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会議を始めます

大変長らくお待たせしました。

進学、携帯の故障と買い換え、ドラクエの発売などの理由により、更新が遅れてしまってスミマセン。


次は、もっと早く更新出来るように努力............したいです。

頑張ります。


誤字脱字の可能性大です。




えー、宣伝みたいな事を少々。


私の気晴らしとして、新作始めました。


「謎魔法で奇跡を起こせ!」 


私の気分次第で超不定期更新となりますが、良ければこちらもどうぞ。



誤字修正しました。


使い慣れてない端末で書いているので、意味不明な文章になる事が今後も多々あるかもしれません。ご容赦ください。


iPhoneからアンドロイドに替えるとすげぇ大変。

時は放課後。学生会室にて、


「それじゃあ、これより武闘大会で行うエキシビションについてのーー」


「ちょっと待って!」


役員たちに考えた企画を説明しようとしたところで、書記のアクアから待ったが掛かった。


「何だ? アクアマリン」


「アクアマリン言うな! いや、そうじゃなくてーー」


一度言葉を区切った後、アクアマリンは大きく息を吸って、


「ーー何で頭にナイフとフォークが刺さってんのよ!?」


そう叫んだ。


「ただの眠気覚ましだ。気にするな」


「気にするわ! ……ん!? 眠気覚まし!?」


言葉の意味が理解出来なかったらしく、アクアマリンは黙考。そして、


「……ゴメン。ちょっと理解出来なかったから、もう一度お願い」


「眠気を取るって意味だよ」


「誰も眠気覚ましって言葉の意味を説明しろなんて言ってないわよ! 頭に食器刺さってる理由を説明しろって言ってんの!」


「親友に刺された」


「……アンタ、一度マジで交友関係を見直した方が良いわよ?」


いやいやいや。これはむしろ、信頼されてこそだから。絶対的な信頼の上に成り立ってる関係だから。………そうだよな?


俺がちょっと不安に駆られていると、呆気に取られていた他の役員たちも再起動しだした。


「……第一印象から変わってるなーとは思ってたけど、また濃い子が入ったね……」


そう呟くのは、広報のマッドさん。俺が学生会に入った時に途中退席していた為、マトモに絡むのは今回が初めてだったりする。


「そんなに濃いすかね?」


「濃い」


ルラさんに断言されちゃった。


「……いや、だってなぁ?」


「徐にやってきて、いきなり企画の説明しだしたと思ったら……」


「何か頭に刺さってるとか……」


「予想外過ぎる」


ラト、マッドさん、アクア、ルラの言葉。現場にいた灰猫先輩は兎も角、サラさんが全く動じてないのは流石だと思う。え、バ会長? 五月蝿かったから眠らしましたけど何か?


「やっぱ気になる?」


「「「「うん」」」」


「じゃあ抜くか」


話題の関係上、気になって頭に入らなかったじゃ困るので、ナイフとフォークを引っこ抜く事にする。


「ズボッとな」


「「「「ちょっ!?」」」」


どした?


「どした? じゃない! そんな乱暴に抜いたら血が噴き出して大惨事に………ならない? え、何で?」


アクアは出血の心配をしていたようだが、何ともない俺の姿に、不思議そうに首を捻る。


「そんなに慌てる事でも無かろうに。頭に刺さった物を引っこ抜いたくらいで、そうそう出血なんてしないって」


俺がカラカラと笑いながら告げると、アクアはたははと頭を掻いて、


「言われてみれば、そうだよねぇ。私ったら、何を慌ててんだか……って、そんな訳あるかぁ!!」


からの盛大なノリツッコミが炸裂した。


「テンション高いね」


「違うわよ! アンタがさも当然そうに言うから、一瞬信じちゃったのよ!」


「バーカ」


「なんですってぇ!!」


メッチャ怒るアクアさん。背景にムキーって字が浮かんでる気がする。


関心していると、チョンチョンと誰かに制服を引っぱられた。


ルラだった。


「で、怪我は?」


「問題無し」


「じゃなくて、理由」


何故、怪我をしていないかが気になるようだ。


「種明かしをすると、引っこ抜くのと同時にチョチョイと治癒の魔法をね。やり方さえ間違えなければ、誰でも出来る簡単な治療法だね」


物体が身体を移動した側から治療する方法で、出血などを最小限に抑える効果がある。


「……そんな事、普通は出来ない」


「練習次第よ?」


「基準が可笑しい。それ以前に、頭に何かが刺さったら、大抵の人間は即死する」


まあ、即死でなくとも重傷なのは確かだな。


「やっぱり貴方は変」


「変人は嫌いかい?」


そう訊いてみると、ルラは暫しの間黙考し、


「会長みたいな人は嫌。けど貴方みたいな人は嫌いじゃない」


との事でした。


「つまり、空気が読めない奴が嫌だと?」


「そう。天然は嫌。融通が効かないから」


つまり、俺みたいな確信犯は許容出来ると。遠回しに、本当に馬鹿な事はするなと言われた気がするけど。


「まあ、それでも嬉しい事を言ってくれたね。ご褒美にアメちゃんをあげよう」


「いらない。子供扱いしないで」


「なら疲労回復と集中力アップの魔法が込められたマジックアイテムを」


「欲しい」


何の躊躇もなく飛び付いてくるルラさん。遠慮の無い子は好きだよ。


「……何か、妹がどんどん手懐けられていってるんだが……」


ルラの兄であるラトは、俺のルラへの対応に微妙な表情である。


「と言うか、そんな風にホイホイと物をあげちゃって大丈夫なの? マジックアイテムって結構高価な筈だけど」


灰猫先輩がそんな疑問を浮かべているが、その辺は心配無用だ。


「大丈夫ですよ。全部俺のハンドメイドですし、量も山のようにあるんで。ぶっちゃけ在庫処分です」


比喩でもなんでもなく、マジックアイテムで山が出来るぐらいの量が、魔窟の中に死蔵されてるんだよね。その内の100分の1ぐらいは、秘宝や至宝なんて呼ばれる類のアイテムだし。


「そして、それが今回の企画の肝となります」


「企画? ……あー、そう言えばそんな話だったな」


ラトの言葉に、俺は頷く。


随分と遠回りしてしまったが、本題はここからである。


「それじゃあ、早速本題に入りましょうか。そろそろ神に展開が遅い、終わりが見えないなんて苦情がくる頃ですし」


「……神って何?」


やっぱり彼奴らじゃないと通じ無いか。


「お気になさらずに。いい加減、サクサク進めましょうって意味なんで」


「「「???」」」


首を傾げる役員たちは無視して、話を戻す。


「まずは皆さんに企画書を」


最初にエキシビションの企画書を配り、全員に行き渡ったのを確認してから、口を開く。


「今回のエキシビションですが、内容は至ってシンプルです」


皆の視線が俺へと集中する。……それは良いのだが、サラさんとルラ以外の役員から、戦々恐々とした雰囲気を感じるのは何なんだろうか。


そんなに怖いのか。俺が何をやらかすか分からないから。


「内容は本当にシンプルです。だから、そんなにビクつくな」


「「「………」」」


「その沈黙は何だ」


信じられないってか。


「内容は、俺を含んだ代表メンバーと、挑戦者の一対一で戦って貰うだけです」


溜め息混じりに説明する。何でこんなに信用が無いのか……。


「え、それだけ?」


「だからシンプルだと何度も言っておろう」


マジで信じてなかったなオイ。


「けど、それって企画としてどうなの?」


企画の概要に、灰猫先輩は首を傾げる。


まあ、これだけじゃ確かに盛り上がりには欠ける。


「だから、そこにあるルールを付けます」


「と言うと?」


「勝敗を始めとして、試合内容、力量、見た目の派手さなどを代表メンバーが判断し、それに応じてランクの高い景品を与えるというルールです」


「………それだけ?」


「だからシンプルだと言うとろうに」


皆(サラさんを除く)が呆気に取られているのは、俺への期待が大きかった故の反応だと思っておく。


「いやだって、有りがち過ぎてキミらしく無いと言うか……」


「別に有りがちでも良いでしょう。こう言うのは盛り上がれば良いんです」


有りがちという事は、言い換えれば王道という事である。


そして王道は、外れる事が無いから王道なのだ。


「……ぶっちゃると、いきなり奇抜な事をやっても、周りが付いてこれない可能性が大なんですよね」


普段のノリで進めてしまえば、俺に慣れていない生徒たちが置いてかれるのは目に見えてる。


俺のノリに付いてこれるとしたら、俺のクラスメートたち、学生会のメンバー、クラリスやフィアと言った事情を知ってる組、後は少しの生徒だけだろう。


そんな少数派しか楽しめない企画なんて、企画としては失敗も良いところだ。


「一応、これは俺のデビュー企画ですからね。それで失敗するのは避けたいんですわ」


「……キミもそういう常識的な判断は出来るんだね」


スッゲー失礼な事言いやがった、この灰猫。


「そりゃ当然でしょうよ」


常識無くして、どうやって社会を生きていけようか。……だから、そんな意外そうな顔で言わないで欲しい。ちょっと傷付く。


と言うか、それ以前にーー


「だって面白くないじゃないですか」


こういう祭りは、やっぱり楽しく盛り上がらないと。


「うん。そっちの方がキミらしいね」


この意見には、灰猫先輩も納得らしい。うん、俺の事を良く分かってらっしゃる。


「ま、最初はシンプルに。こういうのは、ゆっくりと慣らしていった方が良いですし」


「自重する気は無いのね……」


そりゃ勿論。


「全生徒が俺に慣れるように調教するのが、ひとまずの目標ですね」


いづれは、全校生徒を十組や学生会みたいにしたいものだ。


「そんな目標は今すぐ捨てなさい!」


やだ。


「それで、この企画の内容は分かったけど、景品はどうするの?」


俺と灰猫先輩のやり取りを完全に無視して、サラさんが冷静に企画について質問してきた。クールである。


「……先に言っておくけど、景品を用意する予算なんて無いからね」


俺が言葉を発する前に、灰猫先輩が釘を刺してくる。


「誰もそんな物はアテにしてませんよ」


「そう。なら良いわ」


誤解も解けたので、説明再開。


「景品は、俺の死蔵してるアイテムにしようと思います」


「ああ、それでさっきの話と繋がる訳ね」


灰猫先輩が納得し、それに続いてサラさんがああと頷いた。察しが良くて何よりだ。


「景品の質はどれぐらい?」


「マチマチですね。まあ、結果に相応した物と考えてますよ」


「量は足りるの?」


「掃いて捨てる程にありますよ。それにあくまでエキシビションですし、時間の都合でそんなに多くの人は参加出来ませんよ」


進行に関する質問が飛んでくると言う事は、この企画自体には反対していないという事なのだろう。


だがしかし、納得したのはこの二人だけなようで、


「「「「………」」」」


他の役員たちは、何とも言えない表情をしていた。


「何か不満でも?」


「不満って程じゃないが……」


「……それって、アンタばっかり損してない?」


ふむ?


「いや、何でそこで不思議そうな顔になるのよ……」


「何を言われたのか良く分からんくて」


「いやいやいや! だって企画を一人で考えて、景品は全部実費なんでしょ!? どこをどう見ても損しかしてないでしょうが!」


「そうすか?」


「そうよ! これで損してないって言い張るなら、ソイツは仕事が生き甲斐の仕事人間か、ただの馬鹿だけ………なら不思議でも無い、かな?」


「待てコラ」


何故そこで納得しそうになる。


「俺はそんな仕事大好き人間でも無いし、ましてや馬鹿でもねえよ」


「馬鹿は自覚無いから馬鹿なのよ」


「なら余計に馬鹿じゃないから。変人って自覚ぐらいはある」


「それは威張るな」


五月蝿えですよ。


「兎も角、俺は別に損してるつもりは無いの。はたから見ればそう思うのかもしれんが、ちゃんと得はしてる」


「例えば?」


「使わない道具の在庫整理を兼ねてます」


「売りなさいよ」


「個人資産はもう十分」


金はフィアの一件で有り余ってる。


「それにネタ系が多いから無闇に売れない」


「ネタ系? どんなの?」


「戦闘能力が数十倍に跳ね上がるーー」


「何そのトンデモアイテム!?」


「という自己暗示に掛かる魔法の掛かった、ただの水」


「結局それただの水じゃない!」


名を超○水。実物とはちょっと違うけど。


「プラシーボ効果で1.5倍ぐらいにはなるんで、ただの水って訳じゃないですけど」


「意外と使えた!?」


他には、


「どんなに激しい戦闘でも殆ど破損しない服ーー」


「それは地味に助かるわね」


「けど重さが一着100キロ超」


「着れるかそんなの!!」


名を修行着。具体名は無いので伏字は無し。派製品としてスーツ、ベスト、リストバンドなどがある。


「これを着てるだけで日常が修行に」


「だから着れないっての!」


他には、


「全て揃えると龍が召喚され願いがーー」


「叶えるの!? それ明らかに伝説クラスの秘宝じゃない!」


「ヌメヌメにして叶えてくれる」


「ヌメヌメって何よ!?」


名はヌメヌ○ボール。類似品としてズルズ○ボール、ドラゴ○ボールがある。


「小林さんが集めてた」


「コバヤシって誰!?」


オレンジの服を着た人。


「とまあ、こんな感じのアイテムがわんさか有りまして」


「捨てなさい! 今直ぐに!」


「捨てるのも勿体無いんで、景品の名目で処分しようかと」


「処分って言った!? もはや景品と言うより罰ゲームじゃない!」


あくまでネタ系のアイテムはな。


「ちゃんとした効果の奴もあるから安心せい」


「逆になかったら困るわよ!」


まあそうなんだけど。


「ネタ系は残念賞とかその辺の扱いで」


「景品にしない選択肢は無いの?」


「こんな面白そうな事、しない理由が無いでしょう」


「言うと思ったわ...」


なら聞かないで欲しい。


「評価の基準は?」


「評価項目はさっき言ったのを主に。評価基準は、戦ってない代表メンバーたちの独断と偏見で」


すると、サラさんの瞳が険しくなった。


「それは大丈夫なの?」


「曖昧にして不正が起こる可能性を考えているならご心配なく。代表メンバーは俺が直接選びますから」


代表メンバーは、俺やバ会長みたいな、武闘大会に参加していない圧倒的な実力者にする予定なのだ。そうなると、自ずと選択肢は限られてくる。


「俺の選ぶ奴に、不正をする奴なんていませんよ」


「......何故か説得力があるわね......」


「ヒバリ君と同種の相手が来そうだからじゃない?」


全員がああーと納得した。


「ご納得頂けたようでなにより。後は、評価基準を明確にして、それを達成する事だけに必死になられるのを防ぐ意味もあります」


当事者としてはそれで良いかもしれないが、エキシビションには観客もいるのだ。ならば、観客も楽しめるようにしないといけない。


「そう言う理由なら良いでしょう」


サラさんからのOKも貰えたので、次の説明に移ろう。


「次は参加者の選出方法ですがーー」




そして、会議は続いていく。




「ーー以上となりますが、他に何か質問などはありますか?」


「無いわ」


「無いわね」


「無いわよ」


「特に無し」


「大丈夫だぜ」


「同じく」


「では、エキシビションはこのように進めさせて頂きます」


「「「「「「了解」」」」」」


さーて、忙しくなってきたぞ。

ここから先は駆け足展開でいきたいですなー。

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