ゲームエンド前編
これは……!面白くなってきたんじゃないですか!?!?!?
『まぁそういう事だルーキーさん、悪ぃが死んでもらうぜ2人とも』
「…………っ!」
自分が淡く光っていることにも気づけない静流は、無我夢中で達也に駆け寄る。
正直全く使い物にならない静流は、達也に任せることしか出来ない。
「達也さん。いやターヤさん? 実際勝てそうですかね……この化物に!」
「ふっ、静流くんよぉ、よく聞け! 無理だ!」
「よっ! 日本一!」
絶望だった――
『ククッ、まず俺の右腕でお前を喰ってやるよトップランカー!!!』
――刹那
先程の回し蹴りの時よりも速いスピードで一気に距離を詰めるマッチョ仮面。反応に遅れた達也は、舌打ちをしながら白身のナイフを握るのを諦め、両手で静流を付き飛ばす。
そんなことをしても無駄だとばかりに笑ったマッチョ仮面は、己の右腕に全体重を乗せ、遠心力を最大限に利用した強攻撃を、達也の足元より少し前の地面を目掛け、思いっきり放った――
その直後。
一瞬時が止まったのかと錯覚したほんの数秒後だった。
ゴォォォォォォォォォッッ!! という音と共に地面が割れ、刃と化した暴風が静流と達也を襲っていた――
「「ぐぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!」」
瓦礫と共に簡単に吹き飛んだ達也は、抵抗することも出来ないまま、ボールのように一度地面に跳ねたあと、数十メートル先の石壁にぶつかってやっと止まった。
その姿を見たマッチョ仮面は、クククッと笑いながら、右腕を構え、これで終わりだと足に力を入れる。
そんなマッチョ仮面のすぐ側で地面に転がり続ける静流は、びっくりする程無傷だった。
「いってぇ! いたいたいたいたいたい!って……え?」
寝転がりながら悶えていた静流は、自分の体を触り、一瞬で疑問を覚えていた。
『ククッ、てめぇの大切な仲間に守ってもらって、お前自身何も出来ないルーキーさんよぉ、死にたくなんねぇの? なっさけねぇな。俺ならさっさと死にたくなるね』
「どういうこと……だ?」
無様だなと笑うマッチョ仮面を、訳が分からない。とただ呆然と見る静流。
そんな2人の会話を聞き、咳き込みながら石壁からゆっくりと立ち上がった達也は、左手でスペアナイフを取り出し、体の正面に構え、静流の方をゆっくり見て微笑んだ。
「静流……悪いな、この仮面野郎の言った通り、俺の能力は弱くてさ……一人しか守れないんだ……だっせえだろ?」
「…………っ!」
達也の弱々しいそんな言葉を聞いて、静流の中で凛と一つの糸が一瞬で繋がった。
先程達也に向けてマッチョ仮面が言った、一人しか守れないというセリフ。その後達也の体からいつの間にか光が失われ。いつの間にか自分の体にそれが移っていたことを――
つまり達也は、全体攻撃が来ることを先読みし、静流に能力を使い、守っていたのだ。
「どうして……どうしてこんなことしたんだ達也!! 俺なんかほっといて自分の事守れよ!!」
そんな静流の心からの叫びを聞いた達也は、苦し紛れにふっと笑い、
「おいおい……何言ってんだ静流……そんなの……そんなの決まってんだろ………。俺が大切な…………たった一人の大切な親友を……。簡単に殺させるわけねぇだろぉがぁぁぁぁッッッ!!!!!」
直後達也は、血だらけの自分の手首に着いているエメラルド色の宝石が装飾されているリングを外し、神速とも言える速度でマッチョ仮面との距離を詰め――
「解除」
『……ッ! お前まさかそれッッッ! 魔力暴走具か!!!』
「ご名答よぉぉ!!! 俺と共に吹き飛べ、クソ仮面ヤロォォォッッッ!!!!」
懐にあっという間に入ってきた達也に目を見開いたマッチョ仮面は、即座に離脱しようと試みるが、失敗し、見たことも無い大爆発が起きた後、世界は暗くなった――
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