号外配布!いざセリの家へ!
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「ういーす。爆裂エクセレントムキムキイケメンのヒノキです。最近ちょっと暑くなってきたので、おそらくそろそろ夏です」
>告知をしてから始めろ
>今日も楽しみ
>そんなことより、あのニュースどういうことだよ!
>号外号外号外!
>大々的にニュースになってたよ。新種ってなに?
>そう!その話が聞きたい!
やっぱり、その話になるか。
その話、正直俺も事の全容を把握出来てないんだよね。
「そのニュース、俺は全く関与していないんだよ。セリがなんかやらかしただけだ。それにしても、まさかこんなにこの惑星が注目されることになるとはなぁ…」
今はかなりこの惑星の注目度が高くなっている。視聴者数もいつもよりめちゃくちゃ多い。
それも全て、セリが飼ったペットが原因だ。
確かに、セリから【僕もペットを飼ったよ〜。しばらくしたら顔見せに行くね〜】と、三日ほど前に連絡はあった。
それがまさかこんな大事になるとは思いもしなかった。
そのようなことをまとめて視聴者に伝える。
>メールの内容かっるwww
>そのペットがねえ…正規の大ニュースとなるとは
>何百年ぶりかの新種!ワクワクする響きだ
「そうだよな。まさかこの惑星にまだ誰も知らないような新種の生き物がいるとは思わなかったよな」
>【号外!あの世界一チョロい男の惑星で新種の生き物が見つかる!?】って見てびっくりしたわ
>この惑星を捨て値で売った持ち主、涙目
>新種の生き物!凄い!
>その惑星の価値が跳ね上がりそう。まだ未知の生き物がいるかもしれないしな
「なんかヨヒラの解析によると、この惑星の在来種じゃなくて、宇宙から飛来してきた説の方が濃厚らしいけどね」
どうやらヨヒラはセリが未知の生物を飼った当初からその未知の生き物に夢中らしく、散々解析したり、生態を観察したりしていたらしい。
そのヨヒラが言うのだから、この惑星の在来種では無いのだろう。
>それならこの惑星の元々の持ち主も涙目じゃない
>なんか、夢のある話だよな
>最近ではもうこの宇宙には未知なんてないって言う人も多いのにね
>宇宙にはまだまだ未解明の不思議があったのか…
「だから、今日はセリの家に行ってその新種のペットに会いに行きます!」
流石にどんなペットかが気になって仕方がない。ホラーハウスに行くのは少し嫌だが、興味の感情のほうが今は強い。
さて、いきますか。
>楽しみ!
>もしかして吐息タイムか?
>ランニングきたか?
…正直宇宙船で行こうと思っていたが、走っていくのもありだな。今日は天気もいいし。
季節の変わり目で森の植生が少しづつ変化しているから、その変化を楽しむのにもちょうどいいかもな。
よし!なら、たまには視聴者サービスでもするか!
いつも思うが、俺の吐息程度で興奮するなんて、視聴者は相当な変態ばっかりだよな。
まあ、男が少ないので仕方のないことではあるのだろうが、それにしてもなぁ…
流石に俺でも女性の走っている姿や吐息なんかでは興奮しないぞ?
…多分。
「じゃあ走っていくことにするわ」
>助かる
>ふぅ…
>録音準備オッケー
クスネも連れて行こうと思ったが…今は部屋にいないな。
きっと森で遊んでいるのだろう。
ふらっといなくなったかと思えば、いつのまにかログハウスに帰ってきている。そういうことがよくあるのだ。
そういう時は、なにかお土産を持って帰ってくることが多い。なにかの骨だとか、卵だとか、何かの生物の角だとか…
きっと、どこかから盗んできたのだろう。
クスネはいつもそれらを大事そうに部屋の隅に保管している。俺にはゴミにしか見えないが、クスネにとっては宝物なのだろう。
ということで、一人で行きますかね。
俺は猛スピードで東の方へ走り抜けていく。
「おおー。森の様子も変わってきてるなぁ…それに、ちょっと空気も違う気がするわ」
視聴者と雑談しながら森の中を走っていく。
なんだか、春真っ盛りのときよりも空気がフレッシュな気がする。新鮮な空気を肺に取り入れられているようで気持ちがいい。それに、森の中は少し涼しいのも良い。気温や湿度がちょうどいい。
>たしかにちょっと森の葉っぱが青々としてる気がする
>緑から濃い緑にちょっと変わったっぽいな
>春の間よく咲いていた色の濃い赤とかオレンジの花が散り始めてるね
>ちょっとさみしいな。あの花綺麗で好きだったのに
>まあでも、違う種類の花が咲き始めてるね。今の季節はパステルカラーの花が多そう
>満開に咲くのが楽しみだ
ほんと、この惑星は自然が豊かで面白いわ。
ざっと見るだけでも、春の間には見なかった生物や植物が多く見られる。今は道すがら観察しただけなので、今度しっかり探索してみよう。
森の雰囲気が変わり、木々の背が高い場所に来た。東の森へ着いたようだ。そろそろセリの家が近いな。
このセリの家周辺もまた探索したいな。きっと以前見たときとは違う顔を見せてくれるだろう。
だが、今日の目的はセリのペットに会うこと。寄り道はせず、さっさと会いに行こうか。
「ふう…到着っと。あとはセリに連絡して…これでオッケーっと。それにしても、セリの屋敷は相変わらず雰囲気が怖いな」
セリの屋敷には相変わらずカラスのような黒い鳥が飛んでいるし、ゴースト達がふよふよと彷徨っている。
そういうところは季節が変わっても同じなのね。おお怖。
>久々のホラーハウス
>おしっこチビッた!!!!!
>相変わらずなかなか雰囲気がある屋敷だ
>ここに未知の生物がいるのか…ワクワク
「この屋敷はあんまり変わってないと最初は思ったけど、明らかに違うところもあるな。前は屋敷の庭にあんな箱みたいなもの置いてなかったよな?あれは…なんだろうか?」
「養蜂場だよ」
突然、俺は背後から耳元で声をかけられた。
「おわあ!はぁ…はぁ…びっくりしたあ。なんだよ、セリか。驚かすなよ」
「今回は潜伏して驚かせてみたけど、しっかり驚いてくれて良かったよ」
ニヒヒと笑うセリ。
相変わらずアホ毛のような寝癖も直さず、はんてんのような格好と、黒いマスクをしている。見ていて暑そうだが、体温調節機能がついている高性能な服なので問題ないのだろう。
というか、妙に気配を消すのが上手かったなコイツ…全く気がつかなかったぞ。
あれか?対戦型ゲームでは潜伏という敵から隠れる技術がある。その技術を現実に応用したのか?
「でも、セリが養蜂?確かに甘いもの好きだとは思うけど、そんな事するタチだっけ?」
「ううん。これ、僕がやったんじゃないんだよね。これ全部、僕の最近出来たペットが、僕のために置いてくれたんだ。それも、SCエネルギーを自由自在に使いこなしてあっという間に作ったんだよ」
「…マジ?…信じられん」
>ええええええええ!!!!!
>なにそれ?ホントに?
>もはやちょっと危なくない?
>あの人類の英知を使いこなす生物がいたの!?
SCエネルギーを自由自在に使う生物というのは今まで一切聞いたことがない。なぜなら、SCエネルギーを自由自在に使うのには、脳内のチップの力が必須だからだ。
例えば、とても知能が高いキュキュならば、SCエネルギーを使いこなせそうではある。実際、超圧縮水筒を使いこなしているしな。
だが、それはキュキュがSCエネルギーを自由自在に使っているということで決してないのだ。
確かに超圧縮水筒は微量のSCエネルギーを使った機械だ。
だが、キュキュはあくまでSCエネルギーを利用した道具を使っているだけなのである。SCエネルギーを使うことと、SCエネルギーを利用した道具を使うことは、似ているようで全く違うことなのだ。
キュキュが超圧縮水筒を使える理由は、水筒に電池式のSCエネルギーが入っているからだ。
電池がないと、キュキュは決して超圧縮水筒を使うことは出来ない。
まあ、まとめて簡単に言うと、アンドロイドや人間以外では、決してSCエネルギーを使えないってだけだ。
それ以外の生物がSCエネルギーを使うのは不可能。俺はそう認識しているのだが…
「まあ、実際に見てもらったほうが早いよね。じゃあ、家に入ってきてよ。多分今は僕の部屋でくつろいでいると思う。あ、全然危険な生き物じゃないっていうのは一目見ればわかるから、心配しなくていいからね」
さて、セリのペットはどんなやつなのか…新種ウォッチングタイムといきますか!
次回予告:なんか…思ってたのと違った




