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北畠生存戦略  作者: 親交の日
第五章
57/226

紀伊平定


割と残酷なことをしているので、苦手な方はご注意を。


 



 ーーーーーー




 紀伊に入った具房たちは近い粉河寺へと向かった。ここも広大な荘園から得られる経済力を背景に多数の僧兵を抱えており、紀伊国内でも有力な独立勢力だ。粉河寺は南の猿岡山に簡易的な砦を築き、徹底抗戦の構えを見せる。


「なかなか厄介なところにいるな」


 北畠軍の先鋒を務める信虎は、自分の苦手な攻城戦ということで渋い顔をする。だが、副将の久秀(彼も具房のSAN値を削るため、体よく追い払われた)はそう考えていないようだ。


「いいではないですか。昔と違って、小難しいことを考えなくてよくなったのですから」


 久秀は、大砲を撃ち込めば防御施設はほとんど意味をなさないということをよく理解していた。築城には一家言ある彼だが、その集大成ともいえる信貴山城を呆気なく落とされたことで、城の役割が変化しつつあるのだと自覚する。そして古い考えに拘泥せず、新しい考えに順応できることは彼の強みだった。


「砲兵の到着を待つか?」


「近づけば、擲弾筒で十分でしょう」


「それもそうか」


 二人の会話は短かったが、やることは決まった。夜明け前。猿岡山の砦へ、密かに歩兵部隊が接近する。信虎率いる伊賀兵団には忍としての訓練を受けた者もおり、敵に悟られることなく砦に近づくことができた。


(射撃用意)


 隊長からハンドサインで命令。擲弾筒に火薬と擲弾が入れられ、槊杖で突き固める。引き金に手をかければ、あとはそれを引くだけで発射されるという状態だ。そこまで作業を進めると、隊員たちは隊長に注目する。隊長の手が下されるのが発射の合図だからだ。そのときまで、隊員たちは静かに待つ。


 そして、そのときはやってきた。隊長の手が静かに、だが確かに振り下ろされる。兵士たちは反射的に引き金を引く。鉄砲より大きな音を残して撃ち出される擲弾。それが同時多発的に猿岡山砦を襲う。


「な、何だ!?」


 これに驚いたのが粉河寺の僧兵たち。正体不明の攻撃に混乱する。北畠軍の仕業だとはわかるが、どこから攻撃されているのかがわからない。擲弾は頭上から降ってくるため、どこから撃ち込まれているのかを把握することが難しいのだ。


 それをいいことに擲弾を撃ちまくる北畠軍。さらに、発射に紛れて突撃の準備をする。射撃班は後方から援護射撃。残りは鉄砲をスリング(肩紐)を使って背中にかけ、刀を持つ。


「突撃ッ!」


 隊長の号令に従い、兵士たちは喊声を上げて突撃を開始した。その声を聞いて、ようやく敵の位置を知った僧兵たち。慌てて声の方角へ姿を見せるが、


「撃てっ!」


 命令に従い、後方から鉄砲による援護射撃が行われた。身を隠していないため、僧兵たちはバタバタと倒れる。そして混乱しているうちに近づかれてしまう。あっという間に乱戦に突入。僧兵も奮闘したが、歴戦の戦士が揃う伊賀兵団には敵わなかった。討死が千人になろうかという段階で、猿岡山砦は放棄される。


「よくやった」


「ははっ」


 前線にやってきた信虎は、手際よく陥落させた部隊長を褒めた。ついてきた久秀は、


「そろそろ使者を送りますか」


 と穏やかな提案をする。具房からは、寺院などの歴史的な文化財は残すようにと言われていたからだ。しかし、信虎は緩いと言って却下した。


「いかがされるので?」


「坊主どもに立場をわからせてやるのよ」


 ここで講和をもちかけると、それが強硬な条件であろうとも舐められる可能性があった。信虎はそういうことがないよう、脅しをかけるのだ。そのために用いられるのが、やはり擲弾筒。


 手軽で、


 野砲より狙いがつけやすく、


 金もかからない。


 兵士にもお財布にも優しい万能兵器、それが擲弾筒なのである。


 今回使われたのは、信貴山城の攻略にも使われた徹甲弾。極端にいえば徹甲弾とは金属の塊であり、榴弾のように爆発したりはしない。その代わりに貫通力に長けている。だから派手さはないものの、板張りの建物ならば文字通り風穴を開けることができた。


 それがどういう意味を持つのかというと、寺院のような板張りの建物を破壊するのにはもってこいだということだ。人的被害もーー当たりどころにもよるがーー少なくなる。


 これを撃ち込まれた粉河寺は混乱した。次々と壁に風穴が開いていく光景を見て、僧たちはつい考えてしまう。これが自分に直撃したらどうなるのだろう? と。生きていられるとは、とても思えなかった。仏教は欲を捨て去るために修行をするが、物欲丸出しで武装するような人間にそんな殊勝な心などない。当然、命だって惜しいわけで、僧たちは次々と投降してきた。


「どうか命ばかりは……」


 信虎の許に引っ立てられた僧は命乞いをする。そんな僧の姿を見て、信虎は鼻を鳴らす。


「境内の地図を描け。もし間違っていたら……」


「か、描きます!」


 その後の言葉を言わせないよう、僧は食い気味に答えた。渡された紙へ、一心不乱に境内の見取り図を描いていく。目を血走らせ、必死の形相だ。自分の命がかかっているのだから当然である。僧は己の記憶を総動員して描き上げた。


「できました」


 僧は恐る恐るといった様子で紙を差し出す。信虎は一瞥もくれずに、隣の久秀に渡した。これは信虎が築城に詳しくないためである。建物のことは、建物を建てるのが得意な人間に任せればいい。具房の合理的な思考が信虎にも伝わっていた。


「ふむふむ……」


 久秀は地図を見て、どう攻めるのがいいのかを検討する。天才は天才を知る、というが、同じように設計者は設計者を知るのだ。図面を見てその長短を知り、短所を徹底的に突く。久秀は最上の攻略法を弾き出し、朱で示した。


「このように進めるといいでしょう」


「ご苦労」


 信虎は久秀を労った後、再び僧に訊ねる。


「おい。このなかで新しい建物はどれだ?」


「こ、ここです……」


「よし」


 僧が指さした場所をチェックすると、従兵にこれを複写して部隊に配るように命じた。僧も下がらせる。


 二日後。信虎は寺の前で最終勧告を行った。


「降伏せよ! 今より半刻以内に寺を出ぬ者は根切りとする!」


 そう脅すと、わらわらと僧が出てきた。だが、これで全員というわけではなく、一部があちこちで抵抗を試みているという。その情報は、出てきた僧から聞いたものだ。「お話」をすれば快く話してくれた。


「突入!」


 刻限を過ぎたら、小隊単位で境内へと突入。僧坊をひとつひとつ調べ上げる。なかには錠が下されているところもあった。そこで兵士から飛び出たのが、


「万能鍵だ」


 という単語だ。これは通称であり、正式には(銃身を切り詰めた)散弾銃のことを指す。ドアが閉められていた場合に備え、具房はスラッグ弾を撃てる散弾銃を配備していた。ドア破壊を実演したとき、具房がつい『さすがはマスターキーだ』と英語を使ってしまった。家臣に問われると南蛮語だと誤魔化し、日本語訳して「万能鍵」と名づけた。以後、散弾銃は「万能鍵」と呼ばれるようになっている。


「万能鍵」を使ってこじ開けられた僧坊には、抵抗を続ける僧が籠もっていた。兵士はこれを制圧すると、寺の倉庫にぶち込む。ここは信虎が僧に訊ねた新しい建物だった。


「制圧、完了しました」


「うむ。では仕上げだ」


 信虎は降伏してきた僧を倉庫の前に集める。そして経を読むように言った。僧たちはわけがわからない。だが、すぐに理解することとなる。


「火をつけろ!」


 その号令で、倉庫に油が入った壺が投げつけられ、火矢が射かけられた。当然、燃える。油が撒かれた上に倉庫自体が木造で、可燃物の塊みたいなものだった。


「む、むごい……」


 僧のひとりが思わず口にする。だが信虎は気にした様子もなく、


「抵抗するからこうなるのよ」


 と言うだけだった。生き残った僧たちは供養のため、燃え盛る倉庫を囲んで一晩中、読経した。


「ここまでやれとは言ってないんだけど……」


 具房はことの顛末を聞いて、信虎の苛烈さに呆れる。話を聞いた興福寺の元僧兵たちは、抵抗しなくてよかったと心底思っていた。そんな反応なので、ちょっと気まずい空気が流れる。それを吹き飛ばすように、島左近が話題を変えた。


「残すは高野山だけですな」


「ん。そうだな」


 とりあえず粉河寺を倒せたということで納得する。今後は武装解除され、荘園も武力も持たずに信仰の道を追求する真面目な寺として生まれ変わるだろう。めでたしめでたし、と。


 人はこれを現実逃避という。


 それはともかく、具房は高野山の攻略に向かった。そこで伊勢から侵攻した権兵衛と合流するのだ。




 ーーーーーー




 かくして高野山を包囲した北畠軍。降伏勧告をして、蹴られたら山登りしつつ攻略ーーと考えていたのだが、ここで思わぬ敵と遭遇する。それは天気だった。


「野分(台風)だな」


 紀伊に長く住んでいた孫一が断言する。紀伊半島に台風が上陸したらしく、猛烈な雨風に曝された。これでは戦争にならない。


(間が悪いな……)


 と内心で愚痴る具房。攻撃は延期となった。しかし、これが思わぬ事態を招く。


「そろそろ上がるか?」


 風雨がかなり収まってきたのを見て、具房は攻撃準備を始めさせようかと考える。そんなときに、伝令が慌てて駆け込んできた。


「ご注進! 敵が奇襲をしかけて参りました!」


「なにっ!?」


 この風雨に紛れて、高野山は乾坤一擲の大博打に出た。地の利を活かした奇襲。具房がいる本陣を突き、一発逆転を狙う。具房の脳裏に浮かんだのは、桶狭間の戦い。今川義元と同じ運命をたどりつつあった。


(死んでたまるか)


 具房は己に喝を入れる。ここで耐え切れば、北畠軍の有利は揺るがない。雨が降り続いているため鉄砲は使えないが、彼我の戦力差から落ち着いて対処すれば勝てる。そう考えると、具房の心は凪いでいった。


「陸奥守(信虎)と権兵衛に救援を要請しろ。逆に敵を包囲する」


 伝令を出す一方、本陣には集合して円陣を組むように言った。死角が存在せず、防御に適した陣だ。本陣を包囲する敵を逆に包囲することが狙いであるため、攻撃(反撃)は考えない。


 そこから泥沼の戦いが始まった。円陣を組んだとはいえ、戦いの混乱のなかでやったことから不完全だった。その上、ファランクスのように盾を持って少しの隙間もない陣ができているわけでもない。そのせいで隙間から敵が一部、内部へと侵入していた。これに猪三など、それなりの格を持つ武将が相手をする。具房も例外ではなかった。


「ふっ!」


 刀で敵を袈裟斬りにする。肉と骨を断つ感触が、刀を通して伝わってきた。これで具房が相手にした敵は三人。攻めてきた敵は予想以上に多いらしく、誰もが手一杯。完全な乱戦に持ち込まれてしまった。この状況では、具房だけが戦況を見守るというわけにはいかない。


「猪三。何人やった?」


「十八だ!」


 猪三からそんな答えが返ってくる。彼は積極的に戦っていたため、倒した敵も多い。だが、それでも敵は押し寄せてくる。このままでは押し切られるのではないか? そんな不安を覚えた。これを紛らわすために、何かをやりたい。そして思いついたのが、軍勢の再掌握だった。


(陣形を整えて、隙間をなくす。その上で中の敵を殲滅すれば楽になる)


 思いついたら早速実行。


「猪三、援護しろ!」


 返事を待たず、具房は前線に向かう。


 そこは中央がマシに見えるほどの乱戦だった。誰も彼もが戦闘で忙しく、部隊指揮を執るような暇はない様子だった。敵はバタバタと倒されているがまったく怯む様子がない。


(狂信は勘弁してくれ……)


 心のなかでぼやく具房。しかしそんなことをしてもどうにもならないので、コツコツやるしかなかった。後方から加勢し、ひとりずつ戦闘から解放していく。そして所属や階級に関係なく隊列を組ませ、陣形を整理していった。これでしばらくの間は凌げる。その間を利用して他所へと行き、同じように陣を整えていった。


「これでひと息吐けるな」


 前線が安定したことによって、内部に到達する敵の数は格段に減った。具房はひとりとして相手にしていない。だいたい、敵兵絶対殺すマンとなっている猪三が討ち取っていた。なんとか危地を脱したか、と安心したとき、にわかに騒がしくなる。


「何事か?」


 すわ、敵の増援か!? と具房は訊ねる。だが、それは違った。


「援軍です! 陸奥守様、権兵衛様の軍が到着いたしました!」


「よし、勝った!」


 思わず具房は叫んだ。敵の激しい攻勢を耐え抜いた甲斐があったと喜びを爆発させる。しかしそれも一瞬。すぐに表情を引き締めた。


「決して油断しないように。本当の勝利は、最後の敵が倒れた瞬間だ」


 その言葉はすぐに伝達された。来援で緩みそうな気持ちを、具房の言葉がしっかりと引き締める。最終的には包囲した敵のほとんどを討ち果たした。その数、およそ五千。一方、北畠軍の損害も軽微とはいえず、三旗衆は四千のうち約千を失う壊滅的な損害を受けた。再建にはかなりの時間を要するだろう。それを考えると頭が痛くなった。


 具房はかなりの戦力を失ったとして、すべての火器が使用可能になり次第、総攻撃を行うこととする。しかし、その機先を制するように高野山は降伏を申し出てきた。


「この期に及んでは是非もなし。叡山の轍は踏みません」


 その申し出は具房としてもありがたいが、盛大な乱戦をした後だ。被害もかなり出ており、はいそうですかと降伏を受け入れることは、感情的に難しかった。とはいえ、政治と感情は切り離さなければならない。


「……いいだろう」


 少し間をとって心を落ち着かせる。そして、例によって僧兵の解体、荘園の没収などの措置を認めさせた。


 少し納得できないこともあったが、これで三ヶ月に及んだ一連の戦闘は終わりを告げた。紀伊の寺社や国人は反抗して倒されるか、北畠家に従属するかしている。軍事ではなく、これからは政治で解決を図っていかなければならない。


 大和や紀伊を押さえたとはいえ、それ相応の損害も出した。これからは新たに得た二ヶ国の統治に力を入れつつ、戦力の回復に注力することになるだろう。


(最低でも半年はほしいな)


 北畠軍の再建には、短くともそれだけの期間が必要だと見積もった。まだ朝倉家や摂津方面の三好軍などの敵は残っているものの、信長単独で何とかなるレベルだ。しばらくゆっくりできるな、と具房は安心する。そこで、紀伊の支配を固める政策を次々と打ち出す。


「和歌山(若山から改称)を国府とする。統治は陸奥守に任せる」


「承知した」


 信虎は伊賀から異動となった。各地の戦いで功績を挙げたことに対する褒美でもあるが、一番の理由は彼が隠居を申し出たからだ。といっても形ばかりで、実権は握り続ける。そして形ばかりの当主となるのが、彼の婿養子となっている徳次郎だった。将来的には彼が勢州武田家ともいうべき家を継ぐこととなる。今回の異動はその前祝いみたいなものだった。


 具房は紀ノ川の南岸に、国府となる城を築くように命じた。そしてその普請奉行に抜擢されたのが、若手のホープである藤堂房高だった。


「普請奉行は、大和における戦で的確な助言を行った与右衛門(藤堂房高)に任せる」


「ははっ!」


 これは房高に実績を積ませるためのものだ。真面目な彼は築城技術も学んでおり、理論は完璧。後は実践あるのみという段階だ。そこで和歌山城の築城を任せたのである。補佐として、これまた名手・松永久秀を配置した。指導教授のようなものだ。紀ノ川の南岸に築城するのは、北の堀として川を利用するためである。コンセプトは津城と同じだった。


 しかし、紀伊は山地が多く和歌山城だけでは支配は難しい。そこで水軍の拠点として田辺、南伊勢に対する防波堤として新宮にそれぞれ城を築き、紀伊国府の出張所とした。田辺には海軍のナンバー2である九鬼澄隆、新宮には岸教明が配属されている。


 さらに具房は熊野三山や高野山の抵抗力排除にも乗り出す。僧兵や荘園を失ったとはいえ、蜂起しないとも限らない。そこで打ち出したのが「熊野古道」の整備であった。


「かつて、ときの上皇陛下が御幸された古の道をこの世に復活させるのだ」


 そんな理由をつけて資金を投下。険しい山道をなるべく通りやすいように整備していく。これは参詣者の移動を楽にするというだけでなく、熊野三山や高野山が蜂起したときの軍用道路にもなる。もっとも、後者の狙いは公にはしていないが。


 この熊野古道の整備は、思わぬ効果をもたらした。皇族や公家が参詣するようになったのだ。しかも、摂津などが安定していないため、近江〜伊賀〜伊勢〜紀伊というルートを使う。この道程なら、伊勢神宮にも参詣することができた。


「熊野古道は大人気ですな」


「昔はいい時代だった、ってやつだな」


 昔はいい時代だったーー世のオヤジの口癖だが、人は誰しも最盛期を懐かしむものだ。朝廷の人間にとってのそれは、平安時代以前。まだ武士が政治的に台頭していない時代のこと。そのときに力を振るった上皇たちを偲び、思い出に浸っているのだ。


 なんだかんだいっても皇族や公家はそれなりの金持ちであり、彼らの移動は大きな経済効果をもたらす。ルートの大半が北畠家の領地であることから、その恩恵に与ったのは具房だった。


 安全に観光してもらえるように、具房は各国の軍を訓練という名の警備に駆り出す。盗賊に襲われたとなれば、せっかくの観光客が逃げてしまうからだ。


「伊勢中納言のおかけで安心して熊野を詣でられるというもの」


「勤皇の志の篤いお方や」


「自分も行ってみまひょ」


 それが旅の安心感につながり、別の公家に口コミで伝わる。周りがやっていると自分もやりたくなるのが人情であり、これがさらに観光客を増やすという好循環を生んでいた。意図せずして、具房は公家の好感度を稼ぐこととなる。


「おのれ、伊勢め……」


 義昭は、源氏長者の地位をめぐって争う具房が公家の心証をよくしていることに危機感を抱く。さりとて彼自身には何もできず、悔しがることしかできなかった。







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― 新着の感想 ―
[一言] 史実の信長を始め、多くの戦国武将が手を焼いた宗教帝国紀伊国も具房にかかれば。張り子のなんとやら(笑) でもあの手紙公方が面白く思ってないようで・・・。
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