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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
4章 夏休み!

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秘密基地!男と女のロマン!

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「ういーす。冒険少年ムキムキイケメンのヒノキでーす。今日はここ、地底湖にきていまーす」


>告知してから配信してくれ

>今日も楽しみ!

>おっ!地底湖じゃん!

>相変わらずTシャツがダサいですね

>Tシャツの文字、もはやなんでもいいのかwww


「今日のダサTの文字は、“わかる”です」


>何がだよ

>何をだよ

>お前は何も分かっていない


 …こういうのはフィーリングだから。降りてきた言葉をそのまま書くのがいいんだよ。


「さて、今日はこの地底湖で、秘密基地作りをするぞ!」


>秘密基地!

>なんだかワクワクする響き!

>SCエネルギーもなしに、基地なんて作れません!

>どんな秘密基地にするの?


「今日の秘密基地を作るために、昨日の夕方からクエストを片っ端から受けまくって、色々事前準備はしてきたんだが…まあ、とりあえず見てくれ!」


 俺は超収納リュックから、クエストでもらったたくさんの報酬を地面に広げた。


 これだけ大量に集めるの、大変だったなあ…


>ビニールシート、ロープ、ござ、段ボール、藁、ツタ、木、ガムテープ、動物の骨、バカ恐竜の牙…とにかくいっぱい持ってきたね

>よく分からんおもちゃの類がいっぱいあるなwまじで手当り次第クエスト受けたんだな

>壊れたラジカセ、手作り虫眼鏡、双眼鏡、懐中電灯、ホワイトボードとか、秘密基地の雰囲気を重視しすぎだwww

>というか、噴水フラワーの数、めちゃくちゃ多くない?


 たしかに、ちょっと興が乗ってクエストを受けすぎてしまった感も否めない。


 あ、ちなみに噴水フラワーというのは、以前俺がクエストで手に入れた子供用おもちゃな。


 水をあげると、あげた量に応じて噴水を楽しむことができる。大量に水をやれば、超広範囲に水を吹き出してくれる、というものだ。


 俺はこれを、母の店で買った局地的豪雨を引き起こす“雨乞いホイッスル”と合わせ、普段は農地の水やりとして使っている。


 そしてこの噴水フラワー、愛情をもって育てると、子供を産むという機能がある。まるで生き物のような不思議なおもちゃだが、この機能のおかげで、たくさん農地を作ることができて大助かりしている。


 ただ、噴水フラワーは、そうとう愛情を注いであげないと、子供は産まない。子供を産むのが都市伝説とすら思う人がいるくらい、早々ないことらしいのだ。


 …ただし、俺の場合はというと──


「なあ?なんか、俺がこの噴水フラワーを可愛がると、めちゃくちゃ子供を産むんだよね。なんでだろうな?」


>ええ…

>ホントになんでだよwww

>一日中世話を焼いてる…ってわけでもなさそうだが

>あれじゃね?噴水フラワーといえど、男に褒められるのは弱いんじゃね?

>それだ!!!


 それだ!じゃねえよ。


「いやいやいや。たしかにこの子たち、俺に褒められるとめちゃくちゃ嬉しそうにくねくねと揺れはするけど…それにしたって、そんなことあるわけなくない?」


>だって、普通そんなくねくね喜ばないもん!絶対そうだ!

>噴水フラワーさん、男に褒められるのが弱かったwww

>男に褒められることによる化学反応!?

>まさか、そんな隠し要素があったとは…


 たしかに俺もこの噴水フラワーがくねくね動くのが可愛くて、水やりの度に褒めていたけどさあ…


 え、もしや、おもちゃまで男に飢えてる、なんてことはないよな?ま、まさかな…


 多分、俺とこの噴水フラワーが、相性が良かっただけだろう。真実がどうであれ、俺はそう思うことにする。


 で、だ。だいたい今の俺のリュックの中には数十体程の噴水フラワーが余っている。俺は大農園を作りたいと思っているので、いずれ使うことにはなるだろうが、とりあえず今はまだ出番はない。


 でも、増やすだけ増やしておいて、使わないというのは、おもちゃといえど、なんだか気が引ける。


 だから、この秘密基地で、本来の使い方である小さな噴水を見るおもちゃとして使おうと思っているのだ。


 ほら?秘密基地って、おもちゃとかがあればあるほどワクワクするだろ?それに、ここは地底湖。水はいくらでもあるしな。


「じゃ、早速作っていくか!大体の構想は考えてきたんだよね!」


 この洞窟の地形を使えば、秘密基地は簡単にできるだろう。


 俺は大きなコの字のような地形になっている場所へ移動した。ここを秘密基地予定地としよう。


 えっーと…だいたい、六畳くらいの大きさかな?これだけ広ければ、十分だろう。


 まず、地面にござを乗せる。地面が岩なので、そのままだと硬いんだよね。


 次に、壁の一部に段ボールを貼り、背中を預けても痛くないようにする。


 そして、壁際に公園に作ったときと同じ、木のベンチを置き、座る場所を作る。


 あとは、コの字の左部分を入口になるように、のれん代わりのビニールシートを貼り付ければ…


「よし!とりあえず、基地っぽい空間は完成だ!これだけで、最低限住める部屋みたいになった!正直もうこれだけでも一端(いっぱし)の秘密基地だが、こだわってもっと秘密基地らしくしていくぞ!」


>雑だけど、たしかに部屋になってるね

>現状だと、内装がないそうですwww

>ほの暗くて、まだちょっと寂しいな


「ま、大まかに(がわ)ができさえすれば、あとはどうにでもなるだろ?ここからはおまえらもアイデアをくれ!みんなで秘密基地をつくるぞ!」


>よっしゃああ!!やってやるぜ!!

>とりあえず噴水フラワーを置く棚は絶対に必要!

>秘密基地といえば、合言葉!

>世界征服ノートはいる!絶対にいる!

>壁に落書きは必須

>とりまハンモックつくろ!


 秘密基地作りなんて男のロマン、女性には理解されにくく、今日の配信は白けることも覚悟していたんだが…


 コメント欄は思っていたより盛り上がっている。嬉しい誤算だ。


 いいねいいね!楽しくなってきた!みんながノリノリなので、俺もノッてきたぞ!


 じゃあとりあえず、コメント欄の意見も参考にして、棚をぱぱっと作ってみるか!俺も棚は作りたいと思っていたからな。段ボールを組み合わせて作れば、簡単にそれっぽいものを作れるだろう。


 この宇宙での段ボールは、無駄に丈夫だ。だから、こうやって雑に家具を作るのに便利なんだよね。


 まあ、とはいえ段ボールであるには変わりないので、そこまで安心できる強度ではない。


 とりあえず今は仮置きとして、今度拠点で俺ができる限り丈夫な木の棚を作ってきて、置き直そう。


 この棚には、数十体の噴水フラワーを置き、ほかにもおもちゃや双眼鏡、懐中電灯などを置いておくことに。

 

 というか、もう持ってきたものは全部ここに置いてしまおうか!多少雑多な置き方でも、子どもの秘密基地感は出るしな。


 あとは、ホワイトボードを椅子の反対側の壁に置いて…他にも視聴者の言う通りにハンモックでも作ってみようかな!あ、明かりもほしい!なら……



――そうやって楽しく作ること数時間。


「よし!とりあえず今日の所はこれくらいにしておこう!流石に疲れてきた!でも、結構心躍る秘密基地になったんじゃないかな?」


>うん。まあまあ良いんじゃね?

>思ったより作れるもんだなあ…

>いいね!


 正直、思った以上にいい秘密基地ができた。俺だけでなく、視聴者もノリノリだったおかげだろう。



「でも、お前らが秘密基地のロマンが分かるとは思わなかったなあ…」


>そりゃあ、女性なら誰しも一度は憧れるからな

>逆に、ヒノキが秘密基地のロマンが分かるとは思わなかった

>だから、ダサTが“わかる”なのか?

>ほんとに、ヒノキってえっちだなあ…


 ん?なんだこの反応?


 ちょっとだけ、何かがすれ違っているような…


 その疑問を解消するために、俺はストレートにこう聞いてみた。


「なあ?なんでおまえらって、秘密基地とかに詳しいんだ?」


>そりゃあ、秘密基地って、アダルト漫画とかでよく出てくる王道シチュだからなw

>子供時代を懐かしみながら、大人になって秘密基地で〇〇するのって、ロマンがあってゴリエロいよなwww

>秘密基地えっちには、文学的エロスがありますぞwww

>秘密基地=密会場所なんて、女の中じゃ常識だぞ?まさか、知らなかったのか?


 …なにそれ?マジ?


「いや!そんなの知らねえよ!というか、俺の秘密基地をそんなふうに邪な目で見るな!俺の聖域を(けが)すな!」


 俺の中で秘密基地というのは、自分たちだけの世界、秘密というワクワク感、手作りのロマン、現実から逃げる場所とか、そういうロマンあふれる素敵な場所なんだよ!


 決して密会場所なんかじゃないからな!



――ヒュン!

 

「ふふ、うちとの密会場所を作ってくれたのよね?」


「え?ウツギ!?なんで!?」


>突然乱入してきたウツギwww

>テレポート持ちって、やっぱズルいわ

>ウツギさんちっすちっす!

>最近のウツギ、変な方向に突っ走ってて、割と好きだよ


「さあ、ここでうちと“浮気”。しましょう?」


「や、やめろー!」


 この場に俺の情けない悲鳴が響き渡る。あーもう、めちゃくちゃだよ…



 もちろん俺はなりふり構わず、全力で逃げ出した。


 というか、どいつもこいつも、ここをラブホ扱いしやがって…


 くそう!


 やっぱり、男のロマンってやつは、女には理解できないようだ。


 そうして俺の秘密基地(男のゆめ)は、儚くも崩れ去ったのだった。



――後日、俺はせめてもの抵抗で、この秘密基地の入口に、【合言葉を知る者以外、絶対に立ち入り禁止!】と書いておいた。

 

 合言葉?ああ、もちろん俺しか知らないぞ?


 だから、ここには俺以外誰も入ってくるなよ!ここは俺の聖域だ!


 …そんな俺のささやかな抵抗も虚しく、この惑星のみんなは当たり前のように秘密基地に入ってくることになるのだが、それはまた別の話。


次回予告:出しゃばるヨヒラ

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― 新着の感想 ―
合言葉を知るのも以外、絶対に立ち入り禁止! 知る者、かな? 秘密基地は子供の頃に作りましたねぇ。 山に穴を掘って、最初は良かったけど最後には崩れて消えた、そんな思い出があります。
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