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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
7章:地球へ新婚旅行!

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運命恋人!その3!魔王軍加入!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「俺も魔王軍に入らせてくれ!それ、すっごく楽しそうだ!」


 全てを聞き終えた俺は、即座にそう返事していた。だって、話を聞いていてワクワクして仕方なかったんだもん。


 確かにこの星のトップ、太陽と呼ばれる人はこれを良くは思わないだろう。この地球はどうも現状維持しようとする力が強い。たった数日いた程度でも、その空気感は肌で感じられた。


 それが分かっていながら、俺はやりたくなってしまった。


 ヨヒラの提示したその方法は、悪いことではあるが、とても地球のみんなに寄り添った方法でもある。そしてなにより――楽しそうなのだ。


 それに、地球のことに深く踏み込むのには、そろそろこちらから何かしらのアクションを起こす必要があると感じていた頃だったし、ちょうどよかったのかもしれない。



「明日が楽しみで仕方ないんだけど!」


「ええ。私もです」


 目を合わせて邪悪に笑う俺たち。


 …やっぱり俺、内輪でこそこそ悪巧みするのが好きみたいだ。だから魔王とかに憧れてしまうんだろう。


 つっても、俺のできることはそんなにない。話を聞く限り俺の力も必要ではあるらしいが、あくまでこの計画はトリカとヨヒラがメイン。俺にできることは、せいぜい愛を伝えるくらいだ。


 それなら簡単だ。だって、いろんな真相を聞いた今の俺は、地球のみんなが大好きになってしまったからだ。


「あれ?この計画の参加者って俺とトリカとヨヒラの三人だけ?セリとかも誘えば喜んで参加しそうだし、ウツギもギリ誘えば参加すると思うけど…」


「ウツギ様には真っ当にヒーローになれるような仕事をお願いしました。ジ・アースに来てから消息不明の私の母を止めてほしいえたのです。母はおそらく夫と会うために、非合法なことをしようとしてますからね」


 納得感と同時に、思わず苦笑がこぼれた。地球に来てから消息不明なんて、どう考えてもおかしい。やはり悪いことをしようとしていたのか。


 あの人、愛のことを免罪符のように思っているフシがあるからなあ… 


「確かに勇者様にはそういうのが似合うか。じゃ、ウツギには真っ当にヒーローになってもらうのがいいな」


 地球のみんなは俺たちの思っている以上にウツギに希望を見ているようだし、俺たちの仲間になってもらうのはちょっと気が引けるな。


「そして、セリ様ですが、彼女は彼女でなにかやりたいことがあるようなのです。それも、ご主人様のお母様と一緒になって。なので、誘いもしませんでした」


「…でも、セリなら確実に誘ったら来ると思うけど…」


「トリカ様いわく、『セリなんて制御できない災害みたいなものよ。自由にさせておくくらいがちょうどいいのよ』とのことです」


「うーん。分かるような、分からないような」


「私も同様にセリ様は自由にさせておく方がいいと思っています。彼女は表舞台でよりも、裏で動くほうが輝きます。それに、セリ様という存在は、自由にしておけば、勝手に良い結果をもたらしてくれる性質がありますしね」


 確かにセリは今日の朝、悪い表情ですっごく楽しそうにEエネルギーを使って色んな武器を作ってたが…


「うん。流石セリだ」


 俺は満足げに呟く。恋人が評価されて嬉しい限りだ。


「別に褒め言葉ではないのですが……まあいいでしょう。さて、そろそろ出ましょうか」


 そんなところで、俺たちはお会計をすませ、店を出た。


 ヨヒラに手を引かれ、歩いていく。次はショッピングに行くようだ。


「明日俺は役に立てるかなあ…」


 ヨヒラの柔らかな手を楽しみながら、少し口角の上がったヨヒラの横顔を見る。


 相変わらず綺麗な表情だ。


 …うーん、好き。ちゅーしたい。


「大丈夫ですよ。だってご主人様、この惑星ではいろいろ言われていますけど……影響力だけで言えば、ウツギ様についで高いんです。」


「…そういや俺、自分の評判について深掘りしてないんだよね。なんか悪口が結構蔓延ってそうだから、怖いんだよ」


 正直ヒーラーという役職が当てはめられているくらいしか知らない。なんでヒーラーなのかも不明だ。


「いえ、悪口などは……まあ、一部ユニークなものも確かにありますね」


「その言い分だとヨヒラは結構調べた感じ?」


「ええ。私はそれに関してはかなり詳しく調べましたよ」


「じゃあさ、俺が傷つかなさそうなのだけピックアップして教えてくれない?あとさ、ちゅーしていい?」


「……特筆して変なものだけ教えてあげましょう」


「ちょっと!?ごめんって!ほんの出来心で口に出ただけだから!意地悪しないで!」


 口は災いのもと。流石に会話の流れを無視しすぎた。


 俺が謝ろうと、ヨヒラは俺の目を見てくれない。


「例えば、“歩くEエネルギー”と呼ばれていたりしますね。不安定で予測不能っぷりからそう呼ばれているのでしょう」


「ヨヒラさん。それ以上は…」


 あんまり悪名とか聞きたくないんだよ。だから……ね?


「マイナーな呼び方では、“一番最初に倒さないと無限に回復させられるタイプの厄介な敵キャラ”などもありますね。確かにそういう敵は厄介ですよね。ご主人様の場合、HPがとんでもないのでより厄介さを増しています」


「おーい、ヨヒラさん、聞いてる?そんな楽しそうに話さないでくれるか?」


「後は、ポンコツ暴れ馬、天然の猛獣使い、クスネ君に飼われている人、マザコン異端児、不必要なアウトサイダー――むぐっ」


「ストーープ!」


 俺は無理やりヨヒラの口を手で封じた。


 …あっ、ヨヒラの濡れた唇に触れてしまった。ちゅーしたい欲がまた湧き上がってきた。抑えないと。


「もう、ここからが面白くなってきますのに…」


 ヨヒラは俺のことを白い目で見ながらも、口元の手をどける。うん、考えはバレバレっぽいが、口に出さなけりゃセーフっぽい。助かった。


「俺が面白くないので、その話は中止です。流石の俺も落ち込みます。もうちょっとで魔王軍を抜けるとこだったよ」


「ふふっ、大丈夫ですよ。あくまでこれらは愛されているがゆえに名づけられているものです。もっと他にいいものはいっぱいありますから」


「ならそっちを聞かせてくれよ…」


「ほんと、わがままなご主人様ですね」


 なんか俺が悪いみたいな流れになっている。なんで?


「まず、なぜヒーラーと呼ばれているのかを説明しますね。それも全て、ご主人様の影響力からですね」


「というと?」


「ご主人様の型破りっぷりに、周りの女性は元気をもらっているのです。だから、周りが輝くために力を与えるヒーラーのような存在ということでしょう。時に落ち込むことなどもありますが、基本的にご主人様って底抜けに明るいですからね」


「そんなんでヒーラー扱いされるほどかね?」


「ご主人様は普通のことと認識しているようですが、女性って単純なんですよ。性の力って侮れませんからね。ご主人様が楽しそうにしているだけで、周りの女性も楽しくなってしまうのは、まさに自然の摂理です」


 性の力が侮れないのは分かる。俺が強くなりたい理由なんて、もろ異性のためだもん。でも…


「それって俺がすごいってわけじゃなく、他の男が情けないからだろ」


「…まだそんなこと言っているのですか?ご主人様は明らかに特別な存在です。男女比が等しいこの惑星でだって、勇気を与える存在となっているでしょう?それをもう少し自覚して下さい」


「まあ、多少は自覚してるけど、俺って自由に生きてるだけで、別に大したことはしてないからなあ……あ、そうだ!筋肉関連のことはないの?俺、そっちの方が自慢なんだけど!」


 そんな俺の様子に、ヨヒラは「はあ……」と大きくため息を吐いた。


「筋肉関連で言えば、脳筋バカ、殴りメディなどでしょうか」


「ねえ!悪口じゃん!やめてよ!」


「ほら、ご主人様?とっととショッピングして、明日に備えますよ。できる?」


「聞き分けのない子供扱いしないで!」


「ふふふ、楽しいですね」


 …からかわれまくっているが、ヨヒラが楽しいのならなによりってことにしておこう。


 ヨヒラが笑うと俺も嬉しい。それこそ俺も周りのみんなをヒーラーのように感じている。その花開くような笑顔を見るためなら、いつだって頑張れるもん。



「さて、ショッピングモールに着きましたね。ここからは普通にショッピングを楽しみましょう」


「そうだな」


「では、まずはファッション関連のものから見ましょうか。行きますよ、“夜明けのヒーラー”さん」


「…ん?なんかすごく褒め言葉っぽい!それについて詳しく!」


「ほら、鈍感な愚鈍人形、行きますよ」


「それじゃない!ってか、なにそれ!それじゃなくて、夜明けのヒーラーについてだって!ねえ!」


「ふふふっ」


 結局ヨヒラはそれについては教えてくれなかったが――その後、十分にショッピングを楽しんだのだった。


「ああ、明日のゲリラライブ。楽しみだなあ!」


次回予告:スポンサー、結び姫

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