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仕事終わりの一杯というか

作者の体調不良だったり、最後のテスト期間と重なったりで、ちょっと投稿遅れてしまいました。決意した途端に……。


取り敢えず、予定では次回とその次で終わる………筈。


その後は人物紹介と閑話を挟む予定です。


誤字脱字の可能性大です。

さて、今回の補習のハイライトと言って差し支えないであろう襲撃イベントも終了し、折り返し地点へと差し掛かっていた。


そう、目的地であるコルネ村にもう直ぐ到着するのだ。


「ほー、あれがコルネ村ね」


村を囲う木製の柵。柵の隙間からちらほらと覗く畑。元気に走り回る子供たち。馬車の中から見える数キロメートル先の光景は、長閑と言っても良い物であり、


「すっごい普通の村」


「失礼でしょ」


「あて」


思った通りの感想を口にしたら、灰猫先輩にポカリと殴られた。


「全く……思った事を軽々しく口に出しちゃダメ」


「なら重々しく」


「口調の問題じゃないから」


またポカリと殴られた。


「なんか………未だにコレが王都冒険者ギルド最強の一角とか信じらんねーんだけど」


そんな俺たちのやり取りを見ていたグレゴリウスが、馬車の外でポツリとそんな事を呟いた。コレって言うなコレって。


「あのな、俺Fランクなんだから当然だろが。普通に冒険者ギルドの底辺だよ」


「冒険者の底辺は魔物の群れを瞬殺しねえよ!」


「そこは駄犬に同意だな」


「あんな凄い魔法を使える人は、流石に底辺なんて言えないかと………」


「ヒバリ君ほど有名無実を体現してる人もいないわよね」


味方無しか。


「そもそもサクラギ。お前何で学生なんてやってるんだ? 教師の俺が言うのもアレだが、お前の実力なら学ぶ事なんて無いだろ」


「王命」


「いや、まぁそうなんだが……」


王命と言われたら何も言えないらしく、タイソン先生は口を閉じた。


「けど意外よね。ヒバリ君が大人しく学園に通ってるなんて」


「どう言う意味だそれ」


「言葉通りの意味だけど?」


それが分かってるから聞いてんだが……。


「だってキミ、退屈だとか思った瞬間投げ出すタイプでしょう?」


「それに同意を示したら駄目だと思うんですよ」


否定はしないけどさ。


「根性が無いと言うよりは、飽き易いんだろうな」


「そう考えると、確かに良くちゃんと通ってるよな」


否定はしないと言ったけど、だからって同意して欲しくは無いな。


「やっぱりアレか? 魔法以外の成績は悪いのか?」


「いや、案外高みを目指しているのかもしれないぞ」


「お友達が通っているからでしょうか?」


「いや、単に暇つぶしな気が………」


各々で勝手な予想を挙げていく一同。本当、何でそんな気になんだろ?


「一応言っとくけど、魔法以外はてんで駄目って訳じゃないぞ。上位一割には入ってるぞ」


「……は?」


「え?」


「………ああ、あの怪答か」


驚愕で固まるグレゴリウスとレベッカちゃんに、遠い目をするタイソン先生。何その反応。


「職員室でも物議を醸してたからな。あんなの前代未聞だよ」


「エクレ先生も泣いてましたしね」


「お前が言うな諸悪の根源」


タイソン先生に半眼で睨まれたので、肩を竦めて誤魔化す事に。


そんな中、灰猫先輩が恐る恐る話を纏める。


「………えっと、つまり? ヒバリ君って頭良いって事でOK?」


「まあ、全教科の教科書丸暗記する程度には」


「あー………コレ一番タチ悪い奴だ。優秀過ぎて何も言えない奴だ」


頭を抱える灰猫先輩。なんとなくだけど、この人も結構ブーメランな気が。


「て言うか、本当に何でちゃんと通ってるの? 勉強出来て強くて他に何を求めてるの?」


「学生生活」


まあ、現実的な学生生活って訳じゃなくて、マンガとかに出てくるような普通じゃあり得ない類の学生生活だけど。


「俺、元が田舎者なんで、本当なら冒険者か家継ぐかのどっちかだったんですよ。けど公爵家に拾われて、学園っていう選択肢も出現した。普通なら通わないであろう場所だったんで、結構興味が湧いたと言うか」


「だったらちゃんと授業を受けろ」


「授業よりも優先すべきは楽しさなんで」


「普通は逆だ!」


とは言ってもねぇ。日本は面白おかしい学校生活なんて基本無理だし、異世界の、しかもマンガとかに出るような学園なんだから、はっちゃけたいじゃん? 幸いと言うか、はっちゃけてもリカバリー出来るぐらいには優秀な訳だし。


「まあ後は、俺が冒険者メインにやったら碌な事ならないと言われまして」


「何故だ? 先輩の実力なら大成するのも容易だと思うが?」


「俺の性格だと、大口の依頼を受けた後は金が無くなるまでダラダラ過ごしそうだと。元当主様直々に言われちゃってな」


勿論、爺さんはその後無言でぶん殴ったけどな。


「そんなこんなで、子供に退廃的な生活させるよりは、飛び級とかさせずに学園にしっかり通わせとこうとなった訳。俺も学園には興味有ったから、渡りに船とばかりに便乗してんだ」


とは言え、これはあくまで外向けな理由。実際はアール一家にお世話になる前の段階から、学園に編入するのは決まっていた。まあ、それも結局のところは、ただの暇つぶしな訳なんだが。何気に灰猫先輩正解してたんだよね。


「他に何か質問は?」


ぐるりと全員の顔を眺め、疑問符を浮かべているかを確認する。うん、特になさそうだな。全員納得したようで何より。


そして話を切り上げようとしたら、グレゴリウスが関心した様子でこっちを見てきた。何ぞ?


「いや、お前って本当に運良いなーって」


「運? そうかね?」


運が良かったら、こんな人間辞めたような状態にはなってないんだけどな。まあ、そんな事はグレゴリウスが知る由も無い訳なんだが。


「だってお前、村人から公爵子息になった訳だろ? 立身出世なんてレベルじゃねーだろそれ」


「ああ、そゆこと」


まあ、それは確かにそうだな。俺自身、あの家が後見人になってくれたのはラッキーだと思ってる。大人たちとの気質が合ってると言うか。


「確か、村にきた騎士経由で将軍閣下の耳に入ったのよね?」


「将軍閣下?………ああ、爺さんか。そうっすよ」


あまりに大層な呼び名だったから、一瞬誰か分からなかったわ。


「将軍閣下を爺さん呼ばわり………」


いや、実際あの人は爺さんで十分だろ。


「やっぱり凄いよお前。その騎士がどの程度の地位にいるかにしろ、伝聞だけで公爵家が動いたんだから」


「まあ、あれだけの実力を持ってる人材、それもまだ伸び代のあるであろう子供が片田舎に埋もれているとなれば、それを確保する為に貴族が動くのも当然だとは思うけどね」


「むしろ何で片田舎に先輩がいたのかが謎だ」


異世界も片田舎だろ?


「大体、独学にしても異常過ぎるのよ。一体どうやったらーー」


「おーい! そろそろ到着だから全員荷物纏めとけよ!」


灰猫先輩の疑問を遮るタイミングで、後方からザックの声が飛んできた。もうコルネ村は直ぐそこ、後二分もしたら到着する距離にまで近いていた。どうやら会話に夢中になり過ぎたようだ。


さて、追求を避ける為にこれ幸いと乗らして貰おうか。


「全員荷物は持ったかな?」


「はい」


「持ったぞ」


「同じく」


「……持ったわ」


灰猫先輩が何か言いたそうにしていたが、依頼の方が優先だと思ったようで追求される事は無かった。


そして、馬車はコルネ村へと到着した。


どうやら村人たちも馬車を確認していたようで、数人の村人が出迎えてくれた。


「おお、待ち侘びてましたよクリプトンさん!」


「いやはや、わざわざ出迎えてくれなかても大丈夫ですのに」


「もはや日課みたいな物ですからね。こればっかりは」


クリプトンさんと村長らしき人がにこやかに会話をしている。その間に、俺たちは馬車を降りていた。


「おや? そこの子供たちは………ああ、そう言えばあの時期でしたな」


「ええ。何時も頼りにはしてますが、特に今回は彼らがいて助かりましたよ」


「ほほう。今回は中々に優秀だったようですな」


「それはもう!」


クリプトンさんと村長の会話が弾んでいる中、俺は不思議に思った事をタイソン先生に聞いていた。


「何か補習の事知ってる風ですけど?」


「ああ、ここは補習の時に訪れる事も有るからな。補習の内容にもよるし、毎年って訳じゃないが。それ以外にも、学園の遠征にも使ってる」


「へー」


確かに、この村は遠征地としては申し分ないだろう。馬車で三日程掛かったとは言え、それは徒歩で移動している俺たちに合わせてなので、実際の距離は徒歩三日と考えて良い。王都と程々に距離が近いので、学生の遠征としては丁度良いと言えるだろう。


「まあ、その割には物騒な道中だったけど」


「あんなのイレギュラーに決まってんだろ。下手しなくても騎士団や冒険者ギルドが動く案件だ。あんな事態早々起こってたまるか」


「そんな事態を私たちは解決した訳ですが」


報酬的なの期待しても良いんですよね?


「………俺からは何も言えん。だが、冒険者ギルドからは何らかの恩賞が出るんじゃないか?」


「マジっすか!?」


あ、恩賞と聞いてグレゴリウスが反応した。


「やっぱり昇格とかしますかね!?」


「この馬鹿犬………あの殆どが先輩のお陰だと言う事を忘れたのか?」


はしゃぐグレゴリウスを、ミカヅキが呆れながら嗜める。隣の灰猫先輩も、ミカヅキの言葉にうんうんと頷いていた。


「私もミカヅキちゃんと同意見かな。あれはあくまでヒバリ君がいたから出来た事。それで昇格したとしても、実力がついてないと痛い目見るわよ?」


「うっ……確かに」


目上の人物にも嗜められ、シュンとした態度になるグレゴリウス。


その様子を見て、苦笑を浮かべながら近いてくる者がいた。ザックだ。


「お、その様子だと大丈夫そうだな。舞い上がらず関心関心」


「何だザック? 俺たちに用か? クリプトンさんは?」


「その事について話してきた。取り敢えず、今日はここで解散だ。集合は明日の朝。それまでは自由にしててくれて構わないってよ」


「そりゃ気前が良いな」


手伝いとかさせられるかと思ってたのに。


「無い無い。商売事で俺たち冒険者を使うなんて殆ど無えよ。こういうのは専門家に任せるべきだろ」


「ま、そりゃそうか」


冒険者にやらせる事でも無いわな。


「ザックたちは何すんだ?」


「俺たちか? そうだな………宿で武器の手入れやらだろうな。流石に酒は飲めねーし」


「だろうな」


王都に帰るまでが護衛だからな。流石に酒は飲めないか。


「あ、宿はさっき全員纏めてとってきました。俺たちは男女別れて大部屋。そっちはツインの部屋を三つだそうです」


「ああ、これはすいません」


ザックの気遣いに頭を下げるタイソン先生。この辺は流石はベテランと言ったところか。


「で、そんな感じらしいですけど、先生何かあります? 今後の予定的なの」


今日の予定を決めるとなると、責任者であるタイソン先生の指示を仰がないといけないからな。


その意図を汲み取ってか、タイソン先生は少し考え込んでから、今日の予定を口にする。


「やる事は特に無いな。お前たち……約一名を除いて、慣れない護衛に疲れてるだろう。今日はこの村で羽を伸ばせ」


「おっしゃ!」


「久々にゆっくりしたいですね」


「うむ。やはり地面よりもベッドで寝たいしな」


「あはは、あんまり羽目外さないようにね?」


自由行動と聞いて浮き足立つ面々。灰猫先輩も苦笑しているが、あまり強く言わない辺り本人も実は嬉しいのだろう。


勿論、俺も休めるとなれば嬉しいので、


「良し、今日は朝まで飲むか」


「「「「「駄目に決まってんだろが!!!」」」」」


朝まで飲む宣言したら、レベッカちゃんを除いた全員に怒鳴られた。えー。


「えー?じゃねえよ! お前さっきの俺の話聞いてたか!? 依頼中に酒なんて飲めねえって言ったんだぞ!?」


「うん」


「うん、じゃねえよ!」


何言ってんだよ。分かってて言ってんだよ。


「そりゃお前たちなら酒は飲めねーだろうが、俺だぜ?」


俺なら問題無いと言外に告げたのだが、その効果は絶大だった。


「ぐっ……何だこの無駄な説得力は……!?」


説得力を感じてる辺り、コイツも毒されてきてるなと感じる。


「……だが、それで二日酔いして使い物にならなかったらどうするつもりだお前!?」


「迎え酒だが何か?」


「それ駄目な奴だからな!?」


まあ、迎え酒って依存症の原因になるからな。オススメはしない。


まあ、ザックの言ってる事も間違っては無いし、こっちが妥協しようじゃないか。


「しょうがないなぁ。飲み明かすのは止めとくよ」


「そもそも未成年が飲むなって言ってんだよ!」


妥協したら今度は先生に殴られた。解せぬ。


「未成年って……別に法律違反って訳でも無いでしょうに」


「それでも、だ。幾ら飲酒禁止の法律が無いからって、生徒が酒飲むのを止めない教師が何処にいる」


未成年は飲酒禁止という概念は、かつての異世界人によって広がっている。しかし、この世界は日本と違って、箔や見栄が必要な貴族、何か有ったら飲めや歌えやが基本な冒険者がいる。


未成年者も少なからず存在するこの二つの立場によって、飲酒禁止という法律は無い。まあ、法律を作る側の貴族がいるのだから当然だ。そのお陰という事で、未成年者の飲酒は推奨はしないけどご自由に。つまり自己責任という形になっている。


「それにザックさんも言っていたが、明日もまだ有るんだぞ。酔われても困るんだよ」


「えー? 俺酔わないのに」


「…………ああ、そう言えばコイツ正気を疑うレベルのワクだった……」


げんなりとした様子で、俺の言葉に同意するザック。かつてギルドで宴会をやった時の事でも思い出してるのだろう。


「そんなに飲むんですか?」


「ヤバい。あり得ないぐらいヤバい。以前に宴会になって、コイツとギルドにいたメンバー全員で順繰りの飲み比べしたんだわ。そしたら、なんと………」


「「「「なんと?」」」」


「全員負けた。ギルド長に事務員、ギルドに来てなかった冒険者を呼んだのに負けた。そこで五十人抜き」


「「「「うわぁ……」」」」


五十人と順繰りに飲み比べしたと聞いて、頬を引き攣らせる一同。


「信じられるか? その後、ドワーフの奴らまで乱入してきて、更に二十人抜きしたからな……」


「「「「うわぁ………」」」」


酒豪揃いのドワーフ族と飲み比べして勝ったと聞いて、ドン引きする一同。


「因みにその時に飲んでた酒は蒸留酒っいうな………」


「「「「うわぁ………………」」」」」


遂に皆の視線が化け物を見るそれに変わりましたよ。


「何か心外だ」


「ドワーフに飲み比べして勝つとか……しかも二十人ってあり得ねえだろ……。ドワーフと竜人に酒で挑むなって親父が言ってたぞ」


「しかも蒸留酒なんだろう? アレは飲み比べに使う物では無いと聞くぞ」


伝聞口調なのは、コイツら自身が酒を飲んだ事は無いからだろう。


「あんなの普通の飲み物だぞ?」


「酒だ酒!」


俺の言葉にすかさずザックがツッコミを入れてくる。


「えっと、そんなに飲んで大丈夫だったんですか?」


「………それがな、皆二日酔いで潰れてるのに、コイツともう二人はピンピンしてたんだよ……」


いや、単に翔吾と雄一は考えて飲んでただけだぞ。


「じゃあヒバリさんは………?」


「特に何も」


「……」


レベッカちゃんが無言になった。


「………てか、その身体にどうやったら何十人抜きもする量のお酒が入るのよ?」


「偶にいる胃が異次元の人と同じですよ」


大食いの人とかってそうだよね。


「そんな人間いる…………わね。偶に学園の食堂でも見かけるわ」


「何それ詳しく」


「学園に通ってればその内分かると思うわよ?」


「へー」


すっごい気になる情報が有ったけど、そう言われたら後のお楽しみとしておこう。


因みに俺の場合だと、単に【暴食】のお陰である。アルコールもこれで分解した。


まあ、それは兎も角。


「と言う訳で、俺は飲んでも問題無いから酒場にーー」


「駄目に決まってんだろ!」


ですよねー。うん、分かってた。


「じゃあ部屋に篭って持ち込んだ酒をーー」


「お前は何て物を持ち込んでんだ!」


「飲むフリして回収しといたタリスマンの解析でもするか」


無言でぶん殴られた。


「酷いですね先生。何も悪い事、むしろやっておくべき事を進んでやろうとする生徒を殴るなんて」


「………それを本気で言ってんならこっちも相応の対応を取るぞ?」


あ、これアカン奴や。


「じゃあそゆわけで、俺は先に宿屋言ってます!」


「あ、ヒバリ君。宿は私と相部屋ね」


「えっ!?………って男かアンタ」


一瞬ビックリしちゃったじゃないか。


「てか、そんなの勝手に決めて良いんすか?」


「まあ、本当なら駄目だろうけど。けどコレ消去法だし」


「と言うと?」


「まずレベッカちゃんとミカヅキちゃんは女の子だから決定でしょ?」


うん。


「それでグレゴリウス君とタイソン先生だけど、ヒバリ君と相部屋って多分嫌がると思うのよ」


待てい。


「………何すかその判断……」


「だってキミ、絶対相部屋になったら二人で遊ぶでしょ?」


「うん」


「「即答すんな!!」」


ハモった二人は兎も角、そう考えると納得してきた。


「と言う訳で、残った私とキミが相部屋って訳」


「なる」


まあ、妥当で良いのか?


「それで、もし本当にタリスマンの解析をするなら、邪魔しちゃ悪いから終わったら呼んでくれる?」


「別にいても変わりませんよ?」


その程度で解析出来ない訳無いし。


「うーん……やっぱり遠慮しとくわ。ちょっと話したい事も有るし」


話したい事?


「何すか?」


「それは部屋でね。結構大事な話だから。……で、解析って結構時間掛かったりする?」


「いえ」


実際は一瞬で終わる。流石に怪しまれるから直ぐに報告しないけど。


「じゃあ、終わり次第呼んでね。食堂の方にいるわ」


「はあ」


話したい事ねえ? 予想は幾つか有るけど、あの人だからなぁ。俺の同類みたいな人だし、予想をブッチする可能性も無きにしも非ずな訳で。


(それはそれで面白そうだけど)


まあ、楽しみにしときましょうか。

ヒバリは別に酒好きという訳ではありません。好きは好きですが、周囲の反応が面白かったり、周りの新たな一面が観れるからと言う理由で飲んでます。


因みにヒバリが飲み比べした量、酒樽(小)が三十個分。酔いが醒めた冒険者たちは、ヒバリの胃袋の構造を本気で不気味がりました。


尚、酒代は負けた人達に全部背負わせた鬼畜。

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