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補習についてのアレやコレ その2

えー、コメントでそろそろキャラ紹介が欲しいとの事ですので、近いうちに作ります。基本的にメインキャラの説明が大半を占めますので、悪しからず。


尚、既に形骸化してるステータスですが、出てくるのは作中で登場したキャラのみという事で。(ぶっちゃけ書くのがダルいです)。

因みにステータスが出てるのは、ヒバリ達とシャルロット王女だけだったり。


後はツッコミが有ったのはスキルですかね。この作品では、最初の方でも軽く説明してありますが、スキルは普通の技術です。スキルレベルは言わばどれぐらいの熟練度なのかを示します。なので、別の作品であるような『鑑定』で相手のステータスを見たりは出来ません。


その手のスキルは、ユニークスキルに分類されます。


他にも何か質問があれば、コメントください。



誤字脱字の可能性大です。


姓が性になってたので訂正しました

全員(駄犬を除く)の自己紹介が終わったところで、タイソン先生が戻ってきた。


「悪い。遅くな……って、どういう状況だオイ」


駄犬が床に倒れ伏し、俺とレベッカちゃんとミカヅキが雑談をしている光景に、タイソン先生が目を丸くする。


「突っかかってきた犬っころをあしらっただけだ。ただの自業自得だから、放っておいて構わない」


「いや、そうは言ってもな………生きてるか?」


タイソン先生が頬を引き攣らせながら聞いてきたので、弱めのファイヤーボールで炙ってみた。


「うわっチィ!?」


身体を炙られ飛び起きるグレゴリウス君。


「元気そうですね」


「悪魔かお前は………」


失敬な。


「先生が言ったんでしょう?」


「俺の所為なのか!?」


確認しただけですよ。


「お前何すんだよ!?」


「まだ説明は終わってないんだぞ? 寝てる奴が悪いだろ」


「だからって炙るか普通!?」


「いやだって、あらゆる攻撃を跳ね返す強靭な肉体云々って言ってたやん」


「グッ……」


自分の言葉には責任を持とうね。


俺がグレゴリウスを論破していると、タイソン先生が頭を抑えながら聞いてきた。


「もう良いか……?」


「もう良いよー」


「ぶん殴るぞコラ」


あ、地が出た。


「あー……おほん。さて、それじゃあキミ達の補習に同伴する先輩を紹介する。入ってこい」


そう言ってタイソン先生が扉に呼び掛けると、何と言うか、やけに聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「もう、タイソン先生その言い方は無いんじゃない?」


扉を開けて入ってきたのは、白髪の美少女。


「ほわぁ……」


「なんと……」


「マジかよ……」


そのあまりの美しさに、補習の面々は感嘆の声を上げる。あの不遜なミカヅキすらも惚けているのだから、彼女の美しさは凄まじい。


取り敢えず、一言だけ言わせてくれ。


「アンタか灰猫!!」


「やっほーヒバリ君。さっきぶりね」


ニコニコと笑顔で手を振ってくる灰猫先輩。


どうやら補習に同伴する先輩とは、この性悪白猫娘らしい。


「うわー……」


程々の距離感で付き合おうと言った側からコレか。と言うか、あの灰猫絶対分かってやがったな……。


「お前、こんな綺麗な先輩と知り合いなのか!?」


俺が一人で頭を抱えていると、グレゴリウスが問い詰めてきた。顔を上げれば、ミカヅキとレベッカちゃんも、言葉には出さないが気になってる様子だ。


「さっき会ったんだよ。その時に軽く話しただけだ」


「あら、だけだなんて酷いわ。困ってる私を助けてくれた、勇敢なナイト様」


「オイ灰猫……」


無難に済ませようとしたら、灰猫先輩が爆弾を投下してきやがった。


「テメエどういう事だヒバリ!」


「あわわ、まさかの恋の予感ですか!?」


「ふむ、先輩も中々スミに置けないみたいだな」


妙な勘違いが瞬く間に広がった。イラっときたので、灰猫先輩の頭に氷を撃ち込む事に。


「はうわっ!? ちょ、痛いよヒバリ君!?」


「黙れ灰猫。次アホな事言ったら炙るぞ」


馬鹿犬と同じ目に遭わせてやる。


「オイ! 女性に向かって何て事するんだお前は!」


あ?


「OKお前から炙ってやる」


「うわっちゃー?!!」


グレゴリウスをミディアムレアにしたところで、タイソン先生が大きな咳払いをした。


「さっきから咳ばっかしてますけど、風邪ですか?」


「遠回しの注意だって気付けアホ!」


「先生ノリわるーい」


「馬鹿にしてんのか?」


「遊んでるんです」


引っ叩かれた。


「まあ簡単に言うと、重い荷物を一緒に運んで貰ったの。その時に仲良くなったのよね」


「そういうこった」


俺と灰猫先輩の関係を簡単に説明して、脱線した話題を元に戻した。


「ったく、何で俺がこんな問題児の世話なんか……」


「馬鹿犬お前問題児だってよ」


「お前の事だよ! お・ま・え!」


あ、俺か。


「あはは! 先生頑張れー」


「お前も含まれてるからな……」


「えー」


どうやらタイソン先生の中では、俺と灰猫先輩は問題児リストに入ってるらしい。


「はぁ……ったく。それじゃあ、話を進めるぞ。……何でこんな事で時間食ってんだか…」


そりゃ勿論、


「余計な事は言うな」


囃し立てようとしたら、先手を打たれた。灰猫先輩も不満そうだ。


だが、タイソン先生は完全スルー。いちいち反応してたらキリが無いと学習したのだろう。


「取り敢えず、この馬鹿猫がキミ達に同伴する生徒だ。色々と素行に問題が有るが、実力は確かだから安心して良い。それじゃあメルト、自己紹介を」


タイソン先生に目配せされ、一歩前に出る灰猫先輩。


「キミ達と行動を共にする事になった、メルト・フィオーレです。本科二年の三組に在籍して、冒険者科を専攻しているわ。因みに学生会所属よ。役職は会計」


………ん?


「え!? 先輩って学生会に所属してんですか?」


「ええ。これでもね」


パチリとウィンクをする灰猫先輩。


その姿を見て、レベッカちゃんがあっと声を上げた。


「そう言えば噂で聞いた事が有ります!」


やはりと言うか、灰猫先輩は相当に噂になってるようだ。


まあ、取り敢えず今はこう言っておこう。知ってるのか雷○。


「確か、こんな噂だった筈です。学園の予算の実権を握る、絶世の美貌を持つ獣人が居ると。多くの生徒が取り入ろうとして逆に魅了された伝説を持ち、大量の研究会の幹部でも頭が上がらない、学園の影の支配者。通称『白姫』。まさか、アナタが……?」


「あははは。確かに一部ではそう呼ばれてるかなぁ。まあ、姫なんて柄じゃないんだけど」


割と恥ずかしいらしく、仄かに頬を染めながら苦笑する灰猫先輩。


つーか、少し、いやかなり気になる事が有るのだが……。


「何でですか!? 先輩なら姫って称号は相応しい思いますよ?」


いや、でも流石にな………。


「確かにな。先輩の容姿なら、何処ぞの国の姫と言われても納得出来る」


だけど、そんなに居る訳無いし……。


「あー、それは嬉しいんだけどね。私、コレで男だし。姫ってのはちょっとね」


…………。


「「「…………」」」


……………。


「「「はぁっ!!?」」」


…………おおう、マジか。


「え、ええっ!? お、おと、男ぉ!?」


「うん」


「嘘ですよねっ!? だって女の私なんかよりずっと綺麗ですよっ!?」


「うん、ありがとう」


「にわかには信じられんのだが………」


「それが本当なんだなー」


ニシシと笑う灰猫先輩と、呆然とする三人。


「うーん、一人を除いて予想通りの反応だね。ヒバリ君は驚いてないようだけど、もしかして気付いてた?」


軽く不満そうに灰猫先輩が言うと、グレゴリウスがハッとした顔をした。


「まさか面白がって隠してたんじゃ無いだろうな!」


「取り敢えず、何度も噛み付いてくるな駄犬」


馬鹿犬が鬱陶しいので、もう一度火球で炙った。


「ああああっっ!?!」


グレゴリウスは元々黒色の毛色だったのだが、何度も炙られた所為で余計に真っ黒になっている。


馬鹿犬の調教も終わったので、反応が少ない理由を説明しよう。


「別に驚いてない訳じゃない。先にフィオーレって姓を聞いたから、アルトの、クラスメートの身内って事が分かっただけだ」


「それでも先輩が男だなんて分かんねえだろ!」


復活早いな。


「そいつから、学生会に所属してる変わり者の兄がいるって聞いてたんだよ。学生会の人間が身内にそうぽんぽん居る訳でも無いだろうし、なんとなくそうかなって」


感情的には、ぽんぽん居て欲しかったんだが。


「なるほどな。だが、例え知っていても驚く物ではないのか? 先輩の容姿は、男だとは到底思えん物だ」


「まあな。けど、俺の親友も似たような奴なんだよ。流石に灰猫先輩程じゃないけど、それでも男だとは思えない見た目をしてんだ。この人の弟も似たよう物だし」


灰猫先輩が隔絶し過ぎてるだけで、翔吾もアルトも男の娘って意味じゃ同じだ。


「ふーん、やっぱりヒバリ君は違うね。大抵の子は驚くか、裏切られたとか言ったりするのに」


面白そうに笑う灰猫先輩に、俺は肩を竦める。


「反応が少ないのはただの慣れです。裏切られた云々ってのは、全く感じないですね。むしろ、アルトがあの容姿なのも納得したぐらい」


この兄にしてあの弟ありと言うか。


「むしろ気になるのは、灰猫先輩の毛並みですね。アルトは茶猫系なのに、先輩は白猫系じゃないですか」


「ああ、これは獣人なら稀にあるのよ。両親の毛並みじゃなくて、先祖の内の誰かの毛並みが発現しちゃう事。酷い時なんて、猫の獣人から犬の獣人が産まれてくる事もあるそうよ」


要するに隔世遺伝という訳か。てか、両親と違う動物って、家庭崩壊しそうで怖いな。


「お陰でアルトの兄だとは全く気付きませんでしたよ。初めて会った時は、姓すら名乗ってくれないし」


メルトとしか名乗ってないんだよな、この人。


「そりゃ、隠すつもりだったしね」


「どうせアレでしょ? 俺が補習なのも知ってたんですよね」


「うん。だってそっちの方が面白いじゃない?」


「タチ悪いです」


まあ、俺も似たような事は散々してるが。


「まあ、一種のゲームみたい物よ。キミが気付けば勝ちって感じ」


「だったらせめて、もう少し難易度を下げてください。攻略不可能なゲームは白けるだけです」


「あら、そんなに難しかったかしら」


「アンタ、容姿だけでも紛らわしいのに、制服も女物じゃないか。喋り方や声も女のそれだし、どうやって見分けろと」


それで気付けは流石に無理だ。それこそ、魔法でも使わない限り。


「大体、何で男のアンタが女物の制服着てんすか? アルトは普通に男物着てましたよ」


「だって、こっちの方が似合うでしょ?」


「………ええ、まあ」


むしろ、似合い過ぎと言うか。


「それじゃあ、その口調は」


「同じくね。私の容姿で俺はちょっとアレでしょ?」


うーん、ギャップもあるから、それはそれで。


「一応聞きますけど、女に産まれてくれば良かったなんて思います? 女より男が好きだとか」


「え? そんなの無いわ? 勿論、この容姿だから女の方が得だったかなとは思うけど、別に男の自分が嫌って訳じゃないし。恋愛に関しては、そもそも興味すら無いし」


へー、恋愛とか興味無いんだ。


「そらまたどうして?」


「うーん…言い方が悪いけど、私って人を虜にするのが凄く得意なのよ。だから、男女問わず大抵の人と交際出来る自信は有るの」


まあ、そんな容姿をしてりゃな。


「けど、そんなのつまらないじゃない? 結果の見えてるゲームなんて、やるだけ不毛だもの」


「まあ、灰猫先輩の性格ならそうですよね」


やっぱりこの人は俺に似ている。イージーゲームなんてやる気が起きない。つまらない事はやりたくない。つまりそう言う事だ。


多分だけど、灰猫先輩が今まで出会った全員が、程度の差こそあれど魅了されてるんじゃないのかな。その所為で、恋愛感情に興味すら抱けない。どうやっても勝てるゲームに、魅力を感じる事が出来ないから。


まあ、この手の人種の場合、難易度がベリーハードになった途端に燃え上がるんだけど。


今はまだ、そんな相手には出会ってないって訳だ。


「まあ、そんな事を聞きたい訳じゃないんですけどね」


俺がバッサリ切り捨てると、灰猫先輩がコケた。また古典的なリアクションを。


「……じゃあ、さっきの質問の意図は何なのよ」


「いや、灰猫先輩の恋愛観を聞きたい訳じゃなく、単に男と女のどっちに興奮しますかって事」


俺が簡潔に告げると、灰猫先輩が静かに距離を開けた。……オイ、何だその反応は。


「……変態」


「勘違いしてるようなんで訂正しときますが、単にゴルゴ先生の同類かどうかを聞いてるんです」


「ああ、そういう事………」


一応は納得してくれたようで安心だ。灰猫先輩もホッとしてるようだけど。


「別にどっちにも興奮しないわよ。男の方は論外だし、女の子だって大抵私の方が綺麗だもん。自分の顔で見慣れてるから、なんとも言えない感じね」


そんなもんかね。


「そんなもんよ。私に振り回されてオロオロする姿なら、男女関係無く可愛いとは思うけど」


「黙れ悪女」


「へえ、まだ女の子扱いするんだ」


「見た目も性格も悪女だろ」


性別はあまり関係無いと思う。


「………何か、凄く複雑な気分です」


「……ふむ、これは少し女としての立つ瀬が無いな」


そして、密かに女性陣がダメージを受けているが、藪蛇になりそうなのでスルーしておく。大方、男である灰猫先輩のある意味での女らしさ衝撃を受けたのだろう。


まあ、それはさておき。色々と脱線したが、灰猫先輩が女装?する理由は分かった。


「完璧に趣味ですね」


「うん。だからそう言ってるじゃない」


「いや、性同一性障害とかの可能性も考えて。それによっては、今後の対応も変わるんで」


心が女性というのなら、馬鹿犬みたいに遠慮なく炙ったりは出来ないからな。対応を女性バージョンに変えなきゃならん。


特に性同一性障害とかの場合だと、本当に女性と接するようにせにゃならんし。アレって脳の障害だから、普通にしょうがない事だし。……二丁目の代名詞みたいな場合なら、杜撰でも全然構わないんだけどさ。


「別に今のままで良いわよ。て言うか、私はヒバリ君の接し方はバッチリ好みだもの」


「そら良かった。だったら、今後は魔法のツッコミも遠慮なく出来ますね」


「………それは出来れば遠慮して欲しいかなぁ〜」


アンタ次第だよ。


俺がジト目で灰猫先輩を眺めてたら、パンパンと手を叩く音が聞こえてきた。


話がひと段落したのを見計らって、注目を集める為にタイソン先生が手を叩いたのだ。


「おし、自己紹介はもう十分だろ。次は補習の詳細を話すぞ」


一度席に着けと言われ、全員が自分の座っていた席へと戻る。……灰猫先輩が俺の隣に座ろうとしたが、タイソン先生に引き摺られて前に立たされた。


「補習は次の休日に行う。目的地は『コルネ村』。片道三日の休憩に一日で、合計七日の旅路となっている」


結構あるのな。


「思った以上に長いのだな」


やはりと言うか、他の面子も同じ事を思ったらしい。呟きが漏れてる。


「別にそうでも無いわよ。本科に上がれば数日単位で行動する事は結構有るし、専攻する学科によってはもっと長かったりするわよ」


冒険者科がその典型らしい。十日以上の遠征などもザラなのだとか。


「装備に関しては自由だ。学園行事では有るが、制服よりも優れた防具、使いなれた鎧などが有れば、そっちを着てきてくれて構わない。一応、学園側でも貸し出しはするがな」


まあ、やるのは実戦だからな。自分に馴染んだ装備の方が、万が一の事態でも対処出来る。とは言え、この制服も相当な高性能なので、これ以上の防具となると結構な金額のになるのだが。


「持ち物は基本的に学園が支給する。これがその道具一覧だ」


道具一覧表が配られた。どれどれ。


「寝具一式にポーションが数本、後は便利アイテムが幾つかか………げ、保存食がこの量って事は、マトモな飯出ねえじゃねえか」


保存食って不味いんだよなぁ。干し肉とかしょっぺえだけだし。


「足りないと感じたのなら、自腹を切って持参しろ。だからと言って、持ち込み過ぎるなよ。特にサクラギ」


「分かってますよ。アイテムバックに入る量しか持ってきませんって」


「分かってねえじゃねえか……!!」


因みにアイテムバックだが、良くある見た目と中身ね大きさが違うアレの事だ。リュックサックぐらいの大きさで、大体40キロは入る。


作り方は簡単で、鞄に空間拡張の魔法を掛けるだけだ。まあ、この世界では空間魔法は失われてるので、そこまでお手軽に作る事は出来ないのだが。


それでもアイテムバックが存在するのは、過去の偉人が死にもの狂いで復活させた結果だ。とは言え、それでも魔法の大半が未だにブラックボックスなので、当然の事ながら相当な高級品である。


「安心してください。持ってくのは基本食材と調理用具です」


「それはそれでどうなんだよ……」


いや、ポーションの類を大量に持ってっても、普通は使わないでしょ。使うような場面になったら、俺が動いた方が手っ取り早いし。


「最後に全員のポジションとスタイルを確認する」


タイソン先生がそう言ったら、最初にグレゴリウスが手を挙げた。


「はい! 俺のスタイルはパワー系の剣士です! 魔法は身体強化を使います!」


「前衛ならちゃんと避けろよ」


それに続くようにミカヅキ。


「私はさっきも言ったが盾役だ。補助に幾つかの属性魔法を使う時もある」


「本当に大丈夫なのか?」


「無論だ。敵を抜かすヘマはしない」


そして灰猫先輩。


「私はスピード系の剣士よ。雷属性の魔法を使うけど、もっぱら近距離用しか覚えてないわね」


「サポートは頼んだぞ」


「任せてくださいな」


前衛はこれで終了だ。


「次は後衛か」


まずはレベッカちゃん。


「私は主に風と火の属性を使います。得意なのは範囲魔法です。えっと、純粋な後衛職なので、接近戦は酷いです……」


「そこは安心しろ。前衛は優秀だし、後衛にも俺とサクラギがいる。キミは固定砲台として頑張りなさい」


「は、はい!」


お次は俺か。


「俺は特に不得意な属性は無し。回復から殲滅まで手広く出来るぞ。尚、威力過剰の為にグレゴリウスが吹き飛ぶかもしれんが、そこは気にしないでくれ」


「お前それ絶対やるなよ!?」


「仲間の巻き添えを前提にする後衛が何処に居るアホ!!」


叩かれた。


「冗談はさておき。魔法使いだけど接近も得意だ。基本はレベッカちゃんのガードになるだろうけど、状況によっては俺も前に出るからそのつもりで。扱いは中衛かな?」


「……取り敢えず、お前の実力は信用してる。だから、ちゃんと頼むぞ」


「はいな」


危なくなったら助けるから安心して欲しい。


「最後に俺だが、後衛で全体の指揮を執る。危なくなったら加勢するが、基本的には不干渉だ。因みに水と土の魔法を使う。一応、接近も多少はいけるがな」


全員のポジションとスタイルの確認が終わった。


「良し、それじゃあ整理するぞ。前衛はグレゴリウス、ハクヤ、メルトの三人。後衛はレベッカとサクラギ、俺。護衛時はこの隊列で行くからな。サクラギは遊撃要員でもあるから、真ん中よりに頼む」


「ほいほーい」


「その不安になるような返事は止めろ……」


タイソン先生は頭を抑えるが、直ぐに頭を振って切り替えた。


「集合は朝の七時にギルド前。そこで同伴する冒険者パーティと軽く打ち合わせをするから、遅刻は厳禁だぞ! 分かったな?」


「「「「「はい!」」」」」


「良し。それじゃあ今日は解散だ」


こうして補習の説明会は終了した。


さて、かなり濃い面子が集まったが、一体どうなる事やら。

はい、既に予想出来てた人も居ましたが、メルトはアルトの兄でした。まあ、名前が似てたので簡単だとは思いましたが。最初の案だと、メルトは『アルカ』って名前だったんですよね。


尚、これでこの作品には真正が一人、擬き二人登場していますが、作者は男の娘萌えという訳ではありません。これ重要。

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