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王城生活終了

お久しぶりです。徐々に亀更新になっていますがごめんなさい。

セリアさんとの魔法の話しをした翌日。俺達三人はルーデウス王の執務室にいた。呼ばれた理由は、学園の入学手続きと、後見人となる家の準備が完了したからだそうだ。


「つまり、今日から俺達はあの三家で暮らすって事ですか?」


あの三家、俺とルーデウス王達との話し合いの時にいた三人の貴族が当主を務めている家だ。確か、モルト公爵家、アール公爵家、ルイス侯爵家だっけ。


「そうだ。これから君達に紹介しようと思う」


そう言って、ルーデウス王が机の上にあったベルをチリンと鳴らす。


暫らくすると、メイドさんがあの三人を連れて入ってきた。メイドさんは、三人を連れてきた後に忽然と姿を消した。


・・・・・・ん?


「「「メイドさん消えた!?」」」


「ん?何をそんなに驚いてるのだ?」


三人で仰天していると、ルーデウス王が不思議そうに尋ねてきた。


「今のメイドさん消えましたよ!?」


「メイド長の事か?部屋を出てっただけだが?」


「出てったも何も、消えましたよね今!?」


「あれは『御奉仕』というスキルだ。詳しい事は知らんが、スキルレベルが高くなると誰からも認識されなくする事が出来るらしい」


「何そのチート!?」


「メイドの嗜みで御座います」


「っうわ!?びっくりした!!」


いつの間にか、さっきのメイド長さんが俺の後ろに立っていた。


「部屋出たんじゃないんですか!?」


「いえ、どうやらご不明な点が御座いました様なので、説明しに戻ってきた次第です」


「部屋に居たんですか?」


「いえ、廊下に居ましたが」


「じゃあ、なんで気付いたんですか!?」


「メイドの感で御座います」


「俺の後ろに立ってたのは?」


「『御奉仕』スキルでの転移で御座います」


「もうそれメイドじゃねぇ!!」


絶対メイドのスキルじゃないって。暗殺者とかのスキルだってそれ。つーか、転移ってめっちゃ珍しい魔法だって聞いたけど。


「メイドですから」


「心を読むな!そして答えになって無い!!」


もう何この人。


「そろそろいいか?」


あ、ルーデウス王達忘れてた。


「すいませんでした」


「構わない。メイド長は変わっていてな。儂もヒバリ君の気持ちは痛い程分かる」


おーい、どうなんだソレ。仕える主が苦労人の雰囲気出てんぞ。


「それって良いんですか?」


「まあ、優秀なのは間違いないからな。それに、彼女は少々特殊でな。色々アレだが問題は無い」


「主人にアレって言われてますけど?」


後ろに居るメイド長に疑問をぶつける。しかし、答えは帰ってこなかった。


「もうとっくに消えてるぞ」


「マジか!?」


都合悪くなったから消えたのか!?それにしたって行動速!!


「まあ、彼女はそういう奴だ」


ルーデウス王が遠くを見ながら呟いた。色々と苦労があった様だ。


「さて、話しを戻すが、彼等三人が君達の後見人となる」


ルーデウス王に促され、三人が自己紹介を始めた。


「私はモルト公爵家当主の、ガイル・エリ・モルトだ。ユウイチ殿の後見人となる。よろしく頼む」


ガイル公爵は武人気質な人の様で寡黙な雰囲気を発している。見た感じ、内面も雰囲気と大差無いだろう。


「儂はギリスじゃ。ギリス・シル・アール。坊主、ヒバリと言ったか?お主の後見人じゃ」


ギリス公爵は食えない爺さんと言った感じだ。王女達との話し合いの時は好々爺と言った表情をしていたが、今は狸爺いと言った表情で面白そうにこっちを見ている。まあ、うん。なんて言うか、厄介そうなジジイだ。


「私はワルト。ルイス侯爵家の当主をやっているよ。もう分かってると思うが、ショウゴ君の後見人だ。よろしくね」


ルイス侯爵は物腰が柔らかい紳士だ。柔和な笑顔が正しくジェントルマンと言った雰囲気を漂わせている。


「彼等三人は私が個人的にも信頼できる人物達だ。ギリスは私が幼少の頃から世話になっている。もう一人の父の様な人物だ。他の二人も私とは幼馴染でな、兄弟みたいなものなのだ」


どうやら彼等は長い付き合いの様だ。だったらまあ、信用は出来るだろう。


「さて、自己紹介も終わった事だ。次は君達の通う学院についてだ」


俺達の通う学院は、ルーデウス魔法学院というらしい。魔法学院とは言っているが、魔法以外にも色々と有るらしい。


「君達は才能を買われて編入した地方の村の子供となっている。クラスは貴族が少ない平民クラスだ。貴族には馬鹿も多いからな。こっちで手を回さしてもらった」


「いやいや、馬鹿て」


ルーデウス王の言葉に唖然としてまう。仮にも自分の国の要人を一蹴とは。


「実際、貴族のガキは馬鹿が多いんじゃよ。平民だからと下に見たり、横暴を働くわ。平民がいないと儂ら貴族は生活出来んと言う事すら気付いてないんじゃ」


まあ、確かに貴族は税金で生活しているからな。馬鹿は自分が偉いと思ってそんな簡単な事にも気付かなのだろう。


「まったく、民がいての国だと言うのに」


ルーデウス王は嘆きながら溜息をついた。


「ともかく、君達も厄介事は御免だろう。なので平民クラスにしたが、不満は有るか?」


「「「無いです」」」


「うむ。まあ、今はこんな所だろう。詳しい説明は学院で実際に目にしながらの方が解りやすかろう」


「そうですね」


「これで話し合いは大方終わりだ。そろそろいい時間帯であるし、屋敷に向かった方が良いだろう」


「「「お世話になりました」」」


「こちらこそ、迷惑を掛けたな」


と言う事で、城での生活はこんな感じで終了した。


御奉仕スキルは基本的仕える主人関係でしか効果が発動しません。なので、一応チートでは無いです(嘘)・・・・・・やっぱチートかも

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