ステータスを見てみよう
突然現れたドレスの女性の言葉の意味が理解できなかったのか、フリーズしていた御門だが、すぐに我に返り質問する。
「えっと………貴方は?」
「申し遅れました。私は、ルーデウス王国第一王女、シャルロット・リース・ルーデウスと申します」
「えっ、あ、えっと、自分は御門京介です。御門が性で、京介が名前です。で、あの、ルーデウス王国とは一体………?」
いくら主人公みたいでも、王女と名乗る人物相手は緊張するらしい。まあ普通の学生だったら当たり前か。
「此処は、貴方達の住んでいた世界とは別の世界で、シーラと呼ばれる世界です。ルーデウス王国は、シーラに存在する大陸の一つでる、ジーク大陸に存在する国家でございます」
「え、えっと、それってつまり異世界って事ですか?」
出来れば冗談で有ってくれ、そんな風に思ってるであろう顔で御門が尋ねた。
「はい、そうゆうことにごさいます。いきなり召喚した挙句に頼む事ではないと思っていますが、どうか私達の力になってください。勇者様」
シャルロット王女が頭を下げる。その姿は、民のために頑張る気高き王女を思わせた。その美しい姿に見惚れ、御門や、後ろでなにか言いたそうにしていた三人も何も言葉を発する事が出来ないでいた。
「………わかりました。とりあえず、話しは聞きましょう。でも、俺達は普通の学生です。出来る事なんて殆どないと思いますが、それでもよろしいですか?」
「はい!ありがとうございます!」
御門の答えに、嬉しそうに返事をするシャルロット王女。お互いに簡単な自己紹介をしてから、召喚の理由を説明してもらう。
「この世界には、魔物と呼ばれる存在がいます。魔物はとても残酷で残忍な存在です。奴等は、本能の赴くままに破壊を行う生きとし生けるもの全ての天敵です。最近、その魔物が活性化していているのです。そして………」
とりあえず、長かったから割愛。
まとめると、この世界は剣と魔法のファンタジーの世界で、魔物がいて、最近魔物が活性化したので調査したら魔物の上位種である魔人や魔獣が更に上位種である魔王を復活、または誕生させようとしているらしい。魔人や魔獣は一体で国が壊滅することもあるらしく手に負えないらしい。なので、異世界から素質のある者を勇者として召喚して助けてもらおうって事になったそうだ。ちなみに、勇者召喚はあと三カ国が行っているそうだ。
「なんてはた迷惑な」
「身勝手なのは重々承知しています。ですが、お願いです!どうかお助けください!!」
俺の呟きにシャルロット王女が頭を下げる。みんなの視線が痛い。空気読めと言われた気がした。
「ところで、さっき言っていた素質のある者とはどういう意味ですか?」
御門が話題を変えるためか質問した。
「そうですね、実際に見せながら説明した方がいいかもしれませんね。では見ててください。ステータス!」
そうシャルロット王女が言うと、空中に白いプレートが浮かび上がる。
・ステータス・
名前 : シャルロット・リース・ルーデウス【LV16】
性別 : 女
種族 : 人間
天職 : 治癒術師
体力 : 124
魔力 : 232
筋力 : 14
敏捷 : 21
耐久 : 17
称号
『癒しの王女 』
スキル
・治癒術LV5 ・交渉LV3 ・礼儀作法LV5・生活魔法LV4 ・火魔法LV3 ・水魔法LV4
ユニークスキル
・王の威光
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「これがステータスです。ステータスとは個人に対しての世界の認識のことです。レベルは魂の格を表します。天職は、自分の天職に関係する行動の効果が高くなります。称号もまた似たような効果があります。あとは、スキルですね。スキルは、才能や経験、技術のような物です。スキルレベルは10まであり、1・2が初心者、3・4が中級、5が上級、6が熟練、7が達人、8が英雄、9が人外、10が神となっています。ユニークスキルは簡単に言うと特殊なスキルです。効果は千差万別ですが、取り敢えずは変わったスキルと思ってください。後は見てのとおりですね」
まさか本当にステータスがあるとは。前の世界では存在しなかったから結構びっくりだ。
「一般の成人が大体LV10前後で、体力100、魔力5で、筋力と敏捷と耐久の平均ステータスが15前後でしょうか。スキルレベルは5以上から一人前扱いです。後、ステータスプレートは任意で他人に見せることができます」
成る程。まあ、相手の方も必死なんだから何の特殊性もないただの一般人が勇者として呼ばれる訳ないか。
「では、皆様もステータスプレートを開いて見せてください。あっ、天職は勇者になっているはずです」
さて、どんぐらいかな?
・ステータス・
名前 : 桜木雲雀【MAX】
性別 : 男
種族 : 人間
天職 : 大魔導
体力 : 5683297
魔力 : 9999999
筋力 : 302954
敏捷 : 602541
耐久 : 425896
称号
『巻き込まれし者』『トラブルメーカー』『限界突破者』『神群殺し』『神殺し』『魔王殺し』『龍殺し』『竜殺し』『魔神』『一人師団』『三千世界の大魔導師』『救国の英雄』『傾国の魔導師』『天災』『世捨て人』etc・・・
スキル
・異世界の魔導LV10 ・剣術LV7・格闘術LV8 ・魔闘術LV8 ・魔剣術LV7 ・魔力操作LV10 ・手加減LV10 ・気配遮断LV6 ・直感LV7 ・威圧LV7 ・軽業LV6 ・交渉LV4 ・危険感知LV7 ・
礼儀作法LV4 ・鑑定LV6・偽装LV6 etc………
ユニークスキル
魔力支配
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………なんか予想以上にぶっ飛んだステータスなんですけど!?コレって俺が異常なの?
そして予想通り勇者じゃなかった。
「どうだった?」
「案の定だ、雄一。二人は?」
「俺もだ」
「僕も」
確認が取れたので、シャルロット王女に伝える。
「あの、シャルロット様」
「何でしょうか?ヒバリ様」
「俺と翔吾と雄一の天職が、勇者ではないです」




