7月10日 俺様 王になった(7.9k)
エヴァ嬢に両腕を斬られて捨てられ、王城に帰ったらキツネ達に拾われて、両腕復元の見返りとして【大奥】をされた俺は、【鬼人】シーオークと外洋人の混血の【王】。
通称【ヨー王】と呼ばれているヨライセン。
封鎖されている王城区画内に居る王宮メイド達は、純血の【エルフ】と【獣人】だった。
シーオークの血を引く俺の【子種】で、最強の子孫を残すことを望んでいるとか。
「お目覚めのようね。調子はどう?」
ベッドの上で目覚めたら、近くに真紅のドレス姿のノイン姫が立っていた。
もうキツネ耳を隠すつもりは無いらしく、頭巾は無い。
スカート下から長い尻尾が1本出ている。
「キツネか」
「キツネよ」
名前は知っているけど、ついキツネと呼んでしまう。
「他の皆はどうなった」
「仕事中よ。貴方は本当に【高性能】ね。獣人全員分行き渡ったわ」
ナニがドウ行き渡ったのかは聞かない。
とりあえず、皆満足したということで頭の片隅に片づけて、身体を起こす。
やっぱり激しい疲労感と特有のだるさを感じるが、二の腕から切断されていた両腕があるのが分かる。
「すごいな。本当に治ったんだ。【回復魔法】っていうのは万能だな」
「【回復魔法】の一種ではあるけど、特別よ。そう何度もできる物じゃないってことは覚えておいて」
「分かった」
できることとできないことの境目がよくわからないが、俺だってそう何度も肢体欠損を体験したくはない。
「両腕は腕として使えるぐらいには治したけど、【大剣】を振るほどの力は無いわ。あんまり無茶はしないで」
「そうだな。もう【大剣】は無いし、大事に使うよ」
動かしてみた感じ、確かにシーオーク由来の怪力は無いのは分かる。
多分、外洋人よりちょっと強いぐらいだ。
もう以前のような無茶はできない。
ベッドから立ち上がり、何となくキツネの脇に並んで、窓の外を見る。
この部屋は塔の上層階のようで、城の外の様子が見える。
あちらこちらに、仮設住宅があり、一部区画では瓦礫の撤去と住宅街の再構築工事が進んでいる。
「そっちのキッチンワゴンに水と乾パンがあるわ。空腹でしょ。先ず食べて」
「ありがとう。いただくよ」
確かにすごい空腹だから、キツネの気遣いがありがたい。
「食べながら聞いて。貴方に、私達の事を教えておくわ」
今まで何度か聞いた、この世界の隠された真実か。
キツネも何か知っているんだろうけど、今更もう何聞いても驚かないぞ。
「私達原住民の出産はね、命と引き換えなのよ」
ブーッ ゲホッ ゲホッ ゲホッ
「ゲフッ! 初耳だぞ! それは本当なのか!」
シーオークの集落に居た頃も、そんな話は聞いたことが無い。
「外洋人に知られないように隠してたの。だから、貴方が知らないのも当然。でも、聞いてしまえば矛盾は無いでしょ」
確かに、俺も母親は亡くなったと聞いているし、原住民の母子は見た事が無い。
混血を身籠った原住民の女は大半が出産前に死ぬけど、出産後に生きていたとは聞いてないし、生まれた混血者は国営の孤児院で養育すると聞いた。
言われてみれば、俺の知っている範囲で矛盾は無い。
「外洋人がこの地に降りるまでは、私達原住民はそれを当然と思って生きてきたの」
キツネから聞いた、外洋人が入植する前の原住民の生き方。
成人した男達が部族の中で【最強】を巡って命懸けで戦い、その頂点に立った男だけが女に求愛することを許される。
そして、女は求愛してきた最強の男の中から、受け入れる種を選び、命と引き換えに次世代を産み出す。
その繰り返しで、原住民はこの地で最強の生命として進化してきた。
「待て。1回しか産めないんだったら、滅びるんじゃないのか?」
「【獣人】や【鬼人】は、種族にもよるけど多胎が普通なの。だいたい3人から5人ぐらい一度に産むわ。だから1回しか産めなくても、世代を重ねることができた」
確かにそれなら、計算上は滅びない。
「原住民の女達は、代々、命と引き換えに最強の子孫を産み出すことを悲願として生きてきた。だけど、外洋人がこの地に降りた時に全部狂ってしまった」
外洋人がこの地に入植したのは200年以上前のはず。
キツネは一体何歳なんだ? そして、降りたって、外洋人は海から来たんじゃないのか?
まぁ、とりあえずそれはいいや。
「外洋人の女性が、自分の産んだ子供を抱いているのを見た時に、何もかも失ったの」
何でそうなるんだ。
外洋人は外洋人。原住民は原住民で生きていけばよかったんじゃないのか?
「あれは衝撃だった。子供を産んだら死んでしまう私達は、虫と同じ下等生物だったと気付いてしまった。風貌は似てるけど、自分の子供を抱くことができる外洋人の女に、全部負けたと悟った」
強い身体と長い寿命と魔法の力。
外洋人は原住民の方を格上の生命と認識していたけど、原住民側から見ると、生きて子供を産める外洋人に負けたと思っていたのか
「自分達の生命としての価値が虫相当と知ったのも悲しかったけど、それ以上に辛かったのは、原住民の男達が、子供を産んだら死んでしまう私達を求めなくなったこと」
あぁ、何となくわからなくもないなぁ。
子供を産ませたら死なせてしまう。子供を得るには求めた女を殺さなくてはいけない。
生きて子供を育てている【母親】の存在を知ってしまったら、これは躊躇するかもしれない。
シーオークの集落で【既成事実】が村の掟破りだったのもこれが関連していそうだな。
「今まで、時には殺し合ってまで女を巡って争っていたのに、競い合うことも、高めあうことも、戦うことも忘れて、女を求めなくなった。男達は【草食化】してしまって、女達は生きる意味を失ったの」
そういえば、シーオークの集落の男達も、エヴァ嬢の村の獣脚男達も、基本的にその日暮らしで、なんとなく楽しいことを追い求めてダラダラと暮らしていたなぁ。
女達が外洋人の町に出稼ぎに行っても全く気にしてなかったし。
「自分の産んだ子供を育てる【母親】という存在は、私達にとって憧れになった。だから、私達は彼等がこの地に定住できるようにできる限りの手助けをした」
でも、外洋人は原住民を脅威とみなして、滅ぼそうとしていた。
なんて酷い話だ。
「生きて何度でも出産できる【母親】の力はすごかった。外洋人はあっというまに原住民の人数を越えて、ヴァルハラ川沿いを中心に大陸全体を開拓して街を作った」
えーと、1回の出産で1人産むのが普通で、2年に1回産めるとして、出産可能期間が18年ぐらいだとしたら、外洋人の女性は一人で9人ぐらい産めるのか。
確かに一気に人口増えそうだな。
「外洋人の母親にとっても、子供の世話は大変だった。だから、原住民の女達は街でその手伝いの仕事をしたの。そしたら、街にずっと居て欲しいと言われて、金貨や服や食べ物をたくさんくれた。私達は外洋人から新しい生きがいをもらった」
それはもしかして、原住民根絶のための【クロワッサン計画】じゃないのか。
仕事はあんまりできなかったと言ってたけど、子守の仕事をしてたのか。
男達の所に帰さないために大金使って贅沢三昧させたって話だけど、そんなことしなくても彼女達は帰る場所が無かったんじゃないのか?
「外洋人と一緒に暮らす中で、【獣人】と外洋人の混血者が生まれた。彼等は私達が欲しかったものを備えていた」
外洋人の男と、【獣人】の女から生まれる混血者は、身体能力や寿命は外洋人に近くなるが、弱いながらも魔法適性を持ち、生きて出産する能力を獲得したという。
そして、それは世代を超えて受け継がれていくとか。
「混血者の女は、外洋人と私達の特性を受け継いだ。3~5人ぐらい多胎妊娠して、生きて出産できる。純血の外洋人以上にすごかった。国土南東部が発祥だけど、今ではあの地域の住民の大半が混血者になったぐらい」
えー、1回に3~5人産んで、産める期間が外洋人と同じとすると、混血の女性一人当たり27~45人産むことができるのか。確かにすごいことになりそうだ。
そして、国土南東部に沢山居る黒目黒髪の方々は、エヴァ嬢の村の女性の子孫なのかな。
「それを目の当たりにした私達は、こぞって外洋人の男を求めたわ。混血者を産むために。【母親】となる力を持つ子に自分の血を残すため」
「でも、成功率は低いと聞いたぞ。大半が出産前に死ぬと」
「優れた子孫を残すのが私たちの悲願。だから、可能性があるなら、成功率が低くてもそれに賭けるの。私達にはそれしかないから」
そこまでこだわるのか。
原住民の男達みたいに、ゆるく楽しく生きることはできなかったのか。
「優れた子孫を残すためには、優秀な外洋人の男の子種がほしかった。でも、イイ男は大概既婚者で、外洋人の社会では【不倫】は重罪。子供を産んだら死ぬ私たちは妻にはなれない。多くがそこで行き詰った」
そうだな。俺も外洋人の本を沢山読んだけど、既婚男が伴侶以外と【既成事実】をすると【不倫】となり、厳しい刑罰が科されるって書いてあったな。
キツネ達が欲しがるぐらいのイイ男なら、なおさらそんなことしないよな。
「でも、外洋人達はそんな私達のために、国中からイイ男を集めた施設を用意してくれた。皆大喜びで通ったわ」
それはもしかして、原住民根絶最終作戦の【ホストクラブ】の事か?
原住民女性を身籠らせて殺害するのが目的だったと聞いたけど、キツネ達にとっては好都合だったのか。
「残念ながら私はその頃街から追い出されていたから【ホストクラブ】に通えなかった。街に帰った頃には【閉店】してて、悔しくて泣いた」
キツネよ。街で一体何をしたんだ。
「でも、混血者の世代交代が進む中でいろんなことが分かったわ」
原住民の女と混血者の男の交配では、高確率で出産に至ることができる。
原住民の異種族同士の交配はできなかったが、異種族由来の混血者同士の交配では、両方の特徴を兼ね備えた強い子供が産まれる。
「混血者の子供が欲しいと思ってたら、貴方が居たことを思い出してね」
「えっ? 俺?」
「外洋人と【鬼人】であるシーオークの混血。貴方の子種があれば、最強で不滅の生命を産み出せる。そう考えて、私達はここに集まって貴方が来るのを待っていたの」
「何故、俺がここに来ると思ったんだ?」
「いろいろ準備したのよ」
なんだそりゃ。
「それに、今の状況で、ここで命と引き換えに子供を産んだとして、誰がどうやって育てるんだ。戦いは終わったけど、国は機能してない。安全な子育てができる環境じゃないぞ」
「それは貴方の仕事でしょ」
「なんで俺?」
「貴方は【王】でしょ。自分でそう言ってたじゃない。子供達が安全に育つ国を創るのは【王】の仕事よ」
「……そうだな。それは確かに【王】の仕事だな」
「貴方の【子種】に殺される私達のために、しっかりと務めなさい」
「キツネ。言い方……」
それとなくとんでもない無茶ぶりをされた気もするが、城に押し入って【王】を名乗ったのは俺だ。
戦争で無茶苦茶になった国を立て直して、俺の血を引く子供達が安心して育つ環境を整える。
簡単な話だ。
殺し合いに比べれば。
窓の外から改めて外を眺める。
電力や水道等の生活インフラが崩壊しているけど、水魔法や火魔法を使える混血者と、外洋人が協力し合って生活を立て直している。
「俺の国か……。悪くないな」
窓の外を見下ろす俺の隣にキツネが来て一言。
「ところで、貴方、何か忘れてないかしら」
忘れてる?
確かに、いろいろ聞きすぎて頭の整理が追いついてないし、なんかこう、国の未来で頭がいっぱいになりつつあったけど、何か忘れてたっけ?
「なんだっけ?」
「本当にダメね。命と引き換えに貴方の子を産もうとした女に何したかしら」
「!!」
エヴァ嬢の事を思い出して、俺は膝から崩れ落ちた。
全身から嫌な汗が噴き出す。
「俺は、何をしたんだ……」
エヴァ嬢との思い出が脳裏に蘇る。
【そう。知らなかったんだね……】
最後に会った時に聞いた、あの意味深な言葉。
そして、【妊婦さん】だからと割り切っていた、エヴァ嬢の不可解な行動。
それらが全部繋がった。
エヴァ嬢は、坊を産んだら自分が死ぬことを知っていた。
坊が生まれるのが楽しみだと言った時の、悲しそうな反応。
産みたいと思いつつも、まだ死にたくなかったんだ。
俺と生きたいと思ってくれていたんだ。
最後に会った時の、いつもと違う表情と態度。
お腹の中で大きくなる坊を産み出すために、全ての覚悟を決めて、命と引き換えの出産に挑もうとしていた。
あれは、俺に対する最後の別れだったんだ。
あの後、俺はエヴァ嬢の両脚を斬り落として、井戸に吊るした。
そして、出産の準備をしていた村を破壊し、村人を惨殺した。
エヴァ嬢の想いを裏切り、覚悟を踏みにじった。
「俺は、もう、エヴァ嬢には……、会いに行けない……」
「当然ね。次行ったら、貴方間違いなく死ぬわ」
車を潰されて、剣を砕かれて、両腕を斬られて。
酷い目に遭ったと思っていたけど、そうされて当然な事を俺はエヴァ嬢にしていた。
「あの場所に行った貴方が生きて帰ったのが不思議なぐらいよ」
「……それを知ってて、キツネは俺を送り出したのか……」
「そうよ。死なれたら困るけど、ケジメはつけないとね。だけど、もう二度と行かせない。分かるでしょ」
確かに分かる。キツネ達に助けてもらった命を無駄にするわけにはいかない。
俺はもう、エヴァ嬢には会えない。そう覚悟した。
「だいたい、なんで両脚を斬ったの? 発想がオカシイでしょ」
床上で四つん這いで俯く俺に、キツネからの謎の指摘。
「……エヴァ嬢の獣脚を人に見られるわけにはいかないから、斬るしかなかったんだ」
他の【獣人】はどうか知らないけど、エヴァ嬢の場合は膝より上は外洋人の脚に近い。だから、大腿部で斬れば外洋人の姿にできる。
【榴弾砲】の着弾に巻き込まれたと言えば、【軍人】ならだれも疑わない。いい案だと思った。
「だから、なんで斬るのよ。ロングスカート履かせればよかったじゃない」
「えっ?」
また全身から嫌な汗が噴き出す。
エヴァ嬢に、ロングスカートを履かせる?
それは、どんな姿になるんだ?
「いや、その、その時はスカートとか準備してなかったし」
「貴方の上着なら2着もあればマキシ丈スカート1着分の布は取れるし、着替えを持ってなかったとしても、カーテンとか、布団のシーツとか、その場で大きめの布は用意できなかったの? 人が住んでる場所なら、普通はあるものよ」
あの時、着替えは3着持ってたな。
それにカーテンやシーツなら、神社に普通にあったな。
「布を切って腰に巻けば脚は隠せるでしょ。スカートに似せればその中まで確認しようなんて男は居ないわ。だいたい、貴方街で足出して歩いてる女を見たことある?」
「そういえば、無い……。皆足首まで隠れるスカート履いてたような……」
「で? 貴方、何で脚を斬ったの? 痛いでしょ。それに危ないのよ。大腿部には太い動脈あるんだから、止血が間に合わなかったら本当に死ぬのよ?」
「……えーと、【脚なんて飾り】とか、そんな超理論が脳裏をかすめて……」
父さんから教わった超理論だけど、使いどころを間違えたかもしれない。
「本当に、ダメね」
返す言葉もない。
「それにしても、ここまでとことんダメな事をするなんて。貴方は咄嗟の行動がダメな側に行くダメ行動癖がありそうね」
同じようなことを父さんからも言われたことがある。
「これに懲りたら、何か行動や発言をする前に、それをしていいかどうかよく考えなさい。【王】がダメ行動癖持ちじゃぁ、国民が不安になるわ」
「分かった。気を付ける」
床に四つん這いになったまま、今までの数々のダメ行動を思い返す。
落ち着いて考えれば、回避する方法はあったはずだ。
エヴァ嬢の脚をスカートで隠したとして、あの状況下でも連れ出す方法も何かあったはず。
俺の上着を切り出して作ったロングスカートを、エヴァ嬢が着用した姿を想像してみる。
ふと視線を脇に移すと、キツネのスカートの下端が視界に入った。
気になることが出てきて、思わず手が伸びる。
「もしかして、キツネも獣脚だったりするのか?」
ピラッ
「どろんぱぁぁぁ!」 スパァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
キツネの尻尾で尻を叩かれた。
とんでもない【痛み】を感じて思わず叫ぶ。
「貴方一体ナニをするの! それしたらダメってことぐらい知ってるでしょ!」
「ごめんなさい! つい出来心で! 不適切な行動でした!」
スパァァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 ドサッ
あまりの【痛み】で、脚の感覚が無くなって床に腹ばいになる。
「たった今言ったところよ! 何か行動する前に、それしていいかよく考えなさいと!」
「ごめんなさい! だけど、質問良いでしょうか!」
「何? ちゃんと考えて発言しなさいよ」
「キツネの下半身は【イカ】なのでしょうか。なんかこう一瞬見えたスカートの中で、脚は見えなかったけど、触手みたいなものが複数あったような……」
「どろんぱぁぁぁぁ!」 スパァァァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
俺は【王】だ。
このユグドラシル王国の【王】だ。
争いを止めて、これから生まれる子供達が幸せに生きられる国を創るのが仕事だ。
スパァァァァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
俺はもう、エヴァ嬢には会いに行けない。行ったら死ぬ。
俺の最初の子供である坊がどうなったのかもわからない。
でももし、生きているのだとしたら、王として守り抜きたい。
絶対に【最終兵器】になんてさせない。
スパァァァァァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
俺は【王】だ。
床にはいつくばって、キツネに尻尾で尻を叩かれて痛みに悶えている【王】だ。
確かに、【ダメ行動癖】と【ダメ発言癖】は何とかしないといけない。
国民が不安を感じたら、国の平和が守れない。
スパァァァァァァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
お尻が痛い。とにかくお尻が痛い。
どういう原理か分からないけど、すごく痛い。
今日はもう立てないかもしれない。
スパァァァァァァァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
【王】は明日からがんばる。何すればいいかは、キツネに相談しよう。
長生きしてそうだから、助けにはなるだろう。
スパァァァァァァァァァァァァァァン
「どぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
●オマケ解説●
原住民たちの隠された真実。
出産が命と引き換え。
まぁ、そういう生き物結構多いよね。虫とか魚とか。
生みの親は必ず死ぬ。だから、授乳含めた育児は、集落の女が引き継いで育てる。
ある意味、高度な社会を持っていたともいえる。
そして、脚を隠すために脚を斬る。
たしかに、ロングスカート履かせれば斬らなくても脚は隠せるね。
足の部分は、ブーツと言えばごまかせるし。
そもそも初見でブーツと間違えてたよね。
これが、ダメ行動癖。
どんな時も落ち着いて考えることは大事です。
癖の自覚があるならなおさら。
お尻が痛い王は、国を創ることができるのか?
そして、あの【尻叩き】はどこかで見たことあるような。




