火遊創作!嵐のような女!
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「ういーす。上弦の柱ムキムキイケメンのヒノキでーす。今日は一人でのんびりもの作り配信するぞ!」
>告知くらいしろ
>今日も楽しみ
>結局お前が何者なのか、自己紹介から一切分からない件
>今日のダサTの文字は“れんきんじゅつし”なのねwww
>寝癖、ダルダルTシャツ、半パン、Tシャツの文字…相変わらず全てがゆるい
「そういえば、昨日は配信が終わった後、ふらっとカマクラホテルに行ったぞ。俺はただのバカンスのつもりで行ったんだが、観光に来ていたお前らがぞろぞろ集まってきたせいで、ゆっくりできなかったわ」
>は?
>おまえさあ…そういう時こそ、告知しろよ!
>こっちにも心の準備ってもんがあるんだからな!男が来るなら事前におしゃれくらいさせろ!
なんか、ごめんね。唐突にカマクラホテルに行きたくなってしまったんだよ。
まあ悪いとは思いつつ、こういうことは今後もあると思うから、そういう心構えでいてくれよな。
「でも、確かに髪の毛がボサボサだったり、服をだらしなく着崩してる人は多かったな。いくらあっちが早朝だったとはいえ、そんなズボラじゃ、男にモテないぞ♡」
>は?どっかいけよ、ぶっとばすぞ
>お前もダサTで来たくせによお…
>どうせ女しかいないんだから、油断するに決まってるんだよなあ…
>あの観光地、リラックス系も多いから、仕方ないよ
「で、だ。昨日の俺はキャンプファイアーでも見て癒やされようと思ってたんだが、お前らがぞろぞろとゾンビのように集まってきて、それを断念したってわけだ」
>だれがゾンビじゃ!アンデッドレ◯プするぞ!
>「わ、私がまだ人間のうちに、早くS◯Xしてくれ…頼むっ!」
>アンデッドえっちのジャンルも、なかなか乙なもんだよな
>次同じようなことがあったら、〇〇した✗✗して、ちょめちょめしまくってやるからな…覚えてろよ
ほんとお前らは…
なんでこの流れでコメント欄が下ネタばっかりになるんだよ…流石にジャンルがニッチ過ぎないか?
ま、こういうときはスルー安定。これぞ、清楚な男としての嗜みだ。
「だから、今日はその時のリベンジだ。キャンプファイヤーをしたりといった、“火遊び”をしようと思い、配信を開始したぞ!スローライフと火には、切っても切れない縁があるからな。全力で火を楽しみ尽くすぞ!」
>火遊び!?エッチなやつですか!???
>お姉さんと大人の火遊び♡しない?
>ま、いいよ?さあ?私の胸に飛び込んで来なさい?存分にかわいがってあげるわ♡
>火遊びと聞いて、エロおばさんがワラワラと集まってきたwww
>誰がおばさんだ。エロお姉さんと呼べ。ぶっとばすぞ
…うん。相変わらずピンクのコメ欄。ヘイワダナー。
――と、俺が視聴者のことを白い目で見ていると…
シュン――!
「大人の火遊びと聞いて、やってきたわ!」
「っ!?はあー、びっくりした。なあウツギ、そうやってテレポートでいきなり来るの、やめてくれ!心臓に悪い!」
>ウツギwwww
>最近のウツギ、フットワークが軽すぎるwww
>エロおばさんもう一人追加でーす!
>あ、一緒にモグちゃんもやってきた!ホワイトタイガー好きのワイ。大歓喜!
まあ、来てしまったものは仕方がない。
俺は「おはよう」と改めてウツギに軽く挨拶し、モグちゃんにも軽く挨拶をする。挨拶は大事だからな。
そしてその流れで、モグちゃんを撫でようとするが…恥ずかしがって猛スピードで逃げられた。相変わらずめちゃくちゃすばしっこい。
今日もその素敵な白い毛並みを撫でることはできなかったか…残念。この自然な流れなら、いけると思ったんだが…
いつか、その見事な毛並みを撫でてやるからな!
で、俺がモグちゃんと戯れている隙に――いつの間にかウツギは俺に近づいており、俺の手の甲を、そっと撫でてきた。
…うわ!やられた!これ、最近よくやられるウツギの誘惑方法だ!完全に油断してた!
今までは見た目や言葉で誘惑してくるだけだったのだが、最近は軽いスキンシップまでしてくるようになったんだよなあ…
卑怯だと思います!もっと手加減しろ!
スリスリ……スリスリ……
優しく撫でられた途端、俺の身体はピタッと固まる。うっ、気持ちいい…
自分でも不思議なんだけど、俺、これに弱いみたいなんだよ。こうされると、なぜか抵抗しようと思えなくなる。
いや、なんかさ、無性に気持ちよくてさあ…
遠慮がちな触れ方なのに、逆にそれが効くっていうか…ちょっとえっちというか…
この触れ方、妙に俺のツボに刺さり、めちゃくちゃ心臓がバクバクするんだよね。
そんな俺の反応を見て、ウツギはますます調子づいてきた。
「ふふふ…」
ニヤニヤしながら、俺の手を取ると――わざとらしく、一本ずつ、指を絡めてくる。親指、人差し指、中指……と、ゆっくりと順番に。
そして最後には、しっかりと恋人つなぎにして、俺の顔の前にグイッと差し出してきた。まるで、「ほら、見て」と言わんばかりに。
そのまま、握った手をニギニギ…小刻みに指を動かして、俺をじわじわと刺激してくる。
…ドキドキ。ドキドキ。
さっきから心臓がうるさくて仕方がない。顔が熱い。手から流し込まれる快楽に、俺はもうタジタジだ。
「楽しい。楽しいわ!ほんと、あなたってちょろいわね。たったこれだけのことで、こんなに効果があるなんて…うちの女としての魅力も、捨てたもんじゃないわね!」
ウグッ。また今日もウツギに自信をつけさせてしまった。最近はこういうことばっかりだ。
頭では抵抗しなきゃと分かっているんだが…ウツギの女性としての魅力に、勝てる気がしない。
>そんなウツギさんも顔が赤いですよ?
>これ、攻めているウツギもかなりギリギリじゃないか?
>なんでコイツら、手を握った程度でこんなにドギマギしてるんだよ…
>見ているだけだと、どっちも低いレベルで争っているようにしか見えないwww
>†宇宙一ちょろい男† VS †ポンコツヘタレ処女†
「ちょっと!?誰がポンコツヘタレ処女よ!うちも配信を見ているってこと、忘れてないでしょうね!ま、まあ!今日の誘惑はこれくらいにしておいてあげるわ!(うちもまだ、心の準備ができてないしね)」
>ほら?ヘタレたwww
>女ならもっとガンガン行けよ。情けないぞ
>こんなちょろい男も落とせないウツギwww
>浮気相手になるんじゃなかったんですかあ~www
視聴者たちが、コメント欄でウツギのことを煽る。
お、おい!あんまり煽るな!自棄になられたらどうするんだよ!あんまり追い詰めすぎると、ウツギならもっと過激なことをやりかねない。
この惑星に来た当初、俺が調子に乗ってウツギを追い詰めた時、自棄になったウツギに、キスをされたという前例があるんだからな!
そんな俺の懸念をよそに、ウツギは俺の手を離した。思っていたより冷静だったようだ。
ふぅ…助かった。
でも、このままだと俺は、きっといずれ……
ダメダメ!弱気になるな!せめて、気持ちでだけは負けるな!
きっと、俺は今崖っぷちに立っている状態だ。
背後は奈落の底。足元は不安定。追い詰めてくるウツギ。
今はなんとか必死で、崖際で踏ん張れている。でも、あと一歩でも俺が後ろに足を踏み外せば、真っ逆さまに落ちていくだろう。
そして、一度落ちれば、もう戻ってこられない。
そんな情景が、ふと頭をよぎったのだった。
俺は一度大きく深呼吸し、頬を両手でパンと叩く。よし!気合が入った!気持ちの切り替え完了!
大丈夫、大丈夫。ホントにギリギリだけど、まだ俺は負けてはいないんだからな!こちとら元日本男児、国技は相撲だぞ?だから、土俵際の粘りには定評があるのだ!
…まあ、「Noと言えない日本人」とかも言われていた気がするが…
ええっと……あれだ。前世は前世!そんなの、今の俺には関係ない!
誰だよそんな話持ち出したの。責任取れよな!
ということで――この話、ここで終わり!
あ、あと、これはになって、遅れて気になってきたんだが……
「なあ?アンデッドえっちって、何?具体的にどんなことするの?シチュエーションは?てか、おすすめの作品あったら教えて?割と一般的な性癖の俺でも楽しめ……おっと、今の一連の言葉は、全て忘れてくれ」
>ヒノキ…(残念な生き物を見る目)
>興味津々で草
>ようこそこちら側へ!そういう系の作品、いっぱい送りますね!
>なんで今それが気になったんだよwww
いかんいかん。俺の悪いところが出た。ふと気になってつい…
俺はもう一度頬を両手でパンと叩き、今度こそ正気に戻ったのだった。
次回予告:この配信は、我々が完全に乗っ取った!全員、大人しく手を頭の後ろにおけ!




