レベリングを開始しました
最近、忙しくて書く時間がない
レベルを知らない人はいないだろう。ゲームやマンガ、ライトノベルで数多く登場する、強さを表す表示の事だ。この世界、シーラでもレベルという概念は存在する。レベルは魂の格を表すらしい。
魂の格って言っても、ゲームと殆ど同じだ。つまり、レベルが高い程強い。レベルを上げる方法は様々で、身体を鍛えたり勉強をしたりしても上がる様だ。
でも、そうやって特定の行動でレベルを上げると、行動に関連の有るステータスしか上がらない。なので、一番効率が良くて万遍なくステータスを上げる方法は実戦だそうだ。
実戦では身体は元より頭も使うし、他にも色々な物を駆使して戦う。つまり、偏り無くステータスを上げて強くなれるのだ。また、相手を殺す事で相手の魔力を一部取り込む事ができ、本来は上がりづらい魔力も上げることが出来る。
長々と何が言いたいかと云うと、現在俺達は王城を抜け出して、世界有数の危険地帯【王魔の樹海】でレベル上げを行っている。
「翔吾!避けろ、ブレスだ!!」
雄一が未来予知によって危険を察知して、ワイバーンに斬りかかっている翔吾に警告する。
「っ!?」
雄一の言葉を聞いて直ぐに退避する翔吾。直後、翔吾がいた場所に灼熱の息吹が降り注ぐ。
「翔吾、脚と翼を狙え。トドメを刺す!!」
「了解!!」
翔吾に素早く指示を出して、雄一が弓を構える。
翔吾も雄一の指示に従って、ワイバーンの両翼と片脚を斬り飛ばす。
「ギュアアアー!?」
堪らず悲鳴を上げたワイバーンを、雄一が後方から狙い撃つ。
「ぶち抜けェェ!!」
大量の魔力を籠められて放たれた矢は、ワイバーンの頭部に突き刺さり爆散させた。
雄一と翔吾がワイバーンを仕留めたのを確認して、俺は木の上から飛び降りた。
「二人ともお疲れさん」
百匹近い魔物全てを仕留めた二人を労う。
すると、
「お疲れさんじゃねえよ!なんでお前だけ木の上から高みの見物決め込んでんだよ!?」
「それに、あの群れ呼んだの絶対雲雀でしよ!?」
二人にめっちゃ怒られた。
「高みの見物なんて人聞きの悪いぞ雄一。ちゃんとヤバければ助けようかと思ってたし?」
「待てやコラ。なんで疑問符付いてんだ?」
「翔吾も決め付けは良くない。あの魔物は俺が呼んだんじゃない、俺の撃った魔法に群がってきただけだ」
「「お前が原因じゃねえか!!!!」」
まあそうとも言う。
「でも二人共、これで結構レベル上がったんしゃないか?」
「話しをズラすな」
「後で覚えてなよ?」
大変ご立腹してる様だ。やり過ぎたかな?
そう言いながら、二人はステータスを開く。
・ステータス・
名前 : 涼宮雄一【LV82】
性別 : 男
種族 : 人間
天職 : 観察者
体力 : 6524
魔力 : 5263
筋力 : 3423
敏捷 : 3512
耐久 : 3145
称号
『巻き込まれし者』『見通す者』『狙撃手』
『弓聖』『必中必殺』
スキル
・鑑定LV5 ・狙撃LV8 ・交渉LV4 ・危険感知LV7 ・気配遮断LV6 ・格闘術LV7 ・礼儀作法LV3 ・隠密LV6 ・直感LV7 ・弓術LV8 ・魔弓術LV8 ・魔力操作LV7 ・魔闘術LV7・軽業LV6 ・火魔法LV5 ・水魔法LV5 ・雷魔法LV5 ・魔弾LV7 ・威圧LV6
ユニークスキル
未来予知
*******
「めちゃくちゃ上がってるし」
「スキルレベルだけなら俺とタメはれるかもよ」
「人外認定される様で嫌なんだが」
「喧嘩売ってんなら買うぞ?」
「雲雀も雄一も落ち着いて」
「未来予知はどんな感じだ?」
「ユニークってだけあってかなり便利だぞ」
「そりゃ未来が見えればそうなるか」
「でも、まだ詳しい事は余り解ってないから様検証だな」
「頑張ってね」
・ステータス・
名前 : 立川翔吾【LV86】
性別 : 男
種族 : 人間
天職 : 製作者
体力 : 6412
魔力 : 6123
筋力 : 2642
敏捷 : 3421
耐久 : 2431
称号
『巻き込まれし者』『世話焼きな青年』『剣聖』『縦横無尽』
スキル
・鑑定LV5 ・修理LV5・交渉LV3・危険感知LV6・気配遮断LV6 ・格闘術LV7 ・礼儀作法LV3 ・直感LV7 ・料理LV6 ・創作LV5 ・剣術LV8 ・解析LV7 ・魔力操作LV7 ・魔剣術LV8 ・魔闘術LV7 ・火魔法LV5 ・風魔法LV5 ・氷魔法LV5 ・威圧LV6 ・立体機動LV7
ユニークスキル
魔改造
*******
「こっちも大概だな」
「もうコレ生産職のステータスじゃないだろ」
「肝心の生産系のスキルは変わってないし」
「使ってないんだからしょうがないじゃん」
「魔改造も試してないのか?」
「使う機会有ったと思う?」
「無いな」
「でしょ?」
「ハード過ぎた?」
「「たった一日でレベル60も上げてハードも何もあるか!!」」
自分でもちょっとやり過ぎたかなって思ってた、実は。
二人にレベリング宣言した後、日が沈んだのを見計らって、俺は二人を連れて城を抜け出した。
【王魔の樹海】は、部屋に置いてあった本に載っていた。
ー曰く、魔人や巨大な魔獣が大量に生息している。
ー曰く、太古に封印された魔王が存在する。
ー曰く、新たな魔王が何体も誕生している。
などと、大変ヤバそうな記述が大量にある、世界有数の危険地帯だそうだ。
つまり、強い敵が大量にいる場所って事だ。
レベリングには持ってこいだったので、嫌がる二人を引きづって【王魔の樹海】に転移した。
転移した後は二人に守護の魔法等を大量に掛けて、魔窟に死蔵していた神器やらを二人に渡し魔物と戦わせた。有る程度戦える様になったら、魔法を徐々に解除していったり神器を回収したりして、更に戦わせた。
結果、空が白んできた時には二人はさっきのステータスに成っていた。
「徹夜でレベリングするのは当然だと思うが?」
「現実とゲームを一緒にするな!!」
疲労と寝不足のせいか、雄一は少しイライラしている。
「一応言っとくけど、寝不足とか関係なく殆どの人がイライラすると思うよコレは。実際、僕も結構キてるから」
流石に翔吾を爆発させる訳にはいかないので、言い訳はしておく。
「ヤバそうだったら直ぐに終了するつもりだったんだけど、なんだかんだで二人共大丈夫そうだったから行ける所まで行こうかと」
言い訳を聞いた翔吾は、溜息ついて苦笑する。
「はぁ、まあいいや。疲れたから部屋に戻ってさっさと寝よう」
「同感だ。雲雀の折檻は後ででも出来るしな。速攻帰るぞ」
翔吾の言葉に同意した雄一。
あれ?今聞き捨て鳴らない事が聞こえた様な?
「雲雀、とっとやってくれ。眠い」
「・・・了解」
首を捻っていたら雄一に急かされたので、転移魔法の準備をする。
魔法の準備が終わり、転移を始めようとした瞬間
その場の全員が危険を察知した。
次回、BOSS登場
ちょこっと修正。雄一のステータスに魔闘術が抜けてたので追加しました。




