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第60話 独り立ち

私達が乗り組んでいる練習空母イカロスは、その後も様々な訓練を行いつつ航海を続けた。そして、同時に行われた約3ヶ月に及んだ艦載機操縦士養成課程訓練も終了した。


そうして練習艦隊は月に帰還し、私達パイロット訓練生はそれぞれの原隊に復帰するものかと思っていた。ところがそのまま人事異動の内示が出て、皆、ほぼ艦載機のパイロットとして機動部隊などに転属となったのだ。


私が横須賀士官学校を卒業してから約9ヶ月になろうとしていたけど、なんだか結局、月第18戦闘航空大隊には籍だけあって訓練出向ばかりだった。席を温める暇も無かったという印象だ。まあ、始めらかパイロット養成のための人事だったのだろう。


異動の内示が出るぞー、と第一報をもたらしたのはエリカだった。転属先はどこになるだろう、出来れば両親の出会いの場になった空母赤城がいいなぁと期待をしたけど、流石に昨日今日艦載機乗りになったばかりのルーキーが精鋭揃いの第1機動部隊に配属されるのは無理があったか。


それでは私はどこに配属となったといえば、新設された第309護衛艦隊の、これまた新造された護衛空母太鳳だった。赤城ではなかったけど、特に不満は無い。船団護衛で腕を磨いて、再度赤城に挑むとしよう。


当然といえば当然の事なのだけれど、ここに至って遂に横須賀士官学校から一緒の真樹とエリカとも別々の所属となってしまった。ずっと一緒なんて、地球連邦軍という巨大な組織ではあり得ないのだけど。


サヨナラだけが人生だ、とは井伏鱒二の名訳だけど、人生とは確かにそうかもしれない。だけど、二人とは士官候補生として出会ってから助け合い、励ましあってきた私の大事な仲間にして親友。もう子供じゃないどころか、いずれは部下も出来、部隊の指揮を執って戦闘に臨まなくてはならない地球連邦軍の少尉だ。だけども、この時ばかりは真樹とエリカと別れるという事が悲しくって。3人でお別れ会をした時は、3人で抱き合って泣いてしまった。



しかし、時は止まっても、待ってもくれず。そうして私達は無理矢理気持ちを納得させ、それぞれの配属先へと散って行った。因みに、山中君や木村君も含めた横須賀組の配属先は皆が皆護衛艦隊だった。真樹が空母龍驤、エリカが空母空牙、山中君は空母飛影、木村君はグリーンホーネット。木村君は「何で俺だけ日本のフネじゃないんだよ!」って憤慨していたけど。


別れ際に山中君から手紙を渡された事は、ここだけの話。一応返事は書くね、とは言ったものの、出したとしてちゃんと届くのかな?






お読みいただきまして、誠に有難う御座います。宜しければブクマ、評価、感想など頂きたく、宜しくお願いします。

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