表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特撮VRMMOで戦闘員として暴れてみた  作者: 月乃 そうま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

424/447

424〈銀の邂逅〉


 浮遊都市は強力な空気の膜で包まれていて、気候を一定に保つ、もしくは操作する機能がある。

 その空気の膜を真空にして張り巡らせると、音が漏れることはない。

 だからだろうか、Bグループはロケット弾に戦車までを持ち出して来た。


 榴弾の雨が降る。

 味方の『遺伝子組み換え人間デザイナーズチャイルド』が居ても関係ないとばかりに、辺り一面が火と血と泥に塗れた。


 超能力が吹き荒れる。

 銃弾を弾き返し、周囲の瓦礫が飛び、七色の光が飛び交う。


 そんな中を俺は叫んでいた。


「DC! どこだ! いるんだろ!」


 姿の見えない俺のテイムモンスター、ワータイガーの『DC』に呼び掛ける。

 そんな目立つことをすれば、当然、良い的になる。

 だが、今はアイツの力が必要だ。


 銃弾の雨が俺に向かって来る。

 最新型の鎧はかなり頑丈で、弾が抜けることもなければ、衝撃も半分くらいまで抑えられているのだと思う。

 ただ、衝撃が半分というのは、吹き飛ばされないということではない。

 必死に堪えても、足は一歩、二歩と後ろに下がらされる。

 胸にくらえば、弾が抜けない分、衝撃は全て自分に来るので、倒れないようにするだけで精一杯だ。


「はあーっ! 我が剣のサビとなれ!

 【退魔の剣(シルバーソード)】!」


 駆け回る銀光が見える。

 俺たちとは別種のプロテクターを身に纏う戦闘員が、プロテクターごと身体を斬られていた。


 俺たち以外の戦闘員……外国のスパイグループか。

 どうやら、どぶマウスの情報操作は上手くいったようだ。

 しかも、『マギシルバー』を引きつけてくれるなんて、大殊勲だ。

 正直、彼らの生死を心配している余裕は俺たちにはない。


 上手く『マギシルバー』をパスして奥を目指す。

 ここで叫ぶ訳にはいかない。

 【狼人間(ワーウルフ)】を起動して、銃弾の痣を消していく。


 そういえば、と俺はレベル上げだけして、使っていなかった【狼人間(ワーウルフ)】の派生アーツに思い至る。

 【狼人間(ワーウルフ)】の派生アーツは【(トール)アップ】と【素早さ(ヘルモーズ)アップ】とパッシヴスキルが続き、最後に【遠吠え(フォース・ハウリング)】という音が聞こえる全員に『萎縮』という瞬間的な麻痺を与える、ミスを誘発させるスキルが入る。


 『リアじゅー』のスキルは、スキル説明文が全てではない。

 遠吠えならば、俺がただ叫ぶより遠くまで届くかもしれないと考え、俺は『マギシルバー』をやり過ごした後、そっとスキルを使うのだった。


「アオーーーーーーーーーンッ!!」


 少し待ってみるも、反応はない。

 無駄にMPを使ってしまった。

 もしかすると、Bグループの研究所の建物内にいるのかもしれない。


 今は意味がなさそうなので、先に進もうとする。


「待ていっ! 妙な音波で俺を惑わそうとしても無駄だ!」


 どうやら逆効果だったようだ。

 『マギシルバー』が剣を片手にこちらを睨んでいた。


 『DC』を呼ぶつもりが、『マギシルバー』を呼び寄せてしまうなんて。

 俺は後悔したのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ