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ヌーヴォー・アヴェニール   作者: 龍槍 椀
泣き言は言わない
33/111

クロエ 国王陛下の晩餐会に出席する




 

 侍従長の後に付き従って、【謁見の間】から、大広間に向かう。




 国王陛下が、使う晩餐会用の部屋だそうだ。 無駄に広いな…… 小部屋が何部屋も付随している。 まぁ、本チャンの晩餐会が始まるまで、其処に来客が待機する場所なんだろうなぁ。 廊下に向かって一杯扉が並んでたよ。


 長い廊下の先を折れて、少し歩くと、大広間の両開きのデカい扉があった。 扉の前で、侍従長は立ち止まって、私を見た。 私が入室するのは、最後だったそうだ。 先触れの侍従が大声で、私の到着を告げていた。


 大広間に入った途端に、幾つもの視線が一斉に私に突き刺さった。 うへぇ……なんだ、これ? まぁ、よく言って値踏みする目付き。 悪く言えば、台所に出没きらわする茶色の蟲れものを見る眼つき。 ……そうだよね、嫌われてるもんね。


 巨大ともいえる、晩餐用のテーブルが、” コの字型 ” に配されて、上座には国王陛下、妃殿下が、もう座っていた。 内々の晩餐会と言う呈だろうね。 本来だったら、全出席者が着座してから、国王陛下のお出ましとなるはずだもん。


 でも、【降龍祭】の宴は違うらしい。 私がこの祭りに参加する前は、いつ終わるとも判らない祭りだったから、宴も深夜から始まったりもしてたらしい。 さっき、廊下で侍従長がそんな事言ってた。


 中央の空きスペースに進み出て、バッチリとカーテシーを国王陛下に捧げる。





「【降龍祭】の晩餐にお招きに預かり、誠に有難うございます」


「うむ、楽しんでまいれ」





 至って簡単に挨拶は済む。 私は、王族の方々が着席されている長テーブルに誘導されていくのよ。 はて? なんで? そのテーブルには、国王陛下、王妃様、王太后様、第一王太子様、エリーゼ様が、すでに着席されていた。


 で、私は、指定された席に着席。 正面テーブルの端っこ。 お隣の席は空いている。 侍従長がまだ近くに居たので、その席は誰の物かと、尋ねてみた。





「第二王太子、ミハエル殿下の席に御座います」





 との事。 ふーん、婚約者の席ね。 判った。 でも、ミハエル殿下、まだ来てないんだ。 あっ、そっか。 私が来るってんで、急遽欠席か?





「……なにかと、お忙しいので、到着が遅れております」





 さっき、私が最後って言ってたじゃん。 来るかどうか判らんって事だろ? まぁいいか。 で、右側のデカい長テーブル席に、奥様と、ソフィア様が座っているのが見えていた。 取り敢えず頭だけは下げといた。


 閣下おじさまと、リヒター様は、ご招待されてないんだ。 そんで、その隣に、偉そうな、” おっさん ” が、座っていた。 見覚えが無いけど、なんでか、私を見てニコニコしてた。 誰だろう?


 宴は、すでに始まっている状態だったね。 いい感じに、お酒も入っているようだ。 国王陛下も上機嫌。 そりゃ、今年も王権は護られ、自信を持って、王国は安全だって言い切れるものね。 天龍様のお言葉は、それほど重いモノなんだってさ。 さて、食事して帰ろう。 


 と、思ったんだけどね。 正式に婚約者として、末席とはいえ、王族の席に座らされているんだよ私。 でだ、こういった場合、私の未来の旦那様が着席して、食べ始めるまで、オトナシク待ってないといけない、 ” 礼典規範 ” があるんだ。


 つまり、ミハエル殿下が来て、何かしらに手を付けない限り、私は何も食べられないし、飲めない。 


 うへぇ……なに、この拷問。 昼前に軽く食べただけだよ…… まぁ、餓えには強いけどね。 喉は乾くよ。 手を膝の上において、じっとまってるんだ。 おい、侍従長、何とかしろよ!!


 笑顔の仮面を張り付けて、ただ、ただ、じっと周辺の話に、聞き耳を立てている。 奥様も、ソフィア様も食事を召し上がっていたね。 私の前には、まだ、前菜が乗った皿が置いてあるまま。 流石は王族の食事!ってな奴なんだけど、手が出せない。 周囲の皆さんの前には、すでにメインも乗っかってるよ。 


 誰も、まだ、気が付いてないね。 ふぅ…… そん時、先触れが入って来た。





「ヴィヴィ妃殿下が、国王陛下に、ご挨拶にいらっしゃいました!」





 でかい声で、侍従の一人がそう言った。 正面の大きな扉が開いて、ヴィヴィ妃殿下が、男の子にエスコートされて、入って来た。





「フョードル陛下、晩餐会にお邪魔致します。 期日が参りましたので、近々、本国に帰還いたします。 長逗留中は、御便宜を図って頂き、誠に恐悦至極に御座いました。 皆様にも良き精霊の加護が御座いますよう」





 綺麗なハンダイ龍王国の言葉だった。 そっか……本国に帰還されるのか…… って、おい! ヴィヴィ妃殿下のエスコートになんで、ミハエル殿下が居るんだ?  民族衣装に身を包んだ、ヴィヴィ妃殿下の横に立って、なんで、鼻の下伸ばしてんだ? お前の席はこっちだろ?





「うむ。 南アフィカン王国の特使としての大役、誠にご苦労であった。 此方へ」





 国王陛下が、王族の長テーブルの方にヴィヴィ妃殿下を誘う。 んでもって、ミハエル殿下が、そのエスコート。 まぁ……ね。 陛下の隣に席を、急遽作られ、順次、繰り下がりで、横にズレて行く……で、その方向が、私の方。


 うん、とうとう、長テーブルの端っこの端っこになったよ。 それまで、目の前にあった前菜も下げられた。 水すら無い。 で、我が婚約者様、楽し気に、お食事始めたよ。


 ……なんか、この扱いひどくない?


 それでも、この場から退出する事も出来ないのよ。 これまた、 ” 礼典規範 ” でね、こんな感じの晩餐会形式だと、国王陛下が退出するまで、誰も出られないのよ…… もう、笑顔の仮面を張り付けて、お人形になるしかないのよねぇ……


 席を移動したときに、ソフィア様が、初めて私の状況に気が付いた。 私が、” 礼典規範 ” ガッチガチに守っていたの。 遠目に見ても、顔色が青ざめていたよ。 隣の奥様に耳打ちをしたらしい。


 奥様の顔色も、いきなり白くなってた。 ゴメン、私は無力なんですよ。 なにか云える立場では無いのよ…… でね、更に追い打ちが掛かるのよ。 なんか悪いモノ憑いてない私?


 ヴィヴィ妃殿下が国王陛下とお話になって、何かの拍子に、例の音楽室での出来事に言及されたのよ。 国王陛下も、その話は聞き及んでいたらしくてね。 慌てた国王陛下、宮廷楽士に何かお命じになったのよ。


 それまで、うっすらとしか聞こえて無かった音楽の音色が、急に大きくなって、ヴィヴィ妃殿下の注意を逸らされたわ。 なんとか、誤魔化せたようで、良かったんだけど、ヴィヴィ妃殿下の言葉が、私を追い詰めるのよ……





「過日、黒龍大公家にご招待に預かり、令嬢のクロエが我が国の楽器で、演奏してくれました。 とても、楽しかった」





 お、おい…… 本人、此処にいるよ…… 気が付いてないのか…… 拙い腕で、なんとかしたんだよ…… ” 例の話題 ” から、早く離れたい国王陛下、絶対に乗るね。 賭けてもいい。 





「クロエならば、ミハエルの婚約者として出席しておる。 そうだな、儂も聴きたい」





 ほらね。 絶対に来ると思った。 ヴィヴィ妃殿下、私が居ると思ってなかったみたい。 クルクルと頭を回して、周囲の人の顔を見回したよ。 奥様と、ソフィア様は見つけたみたいだけど、私が見つけられなかったのよ。


 そりゃ、特殊メイクしてるものね…… なんか凹んだ…… 侍従長に促されて、私の方を見て、” あちゃぁ~~ ” って顔されてたね。 うん、私、苦笑いしか浮かんでこないよ。


 アシューラさんが、ピッパもって来た。 陛下の王命だから、断れない。 あの場だから出来たけど、此処で演奏するの? それって……どうよ? もう、溜息も出ないよ…… 宮廷楽士の人が、なんか打ち合わせに来た。





「何を、演奏されますか?」


「……この場で、演奏しなくてはならないのですネ……」


「陛下の気まぐれには、困ったものですが……」


「……伴奏、要りません。 皆さんのご存知の曲では、御座いませんから」


「っ……と言いますと?」


「ピッパの音は独特です。 合わせられる楽器が無いのです。 申し訳ございません」


「……そ、それでは…… 独奏になるのですか……」


「お命じになったのは、そう言う事です」


「……なんと言っていいか……」





 と、言う事で、独奏に成ります。 アシューラさんから、ピッパを受け取り、必死で笑顔を作って、中央の開いた空間に向かった。 この楽器、演奏する時、独特の姿勢に成らないと、楽器をちゃんと持てないのよ。 椅子に座れないの。 床に座る事に成るのよ。 ドレス……どうしよう。 もうね、変な笑いが出そう……





 ええい、ままよ!





 ストンと、その場に座る。 片方の膝を立ててね。 楽器を抱える。 姿勢を正す。 ボディを叩いて、リズムを取る。 これ、私の癖。 あんまり、良くないんだ。 ピッパよゴメン。 悪気は無いんだ。 ついね。 ヴィヴィ妃殿下、視線に謝罪の色が乗ってるよ。 うん、仕方ないよね。 


 で、演目は、こないだアシューラさんと、楽しく弾いた曲。 まだ、覚えてた。 独特の和音と、音色。 うん、楽器はとても素晴らしいね。 でも、ちゃんと聞いてくれてんの、ヴィヴィ妃殿下と、フランツ第一王太子殿下、奥様、ソフィア様、そんで、あの見知らぬオッサン。 後は、ガヤガヤ、わいわい…… ほんと、聞く気も無いんだったら、弾かすなよ。


 でね、私はヴィヴィ妃殿下、しか見なくなったの。 遠い異国で、特使として頑張った妃殿下に対して、捧げようとね。 彼女の心に響けばいいよね。 その事だけを念頭において弾いたのよ。 でも、教えてもらった事だけじゃ、つまんないじゃん。 だから、この楽器でも奏でられる、彼女に捧げるのに相応しい曲を最後に付け足したの。




 ダランダールの『新しき未来ヌーヴォー・アヴェニール』 第四楽章 最終部分、俗に ” 夜明け ” って言われる処。 




 イメージは、サバンナに昇る朝日。 徐々に周囲が明るくなり、夜の帳が上がる。 天空は、深い青から、水色のグラデーション。一片の雲も無く晴れ渡った朝。 地平線はマルーン。 輝かしい陽光の束が、地平線から立ち昇っていく。 曲は終盤。 ピッパの音が大きく強くなっていく。


 あぁ、精霊様。 お願いします。 ヴィヴィ妃殿下と、アルバートル副王陛下の未来に、 ” 闇 ” を、置かないでください。 彼等と、彼の国に幸せを運んでください。 感情が音に乗る。 大きく強く、高らかに! 


 東の空に太陽が昇る。 曲はクライマックス。 最大音量、一途に、一途に祈ります。 貴方達に幸せを!


 弾き終わり、ピッパを置く。 拍手すらない。 曲を聴いてくれていた人たちは、声が出ず、目を大きく開いて私を凝視してる。 そのほかの人? 完全に知らんぷり、もしくは、お喋りに夢中。 


 立ち上がって、一礼をして、アシューラさんにピッパを返し、自分の席に戻る。 ふぅ……終わった。 ヴィヴィ妃殿下に、ミハエル殿下が何やら耳打ち。 ギギギって感じで、ミハエル殿下の方を向くヴィヴィ妃殿下。 物凄くいい笑顔だった…… 私、知ってる、あの笑顔。 あれ、人を殺すときの顔だ。 あの笑顔で、短剣ククリが飛んできたんだ…… 


 めっちゃ緊張! 私と視線が合う。 ブンブン首を横に振っとく。 何はともあれ、奴は王子だ、手に掛けたら、国交断絶どころじゃない。 お願いだから、落ち着いて! ヴィヴィ妃殿下、なんかとっても悲し気な目をされた。


 先ほどの、物凄くいい笑顔が、どこかに格納され、表情が無くなった。 そう、暗黒の深淵を覗き込んだみたいな。  ミハエル殿下が、慌てて何か言ってるけど、周囲が騒がしくて何を言っていたのか分からない。


 氷結の表情ってのかな。 周囲に冷気をぶちまけた様な、そんな表情。 隣に座るヴィヴィ妃殿下から、物理的な冷気を感じて、国王陛下、無茶苦茶慌ててるね。 さっきまで物凄く機嫌良かったのに、いきなり急降下。 演奏のせいにするね、絶対に! 憤怒と歓喜が入り混じったように、王妃様が、私に言ったよ。





「クロエ、貴女が妙な音楽を奏でるから、ヴィヴィ妃殿下が気分を悪くされたわ! 至高なる王家に恥をかかせるおつもりなの! 即刻、出てお行きなさい!」





  ほらね。 




 よし、退出の理由も出来た。 王妃殿下の命令じゃ仕方ないね。 だって、王族からの、” 命令 ” だもん。 席を辞すことに、何ら問題はない。 じゃぁの! 私は、帰るよ。 おい、侍従長(薄ら禿げ) 帰るぞ!





「御耳汚し、大変、失礼いたしました。 ヴィヴィ妃殿下、誠に申し訳ございませんでした。 これ以上に、妃殿下の御前で、御目汚しをする訳には行きませんので、失礼させていただきます」





 そう言って、席を立った。 中央の空間の処で、カーテシーをバッチリ決める。 ヴィヴィ妃殿下、とっても寂しそうな目をされていたね。 そのまま、後も見ず、大広間を退出。 あとは、知らん。 きっと、悪口大会になってるよね。


 うん。 だいたい想像がつくね。 奥様、ソフィア様、「 話 」、合わせておきなよ。 大扉の前の通路を引き返し、角を曲がったら、廊下に並ぶ扉から、宮廷楽士さんが、何人か飛び出してきて、演奏について、口々に賞賛してくれたよ。 なんか、…………ね。 そんな、賞賛の声なんざ、どうでもいいんだ。 


 私? うん、薄ら笑いを浮かべて、頷いて置いた。 本当に、どうだっていい。 あの演奏は、ヴィヴィ妃殿下と、アルバートル副王陛下、それに、南アフィカン王国の民に捧げた物。 彼らに届けばそれでいい。 その場で暫く立ってたけど、侍従長も侍従も、こなかったから、私は元来た道を逆にたどって、内郭の扉まで戻った。


 そんで、その近くに居た人に、学院への通路を聞いて、そのまま学院へ戻った。 とにかくお腹が減ってたからね。 ほんと、二度と晩餐会には出たくないよ…… 





 *************





 部屋に帰って、エル達にあった事を掻い摘んで、ご報告。 ついでに、閣下おじさまにも、伝言、たのんだ。 ” 奥様と、ソフィア様、多分、凹んで帰るから、優しくしてあげてくださいね ” ってね。


 勿論、エル達から、閣下おじさまに、伝えてもらう時には、言葉を、 ” お嬢様言葉 ” に替えてから、失礼の無いように、って念を押しといた。 私は無理、疲れ切ったよ。 取り敢えずは、これでいいと思うよ。


ドレス……汚しちゃったね。 ゴメンね。 お願いしていい? うん、ありがとう。


 エル達に手伝ってもらって、私は、戦装束すてきドレスを解き、編み上げてある髪も解いた。 お風呂に行く。 ホントに疲れた。 今日は水浴びじゃなくて、沐浴にしてもらった。


 ゴメンね、ホントに世話掛けちゃうね。 なんか、決定的に王族に嫌われてしまったよね。 湯船に口まで浸って、ブクブクして、気を紛らわせる。 なんか、本格的に居場所がなくなってきたような気分だ。 


 王立魔法学院も、もうすぐ二年に上がる……大丈夫なのか? ボッチは判ってる。 そんな事別段気にしてない。 ……でも……私が気にしなくても、 ” 家族 ” と、言ってくれた、黒龍大公家のみんなが、気にすると思うし…… 皆が心配するのは、有難いけど……ちょっと、重い。   



 想いが、重いよ……


 湯船の中で膝を抱える。 途方に暮れたよ。 今日は十三歳の誕生日なんだよね……そう言えば。 





「父様。母様。 クロエは十三歳に成りました。 爺様と、婆様の言いつけ毎日守ってます。 ちょっとで良いから、夢に出て来てくれないかな…… あの心に刻み(永久の)込まれた場面(別れ)の時でもいいよ。 生きてた時の姿だったら、もっと……嬉しいかも…… 精霊様……やっぱり、ダメだよね。 ……せっかく強い心を貰ったのに、自分から弱くなっちゃ…… クロエ、もう十三歳なんだもんね……」





 精霊様との約束で、涙は流れない…… 家族の遺体の前で誓った誓約…… 思い出した。 涙と悲しみと、張り裂けそうな想いを引き換えにして、結んだ精霊様との誓約。



   食い縛った口元から、震える声で……誓約(誓いの言葉)を紡ぎ出す。





          泣き言は……言わない!








    「クロエは、……誇り高く・・・・穢れなく・・・・、生きて行きます」





 

ブックマークが増えている事に感謝を捧げます。


読んで下さってありがとうございます。



今回の物語は、クロエの名が、学園に轟く、切っ掛けとなった出来事でした。

クロエは、「誇り高く穢れなく生きます」 と、精霊に誓いを再度たてました。

彼女の行く末に光あらん事を。

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