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第110話 親友との再会、新しい仲間

まさか、私達の母艦となる空母海鳳に士官学校同期の雨宮ひとみが管制官として乗り組んでいるとは思いもしなかった。その事実、驚き、そして喜びを早く真樹にもエリカにも伝えたい。


海鳳に着艦し、逸る心を抑えてコックピットから降りる。真樹とエリカの着艦を待つ間、二人とも驚くだろうなとか、こんな偶然が続くものなのだろうかとか、様々な事を考えた。今度は考え過ぎないようにほどほどに。


そうしている間にもパティに続いて真樹とエリカが着艦した。そして、私はコックピットから降りて来た二人に駆け寄り、


「ねえ、海鳳にひとみがいよ!」


と勢いづいて言うと、エリカは意外にも冷静な対応だった。


「うん、うん、サクとひとみの交信を傍受していたから知ってるよ」


「まあまあ、サクも落ち着けって。同じ船に乗ってるんだから、ひとみは逃やしないって」


逆に真樹には宥められてしまった。ぐぬぬ。


その後、私は着艦した機体を格納庫に収容し、先着していた整備小隊の秋月少尉とで機体の点検を済ませた。乗り込んでいたコックピットから降りると、そこにはひとみが待ち構えていて、再会のタックルと共に熱い抱擁を頂いた。


そこに、更に乗機の点検を終えたエリカと真樹が加わり、私達は同期生四人の再会を喜んだのだ。


すると、そこへ一人の女性士官が私達の名前を叫び、泣きながら突撃して来たのだ。「なっ、なんだ?」と思いながらその女性士官をよく見てみると、なんと同期生の李史恵なのだ。


「ひとみ、酷いよ!一人で行くなんて!」


「ごめん、ごめん。でも、史恵まだ勤務中だったじゃない」


驚いた事に、この海鳳でひとみだけじゃなく、史恵まで一緒になるなんて!もうこの奇跡について何を考えず、だだただ喜ぼう。


私達は突撃して来た史恵も迎えて横須賀士官学校を卒業して以来の同期生同班員の再会を抱き合って喜んだ。


因みに、空母海鳳の管制官にはひとみと史恵以外にも、もう一人女性士官がいる。インド出身のダーシャ・ネヘラ少尉だ。史恵が言うには一歳歳下で美人らしい。そして、ひとみ、史恵、ダーシャの三人で空母海鳳の所謂「ブリッジ三人娘」なのだそう。


三人は既に艦内ではそう呼ばれていて、「結構人気なんだよ」とは史恵談。ひとみは「私と史恵はダーシャ人気にあやかっているだけよ」と謙遜していた。わたしにはひとみと史恵も十分美人だと思うけどね。


そうして、同期生にして親友の雨宮ひとみ、李史恵との再会を果たした私にエリカと真樹。私達五人は俄然盛り上がりつつも、私はもう一人の親友の事を忘れてはいない。すかさずパティをひとみと史恵に紹介するのだ。同期生だからとやたら固まらないよう、ここはパティに最大限に気を使わなければならない所だから。


その後、ブリッジ勤務を終えて交代して来たダーシャ・ネヘラ少尉も航空格納庫に降りて来て、私達と合流した。


ダーシャ・ネヘラ少尉は薄めの褐色の肌に二重のお目々ぱっちり、肩まで伸ばした艶やかな黒髪も綺麗な美人さん。そして美人でありながらも、柔らかな笑顔がとても可愛いという、何それ狡くない?というような女性士官。出身はインドだけど、父親の仕事(商社)の関係で中学まで札幌に住んでいたとかで、日本語もネイティブ並みにペラペラだ。


「皆さんの事はひとみ先輩と史恵先輩からよく伺ってます。なんか初対面じゃないみたいです」


「ヘェ〜、因みに私達にどんな話を聞いているのかな?」


すかさず、真樹がダーシャに探りを入れると、ひとみは視線を外らし、史恵はダーシャに何やらアイコンタクトを送っていたが…


「はい、朝倉中尉とひとみ先輩が山岳訓練で襲って来た羆を退治して男子学生を救出したとか」


「えっ、羆とは戦ってないし、追い払ったのはひとみなんだけど」


「立花中尉と国見中尉が朝倉中尉を巡って喧嘩したとか」


「いや、だってあれはいきなりサクに抱きしめられたから…」

「なんか、サクがエリカを抱きしめているのを見たらカッとなって…」


ちょっ、そこの二人。下向いてもじもじしない!


「朝倉中尉が退学を懸けて男子学生と決闘して、相手を叩きのめして勝ったとか」


いや、まあ、それは本当の事だけど、って叩きのめし、たか。


「ちょっと、ひとみさん。どうゆう事かな?」

「史ちゃん、説明責任果たそっか?」


真樹がひとみを、エリカが史恵をそれぞれ肩を抱いて顔を覗き込むと、不思議そうにそれを見ているダーシャは小首を傾げる仕草なんかも可愛いかったりした。


「ごめん、ちょっと話持っちゃった」

「だからやめなさいって言ったのに」


史恵がテヘッという感じで誤魔化そうとしているけど、二人からの追及は止まらないようだった。


「横須賀の士官学校って、面白い事色々してるのね?」


「いゃあ、それほどでも、無いけど…」


パティに呆れ顔でそう訊かれたので、私は頭を掻いて誤魔化したのだった。

いつも『朝倉家の戦争』をお読み頂きまして、誠に有難う御座います。宜しければブクマ登録、評価、感想なで宜しくお願いします。


それでは次話「第6独立挺身艦隊」をお楽しみに。


ガラガラヘビよ、気を付けて!

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