、私はここの漁師総代をしておりますボルテスと申します」
「どうも、異世界勇者のアタルです、今日からメンバー共々お世話になります」
「いえいえ、最近は海の異変で沖に出ることが出来ず、名物の空飛ぶ魚も取れませんでな、勇者様がそれを解決してくださるのですから、むしろお世話になるのはこちらです」
完全に俺達が海の奇怪な現象を解決するために来たと思っているらしい。
あまりにもテンポよく宿まで案内してくれたため、伝説の爪について聞きそびれた。
さすが観光地、接客慣れしてやがる、というか宿の部屋が普通に畳なんだが?
「あたしゃこの宿の女将をしているババールさね、空飛ぶ魚はないけれど、せめて海女さん達が命がけで取ってきたサザエをお上がりなさい」
「海女さんが命がけとは? 危険な仕事だとは思いますが、そこまでなんですか?」
「ああ、最近はあの岬の裏にある磯場に変なサザエの化け物が現れよってね、そいつが魔法で攻撃してくることがあるんよ、本気でやっているわけじゃないみたいだけど、それでも直撃するとかなり危ないさね」
「おいマーサ、その変なサザエって……」
「間違いないわ、魔将補佐のカラカタイね、強力な水の魔法を使うし防御力も異常だわ、大きさは人間ぐらいね」
「じゃあ明日早速拾いに行こう、持って来てタコ殴りにするんだ、貝だけど」
「お待ち、その磯には入れないさね、浅すぎて近くまで小船で行くことができんからね、暗礁に乗り上げるだけだわさ」
そうか、いくら海女さんが潜れるといっても、さすがに岸からそんな遠くまで泳いで行く訳にはいかない。
まして今は冬だからな、どれだけベテランでもあそこまで行くことは出来ないであろう。
旅館の窓から見える、1キロ程先のゴツゴツした岬を眺める。
俺が元居た世界で言うところのリアス式海岸というやつか、本来であれば良い漁場になるはずだ。
魔将さえ居なければな……
「困ったな、まぁ夕飯を頂きながら考えるとしようか、腹が減っていては何も思い付かん」
「ご主人様、このサザエという貝は魔将補佐と同じなんですか? 爪で攻撃しても傷が付きそうもありませんよ」
「カレンちゃん、カラカタイは魔法を打つときに柔らかい中身が一瞬だけ出てくるのよ、そこを狙い撃ちにするの」
「わざわざ攻撃してくるのを待つの? これと一緒なら蓋をこじ開けてやれば良いじゃない?」
「じゃあセラ、そのサザエの蓋を楊枝で開けてみるんだな」
「そんなの余裕よ、失敗したらお尻を叩いて良いわよ……くっ、全然開かないわ、楊枝も折れてしまったし、降参よ」
そう、サザエの蓋はそんなに簡単には開かないのである。
こんなに小さい奴でも無理なんだ、人間並みの大きさであったら物凄い力で閉まっているのであろう。
「お嬢ちゃん達、サザエの蓋には油断しているときに楊枝を突っ込んでおくんさね、ホレ、こんな風に」
宿の女将であるババールはさすがである、慣れた手つきで蓋の隙間に楊枝を突っ込んでいく。
そのまま網で焼きくるっと抜いて美味しく頂こう。
だがここでもサザエを知らない連中は苦戦しているようだ……
「あら、身が千切れてしまったわ、ご主人様、これはどうやって食べるんでしょうか?」
「ルビア、こうやって回すように抜かないとダメだ、まっすぐ引っ張ったら奥のキモとかが出て来ないぞ」
「なるほど……あ、今度は上手くいきました!」
食べ方を覚え、皆でサザエを賞味する、苦い部分を食べるかどうかは人それぞれだ。
リリィだけは関係なく殻ごとボリボリいっている、刺さっていた楊枝まで食べてしまったのか。
マーサは特注の海藻サラダであるが、他のメンバーはサザエを腹一杯食べた、これだけでも十分満足である。
マリエルだけはなぜかサザエの蓋に楊枝を挟み込む練習をしていた。
ババールに教わりながら徐々に上手くなってきたようだが、帰ってからはやる機会がないぞ。
「ねぇ勇者様、この宿には大浴場があるらしいわよ、泊まっているのはウチだけみたいだし、一緒に入ってもかまわないはずよ」
セラの言うとおり、別に他の客が居ないのであれば男湯時間と女湯時間を分ける必要はないであろう。
食事を終え、皆で大浴場へと向かった。
「さて、その巨大サザエのカラカタイとやらをどうするかだな……」
「あんなに小さい奴でも殻は硬くて食べ辛かったです、大きいのはドラゴン形態になっても砕けないかも知れません」
「だろうな、やはり攻撃した隙を突いて中身を直接攻撃するしかないな」
「全く、蓋があんなに硬いなんて思わなかったわ、さぁ、さっき失敗した罰を与えて良いわよ」
セラの尻がプカーッと浮いて来た、それにタオルを掛けて10発叩いてやる。
満足した尻は湯の中に沈んでいった。
「そういえば主殿、戦う前に取りに行くのはどうするんだ? さすがに遠くから攻撃という訳にもいくまい」
「それに関しては少し考えがある、明日ちょっと試してみるが、おそらく上手くいくはずだ」
とりあえずサザエを持ってくるところまでは、元居た世界の知識を駆使して何とかなりそうな気がする。
寝ている隙に岸まで運んでしまおう。
だが問題はどう戦うかである、攻撃時に蓋が開くということは、確実に向こうが先制攻撃を仕掛けてくるということでもある。
魔将補佐カラカタイとやらの水魔法がどれほどのものかはわからないが、まずそれを受けるための防御策を考えないとだ。
「ご主人様、さすがにそろそろ眠たくなってきました、私はもう上がりますね」
「うん、ルビアとジェシカは御者をやっていたから疲れているだろう、皆も出てもう寝ようか、戻ったら部屋には布団が敷いてあるはずだ」
不思議なことに、日本の旅館と同様のことが行われているこの宿。
長期滞在しても一切苦にはならなさそうだ、飯も美味いしな。
※※※
翌朝、早速カラカタイの捕獲に向けた作戦を開始する。
マーサ曰く、カラカタイの野朗は午前中一杯ぐらいはグダグダと寝て過ごしているらしい。
その隙を突いて水揚げしてしまおう。
「ババールさん、この村で一番大きいサイズのたらいを集めてください、あと、ベテランの海女さんも何人か欲しいです」
「わかったさね、たらいはこの大きさが一番だが、構わんよね? それと私も一応海女さんだったで、今日は一緒に出ることにするさね」
「わかりました、助かりますよ、たらいもその大きさのものがいくつかあれば十分です、それを船に積んでおきましょう」
庭で遊ぶ子供用プールよりも大きいぐらいのたらいがいくつも集まってきた。
ババールも含めた5人の海女さん精鋭部隊も集合する、皆50代~60代前半といったところだ。
海女さん達は万が一魔将補佐の攻撃を受けたときに備え、軽い木の板に薄い鉄板を張った鎧を装備しているようだ。
プレート海女である。
「では敵が居る磯の入り口までは船で行きましょう、そこからはこのたらいを船にして進みます」
「なんとっ! たらい舟なんて、やはり異世界人さね、凄いことを考えるもんだ!」
そう、俺の居た世界でも一部の地域で使われているたらい舟である。
喫水も浅く、小回りが利く、磯場での漁には最適の移動手段だ。
しかし他人から褒められると実に気分が良い。
今後もこのたらい舟のように異世界の最新技術を使ったチート行為をしていこう。
異世界勇者は博識だと皆に思わせて、物凄く偉そうにするのだ。
ギリギリまで船で近づき、そこから先は2人一組でたらいに乗っていく海女さん達。
ババールだけは指揮を取るために1人乗りである、さすがその道のプロ、初めてたらいに乗ったにも拘らず操船は完璧なようだ。
「着いたさっ! いつもこの真下から魔法が出で来るんだわ、プレート海女隊、潜行開始さね!」
勢いよく潜って行った5人が戻ってくる。
ババールに先導された他の4人が大きな大きなサザエを抱えていた。
あいつが魔将補佐のカラカタイであるようだ、人間ほどの大きさのサザエ、殻は相当に硬そうだ。
海女さん達はたらいには上がらず、ゆっくりと泳いでそれを運んで来るが、船まではかなり距離がある、ここは時間をかけても良いから絶対に刺激しない方針でいく必要があるだろう。
しばらく待つとようやく5人が船に辿り着く。
近くで見ると異様な光景だ、こんなにデカいサザエは当然見たことが無い。
まるで海女さん達が小人になってしまったかのような錯覚を覚える。
「よし、そいつをロープでこっちの船に引き上げよう!」
船に積んであったロープを手繰り寄せる。
その先端にはルビアが縛られていた、遊ぶな。
仕方が無いので反対側を使おう。
逆の先端にはマーサが縛られていた、だから遊ぶな、ロープが使えないであろうが。
馬鹿2人を解き、海に捨てる。
ロープで括ったカラカタイを慎重に船に上げた。
「精霊様、そいつが違和感を持たないように水で包んでくれないか?」
「その程度ならこの水の大精霊様に任せなさい」
精霊様が出した巨大な水の玉で、これまた巨大な貝を包み込む。
これで気が付いてしまうことは無いはずだ、どうせ寝ているしな、このまま岸まで運んでしまおう。
※※※
「じゃあ精霊様、そいつを水から出してくれ、まずは叩き起こそう、皆戦闘の準備をしておくんだ!」
岸に着いた俺達はカラカタイを浜辺に上げ、戦いの準備に移る。
精霊様が魔将補佐本体を包んでいた水をどけたものの、まだ寝ているようだ。
時折変な寝言が聞こえてくる、魔将に対する愚痴のようであるが、声が小さくて聞き取れない。
「おい、起きろっ! 何だこれ、カッチカチにも程があるな、リリィ、焼きサザエにしてやれ」
つぼ焼きにしてやろうと思ったのだがこれも効果なし。
殻を聖棒で突いても全くダメージを負った様子はない、コイツ、魔将だったシオヤネンなんかよりもよっぽど防御力高いぞ。
しばらく様子を見ながら待つ、戦闘態勢を維持し、万全の状態で待機と言ったのに、カニにちょっかいを出したカレンが挟まれてダメージを負ってしまった。
指を挟まれて大騒ぎするカレン、ミラに取って貰い、傷はルビアが治療している。
全くしょうがない奴だ。
おや……その騒ぎのおかげでようやく目が覚めたようだ。
『う……う~む、やかましいな、なぜだ? 我が体が陸にあるようだ、寝ている間に流されたとでも言うのか?』
「起きたか魔将補佐カラカタイ、早速だがお前を討伐する」
『何だね君達は、我はまだ眠いのだよ、後にしてくれないか?』
「ちょっと待て、俺は異世界勇者だ、今からお前を討伐するのっ!」
『うむ、勇者であったか、そういえばそこに居られるのはマーサ様、それからユリナ様とサリナ殿も、勇者に捕らわれたと聞いていたが……げんき……うで……なに……』
この状況で二度寝するとは図太い奴だ、もう一度起こさなくてはならない。
「おい、起きろってば、早く戦うぞ!」
『……そうだな、では我が魔法を喰らうが良い!』
全方位に水魔法が飛び、前衛のミラとマーサ、それからジェシカを跳ね飛ばす。
カレンだけはギリギリで回避したようだが、その表情には余裕がない。
魔法発動時、やはり柔らかそうなカラカタイの中身が露出しているのが見えた。
体勢を立て直して飛び掛る3人、だが、奴の殻は硬い、そこにどれだけ攻撃したとしても武器が刃こぼれするだけである。
「ミラ、カレンっ! 殻に攻撃するな、武器がダメになるぞ! ジェシカも剣で攻撃を弾くな、それは塩水だ、錆びても知らんぞ!」
カラカタイの攻撃、水鉄砲のようなものだが、それは前衛の3人に集中する。
マーサは攻撃が出来ない、素手でアレを殴ったら自分が怪我をするだけである。
「クソッ! 押され気味だな、セラとユリナ、あと精霊様はルビアを守ってくれ、前衛組のダメージ量が半端じゃない、ここで回復役を持っていかれる訳にはいかんぞ!」
カラカタイは前衛をメインの相手とし、その3人が吹き飛んだタイミングでは確実にルビアを狙った一撃を放ってくる。
他のメンバーがその攻撃を受けたとしてもそこまでダメージは無いであろう。
だが、基本的に前に出ず、攻撃を受けることの少ないルビアがそれを喰らうのであれば話は別だ。
最悪自身が骨折などしてその回復に時間を取られ、徐々に蓄積していく前衛組のダメージを癒し切れなくなるかも知れない。
「攻撃のタイミングは一瞬だな、サリナ、あいつを惑わせて殻に中身が引っ込むのを遅らせることは出来ないか?」
「やってみてはいるんですが、中身が出ている時間が短すぎて効果が出ません、せめてあとワンテンポでも引っ込むのが遅ければ……」
サリナの尻尾はピーンと上に向かって立っている、これは全力で魔法を使っている証拠である。
これ以上を臨むことはできない、何とかして殻から中身が出ている時間、つまり敵の魔法発動の時間を引き延ばさなくてはならない。
「勇者様、私に考えがあります、勇者様とマーサちゃんで私の前に立って敵に接近できますか?」
「マリエル、何をしようというのかわからんが、チャンスは一度きりだぞ、俺もマーサも防具が無い、攻撃を貰えば一撃で戦闘不能になるかも知れない」
「わかりました、昨日さんざん練習したんです、一撃で決めて見せますよ!」
マリエルは自身ありげだ、何も出来ないで居たマーサを呼び、2人で背後にマリエルを隠して敵に近づく。
俺もマーサも背が高い、2人で隠せばマリエルの姿は完全に背後に隠れることとなる。
敵はミラ、カレン、ジェシカの3人に夢中だ、隙があってもそのタイミングはルビアへの攻撃で潰れてしまう。
俺達は比較的安全に近づくことが出来るはずだな。
「勇者様、マーサちゃん、敵に近づいたら前衛の3人とタイミングを合わせて、一斉に攻撃を仕掛けてください」
言われた通り、敵に近づいて様子を見る。
ミラがカレン、ジェシカの2人に目配せし、3人で一斉に飛び掛ったタイミング。
俺とマーサもその瞬間を逃さず、必死で攻撃を仕掛けた。
俺を含め、攻撃を仕掛けた5人全員に向かって飛んでくる水鉄砲。
まずはミラ、カレン、ジェシカが後ろへ吹き飛ぶ、俺達のところへも来た。
ワンテンポ遅れたカラカタイの水魔法は俺の鳩尾部分に直撃する、痛い、息が出来ない、体が宙を舞っているようだ……
だが目だけははっきり見えていた。
サリナの魔法が効果を発揮したのか、カラカタイがその中身を殻にしまうタイミングがほんの少し、後ろにズレた。
目を見開いたマリエルの一撃、突き出した槍はカラカタイの殻と蓋の間にある肉へ食い込んだ。
まるで普通のサザエに楊枝を打ち込むがごとく、巨大なそれに槍を突っ込んだのである。
「ババール師匠、私、やります! この大きなサザエの身を全て掻き出してやります!」
槍を突っ込んだまま全身を使ったデスロールを加えるマリエル。
師匠って、サザエの処理を教わったのは昨日の夜だけであろうに……
捻りを加えて砂浜に転がったマリエルの槍の先には、大きな大きなサザエの身が突き刺さっていた。
殻から抜けた勢いで、サザエの身は槍から外れ、高く中に舞う。
ほぼ同時に放たれたリリィのブレスとユリナの火魔法、クロスして直撃したその2つの炎により、サザエは完全に灰となって舞っていった。
焼きすぎてしまったようだ。
『何っ!? 馬鹿な、そんなことが……我の魔法発動体が抜き取られるなど……』
「ほう、まだ喋ることが出来るようだな、本体はその殻の方なのか?」
『ああ、我はこの殻をその体とし、貝にとっての身である魔法発動体で攻撃をしていたのだ、その蓋は堅牢、誰にも破ることは出来ぬはずだったのだが……』
「そうか、だが今の貴様は既に身も蓋もない!」
『そのようだな、もう何も出来ぬわ、さっさと殺すが良い』
「ねぇ、コイツもうホントに魔法も、そもそも移動することも出来ないわよ、殺す必要は無いんじゃない?」
「マーサ、それは確かか? ガチで喋る以外何も出来ないんだな?」
「間違いないわ!」
そうなのか、では殺さずにこの美しい観光地のために有効活用することとしよう。
殻だけになった巨大サザエのカラカタイを、村の入り口、歓迎の立て看板がある所まで運ぶ。
『破ったのに殺しもせず、一体我にどうしろと言うのだ?』
「ずっとここに居ろ、もし旅人が入って来たら『ようこそ旅の人、ここはトンビーオの村だ』と言うんだ」
『わかった、それが我が新しいタスクと言うのであるな、必ず言おうではないか』
こうしてサザエ型の魔将補佐カラカタイは今後、村の入り口で何か言うわけのわからないNPCとして過ごすこととなった……




