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326 会長とほにゃらら

植物園の管理者ことドリー曰く、最近はチケットも取らずに侵入しようとする連中が多いらしい。

『組織』とかいう謎の武装団体も来て、植物園がめちゃくちゃにされるところだったとか。

怖いね。

しかし、この島の入り口にあたる植物園は、普段から『守護者』が見守っているので安心……いや。

ほんとの守護者なら、そもそも島への侵入を許さないな。



「私達が言うまでも無いけど、この島の危険? とかは気にしなくていいんじゃないかな?」

「ドリーちゃんが頑張ってくれてるみたいだしねっ」


なんて、守護者たるドリーを擁護するモブガールズ。


「そう。悪の組織には負けない(ふんす)」

「無い胸張ってないで怪しい奴らは島上陸前に潰せよっ。島の周りにいる海の子達(シャチとかサメとか巨大イカとか)に頼んどけばイチコロだろっ」

「それはダメとプランに言われてる。『助けを求めてる人かも』だとか『いいもん持ってるかも』だとか色々な理由で」

「後半が山賊の発想なんだよなぁ」



ゴロゴロ ゴロゴロ ピタリ


動きを止める子ドラちゃん竜車。


鬱蒼とした森が急に開け、広々とした視界良好な草原が現れる。

そして、その草原の先に見えるのは……町。


まぁ、あそこは路上販売やら屋台販売やらが中心の市場マーケットだが。

ここから、いわゆる『二足歩行と会話が出来る』生物達の居住地域エリアとなる。


「市場までも少しだよー子ドラちゃん。まぁ辿り着いてもまだ乗り倒(酷使)してやるんだけどな(ナデナデ)」

「グアッ!」

「今更だけど。セレ坊(妹)はどうしたの」

「ほんと急だなぁドリーは。シスターなら今頃普通に学校に……いや、外(現実)はまだ早朝か? なら寝てるかも?」

「坊は学校どうした」

「ここで遊んだ後行くからさー」

「カヌレ、ちゃんと坊を見(監視)ておいて」

「彼が私の監視の範囲でジッとしてくれてるんなら良いが……」


人を落ち着きのない子供みたいに言いやがって。

なんかみんないつも人を落ち着きのない子供みたいに言ってくるな。


「セレスちゃんと言えば、今更だけど彼女、なんかドリーちゃんと『キャラが似てる』ね?」

「あっ、既視感の正体はそれかぁ。普段学校で見てた中庭(屋上)の樹の他にも、別の既視感の対象があると思ったけど、雰囲気がセレスちゃんだった」


「そりゃあセレスの元ネタだからね」

「元ネタって呼び方違うんじゃないか?」

「ドリーは僕らがバブちゃんの頃から僕らを見守ってくれてた、いわば子守り? 的な存在なんだ。セレスなんてママンよりドリーに懐いてるから、キャラが移ってもしゃあない」

「ウカノ君は移らなかったんだ?」

「僕は『オカンのヤローやる事なす事止めて来てウゼー』って思ってたからね」


「坊は生後二日目から超危険地帯に行く子供だったのが悪い。因みにセレ坊がくっついてなきゃ放置してた」


「セレスが(僕に引っ付いて)居ようが堂々と散歩出来たわい。こちとら生後二日で植物園のヒエラルキー(強者ピラミッド)を塗り替えてやろうと張り切ってたのに」

「生まれた直後から血の気が多すぎだろ……流石の君でも生後二日は無理じゃ?」

「母ちゃんの胎ん中から胎教で植物園ここの地理情報なり住人の縄張り情報なりを手に入れてたからね。『三時間』もあればイケた想定だ」

「お母さんのお腹の中で国取りを企む新生児は嫌だ……」


そういえば。

セレスと言えば昨日、箱庭家(第二の実家)でモーニングを食べてた時に何か言っていたな。


『ほにゃららさんも植物園に来るらしい』


……って。

ほにゃららさん……誰だったかなぁ?

セレスが進言してたくらいだから、よほどの重要人物だったんだろう。

ほにゃらら、ほにゃらら……もしかしたら、その人が今の僕の『モヤモヤを解消してくれる人物』?


セレスに連絡して普通に訊くか?

僕のスマホは『特別』なやつだから、普通に『外』に繋がるし。

あ、今の『外』の時間だと、セレスは寝てるんか?


んー…………色々面倒い。

ま、『縁があれば』ほにゃららさんと会えるだろう。

その方が、ほにゃららさんと会えた時のカタルシスもデカいだろうし、放置放置。


んー、なんか色んな問題放置し過ぎて、他になに放置してるかも覚えてないな。



その後、僕らは何事もなく市場に到着。


「うおお! 絶対効果やばそうな虹色の薬売ってる!」

「緑色の肉売ってるんだけど何味!?」


「わはは、初々しい反応じゃのう、なぁ カヌレ?」

「彼女らが興味で変なの買って口にしないよう見てないとな……」



それから、適当な中級ホテルにチェックイン。

チケット特権で、好きなホテルを選べるのだ。


それぞれが個室の部屋に荷物を置き、準備が出来次第一階のロビーに、という手筈。


僕はちゃっちゃと荷物を部屋に放り込み、ロビーに戻ると、どうやら一番乗り。


それから五分ほど待ったが、一向に一行がやって来る様子は無い。

女の子は準備に時間がかかるね、分かってた事だけど。

ホテルの外に子ドラちゃんを待たせてるってのに……あと五分、僕が戻らなきゃ、あの子は進行方向にあるもの全てを破壊しつつここに突撃して来るだろう。


「よし、ちょっと市場をぷらぷらして来よう」


書き置きは……不要かな。

市場に言ってるなんて書いても市場なんて広いし。

何かあったら専用のデバイスで連絡して来るだろう。

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