表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
162/171

第162話 第2波攻撃開始

バジリスクリーダーの犠牲によって再結集なった攻撃隊は、友軍の戦闘機隊の防衛線を掻い潜って来た複数の敵戦闘機から奇襲を受けた。


敵機をいち早く察知した私達ブラックチューリップ小隊はこれを阻止すべく攻撃隊から離れて敵機を迎撃して全滅させた。

こちらに被害なし。だけど攻撃隊からは離れてしまい、現在エンジン出力全開にして猛追中。


「パティ、どうにか追いつけそうだね?」


「うん。でも急がないと。第2波攻撃に間に合わないよ」


攻撃隊に現時点でどれだけのFAーv3が生き残っているのかは私にはわからない。だけど近距離からの対艦ミサイル攻撃は通常装備の対艦ミサイルで行われる。当然大型対艦ミサイルに比べてその破壊力は小さく、第2波攻撃で使用されるミサイルは一発でも多い事が望ましいのだ。


(しかも攻撃機とミサイルも第1波とは比べ物にならないくらい少なくなってるし…)


〜・〜・〜

その後、私達は無事本隊と合流する事が出来た。だけど、第2波攻撃の成功率は、いや、もう考えるのはよそう。


『プルメリアリーダーから通信が入りました


「読んでみて」


『了解。攻撃隊はガイドに従い敵艦攻撃態勢を執れ。以上です』


いよいよだ。攻撃隊は多大な犠牲を払ってここまで来た。今は作戦が成功しようが失敗しようが、やるしかないんだ。


生き残ったFAーv3は事前にAIに入力してある作戦計画に基づき第2波攻撃に向けて編隊を再編しつつある。攻撃隊の周囲では友軍の戦闘機隊も攻撃態勢にある攻撃隊を死守すべく激烈な防空戦を繰り広げていた。コックピット内の全方位モニターに火球が一つ一つと映る度、あれは私達を守って散った友軍機であり、パイロットなのだと思うと鼻の奥がツンとしてくる。


「おい、お前さん。泣いてる暇はねえぞ」


野村大尉の叱咤が響く。


「わがっでまず」


私はズズッと鼻水をすすると、ぶっきらぼうにそう答えた。


編隊の再編は第1波攻撃と異なり第2波攻撃は敵の攻撃による攻撃隊への被害が予想された。そのため機体の識別信号により撃墜されたり戦列から離脱した機体分を詰める。要はいない人の分は詰めて整列して下さい、みたいな再編作業をしていたのだ。


『プルメリアリーダーのレーダーとのリンクを開始します』


ビクトルの報告が終わると同時に聞き慣れたマーベル団長の声がヘルメットのスピーカーから流れた。


「こちらプルメリアリーダー。こちらで敵指揮艦をレーダー捕捉した。これより第2波攻撃を敢行する。全機ミサイル発射準備」


リンクしたプルメリアリーダーからレーダー捕捉した敵艦のデータが電送され、残存FAーv3の全対艦ミサイルが一斉に敵指揮艦かに標準を合わせた。


と、その時、標的の敵艦から多数の小型飛翔体が射出され始めた。それは敵艦の前方に展開し、その一部はミサイル発射寸前の攻撃隊へと向かいつつあった。


『敵艦から射出された小型飛翔体、本隊に接近しつつあり。敵小型飛翔体の発砲を確認』


攻撃隊は正に対艦ミサイルの一斉発射態勢となり身動きが取れない。そうしている間にも敵小型飛翔体の攻撃によって一機、また一機とFAーv3が失われて行く。


そして遂に攻撃隊全機から対艦ミサイルが発射された。


私も当然ミサイルを発射。機体下部のミサイル格納庫から左右9発ずつ、合計18発の対艦ミサイルが発射された。


「ブラックチューリップリーダーから小隊各機、返信無用、格闘戦かかれ!」


私は直ちにレーダーで捕捉した敵の小型飛翔体に向けてパルスレーザーを連射した。飛翔体は防御力が脆弱なのか一発でも当たれば爆発し、或いはバラバラに砕け散る。しかし、その数は減らず、次々と敵艦から射出され続けているようだった。


対艦ミサイルを発射しても作戦司令部から撤退命令は出ない。攻撃隊は護衛の六式艦戦と共に現宙域での格闘戦に入らざるを得なかった。


そして発射された対艦ミサイルは、敵の小型飛翔体群によって全て撃墜されてしまっていた。


対艦ミサイルは全機が全弾撃ち尽くした。敵指揮艦には一太刀の傷すら与えられずに。


(終わった。作戦は失敗したんだ)


数を増やし続ける敵の小型飛翔体と対空戦闘を開始した敵護衛艦隊。友軍機は次々と撃墜され、絶望的な状況に私は暗澹たる思いでギリっと奥歯を軋らせた。

いつも『朝倉家の戦争』をお読み頂きまして、誠に有難う御座います。宜しければブクマ登録、評価、感想など宜しくお願いします。


それでは次話もお楽しみに!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ