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243 会長とまともなお泊まりデート

カヌレにお泊まりデートの行き先を相談すると、『近くの温泉で良い』と投げやりに答えられた。

僕的に不満が無いわけではないが、本人があまり遠出はしたくなさそうなので、希望を受け付けよう。



それから、朝食の後、スマホで旅行サイトにアクセスし、良い感じの温泉がある旅館を予約。


観光場所の予定などは深くは考えず、パパッと荷物をまとめ、昼前には出発。


目的の場所は先述の通り家から近いので、バスにて十数分で到着。


その後は……


温泉地特有のオシャレカフェに行ったり……


様々な宿の温泉を楽しんだり……


アジサイで有名なお寺に行ったり……


と。

ここまで、驚くほど平和な時間が過ぎて行き、カヌレもホクホク顔だ。


その後、夕方には僕達は旅館に戻り……



「えー、また温泉ー?」


「寧ろメインだろう。何の為にいい温泉のある宿を選んだと思って」

「脱いで身体洗って風呂入って身体拭くってサイクルをいちいちしなきゃなのがね……せめて二人で入ろうよー」

「そうは言っても、部屋に個別のお風呂は無いし……」

「あ、家族風呂があるんだってさ。フロントに言って借りようぜっ」

「ほ、本気? まぁ……家族風呂なんて滅多に入れないし、いいけど……」

「流石に中ですけべは禁止な?」

「わ、私を性豪扱いするなっ。節操は弁えてるっ」



「きもちー」


「ふぅ……気持ち良いけど、もう少し熱くてもいいかな」

「老人あるあるー」

「誰が『温度が感じにくくなった』おばあちゃんだ」

「確かに。まだまだ『垂れそうにはない』くらいの張りがあるね(ツンぷにツンぷに)」

「ナチュラルに触るじゃないか……」

「シフォンさん(姉妹の母親)見るに、やっぱサキュバスは若い肉体の期間も長い感じ? サ◯ヤ人みたく?」

「……まぁ、人間よりは、ね」

「60(歳)過ぎても子供作れる?」

「極端に無理させ過ぎだろ……恐らく、いけなくはないだろうが……」

「ならカヌレに玄孫やしゃごまで見せてやるからなー?」

「ひ孫の上までとかどれだけ……」



「温泉後はゲーセンっ」


「テンションが高いな。しかし、これはまた、チープでレトロな遊技場だ」

「いいねー、あえてこういう『平成の空気』を感じるビデオゲーム筐体だのUFOキャッチーを置いとくの。ガヤガヤと色んな音が混じってるのも良い」

「プライズ(景品)だけは最近の人気であろう漫画やアニメグッズなのが、古いゲーム機とアンバランスだけどね」

「昔行ったレトロな温泉街のゲーセンには『女物の際どいパンツ』とか『大人のおもちゃ』とかが景品で置いてたなぁ。『エロ本自販機』とかもあった」

「そ、そうなんだ……」

「おっ、脱(衣)マー(ジャン)のゲームあるじゃん。やってく? CPUクッソ強い(アホみたいな引きする)けど」

「やりません。ほら、隣で普通に卓球とかも出来るみたいだよ」

「平和だなぁ」



「夕食っ」


「ちょ、子供みたいに騒がないでくれ、恥ずかしいなぁ」

「浴衣の君の(隠し切れないすけべな)姿を恥じろよ」

「どういう意味だっ」

「でも、部屋食じゃなくてバイキング? ビュッフェ? で良かったんだ?」

「ああ。折角泊まりに来てるんだしね。二人で食べるのはいつでも出来るし」

「せやねー。おっ、カニ食べ放題に目の前で天ぷらあげたり寿司握ったりステーキ焼いたりしてくれるんだってー。デザートも豊富っ」

「出来立てが食べられるのはいいね」

「ようし、パパ全部食べちゃうぞっ。お、酒も飲み放題みたいだぜ? 君大人っぽいからワンチャン止められないよ。僕はポン酒ねー」

「オレンジジュースでも持ってくるよ」



「ふぃー食った食った」


「はぁ、なんか疲れた」

「じゃー歯ぁ磨いてねるぞー」

「まだ9時(21時)前なのに……健康的だね」

「なんだい、『なにか』したいのかい?」

「そう訊かれると……部屋で何か出来る事あるかな。カードゲームとかも無いし……いや、スマホで出来るか?」

「そんなの(僕らの)部屋でも出来るし。んなのより、やっぱ『これ』よ」

「うん? テレビ指差してどうした?」

「エロ有料チャンネルを鑑賞るんだよ」

「何言ってんだ」

「分かるだろ? 修学旅行とかでの定番な筈だ。先輩で、既に(修学)旅行を済ませた君だって、女子だらけの部屋だとそんなドギマギした空気になったろ?」

「……まぁ、女子も年相応に好奇心は旺盛だけど……結局見てないし。実際、そういうのは学校側でホテルに頼んでロックしてるから」

「まースマホで(エロ)画像がすぐに出てくるこの時代じゃあ特別感は薄いけど、重要なのは『誰かと見る』シチュなんだよ」

「言いたい事はわからないでもないけど、こういうのは食後すぐに見るもんじゃあ……第一、未成年でもいけるやつなの?」

「こうしてここ(宿)の予約は出来たから、お目溢しはありそう。支払い方法は……廊下に売ってるビデオカードか。今だとQRコードでバーコード決済とかあるけど、アナログ(古き良き)だなぁ」

「えー、ホントに見るの?」

「僕が見るのは君の赤くなってる顔だよ」

「多分ならないよ?」

「じゃー(見るのは)いーかー」

「ホントに気まぐれだな……」



そんな感じに、宿に戻ってからは温泉……

遊戯……

食事……

ゴニョゴニョ……

やらで、カップルとしての時間を十分に過ごして……


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