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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
7章:地球へ新婚旅行!

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情報収集!まともな男性とのやり取り!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「一旦あの謎のメッセージは見ないことにして……ルリさん、これからどうするの?」


 俺たちが地球に来てからどうするつもりだったのかというと、ルリさんが「私は一度来たことがあるから、入国の仕方やアポの取り方なんかは私に任せて♡」と言っていたので、その言葉を信用して、全て任せるつもりだった。


 ただ、そんなルリさんは「これは一体どういうこと…?」と困惑した様子。


「本当は秘密のルートを使って不法入国するつもりだったのだけど、どうしましょう…」


 ルリさんがぼそっと呟く。


 …え?今しれっと犯罪を犯すつもりだったって言った?嘘だよね?


「お母様……」


 ヨヒラが実の母に白い目を向ける。


「だってえ~。夫に早く会いたかったんだもん♡適切なルートの入国じゃ、絶対に時間がかかるでしょ~」


「惑星断絶している惑星に入るのですから、当たり前です。そういうのはお母様一人でやってください」


 ヨヒラの言う通りだ。


 俺たちが仮にそんな手段を取るとしても、それは正攻法でダメだった時のみ。最初から不法入国は流石にない。


 ルリさんには頼れないことが分かったが、さて、どうしたものか…


「御主人様、これだけ歓迎されているなら、適切な方法でアポを取って入国できるのではないでしょうか」


「なるほど?確かにそうだな」


 事前に「入域管理官」に通信でアポをとり、身分や個人情報、訪問目的を申請する。

 次に、入域前に「検疫スキャン」「荷物スキャン」などの数種類のスキャンを受ける。

 最後に指定の場所に着陸する。


 これが宇宙船に乗って実際に惑星にたどり着いたときの適切な入星方法だ。大体どこの惑星もこんな流れだろう。


「ただ、地球は惑星断絶してるから、入域管理官に連絡がとれないんだよね」


「これだけ歓迎されているのならば、“汎域通信”すれば答えてくれるのではないでしょうか」


「なるほど。試してみよう」


 汎域通信とは、この宙域一帯に向けて発信するオープンな通信だ。通常は航行中に他の宇宙船などを検知し、その船と交流したいときなどに使われる。


 なにせオープンな通信なので、秘匿性はゼロだ。通信内容は、覗こうと思えば誰にでも見られる。だからこそ、「こちらに悪意はありませんよ」という意思表示として使われることが多い。


「じゃあ、汎域通信やってみるな。ぽちっとな」


 俺は通信モードをオンにして、地球へアクションをとった。余計なことは書かず「そちらの惑星に行きたいのですが、どうすればいいでしょうか?」と端的で短いメッセージを添える。


 

 返事はすぐに返ってきた。


 …というより、あまりに大量の「歓迎します!」というメッセージが押し寄せてきた。それはまるで「速いもの勝ち」と言わんばかりに。予想以上の歓迎っぷりに、流石に困惑してしまう。


 なんなら、通信を見た一般人までも、俺たちに返信をしてくれている。


 …うん、とりあえず、一番最初にメッセージをしてくれた、かつ、そこそこ地位が高そうな人物にアポをとることにする。


「えっと……『この専用通信を使ってやり取りしたいです。そちらがよろしければこれ以降はこの通信から連絡をしてきてもらえると助かります』だってさ。いいよな?」


「いいんじゃないかしら」


「じゃ、そうするな」


 指定のパスワードを入れ、専用の通信チャンネルに入る。


 すると…


「ようこそ!勇者御一行様!僕はナギと申します。我々はあなた方を歓迎します!」


 目の前のモニターには、若い男が映っていた。愛想が良く、ハキハキした喋り方で、この宇宙の男性とは思えない。それに、なんだかキラキラとした目で俺を見てくる。まっすぐ「尊敬しています!」といった態度で、少々むず痒い。


「えっと……一応確認しておくけど、その“勇者御一行様”って俺たちのことで合ってる?人違いじゃない?」


「人違いなんてとんでもない!あなた方は確かに我々が待ち望んでいた勇者様御一行です!」


「ちょ、ちょっとタンマ!一旦こっちで話し合うな。こっちも混乱してるから」


「承知しました!十分後にもう一度こちらから連絡します!これからも勇者様たちと縁をつなごうとたくさんの通信が来ると思いますが、くれぐれもこの専用通信でのみ通信をお願いしますね!では!」


――ブチン。



「…俺たちが勇者御一行だった件について」


「なにラノベみたいなこと言ってるのよ。てか、なんで通信を切るのよ」


「ええ……でも、勇者御一行だよ?」


「別に相手が平和的で、歓迎してくれているんだからいいじゃない。まあ、何をしてほしいのかはさっぱりだけど、あの様子だとそれは相手方から情報をくれるでしょう」


 今の俺たちは決定的に情報が不足している。正解を選ぶにも、判断材料が圧倒的に足りない。


 ただ、あいにく地球側がこちらに歩み寄ってくれる意思を見せてくれているので、どうにかなるだろう。


 当面は情報収集を優先したいことと、継続して話し合いたい意向を伝える。それが今できる最善だろうということで話はまとまった。


 

 時間が来たので、再度通信をつなげる。


「すみません。こっちも突然勇者扱いされて困惑してしまって…」


「いえいえ!こちらも不親切でした。まずはお互い情報共有から参りましょう!といっても、こちらはあなた方の大まかな情報は知っています。ですので、勇者御一行様はこの惑星をぐるっと回り、この星の地形情報をスキャンして情報を集めてみて下さい!」


「えっと……そんな事していいの?」


 通常は保安上の観点から、地形情報のスキャンなんて許されるはずがないのだが…


「ええ!大丈夫です!我々は勇者様たちの人となりをよく知っていますから!」


 ナギさんはキラキラした目でそう語る。悪用するつもりなんて欠片もないが、ちょっと警戒心が低くないか?


「もちろん機密の関係上言えないことも多々あります。ですが、僕個人としては全てを包み隠さず伝えたいと思っています。ですので、スキャンでは得られない情報などや、この惑星の大まかな情報などもそちらに送りますね!」


「そりゃあ何から何まで助かるな」


「そちらが情報確認している間に、こちらも入星準備に入ります。その宇宙船は大きすぎるため、ステルスモードにしてどこかに駐車しておいてもらうことになります。その後、次元跳躍にて指定の位置にワープし、こちらに来ていただくという流れとなりそうです」


「了解。なら、とりあえずゆっくり一周しながら情報を確認しよう。丁寧な対応に感謝する」


「はい!こちらも勇者様たちと通信できて嬉しい限りです!では!」


 そう言って、通信は切れた。



「警戒心が薄すぎるにしろ、それ以外はすんごいまともな男だったなあ……あんな人、久しぶりに見たわ」


「そうね。仕事をしてる男ってだけで、もはやレアだもの。でも、少し違和感が……なにかしら。これは実際に見てみるまで分かりそうにないわね」


 トリカは首をかしげながら、どこか腑に落ちない様子でそう呟いた。


 正直、俺にはさっぱり分からない。少なくとも、今のやり取りに違和感を覚えるところはなかった。


 

 一方セリと俺の母は、


「ヒイラさん。地球にはあんな人がいっぱいいるのかな?」


「本当に男女比が一対一なら、そうなるのかしら?」


 こんな様子で楽しげに会話している。


「――お、きたきた。じゃ、色んな情報も送られてきたし、素直に言われたとおりにするか」



 この後は、俺とセリが船を操縦し、この惑星をゆっくり回りスキャンしていった。その他の人は送られてきた情報を確認していった。



 一時間後。


「さて、お互いに分かったことを情報共有していきましょう」

 

 俺とセリがこの惑星をスキャンして分かったことは、こんな感じ。

 

・割と大きな惑星

・海と陸の割合は7:3

・大きさの割に人口はかなり少ない

・一見ごく普通の惑星に見える

・自然が多い

・セリが星をスキャンして、何かスキャンでは分からない不思議な違和感を拾った


 そして、これが一番の収穫。


「どうも地球は惑星フルールとサイズを除いてほぼ同じだ。フルールは、地球を参考にして作られたみたいだな」


 もちろん人口の多い地球の方が圧倒的に発展しているので、フルールのように自然ばかりという訳ではない。ただ、似ている部分が多すぎることから、俺たちはそう結論づけた。



「じゃあ、次は地球から提供された情報を共有するわね」


 トリカが送られてきた膨大な情報から、重要なところをピックアップして伝えてくれる。その内容は以下の通り。


・この惑星の現状、成り立ち、簡略化された歴史

・詳細な地域情報

・生活する上でのおおまかなルールや、細かいルール

・その他にも細々とした情報多数


 そして、今この場では伝えることができないが、「禁書庫に行けばもっと重要な情報を得ることができる」といったメッセージも添付されていたらしい。ただ、禁書庫というだけあって、俺たちでは行くことはできない。


 それでもその情報を伝えてくれたのは、ナギさんが本心から情報を包み隠さず伝えたいという誠意からだろう。


「それで、ここにはなぜわたくしたちが勇者御一行と呼ばれているかも載っていたわ」


「おお!それが聞きたかったんだよ!どうしてそうなったんだ?」


「それはねえ……どうも私たちの人生が、この惑星で物語として大流行しているみたいなの」


 えっと……どういうことだ?


「そして、勇者っていうのは、どうもウツギのことみたいだわ」


 って、ウツギが勇者???


 そっかあ…


 うん。正直な事を話そう。


 勇者御一行と聞いて、内心では「絶対俺が勇者じゃん」と思っていた。恥ずかしいので、そのことは秘密にしておこう。


次回予告:Eエネルギーって恐ろしい

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