表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
6章 前世

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

218/256

休息配信!その2!前世の認識

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「次は……さっきは俺の愚痴を聞いてもらったし、次は俺の前世を聞いてもらおうのコーナーでもするか?」


 前世の話題は今まで視聴者にちょくちょく話している。最近ではハマっていたゲームや、娯楽作品、世界の成り立ち、歴史など、表面上のことばかり話していた。作業中などに話すことが多いので、そういう軽い話の方が話しやすいのだ。


 でも、幸い今日は休みだ。話すこと以外することはないし、そろそろパーソナルな部分の話でもしようかな。


>愚痴はお前が勝手に話しだしただけだろ

>前世トーク、地味に楽しみ!

>ワクワク

>前世も脳筋だったのかな


「前世の性格は……なんだろう。男に対しての接し方が独特だった気がする。あれ?これはちょっと性格とは違うか?」


>いいから話してみろ

>どうせ整理しながら話せないんだから、思いつくままに話せばいいよ

>それが一番に思いついたってことは、それは性格を語るうえで大事なんだろ


 うん、視聴者の言う通りだな。前世の俺は「虚弱」「モテない」という特徴より、もっと特筆すべき特徴があった。


「なんというか、男の懐にスルッと入って、次の日にはスルッと忘れられるような……そんな話術?立ち振る舞い?を自然とできたんだよ」


 存在感が薄い。前世の自分はこれに限る。それにプラスして、ヒョロガリ、非モテ、ゲーマー、苦労人の要素が合わさり、前世の俺が構成されていた。


 存在感が薄いことは自覚していたので、それを利用してブラック企業に片足をツッコんだ会社でも上手く立ち回っていた。存在感が薄いことは、意外とコミュニケーションとかでも役に立つんだよ。


>そんなスキル私も欲しい

>幸薄い系だったのか

>あれ?そもそも前世の性別は?


「あ、前世は男だぞ?」


>なんとなく察してたけど、やっぱそうか

>前世まで男とか徳積みすぎだろwww

>儚い系男子ってこと!?性癖です!性癖です!性癖です!

>ヒノキとS◯Xしたら、経験人数二人って言ってもいい?

>一粒で二回楽しめるってこと!?


「あ、そうだ。これ言ってなかったな。前世の男女比は一対一な」


>…え?

>ずっる!!

>なにそのエロ漫画の世界www

>どうやったらヒノキの前世の世界へ行けますか?今後はその研究に一生を費やそうと思います


「とりあえずトラックに轢かれたら、異世界へ転生できるって噂が……あ、もちろん冗談だぞ。絶対に実際に試すな。分かったな」


>あぶねー。もうちょっとで轢かれるとこだったじゃん!

>なんだよ冗談かよ

>冗談と聞いて絶望しました

>というかさあ。ヒノキって前世でモテなかったって言ってたよね?男女比が同じでもモテないって、そんなことあるの?


「ええっと……男女比が同じでもモテないなんてことある?って言ったやつは、今後ブロックします。それは禁句です。いいね?」


>あ、はい

>草

>気にしてて草

>このコメントはブロックされました

>ほんとにブロックしてて草


「えっと、なんの話してたっけ?」


>お前のコミュニケーション方法

>男に対する接し方はなんとなく分かった

>そんな世界で、女に対してはどうやって接してたんだ?


「女性に対してねえ……なぜか自分の会社は“こじらせ非モテ男性”ばっかり蔓延っていた、イカ臭え会社だったから、それはもう大変だったなあ…」


 基本的に女性相手の案件は課長に押し付けていたっけ。懐かしいなあ…


 課長だけ唯一きれいな奥さんと可愛い娘さんがいたので、対女性に対してはすごく頼れたんだよね。あの会社で一番尊敬されていたのは、間違いなく課長だ。


>男がイカ臭いとか言うなwww

>なんか非モテ男性をゾンビウイルスみたいに言ってない?

>非モテ男だって!?なんてファンタジーな響き!!

>そっか。男女比が等しいとそんなことも起こり得るのか


「いや、俺の勤めていた会社はかなり特殊だな。普通は男ばっかりなんてことにはならない。奇跡の確率だと思うよ」


 ほんと、あの会社はなんでゾンビみたいな男ばっかり集まるんだろうな。若い女性はまだしも、おばさん、おばあさんですらほぼいなかったし。


「そもそも地元に若い女性が少ないっていうのもあるな。大体の若者は都会に上京してた。地元で働く人、かなり珍しいんだよ」


 俺も大学生になったら上京する予定だったんだが……俺の父親の影響で、あれよあれよと高校を出たらその会社で働いていた。父親が「お前にぴったりの職場を見つけてきたぞ!」と、働く場所を紹介してくれたんだよ。それも、明らかに善意で。


 …まあ、前世の俺は学校で伸びるタイプの人間じゃない。それは父親もよーく知っていた。父は、俺が大学なんて行ってもダラダラ過ごすだけで、得るものが少ないと思ったのだろう。大学へ行く理由も「学びたい」「遊びたい」とかではなく、「それが普通だから」くらいにしか思ってなかったしね。


 俺、父子家庭だったからさ。父のことは両親がいる家庭で育った人より尊敬していたんじゃないかな?だから、「父が言うのなら」と、その案をすんなり受け入れたんだと思う。


>相当田舎だったのか

>それでも男女比が同じくらいなら、多少は異性慣れしそうなもんだけどな

>あれ?男女比が等しいなら、学生時代とかに多少異性慣れしてるんじゃないの?


「…前世の世界には“男子校”という悪しき文化があってだな」


>男子校!?

>やはり、ヒノキの前世はエロ漫画の世界で確定だwww

>めっちゃいい香りしそうwww

>男性だけを集めて、一体何をしようとしてるんですか!?

>それなんて天国?


 まあ、この宇宙じゃそんな反応になってもおかしくはないよなあ…


 でも、そんないいもんじゃないぞ。特に俺は学生時代の独特な空気感に馴染めなかったタイプだし。それに、社会に出てから異性相手にすんごい苦労することになるぞ。ソースは俺な。


 これが共学の大学に通っていれば、多少はマシになっていたのだろうが……俺は中高と男子校で過ごし、社会に出てからも男ばかりに囲まれていたからな。女性なんて未知の存在すぎて、同じ人間とは思えなかった。


 今なら、そんな怖がる必要はないと知っているんだがなあ…


「ちょっと話がズレたな。要は俺の前世、特に女性に対しては何を話して良いのか分からないタイプだったんだ」


>わかる!!!

>そうなんだよ!男に対して何話せばいいんだよ!

>「あ、あのー……へ、へへへ…」これが私が唯一男と話したときの会話です

>私はテンションが上がりすぎて、ドン引きされるタイプです!


 すごい共感の嵐だ。


 だよなあ……異性に対してどうすればいいか分からないのに、異性自体には興味津々。これがやっかいなんだよ。


「そうだ。これは男女逆でイメージしてくれ。無言で女性をジトッと見てくる、肌が青白くて不健康そうなヒョロガリを。そんなやつ、モテると思うか?」


>要は不健康そうで、青白いガリガリの女が、無言で男を見てる感じか

>まあ、あるある

>うーん…

>そりゃモテないけど、モテる女の方が少ないしな


 やはりこうも男女比が違うと、こういうところは共感できないか。まあ仕方ないな。


「まあいいや。女性に対してはそんな感じの前世の俺でも、男に対しての話術はなかなかのもんだったんだぞ?特に仕事面のトラブル解決ではな」


>ヒノキがトラブル解決……?

>具体的にどんな話術だったの?


「こう、最初はめちゃくちゃ下手に出て、それから、可もなく不可もない小粋なトークで距離を縮め、そこからは仕事の話とか、トラブルの話をちょこっとして、最後には上手くまとめる」


 そして、明日には俺と会ったことなど忘れているっていうね。


>その話術、どこに置いていったの?

>前世にそのスキルを取りに行こう

>お前が存在感が薄かったイメージが湧かない件


「いやいや、この宇宙じゃそんなスキル必要ないじゃん。だって、男と関わってもろくなことないし」


>応用って知ってる?

>なぜそのスキルを応用して対女性に使えなかったのか

>そのスキルを活かせば、もうちょっと上手く生きていけたのに…

>明らかにコミュ力下がってて笑うwww

>なぜ前世のような話術ができないのか…

>なんかさあ、そういう面ではヒノキって後退してない?


「え?俺って成長し続けていると思ってたけど、後退してる……?」


>クスネくんを見習おうね

>コミュ力といえばクスネきゅん!

>クスネきゅん、誰からも愛されるパーフェクトボディをお持ちだからな

>もうちょっと頑張りましょう


「いやいや……言ってみれば、人生二周目みたいなもんだぞ?そんな俺が後退なんてしてるわけなくね?」


>二周目だろうが、人生がそんなうまく行くわけないだろ

>なんか、前世を過剰にダメ人間扱いしてない?

>そんな全てが上位互換になるわけないんだよなあ…

>流石に前世の自分に厳しすぎるぞ


「…ま、そっか。そういうもんか」


 この時俺は普通を装っていたが、地味に衝撃を受けていた。まさに青天の霹靂って感じだ。


 俺は全てにおいて前世は超えていると認識していたし、それが当たり前だと思っていた。でもまさか、後退している部分もあるなんて考えもしなかった。そりゃ、考えてみれば当たり前っちゃあ当たり前なんだが…



――このことは、俺が前世をより深く踏み込む一歩目となる。


 前世の記憶に立ち向かう上で、俺は前世のことを、どこか「敵」のように扱っていた。今日をもって、この考えがどんどん薄れていくことになる。俺が今日が重要な日だったと気づくのは、もう少し先の話だ。


「じゃあ、今日はちょっと早いけど、休みだからこれで終わりにするわ。明日はチートデイだから、よろしくな!じゃ、おつ!」


次回予告:男心はごろにゃーん

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ