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特撮VRMMOで戦闘員として暴れてみた  作者: 月乃 そうま


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 相変わらず、細かい部分は端折ってのレポートを送り。

 静乃と話した。

 静乃からは他のレギオンの動向や『りばりば』が『作戦行動』を起こさなくなって、『マギスター』もヒーローを『シティエリア』に出さなくなった今の状況なんかを教えてもらった。

 『シティエリア』では小規模レギオンが活躍、少しずつ規模拡大の兆しが見えるらしい。

 大手が動いてないなら、そうなるか。




 翌、日曜日、昼間。

 イベント前にレギオン員総出で基地内を要塞化していく。

 土嚢を積んで壁を設置。

 通路の隔壁を閉じるのは、スタート五分前になっている。

 つまり、五分前になったら移動が不可能になる。さらに白部隊の中の一部、黒部隊と呼ばれる者は復活位置が『大部屋』ではないため、移動がかなり制限される。

 死ねないということだ。


 参謀部と幹部会が出した作戦は青の回廊の封鎖と黄の回廊の突破だ。

 青の回廊は防御に徹して、敵を入れないようにして自陣の要塞化と地雷、罠の設置で使えなくする、もしくは少ない人数で守りきれるようにする。


 黄色の回廊は黄色部隊による突破を狙う。

 『大部屋』の防御は白部隊が担当する。


 開始五分前にほとんどの隔壁が閉じられた。

 唯一、幹部会の用意した『プライベート空間』である避難所に通じる隔壁だけは開いている。この隔壁は開始後十分で閉じられる。


「そろそろラグナロクイベントが開始されます。準備はいいですか?

 今日は怪人、闇の堕天使(フォールン・ジェット)から開始宣言を貰おうと思います。

 彼のスキルには、聞いた者を一時的に祝福する力があります。

 発動条件は声が聞こえることなので、全員、ご清聴を願います!」


 今日の司令はレオナだ。


 先に変身した俺が壇上に呼ばれる。

 一分前。

 レオナからどうぞ、と声が掛かる。

 俺は一歩前に出て、息を吸う。


「言祝ぐものなり!〈気合い入れろー!〉」


 高々と手を上げて、全員を鼓舞する。

 一瞬、間が空くものの、次の瞬間に全員からの応答がある。


「「「イーッ!」」」


「あ、お前、祝いって出てるぞ!」「いや、お前もだよ!」「ありがたや、ありがたや……」「能力値には変化ねえな」「まあ、縁起良さそうじゃん」「堕天使の祝福ってのが俺ららしいか」


 脳内アナウンスがラグナロクイベントの始まりを告げる。

 あちらこちらで「変身」の光が上がり、赤部隊は悲壮な感じで、青部隊は意気揚々と、黄色部隊は緊張の面持ちで待っている。

 白部隊は持ち場に着く。

 白部隊は黄色部隊が突入した後、敵が黄色部隊を突破した後に必要とされる。


 回廊と『大部屋』。使える武器が違う。

 黄色部隊はフィールド用の武器で白部隊は『ショックバトン』を中心とした『シティエリア』用の武器を装備している。

 この武器の使い分けが戦局を左右する気がする。


「グレン、黄の回廊は絶対奪還するミザ!」


「ゐーんぐ!〈おう、無理すんな。駄目なら避難所行っててもいいからな!〉」


 『マンティスミザリー』は大きく首を振って否定する。


「私にも守りたいものはあるミザ。

 だから、この恐怖を乗り越えてみせるミザ!」


 時が経つ。

 黄色の回廊は基地からすると、両開きで外開きの扉だ。


 三、二、一……今、とばかりに黄色部隊の戦闘員が扉に突っ込む。

 同時に射撃音が響く。


「ぐあっ!」「おい、押すな!」「一発でも撃ち返せ!」「ぐえっ!」「うおお、あっ!」「どくミザ! 私が行くミザ!」


 これはおそらく攻守は逆転して、青の回廊でも同じような状況が起きているのだろう。


 『マンティスミザリー』が扉から中へ。


「【鉄拳アイアンフィスト】!」「撃て!」「スキルで動きを止めろ!」


 スキルならば扉を通った攻撃も有効だ。


 白部隊は動きが取れず、ただ待つだけしかできない。


 黄色部隊はどんどん数が減っていく。


「キトラさん、お願いします」


 レオナがNPCドールの部隊に命令を下す。


「ゐーんぐ!〈レオナ、行かせてくれ!〉」


「なあ、NPCドールを投入するなら、俺たちが……」「そうだよ。俺たちなら行けるぞ、レオナさん」「俺もやるコラ」


「ダメです。白部隊は待機を! キトラさん、お願いします」


 レオナは譲らなかった。


 黄色い虎のマークのNPCドールを中心とした百名ほどが動き出す。


「なんでだよ!」「俺たちなら復活できるんだぞ!」「NPCドールを守りたくてやってんだぞ!」


「白部隊は待機です。黄色部隊が突破された時の備えです。

 黄色部隊、とにかく押し込んで下さい。

 足りない分はNPCドールの部隊を使います」


「その必要はないミザ!

 私たちだけでやれるミザ!」


「そうだ! NPCドールは引っ込んでろ!」「くそ……めちゃくちゃ怖ぇ! 怖ぇんだよ!」「俺だって痛いの嫌だよ! でも、行くんだよぉ!」


 残酷な手段だった。

 NPCドールの命を盾に、黄色部隊を発奮させた。

 そこまでしなきゃいけないのか。

 だが、黄色部隊は確かに発奮した。


 一時間後、黄色部隊は回廊への侵入に成功した。


「白部隊、装備変更。黄色部隊に続いて下さい!」


 レオナの命令に白部隊は沸き立った。



レオナ式、ショック療法。

結果、キトラ部隊は投入されませんでした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「言祝ぐものなり!〈作中熱いっす!〉」
[気になる点] ちょっと思ったのが、今のタイミングで通路増やして電撃作戦とか出来るのかな?
[気になる点] 堕天使の祝福は効果あったのかな? [一言] -本日のNG- 「なあ、NPCドールを投入するなら、俺たちが……」 「そうだよ。俺たちなら行けるぞ、レオナさん」 「俺もやるコラ」 レオナ「…
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