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貞操逆転スペースファンタジースローライフ!?~男女比が1:10の宇宙で男に生まれた俺が、辺境の無人惑星でスローライフする姿を配信する  作者: ながつき おつ
3章 他惑星とのつながり!

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閑話休題 毒花女達! 

読んでいて少しでも感情が動いたら、評価・リアクション・ブックマークをお願いします。



トリカ視点


 ここ最近のわたくしはとても忙しかった。


 この惑星関係のことだけでも、ジュニアの試運転での旅行、観光地化計画、ライブの作り込み、曲作り、誕生日ライブ、大収穫祭運営など、やることがたくさんあった。


 それだけでなく、副業としている一部の経営業務もいそがしかった。


 なにせ世間は、あのヒノキからの再告白が宇宙的ブーム。この流れに乗らないなんて、商売人としては三流とさえ言われるほど、世間を騒がせた。


 だからわたくしはこのブームに、当事者として全力でのっかることにしたのだ。


 

──結果、大すぎる仕事量に圧殺され、ヒノキから「オーバーワーク」と叱られることになりました。


 ですが、それだけ働いてしまうのも仕方のないことだと思うのです。


 あの頃のわたくしには、「愛されバフ」がのっていましたからね!


 あんな熱烈な告白をされれば、誰だって羽目を外してしまうのは仕方ないではありませんか!


 あれから人生が楽しすぎて。嬉しい気持ちが大きすぎて。もう、気持ちがめちゃくちゃなのです。


 その衝動を、仕事にぶつけただけのこと。だから、一切しんどくはなかったのですよ?


 ふふふ、愛されている女というのは、最強なのです。


 まあ、オーバーワークすぎるとヒノキが心配してしまうので、これ以上仕事を増やすのは控えますけどね。


 でも、少し惜しい気もします。


 だって…


「またたくさん働いて、ヒノキにリラックスタイムを開催してもらいたいですね…あのときは、とろけるような極上のひとときでした」


 そう呟きながら、わたくしはベッドルームで一人、あの時からハマっているストレッチにふけっていた。


 本当にあのときは、心も体も、全てが癒やされた。


 なにより嬉しかったのは、ヒノキの一日を独占できたこと!


 癒やされたし、満たされた、最高の一日でした!


 ここ最近はあの日のように、幸せな時間を多く過ごせた気がしますね。特に、健康都市への旅行は本当に楽しかったです。


「でも、あのときは少々はしゃぎすぎたかしら?」


 太もも裏を伸ばしながら、あの日のことを少し反省する。


 ヒノキに首輪をつけて歩くという「少女の夢」のような行為を、あんな有名な観光地で、堂々としてしまった。


 流石に少し、はしたなかったかしら。


 …でも、仕方ないでしょう?


 背中や頭の上にセリと閣下が寝ていたとはいえ、あの状況は実質、恋人になってから初めての二人っきりのデートなのですよ?


 女ならそんな状況、興奮しすぎてしまうのも必然ですわ!


 わたくしが観光できたのはたったその一日だけでしたが、それでも最高の一日でした。


 それに、惑星観光地化計画の学びにもなりましたしね。


 そうやって学んだことをこの惑星でも取り入れ、この惑星で無事ジュニアも点灯して、初動では観光客も相当な人数が来ている。


 わたくしの人生は、順調も順調だ。


 ですが、全てが全て順調というわけでもありません。


 二点ほど、私生活に問題があるのです。


 まず問題点その一。これはとても個人的な面倒事です。


「シベ子…相変わらず面倒な子ですわね…」


 身体の側面をグンと伸ばしながら、ため息をひとつ。


 シベ子というのは、わたくしの幼馴染兼、友人です。


 ああ、名前なんて、別に覚えなくてもいいですわよ。みんなシベ子のことは、軽々しく「アイツ」と呼んでいますしね。

 そのアイツから、鬼のように連絡が届くのです。


「シベは、宇宙で誰よりも輝く恒星になりたい!でも、そのためにはトリカ。あなたを倒さないといけないの!だってあなたは、誰よりも輝いているもの!」


 こんな調子で、アイツはわたくしに対抗心を持っています。


 今までアイツは、わたくしと会う手段がなかったため、たまに対抗心むき出しのメールを送ってくることくらいしかしていませんでした。


 ですが、今ではこの惑星にバーチャル旅行が出来るようになり、直接会うことが可能となってしまった。


 それによってタガが外れ、アイツの悪い癖──わたくしの活動を邪魔するという悪癖が、爆発したのというわけです。


 普通のアンチなら、問答無用に対処するだけですのに…


 アイツはわたくしにとって愛すべき友人の一人。だからこそ、強引な手段は取りたくありません。


 あんな厄介なやつでも、わたくしのお気に入りなのです。



──なぜ、わたくしがアイツを気に入っているのか。


 アイツは本当に何をやらしても駄目。全てが人並み以下の低スペック人間だ。その割に、口だけは達者で、怠け者でもある。秀でた才能なども特にありません。


 さらに、付ける薬がないほどのバカでもある。ほんっっとうに、どうしようもない人間です。


「ですが、アイツはわたくしに届きうる、なんならいずれ追い越してしまうほどの可能性がある。あの性格さえ、どうにかなればですが…」

 

 肩周りをじんわり伸ばしながら、思わずため息が出る。


 まずアイツには、(ツラ)だけは良いという最高の武器がある。少し身なりを整えさえすれば、プリンス系イケメンになるのだ。


 それを活かすだけで、確実に今よりもっと稼げるでしょう。


 わたくしは何度もそう伝え、「俳優」という自分の仕事に専念しろと言っているのですが…


 わたくしにかまけてばかりで、一向に有名になる気配がない。ほんと、付ける薬もないほどバカですわ。

  


 

 そしてアイツには、「何に対しても才能が毛ほども無い」という、ある種唯一無二の才能がある。


 その「才能の無さ」こそが、この宇宙では武器となるのです。


 娯楽にまみれたこの宇宙で、人の心を掴むのは、圧倒的な才能だけじゃない。


 むしろ、才能のないもの。いわゆる「弱者」こそが、成長のロマンがあり、感情移入しやすく、世間から愛されやすいのです。


 それに弱者というのは、時に強者を打ち倒す。


「弱者が強者に勝つために努力する」なんて、物語では王道中の王道だ。娯楽としては、完璧だろう。


 そういう意味では、アイツは主人公になりうる素質をもっているのです。


 ま、それも全て、ただの理想論。少なくともあの性格を直さないようじゃ、どうにもなりそうにありませんがね。


 アイツのことを考えるだけで妙に疲れたので、アイツの話はこれくらいにしましょうか。



 さて、続いて、私生活の問題点その二。こっちの方が重大な問題です。


 忙しすぎてヒノキの価値観ぶっ壊し計画が思ったほど進んでいないのだ。


 わたくしはヒノキとの子供をたくさん産みたい。十人だろうが百人だろうが何人だっていい。そのためにはヒノキの前世の常識をぶっ壊す必要がある。


 なのですが…


 ヒノキの前世の価値観は、とても根強いようです。


 ヒノキがわたくしのことを、どんどん好きにはなっているという実感はあるのですが…


 価値観を壊すとなると、話は別。


 ほんと、ヒノキの恋愛観は面倒ですわね…


──例えば、わたくしはこんなことをしてみました。


 ヒノキとベッドで交わる際、思い切って「避妊設定は解いていい」と言ってみたのです。


 ただ、それを伝えるたびに、やれ「そんな不誠実なことはできない」だとか、やれ「流石にまだ早い」だとか、やれ「まだトリカの母にトリカをもらいますって許可をとってない」だとか…


 言葉の節々からわたくしのことを大切に考えてくれているのは伝わり、嬉しいことには嬉しいのですが…


 それにしても、色々考えすぎなのです!


 もっと獣のように、本能のままにやってくれていいですのよ!なんでそういうところだけは、慎重で誠実なんでしょうか!?


「これは、もっと夜の情事のテクニックを磨くべきかしら?」


 ヒノキがなにも考えられないくらいの快楽を与えて、余裕をなくさせるべきでしょうか?


 …いや、この方法に頼るのは邪道ですわね。


 やるなら徹底的にわたくしらしく。小手先にテクニックになど頼らず、もっとまっすぐ攻めよう。


 でもまあ、あくまでその方法に()()()頼らないと言うだけだ。


 取れる手段はすべて取り、全力でぶつかっていくのがわたくし流。


 思いついてしまったのだから、邪道だろうが王道だろうが、使えるものは全て使わせてもらうわ。


 そうと決まれば、あとは努力するのみ。ふふふ、今度の夜が楽しみですわ♪


 …でも本当は、こんなことしたって、わたくしの望みが叶うというわけではないことも、分かっています。


 今のヒノキには、時間が必要。ゆっくり待つのが正解なのでしょう。待っていれば、ヒノキなら必ず期待に応えてくれるはずです。


 ですが、そんなこと関係ありません。


「大人しく待ってなんて、あげない」


 攻めて攻めて攻めまくる。それこそわたくしですから。最適解なんて、どうでもいいのですわ。


 とにかくやることは一つ。私の全力をもって、あなたをもっとメロメロにさせてあげます。


 セリという強力なライバルがいようが、ウツギが浮気相手に参戦してこようが、その全ての状況を恋のスパイスとして利用してやりますから、覚悟しておきなさい!


 あなたには、前世など忘れて新たに生まれ変わってもらいますから。ふふふ。



 さて、そろそろストレッチを終え、寝ようとしたその時、わたくし宛に一通のメールが届きました。


「え!なんで!?」


 今、問題点三が、新たに誕生した。


【約三十日後、ヒノキさんに招待されてそっちの惑星へ行くから。母より】


 はぁ!?


 というか、ヒノキ。わたくしの親をわざわざ招待するなんて、なにをしているのですか?


 ヒノキは一体、何をしようとしているのよ!もう!



ウツギ視点


「モグちゃん!酔った勢いとはいえ、浮気相手になるって言っちゃった!言っちゃったよ!ヘタれずに言えたうちのこと褒めて!偉くない?偉いでしょ!…でも、これ絶対来月ママが来た時、怒られるだろうなぁ…ママってきっちりしてないことが大嫌いなんだ。でも、今はいいや!そんな未来のことは一旦忘れて、飲むぞー!」


「ガウ!」


 相変わらずこの二人は酒と食べ物を楽しみながら、騒がしく夜を過ごしていた。


次回予告:掲示板回

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