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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
4章 夏休み!

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海浜騒宴!その2!ガールズトーク?

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



「まあ、あのバカ二人は放っておこう。二人もしばらく暴れたらスッキリするだろうしね。そんなことより、せっかく海に来たんだから、遊ぼう!」


 そんなセリの提案により、俺たちはセーフティーゾーンの中で遊ぶことにした。


 俺、セリ、ヨヒラと、閣下、キュキュは砂の城を作ることに。


 他のペット、具体的にはクスネ、モグちゃん、ロイヤルはというと…


 モグちゃんは男の子全般、要するに、俺とクスネがいると恥ずかしいらしく、全力で穴をほって隠れてしまった。


 それを見たクスネは、逃げられると追いかけたくなるのか、穴の中のモグちゃんを追いかけることに必死になっている。


 ロイヤルはそんな様子を穏やかに見ながら、気持ちよさそうにポカポカと日光浴をしている。


 うん。みんなそれぞれ楽しそうだ。



 砂の城作りは、俺はとにかく砂を持ってきて、大雑把な基礎を作る担当だ。ヨヒラとキュキュはヨヒラの希望で、城の周りに砂と水の庭園の作成担当。セリと閣下で城の成形と、細かな装飾などの作業を担当だ。


 まず俺がたくさんの砂を持ってきて、大きなガチガチの砂の山を作る。ここから削っていって砂の城を作る流れだ。


 そうやって各々作業していると、突然ヨヒラから、場を凍りつかせてもおかしくないような、言葉の爆弾が投げかけられた。


「そういえばふと思ったのですが、セリ様はウツギ様にデレデレな御主人様のことを、トリカ様のように怒ったりはしないのですか?」


 ちょ、ちょっと、ヨヒラさん。あんまり火種をまくようなことしないで!


「うん。ウツギが浮気相手に甘んじている間は、まだいいかな。僕が動くときは、本気で恋人になろうとした時。そのときには、しっかり格の違いを見せつけて、分からせてあげないとね」


 まるでなんてことない雑談でもしているかのように、セリは淡々と過激なことを言ってのけた。


「その言い方だと、ウツギ様がいずれ御主人様に本気で恋に落ちると確信しているような言い分ですね」


 ヨヒラもまるで穏やかな日常会話のように、自然体で返す。


 この会話の自然さ…こ、これが、「ガールズトーク」ってやつか?


 これが、男と女の感覚の違いなのかなあ?


 だって、こんなにナチュラルな態度ってことは、男の俺からしたらひりつく会話でも、女性からしたら当たり前の会話ってことだろ?


 と、黙々と砂を集めながら、こっそりおののいていると、突然セリから嬉しい言葉が投げかけられた。


「うん。女性からすると、ヒノキはどうしたって魅力的だからね。それなのに、浮気相手で満足なんて絶対にできるわけないもの」


 え!?ほんとに!?ほんとに俺って魅力的!?


 流石にこの宇宙によくいる量産型男性よりはマシだという自覚はある。アイツら、ほんと見てられないほどひどい性格だからな。


 けど、最近の視聴者からの雑な扱われ方からして、「もしかして俺ってたいしたことない?」と、ほんの少しだけ揺れてしまうこともあったんだよ!


 いやあ〜。セリが自信を持ってそう言うなら、やっぱり俺は魅力的なんだろうなあ!うし!自信回復!自己肯定感バク上がり!


 やれやれ。ホントに視聴者はツンデレ気質で可愛くない奴らだぜ…


「それに、ヒノキが()()愛している女性は、絶対に僕だもの。恋人が増えようとちょっと浮気しようと、そこだけは、未来永劫絶対に変わらないからね」


「すごい自信ですね」


「そうだよね?ヒノキ?」



「……え?俺?」


 …脳内で調子に乗っていたら、突然キラーパスが飛んできた件。


 実は俺、この場では息を潜めて、なるべく空気になろうとしていたのだが──まるで効果がなかったようだ。

 

 …こういうデリケートな話、できればノータッチでいたいんだけどな。ほら?女性にランク付けするなんて、なんか不謹慎じゃん?


 だから、俺ができるのは、何も言わず、沈黙することだけだ。


「………」


>返答から逃げるな

>はっきりしない男は嫌われるぞ?

>答えは沈黙wwwある意味正解かもなwww


「…まあ、今回は許してあげる。じゃあヒノキ。ウツギに心惹かれることに、ほんの少しでも後ろめたい気持ちがあるのなら、その分だけ僕を愛してくれればいいよ。逆に言えば、そうしてくれないと許さないからね?わかった?」


「…はい」


「あ、あと、ヨヒラさん。さっきから、というか、今日ずっとだけど、閣下のことを舐めるように見るの、やめてもらえる?閣下が怖がってるから」


「…バレていましたか。一切普段と変わりない態度だったと思うのですが…流石はセリ様です。私も閣下に嫌われることは本意ではないので、なるべく控えるように努力します」


>セリさんつおい

>全く気が付かなかったが…

>観察力どうなってるんだよ…

 


――そうやってキャッキャウフフ?と楽しく遊ぶこと数分後、そんな楽しそうな俺たちを見たトリカとウツギが、ボロボロの状態で、恨めしそうな目をしながら戻ってきた。


 この様子は…あれだな。


 (はから)らずも、俺たちは“北風と太陽戦法”を取っていたようだ。


 あ、北風と太陽戦法っていうのは、強引に無理やり止めるのではなくて、自主的にやめてもらうという方法な?

  

 何がともあれ、喧嘩をやめてくれて俺は嬉しい。


 ここに住むみんなはそれぞれ我や個性が強いので、「みんな仲良く」というのは難しいのかもしれない。


 それでも俺は、できる限りみんなが仲良く、穏やかに過ごしてほしいと願っているからな。


 トリカもウツギも、まだ多少なにか言いたそうな顔をしている。でも、多少スッキリした顔をしていることも事実だ。


 この二人の性格上、たまには全力で喧嘩するのも、コミュニケーションとして良いのかもしれない。


 …まあ、見ている俺は気が気じゃないんだけどな。



――そしてその後は、二人も協力して砂の城を完成させることに。


 その最中、俺は必死に言葉を尽くしてトリカに謝ったり、なんとか許してもらった直後にまたウツギに誘惑され、また軽く修羅場になったり…


 そんな様子を見て、ヨヒラは地面を叩いて爆笑したり。


 まあいろいろあったが、今回は大きな喧嘩にはならず、黙々と、でもどこか楽しげに、砂の城を作り続けた。


 そして、約一時間後。


「おお!ついに完成した!結構いい仕上がりじゃない?」


 できあがったのは、かなり完成度の高い、小さな砂の城。石の塀や庭、水濠まである、本格的で素晴らしい完成度だ。


 特に、途中から参加したトリカとウツギが、予想以上の戦力だったのが大きい。


 トリカは何をやらせてもセンスがいいから、活躍するのは予想通りだったが…


 まさかウツギまで、こんなクリエイティブな能力を持っていたとは思わなかった。

 

 まあ、日々修行として鍛冶という創作をしているし、サイキックという力はかなり繊細な力らしいからな。こういうちまちまとした作業はそもそも得意なのかもしれない。


「俺たちが一緒の方向を向いて協力すれば、こんな見事な城が作れるんだ!どうだ!すごいだろ!」


>あっ!戦力外さんがなんかいい感じにまとめてる!

>お荷物くん、誰よりもドヤ顔で草

>途中からやることなくて、モグちゃんを追いかけていた足手まといさんwww

>あなた以外のみんなすげええええ!!!


 …うん。あのー、ね。


 たとえ事実でも、言って良いことと悪いことがあると思います!


 確かに俺は細かい作業が苦手だし、クリエイティブな才能もそこまでない。事実、途中から俺がいないほうが、明らかに作業スピードが早かった。


 でも!なんにも戦力になってないわけじゃないと思うんだよ!


 俺だってみんなの作るものを褒め称えたり、クスネとモグちゃんと遊んだり、またみんなの作るものを見て応援したり…


 …実質応援しかしていないが、それでも俺もこの砂の城作りに参加したことは事実だからな!それを忘れるなよ!



「さて、皆さん。せっかく海に来たのですから、海の中に入って、海中生物を観察しませんか?私は海底でも活動ができるので、このカプセルに入ってもらえば、引っ張ってあげられますよ?」


「良いわね。でも、その前に食事にしない?うち、焼きそばの材料をもってきたから、秘伝のソースを使った手料理を披露するわ!」


「じゃあ、食事して生物観察が終わったら、わたくしがもってきたこの“水龍作成デバイス”で、水龍を作ってレースをしない?」


「いいね!ゲームみたいで面白そう!さんせーい!」


 …あれ?


 なんか、やけにトントン拍子に話が進むな。


 というか、みんなちょっと仲良くなってない?


 もしかしてだけど、さあ。みんなって、俺という存在がいなければうまくやっていける、みたいなこと、ないよな?



 ……うん。そんなもしもの話をしても仕方がないな。視聴者にいじめられて少し弱気になっていたせいで、考えなくて良いことまで考えてしまった。


「おーい!俺も仲間に入れてくれー!あ、あと、俺自身は何も持ってきてはいないし、ノープランだけど、サーフィンをやってみたい!」


 それに、例え俺がいなければみんなが仲良くなれるのだとしても、俺は関係なくみんなと仲良くなりにいくだろう。


 ほら?今だって、俺がこんな丸投げしたのに、みんななんだかんだ「しょうがないなあ」って表情で、俺を受け入れてくれている。


 そんな優しいみんなが、俺は大好きなのだ。


――その後、日が落ちるまで、俺はみんなと一緒に目いっぱい笑って、力の限り遊びまくったのだった。


次回予告:戦場に行く妻を見送る夫

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