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39 ルイージ使い



「さぁて、次は何を……お? なんや、そこの机の上にス◯ッチとス◯ブラあるじゃん? 対戦しようぜっ」

「え? あ、は、はいっ……」


ゴロゴロドスンッとベットから転げ落ち、途中事故(故意)でわらびちゃんにぶつかったりしながらも高級カーペットの上を転がって、大型テレビの前にある机まで移動。

◯イッチをテレビに繋ぎ、コントローラーを持っていざデュエルスタートッッッ……!


カチャカチャ カチャカチャ


「おー、わらびちゃんの◯ス、隙が無いねぇ。相当やり込んでるな?」

「う、ウカノさんの◯イージも、手心がありませんね……!」

「やっぱアイテム無しは互いの実力勝負が出来ていいねぇ」

「わ、私はアイテム有りも好きですが……」

「たまには、ね。ま、至高なのは初代だけど。技もシンプルで、ごちゃごちゃしてなくて実力差がハッキリする」

「しょ、初代って随分昔のやつですよね? 触れた事が無いです……」

「ママンがゲーム好きで家に64があるんだよ。実家に帰ると妹のセレス交えて家族で大スマブ◯大会やるよ。あと、テニスやカートも」

「そ、それは楽しそうですね……私はオンライン対戦ばかりで……家族が仲良しなのはいい事です」

「君ら姉妹も今度ウチに来なよ。この実力ならママンに勝って拗ねたママンが見られるよっ」

「い、印象最悪じゃないですか……?」

「いいの。寧ろ容赦無い方が恨まれて顔覚えて貰えるよ」

「い、印象最悪じゃないですか……!」

「そーいえば、前に配信で見た某人気お絵描きVtuberも、このネ◯使いだったなぁ。アレ? 今思えば君とあのVtuber声が似て」

「に、似たような声の子なんて世の中に沢山居ます……!」

「この子なんだけどー(スマホイジイジ)」


『はーいはろはろー、サキュバス系Vtuberの【くずもち】だよー。今日はお絵描き配信するよー。えー? 今日は声が明るいってー? そりゃー、リアルで嬉しい事あったからねー、んふふー。男かってー? ふふ、どうでしょー。匂わせちゃったかなー』


「昨日の配信、ね。そっくりでしょ?」

「に、似たような声の子なんて世の中に沢山居ます……!」

「せやね」


ま、わらびちゃんじゃなくて実はカヌレって可能性もあったりなかったり。

どちらにしろ、ホントなら僕の好物な展開だ。

……自分でVtuber発言しといてなんだが、Vtuberママンの醜態を思い出し少し気が沈んだ。

話題を変えよう。


「で、わらびちゃん、いつ転校してくるの??」

「て、転校……!? あ、確か前にそんな話を……」

「君ンち金持ちだろ? お金の力でチョチョいと手続きすれば明日にでもコッチ来れるでしょ」

「お金持ちに対する偏見が凄い……! さ、流石に母でもお金の力で何でも解決は……! というか、流石に転校は……」

「え? 君、今の学校を名残惜しむような友達いたり?」

「疑問系……! い、いますから……!」

「なぁんだ、残念。でも来たかったらいつでも言って。僕のママンなら大抵叶えられるから」

「す、凄いですね、ウカノさんのお母様は……」


トントン 「お嬢様? 失礼します」


ガチャリ ノックの後、入って来たのは運転手もしていたメイドさんだ。

カラカラカラと手押しのキッチンワゴンの上にはアフタヌーンティーセット。


「あっ、おやつだー。苦しゅうないぞー」

「お褒めに預かり光栄ですー」

「あ、ありがとうございます……」

「そうだっ、メイドさんもゲームしない? なんなら他のメイドさんらもっ」

「いいですよー」

「だ、大丈夫なんですか……!?」


その後はーー呼べばアッサリやって来たーーメイドさん連中とゲーム大会。

皆仕事をほっぽり出してサイキョーは自分だと力を示しに現れた。

「こら! 貴方達何をやってるのですか!」


現れるメイド長。


「メイド長もゲームしよ?」

「メイド長? 私はここで一番の新人ですが?」

「スゲェ偉そうだな!?」

「それより……私に黙ってこのような催しをするとはっ。コントローラーを貸してくださいっ」

「ま、まさかのド◯キー使いだと!? 骨太だっ。この新人メイド……出来る……!」


ゲーム大会は白熱を極めーー……

パチパチパチ


「いい戦いでした」「おめでとうございますお嬢様」「流石です」

「優勝おめでとうわらびちゃん。この屋敷のサイキョースマブ◯メイドは君に決定した。これからもその称号に恥じないメイドとしてのご活躍を祈ってるよ」

「わ、私はメイドではないのですが……」

「さ、次は64の007で勝負だ」

「ま、まだ続けるんです……!?」

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