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エキシビション その2

部活にレポートにテスト勉強………。

お陰で投稿頻度がまたカスに……。しかも今回は短めだし。

ごめんなさい。


またちょくちょく投稿出来るように頑張ります。


誤字脱字の可能性大です。

「はい、これで終わり」


そんな言葉の後、カキンッと金属の弾かれる音が舞台に響く。


そして剣を弾かれた挑戦者は、がくりと悔しそうに項垂れた。


「ま、参りました……」


『決まったぁぁ!! ショウゴ君の一撃が、ヘルマンさんの剣を見事に弾き飛ばしました!』


フルールさんが勝敗を告げると同時に、会場に歓声が響く。


『強い! 大人しそうな顔をして、めっちゃ強いですショウゴ君! 流石はあの問題児の親友! 彼もまた普通じゃない!』


おい。何故そこで俺が出てくる。


「いやちょっと! 僕は比較的普通ですから! 雲雀と一緒にしないでください!」


「何でキミたちはちょくちょく俺をディスるのかな?」


ヤメテくれません?


『さてそれでは、注目の評価に入りましょうか!』


「おい流すな」


だがしかし、俺の文句は見事にスルーされてしまう。


「ふむ。ボクの感想を言わせて貰えば、今の試合は微妙だな。さっきの試合の方が見応えがあった」


「いやいやいや。武闘大会優勝者と比べちゃ駄目だろ。相変わらずバカだな」


「……キミ、最初からだが遠慮ないね?」


「何を今更」


馬鹿相手に遠慮する必要ないっしょ。ブーメランなのは気にすんな。


んで、話しを戻すが。


「俺的には、程々の評価を与えたい」


「その心は?」


「the普通の戦い。見応えのあるような無いような」


「どっち付かずの評価ってどうなんだい?」


そう言うなよ。本当に普通だったんだから仕方無いだろ。


「……一般的な生徒も対象してるのだから、大抵の試合はそうなるだろう」


正論なんだけど、バ会長の馬鹿じゃないのか的な視線はイラッとした。


「まあ、その辺りはこっちの腕の見せ所だよな」


更に理想を言うなら、適宜強キャラが出てくれると助かる。またネタキャラ。


「まあ、ネタキャラはこっちでやれば良いし」


「何で汚れ役を進んでやらにゃならんのだ……」


「予想出来てた事を嘆くなよ。今更だろうに」


「なら最初から対処しとけ!」


ご尤も。


「まあ最悪の場合、景品の部分を見どころにすれば良いんだし、そこは気楽で良いだろ」


景品の大盤振る舞いしたのには、見せ場を増やす保険的な意味もあるのだ。アレだよ、最後の方のダーツみたいな。


「という訳で、今回の景品はコチラ!」


そう言って、俺は魔窟から一本の剣を取り出した。


『何がという訳なのかは分かりませんが、今度は一体どんなアイテムなんでしょう?』


ふっふっふ! 聞いて驚け!


「この剣はなんと! 魔力伝導性に優れるミスリル、凄まじい耐久性を持つアダマンタイト、特殊な魔力力場を常時発生させるオリハルコンを配合した、特殊な合金によって打たれた剣であります!」


『……へ? いや、ちょっ!? それってトンデモない代物じゃないですか!? どれも貴重な金属なのに、それを使用した合金!? 貴重なんてもんじゃないですよ!?』


あまりに素材が予想外だったようて、フルールさんが凄く狼狽えている。


だが敢えて言おう。驚くのはまだ早いと。


「この合金は貴重な金属で作られている為か、一つ特殊な特性を持ちます」


『……その特性とは?』


ゴクリと、そこかしこから唾を飲む音が聞こえてくる。


ふっふっふ。期待するが良い! その効果はなんと!


「この合金はなんと、三つの金属と同様の成分でありながら、性能が鉄と全く同じなんです!!」


会場全体が沈黙した。


『………ゴメン。理解不能だからもう一回説明して』


「いやだから、ミスリルとアダマンタイトとオリハルコンを一定の割合で混ぜるとね? 何故だか知らんけど、電動性やら軟性やらその他諸々の性能が、鉄と全く同じになるんですわ」


『何その材料の無駄遣い!?』


いや知らねーよ。俺だって最初ビックリしたもん。希少金属掛け合わせて鉄出来るとか、一体誰が想像出来るよ?


『………えーと、それって普通に鉄なのでは?』


「いや、それが三つの金属の特性もしっかり兼ね備えてんですわ」


『だったら、それは鉄とは言えないんじゃ?』


「いや、それが何故か特性が打ち消されてるんですよね」


『………どういう事です?』


「例えばミスリル。ミスリルは魔力の伝導性に優れている事から、魔法の触媒や魔道具に使われます」


『ええ、そうですね』


「この合金の場合、確かに伝導性はミスリル並なんですけど、ランダムな位置で魔力が消えます」


『意味無いでしょそれ!?』


うん。だから特性が無いのと同じなのよ。魔力が消えるのは内部のみだから、アンチマジック的な道具では使えないし。


「次にアダマンタイトですが、凄まじい耐久性を持つ事の他に、光に翳すとダイヤモンドのような輝きを発しますよね」


『ええ。故にアダマンタイト所為の武具は、実用品としては勿論の事、観賞品としても需要があります』


「この合金も、光に翳すと綺麗に輝きます。けど強度は鉄並」


『見た目だけ!?』


うん。耐久性は何処行ったってくらい脆い。普通に鉄。だから観賞用としての需要しか残らない。


「最後はオリハルコン。オリハルコンは自然界の魔力を吸収する事で、魔力力場を常時放つ事が出来るという特殊な金属です」


『ええ。オリハルコン製の武具は、魔剣や魔槍といったスキルを常時発動しているようなものとも言われています。故に、オリハルコンは金属単体で一種の魔道具と言われていますね』


「この合金も同じく、周囲から魔力を吸収し、放出しています。けど力場にはならない」


『吸って出すだけ!?』


うん。ただただ魔力を循環させるだけ。意味が無い。


『何がどうなったら、そんなトンチンカンな金属になる訳!?』


「知らん」


多少の予想は出来るけど、長くなるから説明省く。鉄と同じ性質になる辺りは本当に謎だし。


「兎も角、ヘルマンさんにはこの【至高剣フトゥー】を与えます」


『普通って言ってますけど!?』


『素材が至高なだけのガラクタじゃないの!!』


「何言うか。鉄剣並には使えるぞ」


『希少金属三つも使っといて鉄剣並とか、どう考えても失敗作でしょ!!』


「ネタとしては大成功」


『反応に困るような代物を出すなって言ってんのよ!』


だからこそやるんだよ。


「という訳で、どうぞ」


「あ、あー、えーと、どうも」


俺がそう言って【至高剣フトゥー】を渡すと、ヘルマンさんは困った顔をしながらも受け取った。ええ人やの。


「では、お次はくじ引きターイム!」


『あ、コラまだ話しの途中!』


「スタコラサッサ」


『相っ変わらず腹立つ……!!』


灰猫先輩の声を言葉を無視して、ヘルマンさんにくじを引いて貰う。


「………はい! 次の挑戦者の条件は………『友人の後輩の友達』だそうです」


誰だこんなくじ入れたの。


『遠くないですかそれ!?』


『友達の後輩の友達って最早他人でしょ!?』


最早も何も完璧に他人だよ。


「………まあ、早めに決めて下さいね。悩むでしょうけど」


「………いや、うん。自分で引いたくじだし、頑張るよ」


ヘルマンさんは困ったような笑顔を浮かべ、しかし文句も言わずにウンウンと考え始める。


取り敢えず、俺は決まるまで雄一たちのところに戻る事にした。


「お前、あんな人の良さそうな人を困らすなよ」


開口一番にそんな事を言われました。


「いや、うん。ちょっと罪悪感ある」


「そこでちょっとしか罪悪感を感じない辺り、本当に救いようがないよね」


本当にね。


「大体何なんだよあのスーパー無駄金属。何がしたかったんだお前は」


「三杯酢合金か? あれは玩具の方の超合金を作ろうと思って、その為にZの方の超合金を作ろうとしたら出来た」


「言ってる意味は分かるが、何言ってんのか分からん」


「という名前が………。そんな料理じゃないんだから」


三つの素材を混ぜるし似たようなもんだろ。


「後、酢ぐらいの有り難みしかないし」


「……ああ、うん。納得」


「高級素材を無駄にしてる分、有り難みとかマイナスだしなぁ」


超合金作ろうとしたのに、ただの鉄が出来てるしね。どうしてこうなったんだろ?


『ーーはい! それでは次の挑戦者が決まりました!』


俺らが首を捻っている内に、どうやら次の挑戦者が決まったようだ。


「……あれ?」


そこで俺は気付いた。舞台に上がってくる人影に、見覚えがある事に。


スラリと高い背に、黒髪のポニーテール。そして無駄に漂う武士の気配。


「ミカヅキ?」


『次の挑戦者は、予科二年二組、ハクヤ・ミカヅキさんです!』


どうやらお次は、俺の知り合いのようであった。

気付いたらブックマークが8千超えてました。

ビックリ。

でも何故か、最新話を投稿すると一度ブックマーク数が減るんですよね。何故だ……。

最近、PVがなんなのかに気付いた作者。機会やインターネット関係が壊滅してて涙目。

ところで、累計700万超ってどれぐらいなんだろう? 作者的には、凄いと思っていたいのですが。


ぴーえす。三杯酢合金の特性の理由が知りたい人は、コメント下さい。そんな物好きがいたら、次回の後書きあたりでオリジナルの設定書くかも。どうせ一発ネタだけど。

次回、ヒバリの知り合い現る。

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