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第62話 エルザ・ヘンダーソン中尉

エルザ ヘンダーソン中尉は美人だ。年齢は私の1つ上で22歳。英連邦の士官学校を卒業し、出身はコーンウォール。知っているかと問われたので、海の色が綺麗な所という印象が有りますと答えたら、わかっているねえと大層喜ばれて背中をバンバン叩かれた。性格は見た目同様にサバサバしていそうだ。


身長は私より少し高くて、175cmくらいだろうか。ボーイッシュでいて、色っぽさもあり、まさに女騎士って言葉が似合う。


「私も初めて部下を持つ身なので、何かとわからない事も多いんだ。太鳳のクルー自体が似たようなものだしね。訓練しつつ、自分達のスタイルを確立出来ればと思ってる。」


私とヘンダーソン中尉は搭乗員室でお茶しながら、お互いの自己紹介やら、今後の方針などを話し合っている。


「ヘンダーソン中尉は、「待った!」


私が話しかけたところ、急に待ったをかけたヘンダーソン中尉。どうかしたのかな?


「堅苦しい呼び方はやめよう。私達はこれから背中を預け合わなくてはならないんだ。私の事はエルザでいい。私も朝倉少尉の事はサクヤと呼ばせて貰うから。」


あっ、こういう遣り取りって映画とかである奴だ。


「わかりました。じゃあ、エルちゃんで。」


「…いや、せめて隊長は付けようよ。」


「じゃあ、エルザ隊長で。」


「うん、いいね。」


そうして互いの呼び方が決まり、エルザ隊長は満足げに微笑んだ。



エルザ隊長から聞いた空母太鳳航空隊の現状は、自分達が乗る艦上戦闘機は既に艦に届いていて、整備小隊によって稼動状態にはあると言う。しかし、肝心のパイロットが未だ揃っておらず、足踏み状態なのだそう。パイロット以外の乗組員も着任していない者も多く、艦隊全体での人員充足率は8割というところで、出航しての訓練もままならないのだという。


「私の小隊はサクヤの他にあと2名配属されるのだけど、現状、私とサクヤの二人だけなんだ。」


場所を移し、私達は食堂で昼食を食べながら話を続けている。因みに、私はサラダ付きのカツカレーセットで、エルザ隊長はビーフシチューのセットだ。


「では、取り敢えず小隊全員が揃い、出航出来るまではシミュレーションをひたすらやるって感じですね。」


「まあ、そうなるかな。」


うーん、新設された部隊というのはやるべき事が多いのか、少ないのか。どうも私が戦場に出るまで、まだ時間がかかりそうです。





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